大久保 智弘 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します - Part 6

大久保 智弘

中学不登校の高校生が大学進学を目指したわけ

中学不登校の通信高校生が大学受験をしようと思ったワケ 中学に通ったのは1年生の1学期だけ

小学校時代、学校でも習い事でもトップで、周りからも慕われる小学生でした。クラスでもリーダー的な存在となりました。中学になり、さらに頑張ろうと、小学生時代から続けていた体操に加えて、卓球部にも入りました。成績も優秀な彼女は、そういう自分を保つために必死でした。そして迎えた中学最初の定期テスト・・・そこで彼女は力尽きてしまい不登校になりました。

現実逃避のためのアイドルの追っかけ

私のところにやってきたときは、不登校をはじめて一年以上が経っていました。そのころ彼女は、アイドルオタクとして、学校に行く代わりに「現場」に良く出かけていました。コンサートや舞台があるとなると、北海道、仙台、大阪、名古屋と奔走しました。テレビ出演の予定も入手して、出待ちするために、何時間も寒空のもとにいるということもありました。

学校に戻ること、勉強すること、将来の自分を考えることを一切せず、時間と労力とお金を使いまくって遊んでいた。

とりあえず高校には行く

中学には通わず、卒業することだけは決まる。しかし彼女の進路は決まっていない。学校には相談することはなかった。とりあえず高校は行くとは言いながらも全日制には行くことはできないということ。彼女の母親が集めてきた通信制の高校の資料から説明会に出向いてある高校に行くことを決めた。とにかく楽に、とにかく手を抜いて卒業できる・・・彼女が高校を選ぶ時の基準はそんなものだった。

高校生の自覚はない

通信制の高校に進学するが、「高校生」という実感はない。コロナのまん延もあり、自粛で社会全体が家にいることになった。彼女が好きなアイドルの活動もほとんどなくなり家にいる。これが功を奏した。アイドルオタク(ある種の中毒)から抜け出すきっかけになった。

しかし、高校卒業後にどうしたいという思いもなく、ただ課題をこなす日々。それも適当に。

親御さんも、カウンセラーの私も進学をきっかけに何か変わるかと思ていたが、それは期待外れだった。この先どうするのかという問いを彼女がなかなか受け付けない。アルバイトを始めても続かない。彼女の中で「ダメな自分」が再構築されていく日々にただ寄り添っていくしかなかった。

きっかけは適当に聴いていた動画の授業

ある日、いつものようにけだるい感じで高校の授業を視聴していた。「よく生きるには?」という倫理の授業だった。彼女はこの授業を聴きながら自分が肯定された思いになった。

生きる意味を問い、自分の存在価値を問い、苦しみ、そこから逃れるためにアイドルを追いかけていた日々が肯定されたような感じがした。

自分も生きていていいんだということを初めて実感した。そしてもっと人と話をしたい、自分が味わったこの肯定される感じを他の人にも味わってほしい。そうして彼女の大学への挑戦が始まった。

自分を肯定したくても、肯定できない。肯定する材料がない彼女にとっては、カウンセラーの言葉は遠く、その時そのときはなんとなく前向きになれても、うまく自信を持つことができなかった。それが授業を通じて前を向き、大学進学を志すようになる。

周りの促しがなかったかと言われると、まったくないわけではないと思う。家では大学に行くことが話題になっていたこともあるようだ。ただ大事なのは、周りの顔色を窺ったり、親を喜ばせるためだったりではなく、自分が学びたいと思うまで彼女の変容を辛抱したことにあると思う。家族を含めて、どんなに道を外れても見守ってくれる大人がいたことが功を奏したのである。

カウンセリングが何か役に立ったというよりも、家族以外の大人との関係性が薄い彼女にとって、第三者的な大人に考えたこと、気持ち、今の自分の状況を話せる環境が必要だったのかもしれない。学校に行っている子は学校の先生、塾の先生、習い事なんかの指導者などいろんな大人がいるが、不登校している子どもにはそういった働きかけは少ない。特に自分自身の存在を問うているような状態の子に、何かを身に着けたり上達するように指導するような場は酷である。カウンセラーの必要性を感じつつ、大学受験する彼女の背中を軽く支えているのが今の私の仕事である。

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不登校は数日休むと回復する?

不登校する中高生がカウンセリングを受ける最適なタイミング 1 不登校の多くはメンタル不調

不登校の多くはメンタル不調が原因です。学校の人間関係トラブル、成績不振や宿題・テストの忌避、自己肯定感の低さなどです。もちろん、体力的疲れているから休むというのもあると思います。

不登校の初期は原因が何か分かりません。数日休んで、気持ちを切り替えて学校に行けるお子さんもいます。休むことも効果的です。しかし、これがいつまでも続くとなると、対処が必要です。初期の対応としては学校に行くように促すのはやっても良いと思います。その時にどう反応するのかで、その後の対応が分かれます。

不登校の対応としてカウンセリングをすすめられることは多いと思いますが、実は最適なタイミングがあります。

2 「学校に行きたくないと」言葉で言えるか?

不登校しているお子さんの表情はさえない表情をしています。中学生や高校生のハツラツとした印象とは程遠く、どんよりしていて、目にも力がない感じです。それでも学校に行こうと準備をするお子さんはいます。遅刻してでも、教室に入れなくても登校しようという意志を持って行動するのです。本人がそうしたいのであれば、親としてはそれをサポートしてあげたほうが良いでしょう。

ただ、注意点としては、「学校に行きたくない」と言葉で伝えてきた場合は、登校の促しは控えた方が良いです。それは、言いにくいことを伝えること自体に勇気がいるのに、それを否定されてしまっては、心の中にエネルギーがまったくなくなってしまうからです。

3 学校に行きたくないと言ってからの対応が分かれ目

「学校に行きたくない」という言葉は意思表示です。その意思を尊重することは、お子さんの人格を肯定することにつながります。

初期の対応の分かれ目はここにあります。学校に行きたくないという意思表示をしたあとにも学校に行くように促すのか、その意思を尊重して登校にはふれず休ませるのか。後者をとってもらうと、登校するしないは別として、表情が明るくなるのは早いです。

行きたくないと言ったのに行くように促すと、反発を生み、結果として家族とも話さず引きこもる可能性が高まります。

4 意思表示があってからの対応でも遅くはない

不登校の初期対応としては、休ませること、そして登校の意思確認が重要です。行きたいのに行けないのか、行きたくないのか、よくわからないのか。いずれにしても、学校に行かない現実はおなじですが、本人が何か意思表示をしてからでも対応を考えてよいと思います。

特に私のような外部のカウンセラーに引き合わせるのは、本人にも相当な覚悟が必要です。「カウンセラーに会わせる」という言い方で親御さんや学校の先生から依頼を受けますが、そういう場合はなかなか心を開いてくれません。本人が意思表示をしたら、「じゃあ対応を考えようか」ということが可能になります。

本人の登校への意思表示があった場合はカウンセリングを受けることで有効にメンタル不調を回復することができます。

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不登校の対処になぜカウンセリングが効果的なのか?

不登校の対応にカウンセリングが効果的である3つの理由 不登校の対応を学校にお願いするとまずはスクールカウンセラーが紹介されることがほとんどです。医者に行ってもカウンセリングをすすめられます。風邪をひいたら風邪薬と睡眠をすすめられるように、不登校と言うと何の疑いもなくカウンセリングを受けるように勧められます。実際どんな効果があるのか?実はあまりそのことが伝わらないままカウンセリングに来られる方がいらっしゃいます。このコラムでは、カウンセリングがどういう役割を果たすのかそして、その効果が何かをお伝えいたします。 カウンセリングの役割

カウンセリングの役割は、第三者の考えを入れることにあります。客観的な情報を伝えることで、これまでと違った視点を得ることができます。

家庭にいると親と子だけで話をします。お互いに価値観も似通っており、同じような考え方のもとに会話が続きます。そうすると良いものと悪いものが常に同じなのです。

たとえば「学校の勉強が大事だ」という価値観が親にも子にもあったとします。そうなった場合、学校に行かないことはこの価値観に反することになり、「学校に戻ること」を軸に解決策を考えようとします。ところがここに違う視点が入ったらどうでしょうか?「学校じゃなくても勉強はできる」という視点を入れた場合、学校には行かないけど、それ以外のところで学ぶ方法を考えることになります。すると可能性が広がります。もちろん学校に戻るという選択肢も残すことができます。

これはほんの一例ですが、話をしていくことでこういう視点がどんどん増えていき、考え方が変容していきます。

1人で考えていると・・・

同じ価値観、同じ考えのもと考えることになり、いつも同じ結論に達します。これは親子で話をしても同じようなところに行くのは他の視点が入らないからです。

結論に納得しないなかで考えを続けると、気持ちがネガティブになります。不登校のお子さんが何も話さなくなるのはこの思考が何度も繰り返された結果とも言えます。

対話をすると・・・

対話によってカウンセラーという第三者の視点が入ります。すると、自分とは違った考えに出会うことができます。それを元にまた考えを入れます。

また、言葉にすることで自分自身の考えを客観的に見ることができ気づきがあります。話をするだけで効果があるのはここに由来します。

しかも、カウンセラーは聴くプロであり、また同じようなケースをいくつも知っている場合もあります。専門的な視点からのコメントは、時にたった一言で気持ちを前向きにさすることもあります。

話をするだけで何か解決するの?

カウンセリングにおけるカウンセラーの役割が傾聴、つまり話を聴くということです。これにどんな効果があるのか?です。よく質問されるのが、「話をするだけでなんか解決するんですか?」というものです。この問いには「はい、意味があります」と明確に回答しています。

カウンセリングと普通の会話は全然違います。カウンセラーは自分の話をしません。あくまでも不登校しているお子さんやその保護者の方の話が続きます。一方、通常の会話は、お互いが話したいことを話します。あまり聴くことが重視されていません。実は、自分の話をひたすら聴いてもらう経験ってほとんどの人がしたことないんです。

そして、自分の話をひたすら聴いてもらっていると三つのことが起きてきます。それは

1自分の心を言語化することで、心が軽くなります。

2自分のことを分かってもらったという受容体験

3カウンセラーに対する信頼からくる安心感 ちょっと詳しく紹介しますね。

カウンセリングがもたらす3つの効果 1 言語化が心を軽くする

自分の内面にとどまっているものを言葉にしてそとに出すだけで心が軽くなります。この軽くなったゆとりが、今の悩みに立ち向かうためのパワーとなります。問題が解決に向かわないのは、解決方法が分からないのではなく、その解決方法を実施する力がないからです。カウンセリングはその力を蓄えてもらう場でもあります。

2 分かってもらった受容体験

1人で悩んでいる時間も大切ですが、自分1人だと同じ考えがグルグルと回って辛くなります。そこにカウンセラーという聴き手のプロが入ることによって、今までと違う、視点や考え、物の見方ができるようになります。

3他者に対する信頼と安心感

カウンセラーと関係ができると、心の安全基地ができます。常に対話ができなくても「困ったら相談に乗ってくれる人がいる」という安心感が日々の生活の心理的安全性の維持につながります。

なぜVCAのカウンセリングは選ばれるのか? 不登校の解決はお子さんの自立とキャリア形成 ★ カウンセリングのトレーニングを十分に受けた公認心理師がカウンセリング★学校教育、進路指導、受験について精通している。★ キャリアコンサルタント保持者がメンタルだけでなく将来の進路も一緒に考えることができる。

VCAのカウンセリングがが選ばれるのは、単なるメンタルケアにとどまらないからです。

VCAでは不登校の解決を、子どもの自立とキャリア形成に置いています。

そのための関わり方ができます。これまで3000件を超える中高生の相談を受けてきて見えてきたことは、結局は進路の問題が解決すれば子どもは前を向いてくれるということです。

しかし、不登校しているお子さんにいきなり「将来何がしたい?」と尋ねても何も答えられません。不登校のお子さんが自身のキャリアについて考えれるまでには十分なケアと信頼関係の構築があります。

メンタルヘルスだけでなく、学校教育、進路指導、受験、キャリア形成全てに対してケアができるのがVCA最大の強みです。

カウンセリングをご希望される方はこちらからお気軽にお問合せください お問合せはこちらから 不登校やキャリア教育に関するコラム 「面倒くさい」で終わらせない子どもとの会話──その一言に隠された“やる気の奥”を見つけるには 「面倒くさい」で終わらせない子どもとの会話──その一言に隠された“やる気の奥”を見つけるには

「やってみたら?」と声をかけても、「面倒くさい」と返してくる。親としてはついイラッとしてしまうけれど、実はこの言葉には、子どもなりの“がんばれない理由”が隠れていることも。今回は、その奥にある気持ちを読み取るヒントと声かけの工夫について考えてみます。

なぜ「面倒くさい」と言うのか?

「ねえ、そろそろ宿題始めたら?」「えー、面倒くさい…」

こんなやり取り、家庭の中で一度は経験があるのではないでしょうか。

“面倒くさい”という言葉は、子どもたちがよく使う便利な表現です。でも、その本音はもう少し繊細な感情でできていることが多いのです。

たとえば:

本当はやってみたいけど失敗が怖い

どこから手をつけていいかわからず、不安だけが大きい

やるべきことが頭に浮かぶと、気持ちがすぐに重たくなってしまう

自分の努力が誰にも気づかれないのではという寂しさ

ある中学生の男の子は、提出物がたまっていたのに「面倒くさい」としか言いませんでした。しかし話を聴くうちに、「先生にはどうせ怒られるし、頑張ってもいい評価もされない」と感じていたことがわかりました。

“面倒くさい”は、心のブレーキをかけるための安全装置なのです。

「やればできるでしょ?」が効かない理由

「あなたならやればできるのに」「いつまでそうやって逃げるの?」

つい口から出てしまいがちな言葉たち。でもこれは、子どもの“傷”に塩を塗ってしまうようなものです。

「やればできる」ことは本人だって分かっている。だからこそ「やれてない自分」が情けなくて、腹立たしくて、“面倒くさい”という仮面をかぶってしまうのです。

あるお母さんは、「何度言っても動かないから、つい“なんでできないの?”と責め口調になってしまう」と話してくれました。でもそのあと、「それを言ったあと、いつも後悔するんです」とぽつり。

“効かない言葉”の背景には、親の「どうしたらいいのかわからない」という不安もあるのです。

「面倒くさい」の奥にある“やりたい気持ち”を見逃さない

本当はちょっと気になってる。ちょっとはやってみたい。だけどうまくいかないかもしれない。恥をかくかもしれない。だから「面倒くさい」って言っとこう。

この気持ちは、大人にも覚えがあるのではないでしょうか。

「面倒くさい」という言葉の裏には、「うまくできる自信がない」「否定されたくない」そんな切実な気持ちがあることがあります。

「やらないんじゃなくて、やれないんだよね」「ほんとはちょっと気になってるんでしょ?」

そんな風に“言葉にならない声”をすくい上げてくれる大人がいると、子どもは少しずつ、「じゃあ、ちょっとだけやってみようかな」と心を開いてくれます。

「その言葉の奥にある、声にならない気持ちに耳をすませて。」――児童精神科医・佐々木正美

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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2025年6月15日 コメントはまだありません .elementor-widget-heading .elementor-heading-title{font-family:var( –e-global-typography-primary-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-primary-font-weight );color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-4091 .elementor-element.elementor-element-57785509{text-align:center;}.elementor-widget-text-editor{font-family:var( –e-global-typography-text-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-text-font-weight );color:var( –e-global-color-text );}.elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-stacked…

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2学期を目前にしての不登校対策

2学期スタートは要注意

多くの学校が8月下旬ごろから2学期が始まります。長期休みを経ての新学期。中にはなかなか生活のリズムがつかめないまま夏休みを終えつつあるかもしれません。この長期休み後に不登校になる人は少なくありません。

休むことに身体が慣れてしまったことや、別に学校に行かなくてもいいんじゃないかと思うにようになることが引き金になります。

まさかうちの子が、不登校!?という事態に遭遇したら下記をお読みください。

不登校の原因は不透明

なぜ不登校になるかはよくわかっていません。本人も理由が分からないということ自体が困りごとなのです。

そこになんで休むの?

どうやったら学校行くの?

と親から問い詰められると余計に混乱して苦しくなります。しかも、原因が分かったところで学校に行くわけでもありません。

また、余り問い詰めると、適当な理由をでっちあげる場合もあります。

人間関係を原因に挙げる場合もあります。もちろん、友達の不仲やいじめが実際にある場合もあるのですべてが嘘だとはいえません。ただ、中にはとりあえず問い詰められる事態から逃れるために友達からの嫌がらせを話すこともあります。

そして学校に伝える。学校は対応するが事実がないということもあります。

原因追及よりも、心休まる方法を考えていくほうが必要です。

不登校の兆候があったら慎重な対応を

朝起きてなんとなく憂うつな気持ちになり、それが腹痛や頭痛、吐き気などの身体症状に現れます。

口数も減り食欲もない。

理由は分からなくてもそういう見て取れる症状が出たら、ひとまず休ませる必要があります。

2学期がスタートする9月、ゴールデンウイーク明けの5月は子どもの自殺が多い時期でもあります。無理解な対応は、取り返しのつかない事態を招く恐れもあります。

長く休んだからといって精神面が回復するわけではない。

1学期の後半あたりから不登校気味になった親御さんが期待するのが、夏休みにしっかり休めば2学期から行けるかもしれないという期待です。

この期待は半分外れます。休むことで体力は回復しますが、精神面のストレスは身体を休めても、回復することは少ないです。

子どもとしては「これだけ休んだから」という思いで1日、2日は頑張るかもしれませんが、その後、休みがちになることも珍しくありません。

精神面のエネルギーは休息よりも「理解」です。

どうして学校に行きたくないのかという気持ちを理解してあげる必要があります。

お困りの場合は下記の無料相談までお問い合わせください。

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不登校の原因がいじめだった・・・

不登校の原因が「いじめ」であるケースは珍しくありません。

今は学校自体が「いじめ」に敏感であり、ときに過剰反応をされます。

だから、子ども自身もなかなか「いじめ」を言い出しにくい場合があります。

特に中学生くらいの年齢だと、反抗期であることも重なって、親や先生に助けるなんてかっこ悪くてできないのです。

また、いじめられていることを大人に相談して、介入されてしまうと、あとから報復が来るということを怖がってしまうケースもあります。

いじめについては、学校はアンケートをしたり定期的な面談をしたりして、早期に発見しようとしますが、なかなか見つからないというのが現状です。

傍から見ると明らかに、「いじめ」という場合でも、いじめられている本人が「仲間」とか「友達」と思っていて、そのグループにいるための手段としていじめられるということを選択しているケースもあるのです。

嫌な奴がいて意地悪をしてくるというケースであれば、比較的解決の方法は見いだしやすいです。

本人が認めない場合や、巧妙に隠されている場合はなかなか見つかりにくい。本人もなかなかそのことを相談しません。

言葉にできない代わりに不登校をするという場合がいじめが原因の場合です。

無理に学校に行かせると実は辛いかもしれない

ということを念頭において「学校に行きたくない」と言ったときは様子を見る必要もあります。

「いじめ」があるかどうかは、やはり学校に相談すべきです。ただし、学校側が把握できていない場合も多々あります。

不登校になったのは「いじめではないか」と仮説をもちつつも、お子さんの交友関係について尋ねるほうがよいと思います。

「いじめ」が原因である。ということが分かった場合は、不登校の解決は早いかもしれません。

というのは原因が取り除かれる可能性が出てくるからです。

確かに報復は怖いです。でも実際には「いじめ」で生徒指導の対象になった場合、該当生徒どうしが接触する機会は極力少なくするように学校側が配慮します。学校としても「いじめ」の再発は何としても避けたいからです。

しかし、いじめが原因と思っていて、それが解決しても不登校が続く場合もあります。

実は本当は別のところに理由がある場合もあります。いじめはきっかけにすぎず、不登校原因が自身の内面世界にあるのです。

これは嘘をついているわけではなく、本人もいじめが原因であるということは認めていてその解決を願っています。

しかし、それが解決されも自分の精神的な不調が改善されないということがあります。

この場合は、いじめ以外の原因を探っていく必要があります。

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カウンセリングが怖い・・・!?

以前、高校でスクールカウンセラーをしているときの話です。高校2年生の男子が相談室にやってきました。入ってくる様子でおびえている様子が分かりました。その生徒は、友達とトラブルを起こしてしまい、謹慎中でした。学校に出てくるのも久しぶりということで怖がっているのだろうと思いました。

今回のトラブルの経緯を話してもらいながら彼の精神的な安定を目指していくことがそのカウンセリングの目的でした。

話をするうちに徐々に緊張は緩み、時折笑顔も見せてくれました。そして、カウンセリングの最後には「今日、カウンセリングに来るのは怖かったのかな?」と尋ねると「はい。めちゃくちゃ怖かったです」というのです。

彼が言うには、中学生の時に、学校で一番のワルだった生徒が、カウンセリングに行くとその後は落ち着いて授業を受けていたそうです。その様子を見ていた彼は「あいつがあんなに黙ってしまうんだからカウンセリングってのはよっぽど怖い指導を受けるところなんだろうな」と思ったそうです。そのイメージがあったから、「今日はめちゃくちゃ怒られる」と思って部屋に入ってきたそうです。

幸い、彼がもっていたカウンセリングのイメージは払拭されました。

人は未知なるものにはどちらかと言うとネガティブなイメージを持ってしまいがちです。

安全なのだろうか、だまされていないだろうか、効果があるのだろうか・・・

ネガティブな思いが先行しすぎると、未知なものに飛び込むということはできません。

やはりそこにはリスクをとる勇気がどうしても必要になります。

ただし、未知なるものに飛び込むリスクをとらないということも、今の状態を続けるというリスクであることも事実です

変化に向けたチャレンジも、チャレンジせずにとどまることも、実はリスクなのです。

スクールカウンセリングの場合は、学校の制度なので半強制的にカウンセリングに連れてこられてしまいます。しかし、社会に出てしまえば一歩踏み出す勇気は自身の決断によるところが大きくなります。

最初の恐れや緊張感。これを乗り越えてでも自分が変わりたいという思いがあれば、その選択は正しい方向に作用します。

実はこのコラムを読んでくださっていること自体も変化の一歩目を歩み始めている証拠ですね。

最後までお読みくださりありがとうございました。…

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支配的なカウンセラーに要注意

カウンセリングの目的は?

不登校、ひきこもりに限らずカウンセリングの目的はクライエントさんの行動の変容です。「変容」というのは全く異なったものになると言います。そのプロセスで、発せられる言葉、これまでと違う行動などの小さな変化があります。このフィードバックを繰り返していきながら、気づいたらカウンセリングを始めたころと全く違う自分になっている。これが変容です。そしてその変容がクライエント自身の自立―特に精神的な自立―に結びついていることが重要です。

依存かケアか

カウンセリングの手法は様々ではありますが、私がこれまで見てきてまずいなともうケースは、依存的なカウンセリングです。カウンセラーとクライエントが共依存になっている状態です。カウンセリングのプロセスで一時的に依存的になることはあるかも入れませんが、これがずっと続くと、自立から遠のくことになります。

カウンセラーが持っている支配性

日本では「心理カウンセラー」を誰もが名乗ることができます。臨床心理士や公認心理師など代表的な資格を持っていなくてもカウンセリングを行うことができます。それを仕事にしている人もいます。無資格でも凄腕のカウンセラーはたくさんいます。私もお世話になったことがあります。しかし、中には特別なトレーニングは受けたことがなく、かつて自分自身が心病んだ経験があるということを土台としてカウンセリングを行っている人もいます。こういうカウンセラーさんの場合、支配性が強い場合があります。

感情転移ー本来親や養育者に向けるべき感情(怒り、好意など)を他人ぶつけてしまう。というのが精神分析の世界では言われています。支配性が出てしまうのは、感情転移が起きた時です。

感受性が豊かなゆえに、共感力が高い分、感情転移を起こしやすい、そしてそれが支配性となり、共依存を創り出してしまうのです。

また、悪質な場合は、この依存的な状態を保つことで、利益を得るということもあります。…

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将来の肯定感を今からつくる

日々を無駄に過ごしていると思っていませんか?

不登校しているお子さんは、家に居て勉強するわけでも家の手伝いをするわけでもなく、1日中何もしないで過ごしていることがあります。

そういう日々を過ごしていると、1日1日の意味や価値が見いだせません。具体的に何を下とか覚えていません。

おそらく、部屋にこもってベッドの上でゴロゴロしている中で、この先どうなるのか、学校行かなくてこれでいいのかなど、いろんな自問自答があるはずです。(そのせいでネガティブになることがあるのでカウンセリング必要だとも考えています)

仮に具体的なアクションがなかったとしても、その日1日を生きたということは間違いない事実です。そしてそんな1日にも意味を見出しておくことをお勧めします。

2 振り返りが効果的な二つの理由

1つの理由としては、1日を振り返って今日がどんな日であったか、どんなことを考えたかということに思いを巡らせることで、自分を客観的に見ることができます。不登校のお子さんは自身をダメだと決めつけて、自分を責め、そして余計に行動するエネルギーが損なわれてしまいます。こういうネガティブなサイクルから抜け出すためにも、自身を客観的に見る目を養う必要があります。

2つ目の理由は、将来への肯定感です。不登していなくても、過去を振り返って「あの時もっと頑張っていればよかった」と思うことは誰にでもあります。不登校していると、その日々を思い出すことさえできなくなります。中高生時代の不登校の時期を自分で「無意味」と価値づけしてしまうと、自己肯定感が低くなります。将来の肯定感を今つくる、というためにもふりかえることは大切なことなのです。

日記をつけると自己肯定感が上がる

振り返りで最も効果的なのは日記をつけることです。1日中部屋にとじこもって何もしなかったとしても、その中で考えたこと、感じたことを記録しておくのです。日記と言っても、本格的なものでなくてもよくて、その日1日を振り返った感想を1~2文書くところからはじめても十分ですし、単語で記録していても良いです。

今日明日に効果が出るものではありませんが、長い目で子どもさんの成長につながります。

不登校している日々に意味を見いだすことができれば、この経験が将来の糧になることは間違いありません。少しずつでも、とぎれとぎれでも始めていくことをおすすめします。…

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不登校になるのは親の愛情不足?

不登校のカウンセリングでこんなこと言われたりしませんでしたか?

不登校の原因をお親の愛情不足と決めつける人がいます。両親が共働きで、幼少期に満足にかかわる時間が少なかった。だから今構ってもらうために家にいる、そのためには不登校するしかない、そういうわけで家絵にいる。だから、しっかり関わってあげなさい。

カウンセリングだったり学校の先生なんかにこんなことを言われた経験がありませんか?

幼少期に得られなかったものを今得ようとしている。しかも、自分がもっと関わってあげれば良かった、何ていうことが心のうちにあると余計に刺さります。でも、これは短絡的な考え方です。もちろん親に甘えたい気持ちがないわけではありませんが、これは不登校になるお子さんに限ったことではありません。

 

愛情不足と言われても打つ手がない

愛情不足と言われても打つ手がありません。過去に戻ってかまってあげることなんかもできませんし、今更小さい子をあやすようによしよしとするのも違います。

愛情不足は原因でもないし、解決策にもなりません。

ましてや、愛情不足だから申し訳なかったと子どもに謝ることは禁物です。もし、愛情不足で子どもに謝るようにという助言を受けても決して謝る必要はありません。

理由は二つあります。

1つは子どもに謝ったところで何も効果がないからです。子どもとしても「何を言っているんだろうか?」と白けた感じになります。もうもう一つの理由は、愛情不足を謝られた子どもは「あなたの子育ては失敗でした」というメッセージを受け取ってしまいますます傷ついてしまうからです。

実は愛情のかけすぎの方が危険だったりする

一方で余りにも手をかけすぎると、それはそれで不登校になる可能性が出てくるのです。

過保護に子どもを育てると子どもの自尊心が育ちません。それは自分で考えたり、決めたりしなくても親がすべてしてくれるからです。そして、このほうが「愛情不足」より長期の引きこもりを引き起こす可能性が大きいと考えています。

子どものためと思って親があれこれ手を出す。危ないからと思ってやらせない。将来役立つからと塾や習い事をたくさんさせる。これを子どもが望んでやっているのであれば問題ありません。しかし、親の「不安」や「子育てに対する自信のなさ」から子どもに何かを「させる」と子どもは受け身になり、なされるがまま、誰かがやってくれるということで、進路決定や就職などの局面で前に進むことができなかったりもします。

親の愛情不足で不登校になるわけではない

愛情不足が不登校の決定的な理由ではありません。そもそもこの「愛情」というのが何なのかあまり具体的ではありません。

一緒にいる時間を長くすること、子どもの要求に応えること、将来を見据えて習い事に通わせること・・・確かに愛情ということで言えば形になって目に見えているので、「私は子どもに愛情をかけた」と思えるかもしれません。子どものためを思っていろいろとして挙げることは大事です。衣食住を守ってあげることも大事な要素の一つです。

しかし、愛情というのがすべて目に見えるか分かりません。さらに親は愛情を注いでいるつもりでも、子どもがそれを愛情として受け止めているかは子ども次第のところがあります。

よく、お兄ちゃんと同じように育てたのにお兄ちゃんは優秀だけど、弟は問題が多い、なんていうことを話されますが、同じ親から生まれた兄弟でも全然違います。同じように育てるということは、子どもの個性をないがしろにしてしまうのです。

愛情は子どもの受け取り方にも左右されます。これが愛情として伝わっているかどうかを考えながら子どもに接してもうまくいきません。むしろ、その時その時で自分にできる精一杯の子育てをしていくということで十分なのです。

 

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どうして親がカウンセリングを受けると子どもの不登校が改善するのか?

不登校の問い合わせの多くは親御さん、それもお母さまからがほとんどです。そして「娘のカウンセリングをお願いします」とか「息子に会ってもらえますか?」と言われます。

もちろん、こちらも不登校している本人に会えるのであれば喜んで日程を決めてセッティングします。

しかし、多くの場合は、そんなにうまくいきません。まあ、見知らぬおっさんが突然あらわれて「あなたの悩みを話してごらん」と言われてもまあ話さないです。

ですから、まずはお問合せくださった親御さん(多くはお母さま)のカウンセリングをお勧めします。

これはお母さまにどこか悪いところがあるからカウンセリングをする必要があるというのではありません。不登校のお子さんを持つことはかなりの精神的な負担があるからです。子どもを育てるというのは特に問題がなくても、大変なものです。

それが学校に行かないとなると「なんでうちの子が」というショックがあり、「私の育て方が悪かった」という自責の念もつのってきます。そんな状況で、仕事や家事、家族の世話をしているわけです。そして学校に行ってさえいてくれれば何とかなる子ども教育や進路を考え、場合によっては通院も必要になってと負担が一気に増します。

それを引き受けていて平気でいられる方がちょっと怖いです。

また、お母さまにカウンセリングをすすめる理由はお母さまの精神的な負担を解消するだけではありません。お子様への関わり方についても考えることができるからです。

不登校に限らず、精神的な不調は関係性の病と捉えることができます。親子の関係の在り方を変容させると改善していくことが予想できます。カウンセリングを通じて日々の何気ないかかわりが変化していくと、とうぜんその先に居るお子様や他の家族にも良い影響を及ぼしていきます。

不登校している娘のためなら何でもします、という思いでカウンセラーを探されている場合、まずはご自身のカウンセリングを設定することを強くお勧めします。

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不登校の相談をしたのに「様子を見ましょう」と言われてしまったら・・・

子どもが不登校になったら初めに相談するのは担任の初めとした学校の先生。そしてそこで登場するのがスクールカウンセラー。

多くの学校ではスクールカウンセラー(以下SC)は非常勤です。いつでも相談ができるわけではなく日時を伝えて学校に行きます。

おそらく、担任の先生から前情報が伝わっていますが、詳しいことは親御さんが話すことになります。

学校の時程に合わせて枠が設けられるので1回50分程度の時間での相談となります。

問題はそのSCが話を聴いてどう応答するかです。

たいていの場合は「様子を見ましょう」となります。

スクールカウンセラーに話を聴いてもらって親御さんとしてもんか心が軽くなります。そして、話をしているうちに、「何とかなるかな」と前向きな気持ちも出てきたりします。

そういうタイミングで「様子を見ましょう」と言われるとなんとなくそれでよいのかな、とも思ってしまいます。

様子を見るという対応で、生徒自身がなんか変化して学校に戻るケースもあります。

しかし、中には「様子を見る」という対応は、学校に相談に行く前の段階でずっとやってきていて、親御さんや担任の先生の対応だけではうまくいかないから相談に来ているわけです。

「様子を見る」は間違いではないですが、不登校の状況を改善する選択肢の一つでしかありません。

むしろ、すでにやってきているとなると、何かしら具体的なアクションが欲しいところです。

言葉のかかけたや接し方、時間の使い方に対してどう注意して、どこは許容するのか、勉強についてはなにもしなくていいのか、何らかのフォローアップが必要なのか。そしてそもそも、こんなに長いこと学校を休んでいて、今後の進路をどう考えていけばよいのか。

そんなことが思い浮かぶはずです。

学校に相談して「様子を見ましょう」と言われて、状況がよくならないとか、もっと具体的な行動を起こしたいとかお考えの方はぜひとも無料相談にお問合せください。

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2学期からお子さんの不登校が始まった親御さんへ 不登校の子どもさんに伝えてほしい3つのこと

1 不登校が始まると・・・

不登校が始まった段階では、、早く学校に戻って欲しいという願いが強いです。頼る相手も学校の先生やスクールカウンセラーになります。この対応自体は間違っていません。

高校1年生や中学1年生の生徒さんが2学期になって不登校になるというケースは珍しくありません。1学期は新しい環境に慣れようと必死に頑張っていて、夏休みにそこから離れてはホッとした。

そして、再びあの学校に行かないといけない・・・と思うと緊張が高まりおなかが痛くなったり、頭痛がしたり。または朝起きれなかったりと何らかの不調を訴えて休みます。

2 見守りましょうと言われても・・・

そして、休むことが決まると、体調は回復して普通に過ごせます。

親としては「こんなに元気なら学校に行けばよいのに」という思いにもなります。

家に居ても勉強するわけでもなく、スマホをいじったり、ゲームをしたりとだらだら過ごす。大事な2学期を無駄に過ごしているように思えて、イライラすることもあります。

しかし、担任の先生や、スクールカウンセラーに相談しても「今は無理をさせないで様子を見ましょう」と言われて、具体的に何か対応策があるわけではないと、いつまでこの状況が続くのか、不登校している本人以上にお母さんが気をもんでしまいます。

だから、不登校の相談の最初はお母さまから頂くことがほとんどです。

3 3つのことを伝えてください

不登校の初期にはどのような対応をするのがよいのでしょうか?

様子を見るということ以外にできることとして、まずは、学校の様子を尋ねることです。

不登校の原因は複雑で、本人だけが悪いとか、学校に何か原因がある場合もありますが、多くは学校と本人の関係性にあります。

勉強が難しいとかクラスの雰囲気になじめないとか、クラブの指導が厳しいとか・・・

そういったことがあります。原因を探しに行くというよりも、学校の状況を聴き取ることが必要になります。

初期の段階の子どもの心情としては、学校に行かない自分を責めています。この自責を外すのはカウンセラーの仕事になります。それも時に必要ですが、まずは、親御さんからこの3つを伝えてください。

1度だけでなく何度も言葉を変えて伝えて差し上げてください。そうすると子どもさんの気持ちが緩み、学校の状況を伝えてくれるようになります。

家庭が安心できる場になると不登校が長引くと考える人もいますが、家が安心基地になると学校に再び登校し始めるということも起こり得ます。

不登校の初めに子どもにも親にも必要なのは安心感なのです。

4 不登校しても進学はできる

不登校しても進学はできます。VCAでも中学で不登校した子が高校に進学、高校で不登校した子が大学に進学、大学で単位不足で退学の危機だった学生が卒業単位を満たして無事に卒業ということもありました。

不登校はその渦中にいるとマイナスで出口のない状況に見えますが、必ずしもすべてが終わりというわけではありません。相談したり、行動することで必ず活路が見いだせます。…

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中学生が勉強しないのは○○がないから

中学生がが勉強する気になるのために必要な ○○ 

この○○にはどんな言葉が入るか?

やる気、集中力、勉強の面白み、興味、関心、意味、自信、やりがい・・・

いろいろな言葉が当てはまる。全部正解と言える。

しかし、当てはまる言葉は一つしかない。

勉強しないのは親の悩み

中学生の子どもをもつ親のほとんどが子どもが勉強しないことをが悩みの種である。

中学になると宿題が増え、勉強の内容も難しくなる。その上、成績は定期考査の結果で決まる。

「勉強しなさい」という言葉をかけることに効果はなく、むなしい感じさえする。

学習塾に通っても、通信教材を与えて一向に成績は上がらない。家庭教師を頼んでみたものの、今一つ頼りない。勉強しているのか、おしゃべりしているのか分からない。

そろそろ進路も決めないといけないのに・・・

子ども自身も何が足りないかは分かっていない

勉強しないのは何がないからか。

子どもに直接問いただしても、「やる気がない」という答えしか返ってこない。

しかしこれはまちがいだ。正確はには本人も嘘をついているつもりはないが、やる気がないは答えてではない。

やる気は行動しないと出てこない。勉強する前からやる気があることはない。

「勉強する意味が分からない。」そう応える中学生もいる。

これも間違いだ。意味が分かったから勉強するのではない。勉強しているから意味が見いだせるようになる。

正解は目標がないこと

子どもが勉強しないのは目標がないから。

小学校の勉強は目標なんかいらなかった。なぜなら、小学校の勉強の多くは直接生活に役に立つことが多いし、先生の言うことを素直に聞く。意味を問うなんていうところまで思考力が発達している児童は稀である。

だから与えられたものをこなし、達成することで楽しさを味わえる。

中学の勉強は小学校までとは全然違う。

内容も高度で量も多い。そして、何の役に立つのか分からない学びをする。

思考力も発達をするから余計に「意味」を考え始める。

その意味を見いだすためには目標が必要なのだ。

目標を考える時間をつくる

しかし、中学で目標について話しあう時間はない。なぜなら、学校現場は指導すべき内容をこなすこと、試験範囲まで授業を進めることで精いっぱい。

将来に向けた目標設定をする時間なんてない。せいぜい中学3年生になって高校を決める程度。その先の未来について話すことはない。

だから、意味を見出さないまま学べる人じゃないと、勉強をしない。

このコラムの○○に入るのは目標である。

目標がないなら立てればよい。目標があれば勉強に身が入る。学校の授業が新鮮に聞こえる。

それに一度決めたからそれに縛られなくても良い。自分で立てた目標はいつでも修正可能だ。

勉強しないで心配な親は子どもの目標を考える手伝いをすればよい。子どもの夢ができるだけ適うように応援する。それだけで子ども勉強に向かう姿勢は劇的に変化する。

勉強への取り組みでお悩みの方は無料相談へ…

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子どもが不登校になった。勉強の遅れが心配だけど・・・

お子さんが不登校になっての心配事は実は「勉強」です。親としては、勉強が遅れる、ただでさえ勉強してなかったのにこのままではどうなるのか?高校であれば、単位がとれるのか?進級できるのか?受験に間に合うのか?などなどがグルグルと頭名の中を回って悩んでしまうわけです。

しかし、不登校している子どもを見ると、勉強のことなんか言えないくらいに弱り果てている。それどころか日常の会話さえ成り立たない場合もあります。そんななかで、勉強のことなんか到底聞けないという思いでいらっしゃると思います。

言いたいことを言うべき相手に言えないときにストレスはたまります

不登校している子どもに対して、

なんで学校に行かないのか?

勉強はしているのか?

進路については考えているのか?いつ頃復帰するのか?

いろいろとききたいことはあるでしょう。そして、実際に聴いてみて「うるせえな!」とか「分かっているよ」など逆ギレされてしまった経験がおありの方もいらっしゃると思います。

この逆ギレの背後にある気持ちは、「今はきいてくれるな」、「親には言いたくない」など話をしたくないという思いがあります。

とはいえ、逆ギレでは親が知りたいことは分からないし、問題の解決には向かいません。親の不安は募るばかりです。

ただ、この逆ギレの反応も大切なのです。それは、子ども本人も気にしているからそういう反応が来るわけです。少なくともその話題に触れるタイミングではいというところかもしれません。この反応は人によってさまざまで、「実は勉強について不安だ」と気持ちを吐露する場合もあります。

勉強を強制するのは不味い場合がありますが、そのことについて尋ねることは大切です。どんな反応が返ってくるかで子どもの勉強に対する考えを読み取ることができます。

確かにこれでは親の不安は払拭されません。反応が返ってきたところで、子どもが勉強するようになったり、学校に戻るわけではないからです。

大切なのは「うちの子は大丈夫!」という子どもに対する信頼です。

不登校が親の愛情不足から来ているという考え方もありますが、子育てをパーフェクトにできる親なんていません。不登校になったから失敗したという考えは捨ててください。むしろ、そんな考えのまま子どもに接していたら「あなたは失敗作なのよ」というメッセージが伝わり、余計に自信を無くしてしまいます。

子どもさんがカウンセリングなどの支援を受けることも大切ですが、親御さんもカウンセリングを受けて、心を育み、お子さんに対する「大丈夫」のまなざしを向けてみてください。

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不登校の中学生がなぜカウンセラーには本音を話すことができるのか?

不登校のお子さんのカウンセリングの問い合わせは母親から入ってくる。現状の生活、学校に行かなくなったころの状況、親が考える原因と思しきこと・・・

そういったことを電話やメールで伺う。

そこにある問題は、すべて母親からの視点である。当事者である中学生が述べた言葉は断片的にしか語られない。

不登校しているかどうかにかかわらず、中学生は親に本音を話さない。少なくとも、不登校になりたての時には、日常会話すらやらない。

だから、親とは違う立ち位置から話をする人間が必要になる。

それがカウンセラーである必要はない。

だが、カウンセラーと同じような人間を見つけるのは難しい。

何が言いたいかというと、親、教師、親せきは、不登校している中学生のことを知っている。

先入観がある人間に対しては、話す側(中学生)も先入観を持っている。

すると言葉を選ぶ。

こういうふうに言うと、相手は否定してくるだろう。

こんな話をしても信じてもらえないだろう。

そういった思いがあると、考えが浮かんでも、話をしない。

カウンセラーは全くの部外者だ。

家族でも友達でもない。ただの通りすがりの大人である。通りすがりの大人と違うのは、聴く技術に長けていること。

そして互いに第三者である。守秘義務も守られる。

話を聴くプロが秘密厳守でひたすら話を聴いてくれる。

わがままで反抗期の中学生の失礼な態度や言葉遣いも気にしない。

当然、批判や評価が挟まれない。こうしたほうがいい、あーしたほうがいいという中途半端なアドバイスもしない。

ただ、ひたすら聴く。

誰にも言えない思いを言葉にしていくプロセスは、精神衛生をよくする効果がある。

カウンセラーとクライエントの関係は契約関係である。

万が一、合わなければ、カウンセリングを断ればいい。もともと関係がない相手だからあとくされなく離れられる。

カウンセラーのパーソナリティは基本的には受容的である。そして、焦らない。

だから相手軸(中学生軸)に立てる。上から目線な物言いや急かす足りすることをするカウンセラーはいない。

受容的、批判、評価なし、第三者、先入観がない・・・

こういった要件のもとに話しを聴くことを繰り返していくうちに、気が付いたら何でも話をしている。

本音を聞き出そうとは特にしない。

ただ、良い関係を築くこと、そして相手(中学生)を一人の人格ある存在として敬意をもって話を聴くこと。

この心がけによってできたリレーション(信頼関係)が、中学生の心を強く、しなやかなものに造り替えていく。

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不登校コラム 中学2年生の3学期 進路の話題をどう切り出すか?

中学2年の娘です。1年生の2学期ごろから不登校になりました。勉強はしないでずっとスマホを触っています。学校の友達ではない人との付き合いもあるようで、たまに外出すると派手にお金を使ってきます。父親は「もう小遣いはやらなくていい」と言いますが、小遣いをやらないと、部屋に引きこもってしまい、口はきかない、食事はしない(親のいないときに何か食べているようですが)状況です。部屋はコンビニで買ってきたお菓子やペットボトルが散乱していて、掃除するように言ってもしません。あまりにも不潔で変な虫がわいても嫌なので、娘の外出中に部屋に入って掃除をしたら、これまでに見たこともないくらいに激怒して「二度と私の部屋に勝手に入るな」と言ってそれ以来、会話らしい会話はありません。部屋にはもともとカギはついていなかったのですが、内側からフックのようなものをとりつけて、入ることができないようになってしまいました。これまでは、スクールカウンセラーさんの指示で様子を見ていくということをしてましたが、状況は良くなるどころか悪くなる一方で、最近は夜中に起きていて生活のリズムが乱れています。父親とも、3歳下の弟とも顔を合わせることを拒みます。家族で出かけようと誘っても断るばかり。私がLINEやりとりすることだけが唯一の家族のコミュニケーションです。

もう中学2年も終わりになってきました。3年生になって次のステップを考えないといけない状況になりました。とはいえ、家族で話し合う機会などほとんどありません。本人がどんな考えをしているのか全く分からないのですが、どのように接したらよいでしょうか?

というお問合せがあったとします。(これは架空のものです)

娘さんが抱えている悩みを考える

このような場合どう接していくのが良いのかを考えます。

問題は、家族のコミュニケーションと不登校しているお嬢さまの進路です。

これをごちゃ混ぜにして対応するのは難しいです。優先すべきは進路です。進路の話題を通じて会話の糸口を見つける必要があります。

進路の考え方ですが、不登校が長期化していること、学習の遅れが大きいことを考えると、全日制の進学校への進学はまず諦めたほうがよいです。かりにここからハッパをかけて頑張らせて、進学校に入っても同じように、不登校になる可能性が大きいです。通信制やチャレンジスクールなど不登校経験のある生徒を受け入れてくれる高校はたくさんあります。そして、そこから大学や専門学校に進学する生徒さんも少なからずいます。

不登校の原因はなかなか分かりません。ただ、不登校している娘さん自身も次が中学3年で進路を考えないといけないことは分かっています。でも、学校行っていない、勉強していない自分なんかはダメだと思って、この先どうしたらよいのか不安になっています。そしてその不安と逃避するための昼夜逆転であったり家族とのコミュニケーションを避けるということが起きてきます。お金を派手に使って遊ぶのも逃避です。同時に本来向き合うべき悩みと向き合っていない自分を責めているところもあります。

進路の悩みがお母さまが思っている以上に大きく影響しています。

また、家族のコミュニケーションを避ける理由として「こんなになにも頑張っていない自分が家の中にいるのは申し訳ない」という気持ちを持っています。食事をしないのも「自分が食べるのは申し訳ない」とも思っています。

こういった気持ちでいるという前提で娘さんへの接し方を考えてみます

具体的にはどう声をかけたらよいかということです。進路の悩みを切り出すのは勇気はいりますが、ダイレクトに尋ねることをお勧めします。

そろそろ3年生になるけど、高校はどうするの?

次のことを考えたいんだけど、なんかやりたいこととか行きたい学校とかあるの?

などです。まずはきっかけづくりとか、関係をよくしてからと思われがちですが、わざとらしい雑談は逆効果です。不登校している中学生が進路で悩んでいないわけはありません。ただ、この時に娘さんの応答を期待してはいけません。無言でいることは、納得しているかどうかは別として、表面的な同意と捉えて構いません。万が一嫌だったら部屋に勝手に入られたときのように怒ったり、反発したりします。

応答はないけどこちらは、進路のことを考えているんだということを伝えることで、ムスッとしたところは変わりませんが、少なくとも娘さんとしては自分が進学しても良いんだという気持ちを持つことができます。あんまりしつこく毎日やると重くなるので、何かの折に、進路のはなしを直接切り出してみてください。

大切なことは一発でうまくやろうとしないことです。何度か、無視されたり、暗い表情が返ってきたりもありますが、その背後にある娘さんの気持ちは戸惑い何です。学校に行っていない、勉強もしていない自分が高校進学なんて無理だし、行けるとも思っていないのです。

進路のことについて親たちは考えている。話したいならいつでも相談してね。という心構えで声をかけていけば必ず通じます。

反応がなかなかないときは・・・

とはいえ、全く反応がない場合だってあります。その時には具体的に決めたものを提案することです。

ちょっと○○高校の説明会に行ってみない?

○○高校の資料があるから読んでみる?

というものです。全日制のものでも良いですができれば、通信制やチャレンジスクールのものでも良いです。全日制のものを示すと、かなりプレッシャーになります。そして、全日制の高校以外の選択肢があることを示すこともできます。

本人が決めないなら親が決めるというのは乱暴ですが、不登校の回復のプロセスとして重要なのが自分で決めていくということです。人生の選択を自分で決断していくことが自立していくうえで欠かせません。それをあえて、破っていくのです。

不登校は自立のプロセスです。学校に行かないことを決断するのは相当な勇気がいります。そしてそれを実行するというのはかなりの決断なのです。それなのに、自分の進路を決めようとしてくる親への反発は大きくなります。ここで大切なことは、反論させることを目的としていることです。

不登校している娘さんが、素直に親の言うことを聴くということはありえないことなのです。そのためには親が決めるということを阻ませる必要があります。

反論して来たら、「じゃあどうしたいの?」と踏み込んで尋ねてみてください。この時の注意点としては謝らないことです。謝ってしまうと、娘さんが自分の意見を出すことは良くないことだと認識してしまうからです。

このやり方は、荒療治に見えるかもしれません。しかし、遅かれ早かれ進路のことは話しあわないといけないのです。実際の決定は1年後ですが、それに向けた準備は早いほうがよいです。

娘さんと対話の糸口をつかむために進路のはなしを切り出してみてください。

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中学3年で不登校 進路はどうしたらよいのだろうか?

中学3年生で不登校になると「高校はどうするのか?」が最も大きな問題となります。

公立中学でほとんどの生徒が受験しますし、私立の中高一貫校であっても、長期で休んだり、成績が振るわなければ高校進学に響くこともあります。

進路の問題は大きくのしかかってきます。

そもそも中学にすら行かないのに、高校に行ってなんとかなるものなのか?

という疑問もでてきます。

親としては子どもの意思を尊重したいという思いもおありかと思いますが、「せめて高校ぐらいは出てほしい」というのが本音ではないかと思います。

もちろん、不登校している生徒さん自身にとっても進路の問題はストレスの大半を占めています。

なぜストレスになるかというと、生徒さんの気持ちとしては高校に進学したいからです。

中学校にはいかないのですが、高校には進学したい気持ちはあります。

これまで関わってきたケースで、中学を卒業して高校進学を選ばなかった生徒はいません。今のところ途中で辞めたという話も聴いていません。その中には中学に入学式の1日しか行っていないという生徒もいました。

それでも通信制の高校に行き、卒業して社会人として働いています。別の生徒は大学に進学したというケースもあります。

子どもが不登校をすると、それまで考えていた進路設計が大きく変わってしまいます。この先どうなってしまうのかが分からなくなるのです。

不登校の生徒さんのストレスが大きくなる理由はそれまで考えていた進路を実現しないと思ってもがくからなのです。

進路は変わっても大丈夫です。

通信制やチャレンジスクールなど、本人が当初は想定していなかった進路かもしれません。

しかし、実際はそのほうが本人にあっていたりもします。仮に、中学を頑張って乗り切って、全日制に行っても、出席日数と日々のハードな課題をこなすことで疲弊してしまい、高校で不登校をするということも考えられます。

進路選択は不登校している生徒さん、特に中学3年生にとっては死にたくなるほどつらい課題です。

世界は広いし、高校がどこであっても、行った先で頑張れば必ず未来は拓けてきます。

進路変更が不本意であったとしても、将来必ずその進路選択をせざるを得なかったことが、自身にとって最善の道だったと自覚することになります。

本人の意思も確かに大事ですが、今は不登校しても受け止めてくれる高校がたくさんあります。

選択肢を提案することで、生徒さんの将来への希望を見いだすことができます。

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昼夜逆転生活の中3の娘が口をきいてくれません。どうしたら話ができるでしょうか?

Q中学3年の娘がいます。不登校になってから昼夜逆転の生活が続いています。夜は動画を見たり、友達と電話をしているようです。食事も不規則になっており、部屋も全然片付けず、ごみ屋敷みたいで不潔です。私(母)が掃除をすると「勝手に入るな」とめちゃくちゃ怒鳴ってきます。進路のことも考えないといけないのですが、家族からの声がけにはほぼ反応しません。仕方なくLINEでメッセージをしますが、なかなか既読になりません。返事もありません。何を考えているかもわからないし、本当にどうしていいか分かりません。

間に入ってくれる人が必要です

A不登校というよりも引きこもっているというほうが正しいかもしれないですね。家族との会話もなく、自分の世界だけにとじこもっている。しかも昼夜逆転していて不規則な食事、散らかった部屋となると健康面も心配になりますね。すぐに話ができるようになるかというとそれは難しいところがあります。コミュニケーションが取れない原因は誤解にあります。同居する家族に対しては「学校に行かない自分を責めている」という思い込みがあるかもしれません。それは、学校に行かないで食事をし、学校に行かないのにお風呂やトイレを使い、学校に行かないのに部屋を占拠している。そんな自分が認められるはずがないという思いがあります。同居家族に対しては強い抵抗がありますので、第三者の介入をおすすめします。そこで互いに伝えたいことを伝えていくことが必要かと思います。第三者は娘さんが仲の良い人ならだれでも良いのですが、親御さんとも信頼関係がある人が良いです。まずは、祖父母や叔父叔母、いとこなどを頼って間に入ってもらうということがよいかと思います。そうしていきながら、徐々に誤解を解いていく、さらには間に入ってもらった人に対話の場をセットしてもらうことが必要かと思います。

娘さんの中の矛盾を認める

本人も中学3年であることは知っているし、高校受験が控えていることも自覚しているはずです。ですから進路のことを考えることは本人なりにやっていると思います。しかしながら、その話題に触れたいような触れたくないような思いがあります。それは、不登校している自分が将来のことを語るなんておこがましいという気持ちがあります。今やるべきことをできてない自分が将来何かをやりたいなんていうことを認めてもらえるなんていうことを思っていないのです。反応はないかもしれませんが、あいさつや食事をすすめるなどの言葉がけは続けることは大切です。それがなくなるとつながりがなくなってしまいます。自分の部屋に引きこもっていて昼夜逆転ということは、夜中の自分の部屋だけが唯一の安心の場になっています。こちらはそのつもりはなくても、家族という存在が娘さんにとっては緊張する要因になってしまっています。とはいえ、つながりが消えるのもさみしい状況にあります。矛盾していますが、その矛盾で苦しんでいるのが娘さんの内面世界です。

親の方が見捨てたり放置したりしない 忍耐と根気が必要

親御さんにできることはその矛盾があることを知っているということです。そのことを言葉にして伝える必要はありません。言葉がけもLINEのメッセージも、「あなたのことは大切な存在でかけがえのない私の娘なの」という思いを伝えているんだと思って発してあげてください。(鍵かっこのことばをそのまま伝える必要はありません)

今すぐ何かをしようとするよりも、雪解けをまつ必要があります。中学3年生であり、いつまでも悠長に構えるわけにはいけないという思いもあるかもしれませんが、こういう時こそ「うちの子は大丈夫」という信頼をもって接してあげることが大切です。

特に何かをするというわけではなくて、親御さんが不安を持たずに大丈夫だと思って接していくことが決め手です。無視されても反応がなくても、親御さんは子どもを見捨てていないということを忍耐強く発信していくことです。

これ以上無理と思ったら・・・

忍耐と根気が必要と書いておきながら、これまでもすでに、いろいろなアプローチを試されてきていると思います。親御さんも人間ですから、いつまでも同じ状況が続くと当然滅入ってきてしまいます。疲れたら疲れたことや、しばらく声をかけませんという情報をそのまま娘さんに伝えてみてください。何も言わずに突然、言葉がけやメッセージが途絶えると、見捨てられたと思って余計心をとざしてしまいます。そうならないためにも、親御さん側の情報を伝えておくことが必要です。そして元気になったら「今日からまた声かけていくからね」と仕切り直すことを伝えてください。何も言わないで突然はじめてしまうと変に勘ぐったりします。堂々と、声をかける、疲れた、しばらく休むなど、こちらの状況を伝えてみてください。親御さんが無理しすぎると、娘さん以上に深刻なうつ的な状況に陥る可能性もあります。そこを未然に防ぐためにも、無理は禁物です。…

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不登校した上に、ゲーム依存。どうやったらゲームを辞めさせられますか?

Q小学6年生の息子が不登校になり、ゲーム依存になってしまいました。起きている時間はほとんど画面と向き合ってゲームをしています。辞めるように注意しても全然聞きません。取り上げると暴れて手を付けられません。放っておくわけにもいかないし、かと言って暴れられてもこまります。どうしたらよいでしょうか?

対話の糸口を見つける

お母さまが依存と感じるくらいのめりこんでいるのであれば、注意程度はきかないと思います。目に見えているのはゲームに依存している息子さんですが、息子さんはそのゲームで何を得ているのでしょうか?もし、会話がないのであればゲームの内容について尋ねてみてください。面白いと思ってハマっているわけですから、話してくれるはずです。そしてそこから対話の糸口を見つけてみてはいかがでしょうか。その時の注意点としては、ゲームはくだらないとか、辞めてほしいというこちらの言い分を控えて、ひたすらゲームについて語らせます。そこをしっかり傾聴してあげてください。これまで関わった事例の中であったことですが、ゲームを100%楽しんでいるわけではなく、そのゲームの世界の不満や義務感でやっている思いなどを吐露してくれます。通常そこで「そんなにストレスがあるならやめなさい」と言いたくなるところですが、そうは言わずに「ゲームもいろいろ大変なのね」くらいで、ゲームの世界の不満に寄り添ってあげてください。対話をすることで、ゲームをしている息子さんを徐々に認めていくことができます。

息子さんの心の中で起きていること

息子さんの心の内をのぞいてみましょう。ゲームに依存しているというその姿や態度からどんなメッセージを読み取ることができるでしょうか?その行為を通して親御さんに何を分かってもらいたいと思っていると読み取りますか?

ゲームをして、その世界に没頭している息子さんの心のうちから発せられているメッセージは、「不登校している上に勉強もしないダメな自分でもお前は、親としておれを受け入れるのか?」という親を試しているところがあります。ここでゲームを辞めるようにだけ働きかけると、子どもさんは「ゲームをしている自分を否定された」と感じますし、放っておくと「見捨てられた」と思います。一方で息子さんがすきなゲームの話題をすることで、息子さんとしては自分の一部(ゲーム)を認められたと感じます。

依存先は自分の一部

子どもさんが何かに依存している場合はその依存しているものごとを自分の一部としてとらえている可能性が大きいです。もちろん意識的ではなく無意識的な世界ですが。その一部か徐々に認めていくことができれば、息子さんも自分が受け容れられた、分かってもらえたと安心します。ゲームに依存するということは現実世界からの逃避でもあります。それは緊張状態から逃れる手段です。学校に行かないというだけで自分を責めているし、親御さんが心の内で学校に行ってほしいという思いがあることを感じ取ってそこにも自責を感じています。その緊張状態がある以上ゲーム依存からはなれることはありません。だからこそ、彼の一部であるゲームを対話の材料とすることで、現実世界が安心の場であることがわかると、ゲームに頼らなくても安全で居られますから依存は解消されていきます。

解決に向けて

・依存しているもの ゲームを否定しない

・ゲームについて話を聴く 否定せずに話をして、分からない言葉や面白さについて話してもらう。100%肯定して話す。

・ゲームの世界の不満を語っても、辞めるように促さないで「大変なのね」と共感する。

・ゲームをしている姿からメッセージを読み取る。そしてそのメッセージへの応答をする…

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不登校の中学生が学校に行きたくない本当の理由が言葉にならないのはなぜか?

中学生のお子さんが「学校に行きたくない」と言ってきた。理由を尋ねると「頭痛がする」とか「お腹が痛い」と身体症状を訴えることがあります。これが事実であれば回復すれば学校に行きます。不登校の場合も頭痛や腹痛は実際に起きています。ただ、学校を休むことが決まるとその不調は回復することが多いです。

学校に行きたくない本当の理由はなかなか親には言いません。というより、親に言えるくらい明確な理由であれば、対応できます。多くの場合は自分で言葉にできない、なんだかわからない理由から来ています。

だからこそ、不登校をしています。自分でもわからない。でもなんか、学校に行くのは今の自分にとっては違うという思いが、彼ら彼女らの頭の中にあります。3つのポイントで見ていきましょう。

1不登校の理由はあるけど決定的な理由が分からない 2学校に行く意味を考えすぎている 3問いが深すぎて抜け出せなくなっている 1不登校の理由はあるけど決定的な理由が分からない。

不登校の理由は実は本人も良く分かっていない。

親としては、「勉強についていけないのかな?」 「クラスの雰囲気になじめないのかな?」 「実はいじめられているのかもしれない・・・」などなど、いろいろと不安な要素が思いつくが、いまいちどれもあてはまらない。

本人に問い詰めても、はっきりした答えは返ってこない。ただそこにあるのは「なんとなく学校に行きたくない気持ち」そんなことを話しても分かってもらえないから、話をしない。

理由が明確にあれば言葉にすることができる。対処の仕方もある。しかし、理由が不明確なほうが多い。少なくとも私が接してきたケースは理由は分からない。分からないけど、気が付いたら前を向いて、次の進路を見出していく。

むしろ、理由を具体的に言葉にしているときの方が表面的で危うい。

「いやな奴がいる」「○○の授業の先生がこわい」「クラスに仲の良い人がいない」

いじめが明確にある場合は別として。これらの理由は不登校の理由の核心ではないことが多い。かりにこれらの問題を処理しても、学校には行かない。次なる課題を言ってくるだけである。

これは不登校の理由を取り繕って、しばしの休息を得る。その間に自分で何とかしようという思いが子どもの中にはあるからである。

2学校に行く意味を考えすぎている

「なんで学校に行かないの?」

と問いかけても

「なんか分からないけど行きたくない」

というモヤっとした理由が返ってきても、学校を休ませるに十分な理由とは認めることが難しい。

不登校のお子さんを持つ母親のカウンセリングで受ける相談で多いのが「うちの息子(娘)はなんで学校行かなくなったんでしょう?」というもの。そこが分かれば、「それなら仕方ない」と思えるかもしれないし、親としても子ども不登校を受け入れられる。しかし、実際は行きたくない理由は不明確なままです。

そこを追及しても、子どもは苦しくなるばかりで、不登校の解決には向かわない。表面的な理由を取り繕っても、それとは別に本当の理由がある場合もこれと同じだ。

自分でも分からないけど、学校には行きたくない。理由が言葉にできない理由の一つに自分のことを変な奴だと思っているというのが挙げられる。

不登校している中学生が話してくれたのは、意味を問うているということ。

学校に行く意味勉強する意味生きる意味生まれてきた意味

答えの出ない哲学的な問いが頭の中でグルグル回っている。そんな中で、

幸せって何だろう?豊かになるってどういうことだろう?勉強して幸せになれるのか?自分が生きていることで誰かの役に立てるのだろうか?自分って何?個性って何?私にそんなものあるの?

さらに悩みが深まり、一人の頭の中で哲学対話がグルグルと回っているのだ。

思春期の若者にとって答えの出ない問いを考え続けるのはとても苦しいことだ。大人でもしんどい。意味を問うには中学生の思考力や知識ではあまりにも考える要素がすくない。だからその問いに飲み込まれてしまいグルグルと同じところをループする。

そしてこんなことを考えている自分は変だと思っている。だって、学校に行っているクラスメイトたちは、そんなこと考えずに、毎日学校に行けている。ある意味うらやましいけど、なんで疑問を持たないんだろうと不思議にさえ思ってしまう。

言われたことだけをやっていく学校に毎日通って楽しいのだろうかと思う。一方で大人はこれらの答えをみんな持っていて立派だと思ってもいる。自分は変だ、他の子とは違う。でも、そう思われたくないから、とりあえずの理由を繕って休む。

学校に行かない本当の理由はお子さんの内面世界で答えの出ない問いを考え続けているからこそなのです。

3問いが深すぎて抜け出せなくなっている

不登校の理由が明確でない場合は、まさに頭の中の哲学対話から抜け出せない状態だ。ここから抜け出すには、この頭の中で起きている哲学対話をすることは良いことなのだと肯定することが第一にあげられる。

心の成長としても、意味を問うことは健全だ。自立のプロセスでは必要なことなのです。ただその考えを深めすぎて苦しんでいる。

そこに寄り添っていく大人が必要となる。「お母さんも昔、自分がなんで生まれてきたんだろうかとか考えていた」とか「自分って何だろうかなんて、未だに分かっていない」という哲学対話に乗っかっていく必要がある。こちらから話しかける必要ななく、子どもさんがぽろっと「学校行く意味あるのかな?」など意味深な問いを投げてきたときがチャンスととらえて話をする。

ただ、これを一緒に住んでいる親がやるのはリスクもたかい。中学生は大人を疑り深く、繊細な時期だからだ。不登校するくらい感受性が豊かなお子さんであれば「はは~ん、さてはお母さんどっかで誰かに入れ知恵されたな」と感づかれてしまう。

そして、「休んでいいといいながら、結局学校に行かせようとしているんだな」と。当事者同士で、このような疑念が生まれてしまうと、返って関係がぎくしゃくしてコミュニケーションに距離ができてしまう。

 4 意味を問う哲学的なグルグル思考から子どもが脱するために

そこで、第三者であるカウンセラーの出番である。

VCAのカウンセリングの考え方はこちらのコラムへ>>>>

不登校の生徒さんが頭の中で考えている哲学対話の原因は自己否定です。

人と比べて自分を変だとか自分はおかしい、狂っているという思いがあるから、自分自身が意味を問うていることを認めたくないし、人にも話せない。誰でも、意味は問うているし、問わずに生きているとしたら、それこそ心配なことである。その時期が早すぎる、または問いが深すぎるからこそ、精神的に疲れて学校に行くということすらできない状況になる。

哲学対話から抜け出すための着地点は「私は私でいいんだ」という自己肯定の視点を持つこと。この肯定を親でも学校の先生でもない大人からもらうことは、本人の自分に対する責めや、自分はおかしいと思っている認知を変えることができる。そして、これこそが、言葉になかなかできないけど、不登校する中学生たちが求めているもんである。ここが満たされると、不登校は解決に向かっていきます。

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1週間で不登校に対する考え方が変わり、お子さんとの関わり方が改善します

不登校やキャリア教育に関するコラム 「面倒くさい」で終わらせない子どもとの会話──その一言に隠された“やる気の奥”を見つけるには 「面倒くさい」で終わらせない子どもとの会話──その一言に隠された“やる気の奥”を見つけるには

「やってみたら?」と声をかけても、「面倒くさい」と返してくる。親としてはついイラッとしてしまうけれど、実はこの言葉には、子どもなりの“がんばれない理由”が隠れていることも。今回は、その奥にある気持ちを読み取るヒントと声かけの工夫について考えてみます。

なぜ「面倒くさい」と言うのか?

「ねえ、そろそろ宿題始めたら?」「えー、面倒くさい…」

こんなやり取り、家庭の中で一度は経験があるのではないでしょうか。

“面倒くさい”という言葉は、子どもたちがよく使う便利な表現です。でも、その本音はもう少し繊細な感情でできていることが多いのです。

たとえば:

本当はやってみたいけど失敗が怖い

どこから手をつけていいかわからず、不安だけが大きい

やるべきことが頭に浮かぶと、気持ちがすぐに重たくなってしまう

自分の努力が誰にも気づかれないのではという寂しさ

ある中学生の男の子は、提出物がたまっていたのに「面倒くさい」としか言いませんでした。しかし話を聴くうちに、「先生にはどうせ怒られるし、頑張ってもいい評価もされない」と感じていたことがわかりました。

“面倒くさい”は、心のブレーキをかけるための安全装置なのです。

「やればできるでしょ?」が効かない理由

「あなたならやればできるのに」「いつまでそうやって逃げるの?」

つい口から出てしまいがちな言葉たち。でもこれは、子どもの“傷”に塩を塗ってしまうようなものです。

「やればできる」ことは本人だって分かっている。だからこそ「やれてない自分」が情けなくて、腹立たしくて、“面倒くさい”という仮面をかぶってしまうのです。

あるお母さんは、「何度言っても動かないから、つい“なんでできないの?”と責め口調になってしまう」と話してくれました。でもそのあと、「それを言ったあと、いつも後悔するんです」とぽつり。

“効かない言葉”の背景には、親の「どうしたらいいのかわからない」という不安もあるのです。

「面倒くさい」の奥にある“やりたい気持ち”を見逃さない

本当はちょっと気になってる。ちょっとはやってみたい。だけどうまくいかないかもしれない。恥をかくかもしれない。だから「面倒くさい」って言っとこう。

この気持ちは、大人にも覚えがあるのではないでしょうか。

「面倒くさい」という言葉の裏には、「うまくできる自信がない」「否定されたくない」そんな切実な気持ちがあることがあります。

「やらないんじゃなくて、やれないんだよね」「ほんとはちょっと気になってるんでしょ?」

そんな風に“言葉にならない声”をすくい上げてくれる大人がいると、子どもは少しずつ、「じゃあ、ちょっとだけやってみようかな」と心を開いてくれます。

「その言葉の奥にある、声にならない気持ちに耳をすませて。」――児童精神科医・佐々木正美

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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