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コラム

不登校のお子さんこそ必要な必要なキャリアカウンセリング

不登校のお子さんにメンタルケア以上に必要なキャリアカウンセリング 不登校カウンセリングの最後に出てくる問題

不登校のお子さんに直接的なカウンセリングをしていると

必ず出てくる問題があります。それは進路の問題です。

これはある程度時間をかけて関わったお子さんであれば、誰でもがこの問題にたどり着きます。

「自分は学校に行っていないから将来は何もできない」「一生働くことはできないと思う」「自分なんかが進学できる学校は大したことがない。どうせバカにされる」「私はどうやって生きて行けばいいんですか?」

とかを尋ねられます。

小学校の高学年くらいからこういう問いにぶつかっています。この背後にある気持ちである、焦りや不安をケアすることはメンタルケア的なカウンセリングでできますが、「際にどういう進路をとるか、どう考えたらよいか?」ということはメンタルのカウンセリングだけでは、ケアできません。

不登校のお子さんこそキャリアカウンセリングが必要

私は不登校のお子さんこそ、キャリアカウンセリングが必要だと考えています。実際的にそして、具体的に進路を一緒に考えていく存在が必要です。私は数年前にキャリアコンサルタントという国家資格を取得しました。これは日本で唯一、キャリアカウンセリングのプロフェッショナルの資格です。

キャリアコンサルタントの学びは私自身、非常に刺激の多いものでした。そしてこの時の学びが、今、子どもたちの進路を考える上で非常に役立ちます。キャリアカウンセリングをすることで、進路を具体的に考えていくことができます。そしてそのための情報も一緒に探すことができます。

どんなお子さんにも活かせる資質がある!

キャリアカウンセリングをしていて感じることは、不登校している、していないにかかわらず、そして、大人もこどもも同じで、自分自身を過小評価していることです。この過小評価が、進学、就職、転職を難しくしています。

仕事は、学校の勉強と違って、あれもこれもやらなくて良いです。運動が苦手ならそれをやらないでいいし、数学が苦手ならその分野に進まなければいいわけです。

一方で、絵が好きならそれを活かせる進路を取ればよいし、食べるのが好きなら、食べることが仕事につながる進路を考えれば良いのです。どんなお子さんにも必ず、将来に活かせる資質が備わっています。それが今見えてない、または見えているけどあんまりうまく機能していないだけなのです。

そこを見いだしていくことが、結果として、不安や焦りを払しょくし、進路に向かって歩む力の源になると考えています。

私の目指すところ

私が目指すところは、不登校していようとしていまいと、将来に希望をもって生きるお子さんを一人でも増やしていくことです。心の調子を整えて、さらにその先の人生も一緒に考えることで、可能になると確信しております。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び (生物心理社会モデルでみる不登校の背景④/シリーズ記事)

本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「食べる」「食べない」に隠された心の叫び

思春期になると、「太りたくない」「食べるのがこわい」「食べたら吐きたい」と訴える子がいます。夜になると過食が止まらず、罪悪感から吐いてしまう子もいます。

食べることは生きるための基本的な行動ですが、摂食障害(Eating Disorders)は単なる食の問題ではなく、心・体・社会のバランスが崩れたときに起こる心身症状です。

生物・心理・社会 ― 三つの視点で整えていく 生物(Biological)― 命を脅かす「飢餓」のメカニズム

摂食障害は、圧倒的に女性に多い疾患です。厚生労働省の調査(2020年「思春期・青年期の摂食障害実態調査」)によると、日本の女性の約0.5〜1%が一生のうちに神経性やせ症(Anorexia Nervosa)を経験し、男性の約10倍の発症率とされています。

食べない状態が続くと、体は「飢餓モード」に入り、心拍・代謝・体温が低下します。極端な場合は体重が30kgを下回り、心不全や電解質異常によって命を落とすこともあります。

さらに、本人は「やせすぎ」と指摘されても、自分を「太っている」と感じる――。これは、**身体像のゆがみ(Body Image Distortion)**と呼ばれる特徴です。

この段階では、脳そのものが飢餓状態に支配され、判断力や感情制御が低下し、「まだ足りない」「もっと減らせる」という思考が止まらなくなります。つまり、意志や性格ではなく、脳が飢餓に支配されているのです。

心理(Psychological)― 「やせることで自分を保つ」

摂食障害の多くの背景には、完璧主義・負けず嫌い・強いべき思考があります。

・何事もきちんとやらなければならない・失敗してはいけない・他の人より劣ってはいけない

こうした強い自己要求が、「体重」という客観的な数値に置き換わります。

「この数字なら私は大丈夫」「この数字であの人より細い」

やせていることは、他者より「優位である証拠」になり、周囲の女性より細いことで安心感と優越感を得る。

ジムの鏡に映る自分の細い体や、温泉で他人が驚いた表情を見た瞬間に「勝った」と感じる――。この小さな“勝利感”が、脳の報酬系を刺激し、さらにやせようという衝動を強化していきます。

やがて、体重計を常に持ち歩き、一日に何度も測るなど、体重への強迫的執着が生じます。

また、摂食障害の方の中には、**リストカットやオーバードーズ(過量服薬)**を併発することもあります。「完璧でいられない自分」を罰するかのように、身体的な痛みで心の苦しさを和らげようとするのです。

社会(Social)― SNSがつくる「比較と劣等感の時代」

現代のSNSは、情報を共有するツールであると同時に、他人との比較や劣等感を刺激する装置になっています。

タイムラインには「理想の体型」「完璧な生活」「映える食事」が並び、「自分はまだ足りない」「もっと頑張らなきゃ」という思考が強化されていきます。

SNSは、私たちの脳の報酬系を刺激するように設計されており、「誰かより上でありたい」という競争心を無意識に掻き立てます。その中で、「やせている=優れている」という文化的な価値観が強化され、子どもたちはそこに“居場所”を見出してしまうのです。

家庭や学校でも、「ちゃんと食べなさい」「太った?」といった何気ない言葉が本人にとっては「否定」や「監視」として響くことがあります。

食の話題を避け、安心できる日常会話を増やすこと。それが家庭でできる最初の支援です。

医療と治療の必要性

摂食障害は、医療介入が欠かせない精神疾患です。放置すると身体合併症や自殺リスクが高まり、早期治療が必要です。

DSM-5では、主に次の3タイプに分類されます。

神経性やせ症(Anorexia Nervosa)

神経性過食症(Bulimia Nervosa)

過食性障害(Binge Eating Disorder)

治療では、体と心の回復を同時に進めることが基本です。

栄養管理と内科的治療

認知行動療法(CBT)

家族療法・心理教育

特に認知行動療法は、摂食障害の根にある完璧主義や「〜すべき」思考をやわらげ、「体重=価値」ではない自己評価を育てていく方法として有効です。

日本では、国立病院機構久里浜医療センターをはじめ、摂食障害専門外来を設ける医療機関が増えています。適切な治療によって回復できる病気であることを、まず知ることが大切です。

家庭でできる支援

・体重や見た目の話題を避ける・「食べた?」「太った?」ではなく、「今日はどう過ごせた?」と聞く・「食べてほしい」より「一緒に過ごしたい」と伝える・医療機関やスクールカウンセラーに早めに相談する・家族自身も心理的サポートを受ける

親の育て方の問題ではありません

摂食障害は「親のせい」ではありません。まじめで努力家な性格が極端な方向に働いた結果として、心と体のバランスが崩れてしまったのです。

しかし希望があります。専門的支援を受けた多くの人が、数年をかけて健康な体と自己肯定感を取り戻しています。焦らず、時間をかけて回復を見守ることが、何よりの支えになります。

参考・参照

・厚生労働省(2020)「思春期・青年期の摂食障害実態調査」・American Psychiatric Association (2022). DSM-5-TR.・世界保健機関(WHO, 2023)ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics・国立病院機構久里浜医療センター「摂食障害外来」・日本摂食障害学会『摂食障害治療ガイドライン 第2版』

今日のまなざし 「食べない」「食べすぎる」は、心のSOS。変えようとする前に、「あなたが苦しいこと、ちゃんとわかっているよ」と伝えてください。

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

✨ ひとりで抱えこまず、メールでご相談ください ✨

このコラムは、不登校や引きこもりのお子さんをもつ親御さんのためにお届けしています。 お子さんの状況や支援の方向性など、メールでのご相談を受け付けています。 ご質問には順次お返事しております。

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不登校の対処になぜカウンセリングが効果的なのか?

不登校の対応にカウンセリングが効果的である3つの理由 不登校の対応を学校にお願いするとまずはスクールカウンセラーが紹介されることがほとんどです。医者に行ってもカウンセリングをすすめられます。風邪をひいたら風邪薬と睡眠をすすめられるように、不登校と言うと何の疑いもなくカウンセリングを受けるように勧められます。実際どんな効果があるのか?実はあまりそのことが伝わらないままカウンセリングに来られる方がいらっしゃいます。このコラムでは、カウンセリングがどういう役割を果たすのかそして、その効果が何かをお伝えいたします。 カウンセリングの役割

カウンセリングの役割は、第三者の考えを入れることにあります。客観的な情報を伝えることで、これまでと違った視点を得ることができます。

家庭にいると親と子だけで話をします。お互いに価値観も似通っており、同じような考え方のもとに会話が続きます。そうすると良いものと悪いものが常に同じなのです。

たとえば「学校の勉強が大事だ」という価値観が親にも子にもあったとします。そうなった場合、学校に行かないことはこの価値観に反することになり、「学校に戻ること」を軸に解決策を考えようとします。ところがここに違う視点が入ったらどうでしょうか?「学校じゃなくても勉強はできる」という視点を入れた場合、学校には行かないけど、それ以外のところで学ぶ方法を考えることになります。すると可能性が広がります。もちろん学校に戻るという選択肢も残すことができます。

これはほんの一例ですが、話をしていくことでこういう視点がどんどん増えていき、考え方が変容していきます。

1人で考えていると・・・

同じ価値観、同じ考えのもと考えることになり、いつも同じ結論に達します。これは親子で話をしても同じようなところに行くのは他の視点が入らないからです。

結論に納得しないなかで考えを続けると、気持ちがネガティブになります。不登校のお子さんが何も話さなくなるのはこの思考が何度も繰り返された結果とも言えます。

対話をすると・・・

対話によってカウンセラーという第三者の視点が入ります。すると、自分とは違った考えに出会うことができます。それを元にまた考えを入れます。

また、言葉にすることで自分自身の考えを客観的に見ることができ気づきがあります。話をするだけで効果があるのはここに由来します。

しかも、カウンセラーは聴くプロであり、また同じようなケースをいくつも知っている場合もあります。専門的な視点からのコメントは、時にたった一言で気持ちを前向きにさすることもあります。

話をするだけで何か解決するの?

カウンセリングにおけるカウンセラーの役割が傾聴、つまり話を聴くということです。これにどんな効果があるのか?です。よく質問されるのが、「話をするだけでなんか解決するんですか?」というものです。この問いには「はい、意味があります」と明確に回答しています。

カウンセリングと普通の会話は全然違います。カウンセラーは自分の話をしません。あくまでも不登校しているお子さんやその保護者の方の話が続きます。一方、通常の会話は、お互いが話したいことを話します。あまり聴くことが重視されていません。実は、自分の話をひたすら聴いてもらう経験ってほとんどの人がしたことないんです。

そして、自分の話をひたすら聴いてもらっていると三つのことが起きてきます。それは

1自分の心を言語化することで、心が軽くなります。

2自分のことを分かってもらったという受容体験

3カウンセラーに対する信頼からくる安心感 ちょっと詳しく紹介しますね。

カウンセリングがもたらす3つの効果 1 言語化が心を軽くする

自分の内面にとどまっているものを言葉にしてそとに出すだけで心が軽くなります。この軽くなったゆとりが、今の悩みに立ち向かうためのパワーとなります。問題が解決に向かわないのは、解決方法が分からないのではなく、その解決方法を実施する力がないからです。カウンセリングはその力を蓄えてもらう場でもあります。

2 分かってもらった受容体験

1人で悩んでいる時間も大切ですが、自分1人だと同じ考えがグルグルと回って辛くなります。そこにカウンセラーという聴き手のプロが入ることによって、今までと違う、視点や考え、物の見方ができるようになります。

3他者に対する信頼と安心感

カウンセラーと関係ができると、心の安全基地ができます。常に対話ができなくても「困ったら相談に乗ってくれる人がいる」という安心感が日々の生活の心理的安全性の維持につながります。

なぜVCAのカウンセリングは選ばれるのか? 不登校の解決はお子さんの自立とキャリア形成 ★ カウンセリングのトレーニングを十分に受けた公認心理師がカウンセリング★学校教育、進路指導、受験について精通している。★ キャリアコンサルタント保持者がメンタルだけでなく将来の進路も一緒に考えることができる。

VCAのカウンセリングがが選ばれるのは、単なるメンタルケアにとどまらないからです。

VCAでは不登校の解決を、子どもの自立とキャリア形成に置いています。

そのための関わり方ができます。これまで3000件を超える中高生の相談を受けてきて見えてきたことは、結局は進路の問題が解決すれば子どもは前を向いてくれるということです。

しかし、不登校しているお子さんにいきなり「将来何がしたい?」と尋ねても何も答えられません。不登校のお子さんが自身のキャリアについて考えれるまでには十分なケアと信頼関係の構築があります。

メンタルヘルスだけでなく、学校教育、進路指導、受験、キャリア形成全てに対してケアができるのがVCA最大の強みです。

カウンセリングをご希望される方はこちらからお気軽にお問合せください お問合せはこちらから 不登校やキャリア教育に関するコラム 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び (生物心理社会モデルでみる不登校の背景④/シリーズ記事)

本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「食べる」「食べない」に隠された心の叫び

思春期になると、「太りたくない」「食べるのがこわい」「食べたら吐きたい」と訴える子がいます。夜になると過食が止まらず、罪悪感から吐いてしまう子もいます。

食べることは生きるための基本的な行動ですが、摂食障害(Eating Disorders)は単なる食の問題ではなく、心・体・社会のバランスが崩れたときに起こる心身症状です。

生物・心理・社会 ― 三つの視点で整えていく 生物(Biological)― 命を脅かす「飢餓」のメカニズム

摂食障害は、圧倒的に女性に多い疾患です。厚生労働省の調査(2020年「思春期・青年期の摂食障害実態調査」)によると、日本の女性の約0.5〜1%が一生のうちに神経性やせ症(Anorexia Nervosa)を経験し、男性の約10倍の発症率とされています。

食べない状態が続くと、体は「飢餓モード」に入り、心拍・代謝・体温が低下します。極端な場合は体重が30kgを下回り、心不全や電解質異常によって命を落とすこともあります。

さらに、本人は「やせすぎ」と指摘されても、自分を「太っている」と感じる――。これは、**身体像のゆがみ(Body Image Distortion)**と呼ばれる特徴です。

この段階では、脳そのものが飢餓状態に支配され、判断力や感情制御が低下し、「まだ足りない」「もっと減らせる」という思考が止まらなくなります。つまり、意志や性格ではなく、脳が飢餓に支配されているのです。

心理(Psychological)― 「やせることで自分を保つ」

摂食障害の多くの背景には、完璧主義・負けず嫌い・強いべき思考があります。

・何事もきちんとやらなければならない・失敗してはいけない・他の人より劣ってはいけない

こうした強い自己要求が、「体重」という客観的な数値に置き換わります。

「この数字なら私は大丈夫」「この数字であの人より細い」

やせていることは、他者より「優位である証拠」になり、周囲の女性より細いことで安心感と優越感を得る。

ジムの鏡に映る自分の細い体や、温泉で他人が驚いた表情を見た瞬間に「勝った」と感じる――。この小さな“勝利感”が、脳の報酬系を刺激し、さらにやせようという衝動を強化していきます。

やがて、体重計を常に持ち歩き、一日に何度も測るなど、体重への強迫的執着が生じます。

また、摂食障害の方の中には、**リストカットやオーバードーズ(過量服薬)**を併発することもあります。「完璧でいられない自分」を罰するかのように、身体的な痛みで心の苦しさを和らげようとするのです。

社会(Social)― SNSがつくる「比較と劣等感の時代」

現代のSNSは、情報を共有するツールであると同時に、他人との比較や劣等感を刺激する装置になっています。

タイムラインには「理想の体型」「完璧な生活」「映える食事」が並び、「自分はまだ足りない」「もっと頑張らなきゃ」という思考が強化されていきます。

SNSは、私たちの脳の報酬系を刺激するように設計されており、「誰かより上でありたい」という競争心を無意識に掻き立てます。その中で、「やせている=優れている」という文化的な価値観が強化され、子どもたちはそこに“居場所”を見出してしまうのです。

家庭や学校でも、「ちゃんと食べなさい」「太った?」といった何気ない言葉が本人にとっては「否定」や「監視」として響くことがあります。

食の話題を避け、安心できる日常会話を増やすこと。それが家庭でできる最初の支援です。

医療と治療の必要性

摂食障害は、医療介入が欠かせない精神疾患です。放置すると身体合併症や自殺リスクが高まり、早期治療が必要です。

DSM-5では、主に次の3タイプに分類されます。

神経性やせ症(Anorexia Nervosa)

神経性過食症(Bulimia Nervosa)

過食性障害(Binge Eating Disorder)

治療では、体と心の回復を同時に進めることが基本です。

栄養管理と内科的治療

認知行動療法(CBT)

家族療法・心理教育

特に認知行動療法は、摂食障害の根にある完璧主義や「〜すべき」思考をやわらげ、「体重=価値」ではない自己評価を育てていく方法として有効です。

日本では、国立病院機構久里浜医療センターをはじめ、摂食障害専門外来を設ける医療機関が増えています。適切な治療によって回復できる病気であることを、まず知ることが大切です。

家庭でできる支援

・体重や見た目の話題を避ける・「食べた?」「太った?」ではなく、「今日はどう過ごせた?」と聞く・「食べてほしい」より「一緒に過ごしたい」と伝える・医療機関やスクールカウンセラーに早めに相談する・家族自身も心理的サポートを受ける

親の育て方の問題ではありません

摂食障害は「親のせい」ではありません。まじめで努力家な性格が極端な方向に働いた結果として、心と体のバランスが崩れてしまったのです。

しかし希望があります。専門的支援を受けた多くの人が、数年をかけて健康な体と自己肯定感を取り戻しています。焦らず、時間をかけて回復を見守ることが、何よりの支えになります。

参考・参照

・厚生労働省(2020)「思春期・青年期の摂食障害実態調査」・American Psychiatric Association (2022).…

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