大久保 智弘 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します - Part 9

大久保 智弘

「やりたいこと」の条件

こんにちは。

さて、今日は「やりたいこと」について考えてみたいと思います。

   

VCAでは自分のやりたいことを見つけることが一つの大きなテーマになっています。

それは自分のやりたいことを軸に将来を考えるからです。

 

やりたいことがない人、たくさんある人、ころころ変わる人、いろいろいらっしゃると思います。

 

でも、そもそも「やりたいこと」って何なのでしょうか?何をもってこれが自分のやりたいことと決めてよいのでしょうか。

 

今回はVCAでいうところの「やりたいこと」の条件を考えてみましたので紹介させていただきます。

 

まず1つ目が「好きなこと」であるということです。

人に自慢できることであっても、お金を稼げることであっても、それが自分にとって好きなことでないと長く続きませんし、やり続けるとやりがいを感じられなくなり、むなしくなってしまいます。

 

やりたいことは必ず自分の好きなことである。これが一番大事な条件です。

 

ただ、ここで大事なのは自ら好きだと思ったことということです。誰かの顔色を窺って好きになっているフリをしていることではありません。純粋に「好き」だと思えることです。好きなことが他人と全く同じである必要はありません。

 

 

  2つめのキーワードは没頭です

気が付いたらやっている。時間がたっている。目の前にそのことがなくても、ずっとそのことを考えてしまうようなことです。

やらずにはいられないこととも言えます。

 

たとえば、写真が好きだったとします。

気が付いたらカメラを向けている。そして撮りたいものを見つけると、あっという間に時間がたっている。そして、手にカメラを持っていなくても「今度はこういう風にとってみよう」とか、人が写真を撮っているのを見て、「もっとこうしたほうがいいな」と心の中で思ったり、「あーいう構図もあるのか」と考えたりしてしまうことです。フロー状態にすぐに入ってしまうようなことです。

  3つめの条件は、やればやるほど楽しくなってしまうことです。

やりたいと思って始めても、思いのほか詰難しかったり、最初は楽しいけど飽きてしまったりすることがあります。

その一方でやればやるほど、面白くなる。そして奥深さや難しさが見えてきても、面白がってさらにチャレンジしてしまうのです。ある程度して飽きてしまうもの、一時的にハマってしまうものとは質が違います。

 

好きなこと、没頭してしまうこと、やればやるほど楽しくなってしまうこと。

この3つが「やりたいこと」の条件です。

この3つがそろっていることを見つけることは、至難の業かもしれません。好きということさえ外さなければ、

2つ目の条件も3つ目の条件もおのずと付いてきます。しかも、10代です。だから、まだ、自分のやりたいことに出会っていない可能性があります。明確にこれと結論を出す必要はありません。ただ、方向性だけでも見えてくると、自分の将来について考える材料としては十分なのです。…

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就活ルールがなくなる

経団連が発表した2021年度以降の就活ルールの撤廃。 http://ur2.link/Mr4S

これは衝撃的なことで、高校生にも関係があります。 これまでは、就職活動は「解禁日」が設定されていました。しかし、ルールがなくなるということは、いつからでもスタートできてしまうということです。

詳しくはまだどうなるかはわかりませんし、ルールがなくなるまでにまだ時間があるので何らかの策が講じられるかもしれません。

しかし、もし、このままだったら、自分のキャリアをできるだけ早いうちから考えておく必要があるということです。

「気が付いたら周りが就活始めてて焦る」という大学3年生くらいが感じる焦りを、大学2年、場合によっては1年生で味わうことになるのです。

そして、焦って自分の就職先を考える。

このときに多くの人がやってしまう過ちは、

世の中の仕事に自分を当てはめようとすること

です。

仕事に自分を当てはめようとすると、必ず無理が生じます。

ましてや自己分析もろくにしないで、

給料がいい、福利厚生が充実している、有名だ、大手企業だ

というだけで選んでしまうと、

以前に書いたような

「これじゃなかった」状態

に陥ってしまいます。

そうならないためにも、早い目の準備です。

準備をするだけでどんな仕事をするかを「決定」するわけではありません。

準備をするとは「考え始める」ということです。

自分と仕事について考えることがキャリア教育の根本にあります。

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文理選択で後悔したくない高校一年生必見!決め手はワクワク感

高校1年生の多くが、直面する文理選択。

文系、理系にするか。この選択が、受験できる学部をきめ、その先の職業をまでも影響してしまいます。最終的には将来の専門性をも決めてしまいます。

職業にまで影響するわけですから、実はかなり大きな選択です。

大きな選択の割には、学校での指導はそんなになされない。適当に決めてしまう人が多いのも現状です。

さて、文系理系を決める際に、何を判断基準にするとよいでしょうか?

今の成績、得意科目と不得意科目、親や先生の意見、行きたい大学や学部・・・いろいろな判断材料がありますが、最も大切なのは、

自分自身が将来を描いたときにどれくらいワクワクするか?

ということです。

なぜ、ワクワク感で決めることが大切なのか?

文系を選ぶにしろ、理系を選ぶにしろ、勉強は続いていくわけです。今の自分を脇に置いているので、成績だけを見ると文系にしたほうが苦労しないで済む人もいれば、逆に理系科目のほうが得意なのにあえて文系を選ぶということも出てきます。つまり、人によっては、かなりの努力を強いられる場合もあります。しかしながら、ワクワク感があることで、折れそうな気持をグッと立て直して、頑張る自分に立ち戻ることができます。

かつてこういう女子生徒がいました。彼女は食品を作る仕事に就きたいと考えていました。

自分が開発した食品がコンビニやスーパーに並ぶことを夢見ていました。そのために進学する先を農学部と決めていました。実は彼女は数学がとても苦手でした。しかし、彼女は夢をあきらめて文系を選ぶことをしませんでした。自分でも数学が苦手だということは十分わかっていたので、人一倍数学を頑張るのですが、当初はなかなか成績が振るわず、自分の選択が無謀だったのであはないかと後悔している時期もありました。そのたびごとに、自分の夢を思い出して、立ち直っては努力をしてだんだんと成績が上向いてきました。結果として彼女は農学部に進学しました。そして、就職活動は自分が一番行きたかった企業に見事、内定を得ることができました。将来をイメージしてワクワク感を得ることさえできれば、今の成績の良し悪しは関係ありません。

では、どのようにして文理選択をワクワク感で決めることができるのでしょうか?

そのための簡単な3ステップをお伝えします。

1)文理選択を決める際には今の自分はいったん脇におく必要があります

今の自分の成績、今、勉強以外にやりたいことがあるから楽なほうを選ぶなどなど、高校1年生時点での自分の能力や都合で決めてはいけないのです。文理選択は将来に関わってくる大きな選択です。ですから、未来を決める大事な分岐点だと思ってください。「数学やるのが面倒くさい。英語はどっちにしてもやんないといけない。そんなら文系にするか?」としてしまうと後悔する恐れがあります。それは将来と結びついていないからです。高校生活はそれで多少、楽に過ごせるかもしれませんが、将来やりたいことから遠ざかってしまうのです。

2)文系と理系、それぞれの可能性を考える    

文系を選択した場合と、理系を選択した場合とそれぞれの自分をイメージしてみます。文系を選んだ場合の高校生活は?、大学、学部は何を選ぶでしょうか?そして、どんな仕事に就くことができるでしょうか?その時の自分は仕事にやりがいを持っているだろうか?生活は楽しいのだろうか?一方で、同じように理系を選んだ場合の自分自身もイメージします。この未来のイメージは自由に、できるだけ自分の可能性をふくらませて考えてください。「できっこないから」とか「やりたいけど面倒くさそうだな」といって自分の限界を決めつけないでください。大学生になり、社会人になり、家庭を持ち、50代になった時の自分くらいまでイメージできるとよいです。

3)どちらの自分がワクワクするか

文系を選んだ自分の人生と、理系を選んだ自分の人生、それぞれをイメージしたときに、どっちの自分がワクワクするか?を感じてみてください。その時に、よりワクワクしたほうが、選ぶ道です。どちらもワクワク度が変わらないのであれば、未来のイメージをできるだけ具体的に考えてみます。また、イメージに至るまでにどんな努力が必要なのかも考えてみます。一回のイメージで決められる人もいれば、何回かイメージしないとワクワクしないという人もいるかもしれません。

文理選択は、将来に影響を及ぼす大きな選択です。周りの意見ももちろん大切ですが、一番大切なのは、自分自身の将来です。そこに目を向けて判断をしさえすれば後悔することはありません。また、将来を軸に決めることで、自分自身がその選択に責任を持つことができます。この責任感が、努力をもたらし、未来を切り開く力につながっていくのです。…

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会話のルール

私の同級生は、小学生前後の子どもがいる人が多いです。久しぶりに集まって話をすると、子どもの話になります。

そこで何が起きるのか??

私「うちの上の子、最近平仮名だけじゃなくて、カタカナも読めるようになったみたい」

Aくん「そういえば、幼稚園の先生の手紙をうちの子もなんか読んでたな」

Bくん「小学1年になるけどうちの子、アルファベット全部かけるようになったよ。なんか妻が申し込んだ教材が楽しいみたい」

Cくん「へー、うちは○○ゼミの講座を取っているけど、付録が多くて結構面倒なんよね」

Dくん「子ども向けの英会話スクールがうちの近くにできたから、この前連れて行ったら、楽しそうにしてた。習わせようかな~」

 

さて、だれもが子どもの話をしています。しかも、勉強ネタです。でも、誰一人として、他人の話を受け止めていません。

自分の言いたいことを言っているだけです。子どもの自慢をしているだけかもしれません。

これは会話とは言い難い状況です。

会話というのは、話をしているメンバーが同じ話題を共有するわけですが、必ず、発言した人の言葉を受け止めなければなりません。

しかし、実際に日常生活の”会話”に目を向けると、受け止めるという部分がおろそかになっています。

実は、これがコミュニケーションの失敗を招きます。失敗とは「自分が受け入れられていない」という疎外感ともいえる感じです。

話は聞いてくれているし、話題も大体あっているのですが、自分の言うことを聴いてくもらっていない感覚は、つらいものがあります。

そうなると、負けじと自分も別の話題を展開しようとします。そうすると、今度はこちらが、相手の話を受け止めていない状況を作ってしまうのです。これを放置しておくと、けんかになることさえあります。

会話の基本は話すことと受け止めることです。

会話はよくキャッチボールに例えられますが、上の私の友人との会話はキャッチボールというより、それぞれが自分のボールを投げていてだれも受け止めてくれていない状況なのです。

相手の話を受け止める。

このルールをVCAでは大切にします。

誰もが安心して自分のことを話す場づくりが、私の仕事です。

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どんな自分にも「いいね」をつける

VCAが大切にしているものの一つが加点法です。

加点法は「いいね」を自分につけることとも言えます。

嫌なことや、つらいことがあっても、その中に「いいね」を探します。

例えば

 ・風邪をひいてしまった → ゆっくり休める

 ・新しいことを始めたけど三日坊主で辞めてしまった → チャレンジしただけでもすごいこと

見方を変えれば「いいね」が見えてきます。

 

でも場合によっては「いいね」と言われると腹が立つ状況だってあります。

例えば、

 ・親にきつくしかられた

 ・財布を無くした

 ・彼女にフラれたなどなど

それぞれに「いいね」を見つけることもできます。

 ・親にきつくしかられた → 親に大切な存在だと思われている

 ・財布を無くした → 新しい財布を買うチャンス

 ・彼女にフラれた → もっと素敵な人と出会える

 

でも、こういう風に言葉の上で置き換えても、実際の気持ちはついていきません。

「つらい、さみしい、嫌だな~」

という気持ちはなくならないんです。ここで無理に前向きにならないことです。

「いいね」を探しても、うまく「良い」と思えないときは

 

『「いいね」と思えなくてだめだ』と、自分を責めるのではなく、

 

『今は「いいね」と思えない。それでいい。』

その自分に「いいね」をつけるんです。

嫌な出来事があれば、落ち込むこと、気持ちがマイナスになることは、人として当然なんです。

そこに「それでいい」「そう感じて当然だ」と認める。

これがVCAが大切にしている加点法です。

どんな自分に対しても「いいね」をつけるというのは、プラス面にもっていって肯定するのではなく、

ありのままの自分に「いいね」を出すことです。

これが感情のケアであり、折れない心を育む秘訣なのです。

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「これじゃない」 「自分には合わない」とならないために

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目的と目標

目的と目標は漢字こそにていますが、違うものです。

目標は「~する」目的は「~するため」

信念とか理念とか、芯にになりうるのは目標ではなく目的です。

目標は目に見えて測ることができます。達成できた、達成できないが明確です。

目的は、その目標を達成するための理由です。

目標を立てることは学びますが、その目的を考えることを怠ることが多いです。

そうするとどうなるか?

目標が達成できない。

または、

目標は達成したけれども、達成した瞬間、燃え尽きて無気力になってしまう。

のどちらかです。

目的があれば目標はどんどん変化します。目標が成長していくといっても過言ではありません。

 

高校生にしてみれば、成績アップや部活の大会での優勝、大学合格などは目標です。

目標があること自体は素晴らしいのですが、そこに目的(なんのためにその目標を達成するのか?)がないと、

その目標は、意味がありません。

 

初めのうちは、目的を考えるというのは難しいかもしれません。でも、そんな大義名分はいらないのです。まずは自分自身が思う、目的を考えてみるのです。

少なくとも、目標を立てたということは、そこには何らかの動機があるのです。それは目的と結びついています。

言葉にするのは難しいかもしれませんが、そこを考える必要があります。

 

何をするにしても

「どうしてそれがやりたいの?」というのは確実に尋ねられるからです。

 

目標設定をしたら、必ず目的を考えましょう。

目的なしの目標は行動を促す力がとても弱いのです。

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ビジョンを啓くカギ

VCAの授業で大切にしているものの一つが自己表現です。

自分の思いを言葉にして、他人に聴いてもらうのです。

黙っていると、だれもそこに対して情報をくれません。しかし、言葉にして話していると、情報をくれる人、人を紹介してくれる人、後押ししてくれる人などがいます。もちろん、ネガティブなことを言う人もいます。でも、自分の思いが強ければ強いほど、他人は、その人を応援しようと力になってくれることのほうが多いようです。

 

留学したいという思いのあるAさん高校生がいました。

彼女は思いはあるものの、「どうせ親には反対されるだろうし、先生にもお前の成績では無理だといわれる」と勝手に決めてなかなか話せずにいました。しかし、ある時のテレビ番組で日本の高校生が、カナダに留学して奮闘している姿を目にしました。そのことがきっかけで、思い切って学校の担任の先生に話をしました。すると、

「2年生の英語のY先生が以前カナダに留学されていたよ」とその先生を紹介してもらいました。

そこから話がどんどん進みました。

向こうでの暮らしのこと、初めは短めの留学から始めてみるとか、留学をあっせんしている団体、奨学金のことなど、その先生は丁寧に教えてくださいました。

そういう情報が集まると、今度は親にも話せます。

お金のことや、向こうでの暮らしが安全であることが分かれば納得してもらえると思ったからです。

しかし、父親に「なんで行きたいの?」と言われて彼女は言葉に窮してしまいました。

留学したい理由はなんだろう?

単に海外での生活にあこがれていたというのが正直なところでした。

考えてもなかなか出てこない彼女はY先生に相談に行きました。

「Y先生が留学したのはどうしてですか?」

するとY先生はこう答えました。

「英語を使った仕事をしたいと思っていたの。でも、日本にいたら英語を使った生活ってできないから、やっぱり英語ばっかりのところに住むしかないと思って留学したの。そして、そこで出会った先生が素晴らしかったから、私も学校の先生になろうと思ったの」と。

さらに先生はこう付け加えました。

「本当は、外国で先生をしたいと思っているの。だからいずれは外国に行こうと思ってるの。Aさんはどうして留学したいの?」

「単に海外の生活にあこがれて、なんとなくいいなーと思っただけなんです」と正直に答えました。

するとY先生は笑いながら

「私も初めはそうだったのよ。それで、あこがれだけで留学はさせられないって親に言われた。でも、あこがれって大事だと思うの。他の子はあこがれてないんだからね。あこがれていてもわざわざこんな風に相談に来ないんだから。そこにはきっと、Aさんなりの理由があるはずなのよ。海外の生活のどんなところが良いと思ったの?」

「なんか、日本とは全然違うんですよね。住んでいる家の大きさとか、家具もおしゃれだし、街並みもきれいだし。英語の勉強もしたいという思いもあるんですけど、それよりも、なんか家とか街とかそういうのを見てみたいんです。実際に。」

「それも立派な動機なんじゃないの?住んでみないとわからないことだってあるし。内装とかインテリアとか好きなの?」

「そうなんです。私、自分の部屋に置くものとか、色とか結構こだわっていて。妹の部屋も、コーディネートしたりしたんです。親にはそんなことばかりしないで、勉強しなさいと言われますが、やりだすと止まらないんです。」

「それでいいんじゃないの?好きなことをやるために留学するっていうのも立派な理由でしょう」

AさんはY先生と話しているうちに、どうして自分がそこまで留学したいのかが分かりました。

翌年、Aさんはまず1か月のホームステイを経験します。そして、大学受験をせずに、カナダに留学しました。

 

Aさんのビジョンが前に進んだのは、言葉にして人に伝えたからなのです。

そりゃ、黙っていれば否定されることはありません。でも、前にも進まないのです。

今はネットでいろいろなことを調べられます。でも、そこには有益な情報だけではなく、古くなった情報や、ネガティブな情報、誤った情報もあります。情報の選択をまちがうと、行動も間違ってしまい、ビジョン達成とは遠のいてしまいます。

思いを言葉にする。

これが、ビジョンを啓くカギです。

 

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VCAは何をするところか?

VCAは自分の将来を考える場所です。

そのために何をしたら良いか?

 ポイントは3つあります。

1つは「何のために」を考えるということです。

目標の設定は結構やります。でも、その目的が何かというところまではなかなか考えないんですね。〇〇大学に行きたい。それはなんでですか?△△という仕事につきたい。「それはなんでですか?」資格や賞、または何かを始めるにしてもそうです。目的は考えられていないんです。

日常の中の細かいことまで、細々と考える必要はありません。カフェに行って、今日はレモンティーがのみたい。その飲みたい理由はなんて考える必要はありません。

でも、将来のこと、進路のこととなると、目的を考えないわけにはいかないのです。目的なしの目標は達成した瞬間に意味がなくなります。大学にしろ、働き先にしろ、入ったところがスタートラインなのに、そこで目標が意味を失ってしまうとどうなると思いますか?これを燃え尽きって言うんです。燃え尽きてしまうと、そこのから立ち直って次なる目標を掲げるためにさらなる時間がかかってしまうわけです。非常に大きなロスになります。

  2つ目は素直に表現するということです。

自分の将来をいま、どう考えるているのか、どんな気持ちで見つめているのか。これを言葉にします。素直に表現というのが実はなかなかできないんです。割増か割引がおきます。ちょっといいかっこしたいがために、自分を良く見せようとする、背伸びですね。背伸びも時に必要なんですざ、いつも背伸びしていると疲れます。一方で、自分を低く見てしまっていて、せっかく能力があるのに、そんなことはないと否定する。

これが謙遜という美徳の場合もありますが、それでは自己アピールができないんです。たとえば、就職の面接。面接官に「あなたは数学とスポーツがお得意なんですね」と言われても「いえいえそれほどでも」という人と「はい、数学とスポーツについては自信があります。」というのどちらの印象が良いでしょうか?さらにいうなら、どっちが会話が続くと思いますか?割り引いてしまうと会話が終わってしまいます。

 

だから素直に表現。つまり、ありのまま、過不足なしの自分を表現して欲しいんです。これは技術というよりも感覚です。でも、誰もが確実に身につけることができます。

 

3つ目は良く受け止めるということです。

自分の考えや思いを表現する人がいます。話している人はかなりの勇気がいります。とくに慣れないうちは。その表現した言葉を、聞いている人には必ず受け止めて欲しいんです。しかも良く。良くというのは否定しないで、肯定的にという意味です。そうすると、その人は安心して話せる自信がつきます。そして、これがふしぎなのですが、その場にいる他の人も話せるようになるし、話したくなるんです。

 

この3つ、考える、表現する、受け止める。

 

この3つをいろんな話材を使ったディスカッションでやって行きます。…

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ワクワクを味わうのに必要なのは自分への関心

ワクワクする気持ちとても前向きで強い気持ちがあります。

このワクワク味わうために人は、映画をみたり、おいしいものを食べたり、人に会ったり、旅行に行ったりします。

非日常にはワクワクはあります。

よく、ワクワクする気持ちは好奇心と結び付けられます。

好奇心というのは、物事に興味や関心を抱く気持ちを言います。

しかし、外に興味、関心を向けていても日常生活のワクワクは感じられません。

どんなにお金をかけて、ぜいたくをしても、過ぎ去ってしまうからです。

そうすると、また次なるワクワクを探しに行きます。

これを繰り返すと、非日常は楽しいが、日常がつまらないということになります。

だれもが、日常の時間のほうが非日常の時間より圧倒的に長いのです。

そうすると、日常のなかにもワクワクを感じることが必要になるわけです。

そのために必要なのは、外に関心を向けるのではなく、自分に興味・関心をもつことです。

毎日、どこにいっても一緒にいる自分自身。

この「自分」という人間はどんな人間なのだろうか。何を考えて、これからをどう生きようとしているのかを考えるのです。

そうすると、「なぜ、自分はこういう行動をするのだろう」とか「どうして、これは好きなのに、あれは嫌いなんだろう」といった、自分自身の謎が見えてくるのです。

このなぞ解きをしているうちに、「もしかして、自分はこういうことができるんじゃないか?」とか「自分が挑戦したいことはこれかな?」といったことが見えてきます。

実は、この気づきが、日常生活の中のワクワクにつながるのです。

自分に関心を持つことで、自分がワクワクする要素が何かが見えてきます。

それはやがて、これは自己肯定感になり、自信にさえなっていく要素でもあるのです。…

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進路を考えるアタマをつくる

VCAの授業の特徴の一つは、正解が一つに決まっていない問いを考えることが多いということです。

問題を解くというと、答えが一つだと思いがちなんですが、そこを柔軟にしていきたいのです。

なぜなら、この考え方こそが、進路を考えるために必要なことだからです。

 

答えが一つになる問いとは・・・

たとえば、4人で食事に行きました。合計で6000円になりました。一人いくら払えばよろしいでしょうか?

という問題だと、

6,000÷4=1,500 答え1人1500円 となるわけです。これが正解です。

 

では、正解が一つに決まっていない問いは・・・

4人で食事に行ったとします。

そのメンバーが、お父さん、お母さん、子ども2人だったら、一人1500円でしょうか?

おそらく、お父さんかお母さんが全員分払っておしまいです。

でもこの家族の「子ども」に当たる人がそれぞれ30代だとしたら・・・

とか、4人とも社会人だけど、一人は新人で他は同期、だとすると・・・

4人で食事といってもいろいろなパターンが考えられるわけです。

実際に一人1500円というのが必ずしも当てはまらないケースのほうが現実的なのです。

そして、

進路も正解が一つに決まっていません。だから正解が一つに決まっていない問の考え方が大切になります。

将来歩むべき道は、一人ひとり違うわけです。そこには誰が解いても同じになるような答えが存在しないのです。

あえて正解があるとすれば、自分が納得するということです。これは容易には見つからないかもしれません。

しかし、問をたてて考えていくことで、「これだな」という自分なりの正解を見出すことができるようになります。

 …

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将来を決めるためには考えることが必要

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自分リミットを見つける

自分リミットとは自分で自分の限界を決めてしまっていることです。VCAのセッションには自分リミットを見つけて、外していく方法が随所に出てきます。

自分リミットが厄介なのは、自分で限界を決めていることに気づいていない。ということです。

実は、私もその自分リミットに随分と苦労させられました。

私が中学、高校通してもっともテストで点が取れなかったのが英語でした。暗記はできたので単語は覚えられたのですが、なかなか点数があがらない。そしてとうとう、クラスの中で下から数えたほうが早いくらいの順位まで落ちてしまいました。

高校でも、英語の成績は振るわず、浪人して予備校に通うことになりました。予備校の英語の授業の初回、英語の先生が開口一番に「この中で英語苦手な人、手を挙げて」と言いました。クラスの何人かが手を上げました。続けて先生はこうおっしゃられました「英語苦手って誰が決めたの?」

私はその質問に「ハッ」とさせられました。英語苦手というのは自分で決めていることなのです。「私は英語が苦手。だから点数が上がらない」と自分で決めてしまっているのです。これが自分リミットです。

自分リミットを見つけるだけでも、ある程度の変化を見出すことはできます。しかし、このリミットは外さなければ本当の成果にはつながりません。

自分リミットの外し方は様々ありますが、もっとも効果的なのは、そのリミットを「否定せずに、認めること」です。

そうすれば、いつの間にかそのリミットが気にならなくなります。

英語がとても苦手だった私ですが、簡単な英会話くらいはできるようになりました。そして、以前に学習塾で英語を教える機会もありました。

自分リミットが外れると、可能性が一気に広がります。…

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自分のことは他人のほうがよく見えている

かつて高校3年生に講演でこんなことを尋ねてみました。

「このなかで一番面白いこと出来る自信がある人手をあげてください。」

誰も手を挙げません。次にこう尋ねてみました。

「では、この中で、面白いこと出来る人を私に教えてください。誰ですか?」

すると高校生たちは周りを見て、指をさしたり、近くの人の手をあげさせようとしたり、「3組の○○くんです」と教えてくれたりしました。結構な数の「面白いこと」ができる人がいるようでした。

自分の認識と周りの人の認識が異なっています。自分では面白ことができるなんて思っていなくても、周りの人が自分のことを「面白いことができる人」と思っているわけです。

自分がすでに知っている部分もありますが、周りの人のほうが良く見えている場合もあります。

特に、自身の自分の長所に関しては誰もが控えめにしか捉えていませんし、長所だと気づいていない場合もあります。それは、長所が自身にとっては当たり前だからかもしれません。

たとえば、オフィスの机がいつもきれいに整頓されている同僚のAさんがいました。「Aさんはいつも机をきれいにされていて、すごいですね。整理整頓のプロですね」なんて言うと、その方は「いや、普通ですよ。整理しておかないと仕事がやりづらいんで」とおっしゃられました。その人にとっては整頓すること、きれいにすることは当たり前のことなんです。だから到底自分のことを「きれい好き」とは認識していませんでした。

自分自身でもっとも分かりにくいのは「当たり前」の部分なんです。実は、この当たり前の部分に、あなたの大切な長所が隠されています。

将来のことを考えるため、絶対避けて通れないのは「自分を知る」ということです。実は自分のことは、よくわかっているようで、そうでもなかったりします。

VCAでは互いの長所を発見しあうセッションがあります。そこでは自分ではまず見つけることができない、自分の良さを認識することができます。…

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