自分のことは他人のほうがよく見えている

かつて高校3年生に講演でこんなことを尋ねてみました。

「このなかで一番面白いこと出来る自信がある人手をあげてください。」

誰も手を挙げません。次にこう尋ねてみました。

「では、この中で、面白いこと出来る人を私に教えてください。誰ですか?」

すると高校生たちは周りを見て、指をさしたり、近くの人の手をあげさせようとしたり、「3組の○○くんです」と教えてくれたりしました。結構な数の「面白いこと」ができる人がいるようでした。

自分の認識と周りの人の認識が異なっています。自分では面白ことができるなんて思っていなくても、周りの人が自分のことを「面白いことができる人」と思っているわけです。

自分がすでに知っている部分もありますが、周りの人のほうが良く見えている場合もあります。

特に、自身の自分の長所に関しては誰もが控えめにしか捉えていませんし、長所だと気づいていない場合もあります。それは、長所が自身にとっては当たり前だからかもしれません。

たとえば、オフィスの机がいつもきれいに整頓されている同僚のAさんがいました。「Aさんはいつも机をきれいにされていて、すごいですね。整理整頓のプロですね」なんて言うと、その方は「いや、普通ですよ。整理しておかないと仕事がやりづらいんで」とおっしゃられました。その人にとっては整頓すること、きれいにすることは当たり前のことなんです。だから到底自分のことを「きれい好き」とは認識していませんでした。

自分自身でもっとも分かりにくいのは「当たり前」の部分なんです。実は、この当たり前の部分に、あなたの大切な長所が隠されています。

将来のことを考えるため、絶対避けて通れないのは「自分を知る」ということです。実は自分のことは、よくわかっているようで、そうでもなかったりします。

VCAでは互いの長所を発見しあうセッションがあります。そこでは自分ではまず見つけることができない、自分の良さを認識することができます。

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