VCAの授業の特徴の一つは、正解が一つに決まっていない問いを考えることが多いということです。
問題を解くというと、答えが一つだと思いがちなんですが、そこを柔軟にしていきたいのです。
なぜなら、この考え方こそが、進路を考えるために必要なことだからです。
答えが一つになる問いとは・・・
たとえば、4人で食事に行きました。合計で6000円になりました。一人いくら払えばよろしいでしょうか?
という問題だと、
6,000÷4=1,500 答え1人1500円 となるわけです。これが正解です。
では、正解が一つに決まっていない問いは・・・
4人で食事に行ったとします。
そのメンバーが、お父さん、お母さん、子ども2人だったら、一人1500円でしょうか?
おそらく、お父さんかお母さんが全員分払っておしまいです。
でもこの家族の「子ども」に当たる人がそれぞれ30代だとしたら・・・
とか、4人とも社会人だけど、一人は新人で他は同期、だとすると・・・
4人で食事といってもいろいろなパターンが考えられるわけです。
実際に一人1500円というのが必ずしも当てはまらないケースのほうが現実的なのです。
そして、
進路も正解が一つに決まっていません。だから正解が一つに決まっていない問の考え方が大切になります。
将来歩むべき道は、一人ひとり違うわけです。そこには誰が解いても同じになるような答えが存在しないのです。
あえて正解があるとすれば、自分が納得するということです。これは容易には見つからないかもしれません。
しかし、問をたてて考えていくことで、「これだな」という自分なりの正解を見出すことができるようになります。