生活リズムと心のケア | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

生活リズムと心のケア

昼夜逆転や依存傾向など、日々の習慣と心の整え方について。ゲームやネットへの依存、推し活にのめりこむなどして、生活のリズムが崩れてしまうことがあります。

不登校生の夏休み

不登校生の夏休み 夏休みになっても

夏休みは不登校している中学生、高校生にとってはホッとできるひと時になります。「みんなが学校に行っているのに自分は家にいる・・・」という自責の念が緩むからです。かといって何かが変わるというわけではありません。朝はなかなか起きてこない、特に勉強するというわけでもないのです。1学期に学校に行かずに家にいるときと同じです。むしろ、表面的には同じであるということが大事だと考えます。1学期の終わり、区切りだからといって、「2学期から頑張る」と気負いすぎないで淡々とおなじ日々が過ぎるほうが、メンタル面においては安定してるといえます。

 

どう過ごしたらよいか?

表面的に同じように過ごしていますが、内面はすこしゆとりがあります。普段よりも雑談を多くしてみたり、出かける用事をつくって一緒に出掛けてみるとよいかもしれません。

「夏休みに何かしたいことはある?」と本人に尋ねてみるのもありです。普段は学校に行っていない負い目を感じていて言えないことも、この時期なら言えるかもしれません。お金がかかりすぎたり、現実的に不可能なことでなければ、予定を組んで一緒に出掛けてみるのもよいです。そのこと自体は直接不登校の解決にはつながらないかもしれません。しかし、「自分の要望を伝えた」「それを叶えてくれた」ということ、そして「一緒に」というあたりも含めて、本人には肯定的な経験として残ります。

ただ、お盆などで親戚で集まる場合なんかはあまり積極的ではないかもしれません。お正月も同じですが、親戚であつまると事情を知らない親類から「どうだ学校は?」とか「受験だろ?」なんていう心無い質問が飛び交う可能性があります。気を付ける必要があります。

あくまでも普通に接する

夏休みだから特別な働きかけが必要ということなどはありません。

もちろん、二学期から復帰するかもしれないという期待や、もしかしたら、1学期にちょっとずつ登校のペースをつかんできているという場合もあります。これに関しては夏休みはブラックボックスで、2学期になってみないとわからないところがあります。おそらくお子さん本人としては前向きな気持ちはあると思います。その気持ちは「親に口を出されると萎える」というのが思春期のお子さんの傾向としてあります。2学期からの登校については、お子さんにゆだねて、学校のことはわきに置いて普段どおり過ごしていただければと思います。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 勉強嫌いの不登校の子が「勉強したい」と思うまでのプロセス 📘 勉強嫌いの不登校の子が「勉強したい」と思うまでのプロセス

こんにちは。ビジョナリーキャリアアカデミーのカウンセラー、大久保です。このコラムでは、不登校になり勉強に関心を失っていた中学生が、どうやって再び「勉強したい」と思えるようになったのか。その変化の背景を、カウンセラーの立場からわかりやすくお伝えします。

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

不登校になると、なぜ勉強が嫌いになるのか?

不登校の子どもたちの多くは、「勉強が嫌い」「やる意味がわからない」と口にします。でも実は、「やらなければいけないと思っているのに、できない自分がつらい」という葛藤を抱えていることが少なくありません。

中学校に上がると、授業の難しさ、スピード、周囲との比較などで「分からない」が積み重なっていきます。その結果、「できない自分」に対して自己肯定感を失い、勉強への苦手意識が強まっていくのです。

変化のきっかけは、「勉強を押しつけない」こと

ある中学生の男の子も、当初は勉強を完全に拒否していました。小学校ではリーダータイプだった彼ですが、頑張り続けて疲れたのか、中学に入って不登校に。勉強の話になると表情が曇り、話題にするのも避ける状態でした。

でも、家庭ではあえて勉強のことを問い詰めず、「まずは本人の安心感を回復すること」を大切にしました。結果として、徐々に生活リズムが整い、自分の興味を話すようになってきたのです。

雑談の中に見つけた「やってみたい」の芽

きっかけは、ふとした雑談でした。テレビで英語が流れたとき、「なんて言ってるか分かる人ってかっこいいよな…」とポツリ。そのとき、「じゃあ、ちょっとだけ勉強してみる?」とは言わず、「ほんとそうだね〜」と受け止めただけでした。

でも数日後、自分から英語のアプリを開いていたのです。無理に勉強をさせようとしなかったからこそ、「やってみようかな」という芽が出てきた瞬間でした。

勉強への意欲は、安心の土台の上に育つ

「勉強しなさい」と言われるほど、やる気がなくなる──これは思春期のあるあるです。けれど、自分の気持ちを受け入れてもらい、自分のペースで過ごせる安心感があると、子どもは自然と前を向こうとします。

「やらされる勉強」から「やってみたい勉強」へ。その変化の出発点は、親やまわりの大人の「関わり方」だったのです。

まとめとひとこと

勉強嫌いの不登校の子どもも、自分なりのペースで、再び「やってみようかな」と思えるようになります。無理に引っ張るのではなく、「いまここで安心できる関係性」を築いていくことが、次の一歩を支える力になります。

💬 今日のひとこと(格言)

「子どもは、“安心”の中でしか前を向けない。」

― 精神科医・毛利子来(もうりたねき)

文・大久保智弘 公認心理師/キャリアコンサルタント・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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2025年4月21日配信

新学期が始まり、生活のリズムが少しずつ整ってきた頃。でも、なんとなく不安定な子どもの様子に、つい心がざわついてしまう。そんな今だからこそ、あらためて“親子の距離感”について考えてみませんか?

春の始まり、親の心は揺れやすい

新学期が始まり、少しずつ日常のペースが戻ってくる頃。その一方で、子どもの様子に一喜一憂し、

「ちゃんと学校に行けるのかな」「このままで大丈夫かな」と、心がざわつく日もあるかもしれません。

距離を詰めてしまうのは、”心配”の裏返し

そんなとき、親はつい距離を詰めてしまいがちです。

「今日はどうだった?」「勉強はしてる?」と声をかけるのも、

本当は心配だからこそ。「見守りたい」ではなく「見逃したくない」という想いがあるのだと思います。

でも、その距離の詰め方が、子どもにとってはプレッシャーになることもあります。

子どもは親の気持ちを敏感に感じ取ります。

だから、何も言われなくても「ちゃんとしなきゃ」と無言の期待を背負ってしまうことがあるのです。

まずは自分の「心配」をやさしく見つめる

カウンセラーとして多くのご家庭と関わってきましたが、

“距離の取り方”に悩まない親はいないのではないかと感じています。

私も2人の娘の父親であり、わが子たちとの距離の取り方は日々悩まされます。

特に上の娘が思春期に差し掛かる時期なので、いろいろと考えさせられます。

近づきすぎれば干渉になり、離れすぎれば無関心に見えてしまう。

そのちょうどいい距離は、いつも手探りです。

今、親として何かしてあげたい気持ちがあったら、

まずはご自身の気持ちをノートに書いてみたり、信頼できる人に話してみたりするのも一つの方法です。

不安が少し軽くなると、子どもに向けるまなざしにも、ふっと余白が生まれます。

ちょうどいい距離は、自分の中にある

近づきすぎず、離れすぎず。

親子の距離は「正解」があるわけではありません。

でも、自分自身の心の状態に気づいてあげることで、自然とその距離感が見えてくるものです。

そして、こんな言葉もあります。

“子どもは、放っておいても育つ。でも、見ていないと育たない。” ― 小児科医・毛利子来

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校している中学生 ずっとゲームをしている やめさせた方がよい?

不登校している中学生 ずっとゲームをしているやめさせた方がよい? 不登校しているお子さんに今日は何してた?とたずねると・・・

不登校しているお子さんで、「今日は勉強してました」と応えてくれるお子さんは稀です。すくなくとも、私がこれまで出会ってきた中高生にはいませんでした。何をしているかというと、たいていはゲームまたは動画をひたすら見ている、という感じです。最近は夜中にAmazonプライムやネットフリックスでアニメやドラマを一気見している、という話も聴きます。こういうコンテンツとの付き合いに気をもむ親御さんからも話のご相談も受けます。「ずっとゲームしている」「ひたすら動画を見ている」そういうお子さんいたいして、「どうやってやめさせたらいいか」、「そもそもやめさせて良いものか」、といったご相談です。

子どもたちはゲームや動画で何を得ているか?

ゲームや動画をやめさせるかどうかの判断は結構難しくて、状況やお子さんの特性にもよります。そこで判断のヒントになるのが、「子どもがゲームや動画で何を得ているのか?」です。面白い、楽しい、落ち着くといってポジティブなものを得ているのであれば、少なくともゲーム機やネット端末を取り上げる必要はありません。どういうコンテンツを楽しんでいるのか、話を聴いてみてください。これは子どもに限らず自分の好きなものを人に話すことは嬉しいことだからです。不登校しているお子さんは自己肯定感が下がっていることがおおく、そこから気持ちを引き上げるには言葉をポジティブな経験をする必要があります。しかし、ずっと家にいるとポジティブな経験はしにくいです。そこに、自分の好きなコンテンツの話に耳を傾けてくれる人がいることは、子どもにとっての励みとなります。

一方で、「なにもすることがないから」とか「なんとなく」というものであれば、ゲームや動画以外のことで何かできないか、と話しあうことが必要です。また、「本当はやめたいけど、気が付くと数時間経っている」という場合は、途中で声をかけるなど、申し合わせておくことも大切です。子どもの話を聴かずに機器を取り上げて強制的に引き放すことは多くの場合得策ではありません。まずは何を得ているかを尋ねて、ネガティブな場合は別の何かをするように促す。

ゲームや動画から子どもを引き離す方法

ゲームや動画からお子さんを引き離す方法として2つ提案します。

1つは時間の可視化です。1週間くらいの短いスパンでどれくらいゲームや動画に時間を当てたかを紙(できれば大きめ)に書いていきます。そして最終的にそれが寝ている時間と食事やお風呂の時間を除いた自由な時間のどれくらいの割合なのかを計算します。以前にこの方法で小学6年生の男の子が「やばいですね~」と自覚して、ゲームを離れて、もともとやっていたサッカーに戻っていったということがあります。

もう一つの方法はどんどんやらせることです。1日最低〇時間以上ゲームまたは動画に充てると決めます。これは逆説的アプローチという一つの方法で、あえてとことんやらせて応援する、ということです。「そんなことして大丈夫?」と思われますが、この背景にしゃゲシュタルト心理学の「Unfinished business(未解決の問題)」というものがあります。気が済んでいないからいつまでも続けてしまうのであって気が済むと人はやめてしまうという考え方です。

これもかつてネットゲームにはまって不登校になったお子さんがいらっしゃって、「そのゲームで1位になるまで学校に行っても勉強してもいけない」ルールを定めたところ、1週間もしないうちに「もう無理です」ということでゲームから離れました。ただ、この2つ目の方法で気を付けないといけないのはASDなど過集中になりやすいお子さんには逆効果なるので注意が必要です。

ゲームや動画にはまってしまう子どもは何を考えているのか?

ゲームや動画にハマってしまうというお子さんの心理でよく言われるのが「現実逃避」です。ゲームやアニメがもつ没入感が現実の様々な問題から切り離してくれます。では何から逃げているのか?ということですが、それはズバリ「自分の人生」から逃げているのです。「これからどうするのか」「自分はどうやって生きていこうか」「自分は生きている意味があるのか、価値があるのか」そういった、人生からくる問いからの逃避です。これは不登校しているお子さんに限らず思春期世代のお子さんの多くが苦しめらる問いです。逃避しなければやっていられない、というくらい重く、そして苦しい状況です。逃避せずに立ち向かうと「死にたくなる」問いでもあります。ネガティブな言動が出てきたときは、実はこの問いに立ち向かい始めた時です。びっくりする発言をしますが、その時から心が前に向いて動いていくことになります。

児童精神科医の佐々木正美先生は「自分が自分に寄せる希望や願望と、他者の評価による差や乖離を埋め合わせる生き様が、苦悩、混乱、努力で象徴される思春期の実態です。やりたいこととやれること、なりたいものとなれるものの間にある葛藤こそ、普通で正常な思春期の姿であり、それは誰もが程度の差こそあれ、通り過ぎなくてはならない思春期を生きる営みなのです。」と思春期時代の苦しみを示されました。まさに不登校して現実逃避して、そこから自分の人生の問いに立ち向かっている姿は思春期の苦悩そのものです。ネガティブな状況になるのは、必然でもあるのです。

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💬 今日のひとこと(格言)

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文・大久保智弘 公認心理師/キャリアコンサルタント・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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本当は心配だからこそ。「見守りたい」ではなく「見逃したくない」という想いがあるのだと思います。

でも、その距離の詰め方が、子どもにとってはプレッシャーになることもあります。

子どもは親の気持ちを敏感に感じ取ります。

だから、何も言われなくても「ちゃんとしなきゃ」と無言の期待を背負ってしまうことがあるのです。

まずは自分の「心配」をやさしく見つめる

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“距離の取り方”に悩まない親はいないのではないかと感じています。

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特に上の娘が思春期に差し掛かる時期なので、いろいろと考えさせられます。

近づきすぎれば干渉になり、離れすぎれば無関心に見えてしまう。

そのちょうどいい距離は、いつも手探りです。

今、親として何かしてあげたい気持ちがあったら、

まずはご自身の気持ちをノートに書いてみたり、信頼できる人に話してみたりするのも一つの方法です。

不安が少し軽くなると、子どもに向けるまなざしにも、ふっと余白が生まれます。

ちょうどいい距離は、自分の中にある

近づきすぎず、離れすぎず。

親子の距離は「正解」があるわけではありません。

でも、自分自身の心の状態に気づいてあげることで、自然とその距離感が見えてくるものです。

そして、こんな言葉もあります。

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連休後に起こりがちな行き渋り 不登校を防ぐためにできることとは?

行き渋りの段階で不登校を防ぐための3つの対応 5月の連休が終わると・・・

5月の連休が終わると一気に不登校が増えます。これは毎年のことです。4月は勢いで乗り切れるけど、疲れが出るのが5月です。そこに連休があってホッと一息つくと何か調子が変だということで、学校に行きづらくなる人が増えます。理由は様々です。

中学生の場合は5月の中旬から下旬にかけて定期考査を実施するところが多いです。その定期考査までは頑張れるけどそこで力尽きて休み出すというのも5月です。特に中学1年生は最も不登校になる人数が多い学年とされています。最初のテストで思うように結果が出なかったことや、めちゃくちゃ力入れて頑張りすぎたことで不登校が始まるケースにも対応したことがあります。

兆候としての行き渋り

いきなり不登校が始まることは珍しく、その全段階として「学校に行きたくない」ということを言い始めます。そして、なかなか学校に行こうとしなくなります。かろうじて遅刻していく、別室登校する、早退するなどが始まります。

朝起きてこない、朝食を食べないとう行動面。さえない表情、身支度がいい加減(髪を整えない、制服のボタンをしめないなど)という見た目。会話に対してそっけない応答などお子さんの様子の変化もあります。これはエネルギーが枯渇している状態です。

行き渋りの段階で不登校を防ぐ3つの対応

促せば学校に行く、行けばそれなりに楽しんでくるというのであれば不登校になることを回避できることができる可能性が高いです。その対応策は次の3つです。

1 生活のリズムを整える

睡眠をしっかりとって食事をする。夜更かしをしない。当たり前のことですが、当たり前のことができなくなるというのが精神的な疲れがある状態です。まずは形からでも生活が不規則ならないようにしていきたいところです。

2 学校に様子を伝えておく

どうも様子が変で、学校に行きたがらないということを伝えておいてください。遅刻したり、ぼーっとした表情をしていると「やる気がない」と捉えられてしまう可能性があります。中学・高校は教科担当制なのでいろんな先生が授業に来ます。担任だけでなく、学年や授業担当者への周知を学校にお願いしてください。生徒本人は疲れているところに「たるんどる」とか「気合が足らん」と言われてしまうとそれだけで学校に行く気を失います。

3 家の中で一緒にいる時間を増やす

本当は子どもさんに「どうしたの?」とか「悩みがあるなら言いなさい」といいたいところです。それで話をしてくれればよいのですが「別に」とか「特にない」という返答が返ってくることもあります。問いかけても応答が少ない場合は、あえて問いかけないで一緒にいるということをしてみてください。自分の部屋ではなく、リビングに居続けるなんていう時にはもしかしたら言いたいことがあるのかもしれません。無言で、何をするわけでもないときなんかは何かあります。そこでグッとこらえて、お子さんのタイミングで話が出るのを待ってみてください。1回ではうまくいかないかもしれませんが、一緒にいること自体が励ましになるということと、お子さん自身が話すタイミングで話し始めるように待ってみてください。本人の言葉で原因を話してくれれば、解決の道は早いです。

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ある中学生の男の子も、当初は勉強を完全に拒否していました。小学校ではリーダータイプだった彼ですが、頑張り続けて疲れたのか、中学に入って不登校に。勉強の話になると表情が曇り、話題にするのも避ける状態でした。

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雑談の中に見つけた「やってみたい」の芽

きっかけは、ふとした雑談でした。テレビで英語が流れたとき、「なんて言ってるか分かる人ってかっこいいよな…」とポツリ。そのとき、「じゃあ、ちょっとだけ勉強してみる?」とは言わず、「ほんとそうだね〜」と受け止めただけでした。

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近づきすぎず、離れすぎず。

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不登校のまま中学3年生の冬休みどうする?

不登校のまま中学3年の冬休み どうする? 長期休みはちょっと気持ちは楽になる

お正月が苦手だという話を前回書きました。ただ、長期休みというのは学校も休みなので「明日は学校行こう」とか「今頃学校では体育やってるな~」とか学校のことを考えないで休めることは気持ち的に楽な面もあります。ただしこれほんの束の間で、受験を控えた中学3年生は進路についてプレッシャーを感じています。

もうすぐ卒業、進路はどうする?

学校に通っている中学3年生は高校受験を控えて冬期講習に通っています。学校や塾での進路相談があり、志望校も決まり、どういう対策をして受験に臨むのか、具体的な対策が決まっています。

しかし、不登校しているとそういう情報が入ってきません。自分で調べに行かないといけないのです。高校は義務教育ではないとはいえ、高校卒業していないことが将来的にプラスに転じるということはありません。

就職にしろ、進学にしろ高卒資格があることは大事です。留学についても、ある程度の学歴がないとビザがおりません。

とにかく高校進学を考える

まず選択肢として浮かんでくるのが、通信制高校です。これはクラスの輪に入ることが難しい、人間関係がいや、学校行事にも消極的な場合は有効です。

「自分には全日は無理だ」という決めつけもあるかもしれませんが、通信高校という選択肢は不登校した人が選択肢としてとるものです。

通信高校からも就職も進学も可能です。

全日制に行きたい場合も、通信制を併設しているところをお勧めします。切り替えができるので、仮に全日に通うのが難しければ通信に帰ることができます。

冬休みに考え始めるのは遅い?

進路の決定基準はどこに行きたいかよりも3年間続くのかです。卒業してナンボのところがあります。まずは学校の情報とカリキュラムを見て、続けられそうかをお子さんとよく話し合うことです。そして、どこの高校にするかをお子さん自身が決めることが辞めないための原動力になります。

今お子さんが、中学3年生で不登校、高校どうしようという状態で冬休みを迎えているのは、実は失策です。通信高校の情報は遅くとも夏休みくらいには出回り始めて、秋口には願書が配布されます。ただ、この失策は親御さんの責任と言うよりも、学校の責任でもあります。進路指導をしていないとも取れます。ただ、安心してほしいことは、通信高校は4月くらいまで募集しているところが多いです。授業開始が5月の連休明けというところもあります。遅いからと言ってすべてが閉ざされたわけではありません。

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2学期を目前にしての不登校対策

2学期スタートは要注意

多くの学校が8月下旬ごろから2学期が始まります。長期休みを経ての新学期。中にはなかなか生活のリズムがつかめないまま夏休みを終えつつあるかもしれません。この長期休み後に不登校になる人は少なくありません。

休むことに身体が慣れてしまったことや、別に学校に行かなくてもいいんじゃないかと思うにようになることが引き金になります。

まさかうちの子が、不登校!?という事態に遭遇したら下記をお読みください。

不登校の原因は不透明

なぜ不登校になるかはよくわかっていません。本人も理由が分からないということ自体が困りごとなのです。

そこになんで休むの?

どうやったら学校行くの?

と親から問い詰められると余計に混乱して苦しくなります。しかも、原因が分かったところで学校に行くわけでもありません。

また、余り問い詰めると、適当な理由をでっちあげる場合もあります。

人間関係を原因に挙げる場合もあります。もちろん、友達の不仲やいじめが実際にある場合もあるのですべてが嘘だとはいえません。ただ、中にはとりあえず問い詰められる事態から逃れるために友達からの嫌がらせを話すこともあります。

そして学校に伝える。学校は対応するが事実がないということもあります。

原因追及よりも、心休まる方法を考えていくほうが必要です。

不登校の兆候があったら慎重な対応を

朝起きてなんとなく憂うつな気持ちになり、それが腹痛や頭痛、吐き気などの身体症状に現れます。

口数も減り食欲もない。

理由は分からなくてもそういう見て取れる症状が出たら、ひとまず休ませる必要があります。

2学期がスタートする9月、ゴールデンウイーク明けの5月は子どもの自殺が多い時期でもあります。無理解な対応は、取り返しのつかない事態を招く恐れもあります。

長く休んだからといって精神面が回復するわけではない。

1学期の後半あたりから不登校気味になった親御さんが期待するのが、夏休みにしっかり休めば2学期から行けるかもしれないという期待です。

この期待は半分外れます。休むことで体力は回復しますが、精神面のストレスは身体を休めても、回復することは少ないです。

子どもとしては「これだけ休んだから」という思いで1日、2日は頑張るかもしれませんが、その後、休みがちになることも珍しくありません。

精神面のエネルギーは休息よりも「理解」です。

どうして学校に行きたくないのかという気持ちを理解してあげる必要があります。

お困りの場合は下記の無料相談までお問い合わせください。

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不登校した上に、ゲーム依存。どうやったらゲームを辞めさせられますか?

Q小学6年生の息子が不登校になり、ゲーム依存になってしまいました。起きている時間はほとんど画面と向き合ってゲームをしています。辞めるように注意しても全然聞きません。取り上げると暴れて手を付けられません。放っておくわけにもいかないし、かと言って暴れられてもこまります。どうしたらよいでしょうか?

対話の糸口を見つける

お母さまが依存と感じるくらいのめりこんでいるのであれば、注意程度はきかないと思います。目に見えているのはゲームに依存している息子さんですが、息子さんはそのゲームで何を得ているのでしょうか?もし、会話がないのであればゲームの内容について尋ねてみてください。面白いと思ってハマっているわけですから、話してくれるはずです。そしてそこから対話の糸口を見つけてみてはいかがでしょうか。その時の注意点としては、ゲームはくだらないとか、辞めてほしいというこちらの言い分を控えて、ひたすらゲームについて語らせます。そこをしっかり傾聴してあげてください。これまで関わった事例の中であったことですが、ゲームを100%楽しんでいるわけではなく、そのゲームの世界の不満や義務感でやっている思いなどを吐露してくれます。通常そこで「そんなにストレスがあるならやめなさい」と言いたくなるところですが、そうは言わずに「ゲームもいろいろ大変なのね」くらいで、ゲームの世界の不満に寄り添ってあげてください。対話をすることで、ゲームをしている息子さんを徐々に認めていくことができます。

息子さんの心の中で起きていること

息子さんの心の内をのぞいてみましょう。ゲームに依存しているというその姿や態度からどんなメッセージを読み取ることができるでしょうか?その行為を通して親御さんに何を分かってもらいたいと思っていると読み取りますか?

ゲームをして、その世界に没頭している息子さんの心のうちから発せられているメッセージは、「不登校している上に勉強もしないダメな自分でもお前は、親としておれを受け入れるのか?」という親を試しているところがあります。ここでゲームを辞めるようにだけ働きかけると、子どもさんは「ゲームをしている自分を否定された」と感じますし、放っておくと「見捨てられた」と思います。一方で息子さんがすきなゲームの話題をすることで、息子さんとしては自分の一部(ゲーム)を認められたと感じます。

依存先は自分の一部

子どもさんが何かに依存している場合はその依存しているものごとを自分の一部としてとらえている可能性が大きいです。もちろん意識的ではなく無意識的な世界ですが。その一部か徐々に認めていくことができれば、息子さんも自分が受け容れられた、分かってもらえたと安心します。ゲームに依存するということは現実世界からの逃避でもあります。それは緊張状態から逃れる手段です。学校に行かないというだけで自分を責めているし、親御さんが心の内で学校に行ってほしいという思いがあることを感じ取ってそこにも自責を感じています。その緊張状態がある以上ゲーム依存からはなれることはありません。だからこそ、彼の一部であるゲームを対話の材料とすることで、現実世界が安心の場であることがわかると、ゲームに頼らなくても安全で居られますから依存は解消されていきます。

解決に向けて

・依存しているもの ゲームを否定しない

・ゲームについて話を聴く 否定せずに話をして、分からない言葉や面白さについて話してもらう。100%肯定して話す。

・ゲームの世界の不満を語っても、辞めるように促さないで「大変なのね」と共感する。

・ゲームをしている姿からメッセージを読み取る。そしてそのメッセージへの応答をする…

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再開したけど、学校に行きたくない3つの理由

3月ごろから学校が休校になり、この6月、ようやく再開したところも多いと思います。親にしてみれば、ようやく、学校に行ってくれるという思いもあるかと思います。子ども自身も4月ごろは早く学校が再開してほしいと思っていたかもしれませんが、ここまで長く学校に行かないと、今更いくの面倒だなという気持ちにもなっているのではないでしょうか。

休校になったばかりのころは早く学校に行きたいという思いもあったかもしれませんが、長い休校期間があったことで行きたくない気持ちが出てくる人が増えているようです。

そして学校に行きたくない理由が意外と自分でも分かっていなかったりします。「面倒くさい」というところで思考が止まってしまってその先に進まないところがあります。コロナで学校に行きたくなったのには大きく3つの理由が考えられます。

コロナの休校が明けても、学校に行きたくない理由その1 生活リズムがうまくできていない

一つ目は、生活のリズムがうまくできていないというのが挙げられます。コロナによる休校期間中に昼夜逆転したり、朝寝坊したりと、生活のリズムが崩れている人が結構いるようです。そして、どうもそのリズムが自分にとって心地よく、あまり崩したくないというのが本音のようです。要は、だらだらした生活でもなんとかなるという思いがあります。もちろん、学校に行かないといけないという気持ちがあるにはあるのですが、2,3か月かけてつくった体のリズムはなかなか元には戻せません。

コロナの休校が明けても、学校に行きたくない理由その2 目標がなくなってしまった

二つ目の理由として考えられるのは、目標がなくなってしまったことです。たとえば、クラブを頑張っていた生徒に多いのですが、今年は試合や大会がことごとく中止です。特に高校3年生は3年間の集大成としてクラブ活動の最後の大会に向けて準備をしていたと思います。それが、勝つのでも負けるのでもなく、何の成果も出せないまま、終わっていくという喪失感。もしかしたら、大学受験にスパッと切り替えているように見えても、実は結構心のなかではこの思いはくすぶっていたりします。その思いを意識しないで、生活をすると、「なんとなく無気力」な感じで暮らしてしまいます。一生に一度のチャンスを、不可抗力で無しにされたわけです。学校に行くということ自体に意味を見出せない状態ではなかなか学校に気持ちが向かないのではないかと思います。

大学受験に関しても似たようなことが起きているのではないかと思います。地方に住む生徒さんで、東京など首都圏の大学への進学を希望していたとします。しかし、首都圏は密の状態を避けるのが難しいところが多いです。すると、今まで目指していた大学を諦めて、地元の大学に志望を切り替えないといけない事態も起こりうるわけです。

クラブにしろ、受験にしろ、目標を見失ってしまうと、無気力になります。そう簡単に人の気持ちは切り替わりません。しばらくだらだらする(ように見えて悩んでいる)時間を過ごす必要があります。

コロナの休校が明けても、学校に行きたくない理由その3 学校に行く意味を考え始めた

自分で勉強ができてしまった。というのが実は結構あるようです。与えられた課題やオンラインの授業で、自分でやらないといけない勉強量が増えた。その結果、自分で調べて先に進める力を得たというのがあります。理由その2とも関連しますが、これは「そもそも学校行く意味あるの?」なんていう問いを持ってしまいます。自分で勉強できる、通学の時間も不要、煩わしい人間関係もない。別にいいんじゃないかという思いが出てくるわけです。

この「そもそも学校行く意味あるの?という問いはコロナの休校がある以前から、不登校する生徒さんが自問している問いの一つです。みんなで同じことをやる、与えられた勉強をひたすらこなす、テストで友達と競う、そんなことがことごとく無意味だと感じて、いつの間にか学校から足が遠のいている場合があります。

生活のリズムは、徐々に取り戻していくことができますし、気持ちさえ向けば登校するようになります。しかし、目標を喪失したり、何のために学校に行くのかを考えだすと、不登校が長引く可能性も否めないです。そこには、しっかり自分と向き合って気持ちを立て直す時間が必要です。学校に行く意味を見失ったまま登校し続けることは、それはそれで危険なことです。うつになる可能性があります。

学校に行きたくない理由が明確でない場合は特に要注意です。…

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コロナの休校で昼夜逆転―中学生 高校生が生活のリズムを取り戻のために

コロナの休校があり、その後夏休み。不登校になってしまった上に、昼夜逆転した生活が戻らない

そんなことでご相談を受けることがありました。この状態がいつまで続くのかと心配になるというご相談です。

昼夜逆転は徐々に回復する

3月ごろからコロナウイルスによる影響で、学校が休校になりました。

6月になり、分散登校や午前中だけの授業名で徐々に学校の授業が再開されました。中学生や高校生のお子さんをお持ちのお母さま方から、子どもの生活が昼夜逆転してしまっていて、生活が乱れているというご相談を受けることが増えました。また、本人も「昼夜逆転しているんだ」ということで少々困っているような様子もありました。

学校が再開してしばらく時間がたちます。昼夜逆転していた中学生や高校生の生徒さんも、最初の数日は大変だったようですが、徐々にペースをつかみ始めて、そのまま不登校になることはなかったようです。

ちょっと前に 下記のように記しました。

乱れた生活をどうやって戻すか。→多くの場合、学校が再開したら戻ると思います。登校することで、朝から体を動かすことになります。すると、自律神経のリズムが徐々に戻っていきます。昼夜逆転する場合は、交感神経(起きているとき)と副交感神経(寝ているとき)が逆転しているとも言えます。最初はこの辺りが乱れた状態での登校になりますが、朝から運動すること(登校)でこのリズムが徐々に整うと言われます。また、外に出て動くことで運動にもなりますので、適度に体が疲れ、夜の睡眠も入りやすいということになります。

ただの身体的な要因であれば、最初はめんどくさいとか気分が乗らないという気持ちがあれど、時間と共にこの昼夜逆転が解消していきます。

その一方で、昼夜逆転がなかなか戻らないで、生活のリズムが乱れたままの場合は注意が必要です。

昼夜逆転がもどらないのには3つの理由が考えられます。

昼夜逆転が戻らない理由その1 心の問題を抱えてしまった

約3か月の休校期間は、単に学校が休みになったわけではありません。クラブ活動もできない。塾やバイトにも行けない。社会全体が自粛ということを徹底しました。家には家族が全員います。

しかしながら、中学生や高校生の思春期真っただ中のお子さんにすれば、家族と話をするのは何となく照れくさい。できればちょっと距離を置きたいのですが、毎日家族が全員いるのなかで、なんとかうまく振舞おうとする。

その一方で、反抗期に特有のなんかイライラする感じというのもあって、全然うまくいっていない感じを味わいます。学校から出された課題も今一つ手が付かない。しかし気分転換しようにも外にも出られないし、友達にも会えない。そんななかで、心の調子を崩してしまい、うつうつとした状態になっている可能性があります。

そして家族と顔を合わせたくない結果、家族が寝静まってから行動を開始します。そして家族が起きるころに眠るのです。

終始家族といることがストレスん感じられてそれを回避しようとした結果、昼夜逆転しているほうが、都合がよかったのです。

ところが、心の方はなんだか分からないけど辛い気持ちがあるので、いままでのように朝起きて学校に行こうとすると、おなかが痛かったり、眠気が採れていなかったり、頭痛がしたりします。

コロナによる休校がなければ味わう必要がなかった、ストレスにより心が疲弊している可能性があります。この場合は、しばらくの休息が必要です。可能であれば遅刻してでも、一コマだけでも学校に行けるようなら言って、友達と話したり、外の空気を吸うことで、変化がはじまります。

昼夜逆転が戻らない理由その2 学校に行く意味を問うている

長いところでは3か月も休校になってしまいました。

そしてその間、課題やオンラインの授業、場合によっては教育系のウェブサイトで自分で学ぶことを強いられてきたわけです。そうすると本人の中に「学校行く意味あるの?」という疑問が浮かんできます。

しかも、クラブを頑張っていた生徒であれば、インターハイをはじめとした大会がことごとく中止になる中、学校へ行く意味を見失っている可能性があります。

そういうメンタリティの場合、そこから不登校になる可能性があります。でもそれは本人が弱いわけでも生活のリズムが崩れているからでもありません。そのような思考になってしまった、環境があるので仕方がないところがあります。

この問題の解決方法は「何のために学校に行くのか」を自身で見出す必要があります。もしかしたらこの答えを見つけるのには時間がかかるかもしれません。

しかしながら、この問いに対して自分で答えを見つけることができた生徒は、その後の学校生活だけでなく、人生そのものを前向きに、そして大切に生きることができるようになります。

昼夜逆転が戻らない理由その3 ゲーム依存で夜中にゲームをしている

上の二つが、メンタル的なものであるのに対して、この3つめの理由は厄介です。

オンラインゲームは不特定多数の人とコミュニケーションをとりながら進めていきます。直接顔を知らない相手と仲良くなったり、戦ったりしています。

休校期間の間にゲーム依存になる生徒は増えたと言われています。とは言え、多くは、一緒にプレイする友達が学校に行くので、深夜に一緒にプレイする人がいなくなったことで、徐々に解消していくということも考えられます。しかし、そのゲームの中にはキャラとしての存在感があります。

しかもプレイすればするほど上達して強くなるので、自信もつきます。現実の世界よりゲームの世界の方が、多くの承認が得られるし、容易に自分の能力を高められるので楽しいのです。この世界にハマった場合、積極的に昼夜逆転をする可能性が多いので、なかなか治らないのです。

ではどうやってゲーム依存から抜け出すのかということです。かつてゲーム依存の小学生に関わった時は、一週間でどれくらいの時間をゲームに充てているのかを、本人の証言をもとに図示しました。

多い時には1日15時間やっていました。寝る時間を8時間としてその時間を除いて、どれくらいの時間をゲームに充てているかを計算しました。そして、1週間の時間のうち57%をゲームに充てているということが分かりました。

思った以上にゲームに充てていることに気づき、そこから時間をコントロールするようになりました。

まずは夜のイベントへの参加を辞めることから始めました。そして起きている時間で、サッカーをする時間を増やしました。ゲームに依存して昼夜逆転している間は不登校でしたが、夜のゲームの時間が減ると、学校にもどって行きました。

今でもゲームはしているそうですが、毎日昼夜逆転するほどのことはないとのことです。

依存している状態を客観的に見ることで、自分の異常さに気づけたのがこのケースの良かったところです。この方法が誰にでも当てはまるわけではありませんが、困っている場合は試してみる価値はあると思います。

以上見てきたように、昼夜逆転が休校明けにも治らないのには理由があります。

もし、コロナによる休校が明けてなかなか学校に行けないようだったとしても、

サボりだとか、心が弱いとか決めつけないで、もしかしたら学校に行く意味を見失っているのではと思って接していただけるとお子さんは、学校に行けなくなっている状況に向き合う力を得て、時間はかかっても自ら解決する道を選びだせるでしょう。

昼夜逆転を治すための初めの一歩

では、昼夜逆転を元の生活に戻すにはどうしたらよいか。

朝起きられる人は、起きる。それが無理なら、夕方、散歩やジョギングに行って、夜に眠るように体をもっていく。

それでも無理な場合は、何時に起きてきても服を着替えることです。家着ではなく、外に出る服、制服でもいいです。

不登校、引きこもりの回復のための要素が、朝起きる、服を着替える、夜眠ることなのです。そのいずれか一つでもできると変わってきます。

荒療治はリバウンド(もとどおり)になる可能性が大いにあります。スモールステップで、確実に歩める方法をお勧めします。…

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不登校のなかで「自分には生きている意味がない」と思う

不登校を始めてある程度の時間が経つと、学校に行かない自分を責める気持ちが強くなります。

学校に行かない自分には価値がないと思いこんで時にカウンセラーに対して

「私は生きている意味がないんです」

とはっきりと言葉にする人もいます。

これまでも、不登校している生徒だけでなく、普通に学校に通っている生徒さんでも、自分自身の生きている意味を見出すことができず、死のうとした人の話を何人も聴いてきました。

橋の上に行って飛び降りようとした

何も持たずに冬の山の中に一人で行った

首を吊ろうと思って、ロープの代わりになるものを探した。

包丁を取り出して自分の胸に突き立てようとした

踏切から線路に侵入して横になった

あと一歩のところで命を落とすような行為をしている生徒さんは実は結構いました。しかし、なぜだか分からないけどやっぱりやめようと思ったといいます。

死ぬのが怖い、家族の顔がよぎった、人に見つかってしまった、死体がぐちゃぐちゃになったら迷惑だろうなと思ったとか、なにがしかの思いとどまらせる気持ちがはたらき、死ぬのを辞めています。

自分にたいして「生きている意味」を問うとき、その答えは必ず「意味がある」なのです。しかし、不登校をしていると特に、学校に行かない、社会に適応できない自分はダメな存在と決めつけてしまっているので、自分には生きている意味がないと決めつけて、自殺を図る。でも死ぬことができなかった・・・

一度自殺を試みて、うまくいかなかった場合に、再び自殺を図ろうと思いがあっても、実行に移すまでには結構な時間がかかります。

そして辛いのことはそこから始まります。それは

死ぬことすらできない自分に何の価値があるのか?

とさらに責める気持ちが強くなるのです。不登校が長く続く場合、この自分を責める気持ちと戦っているため、一日中家で、布団のなかにいたとしても、疲れてしまうのです。自分を責める声が、何をしていても聞こえてくるのです。これほど辛いことはありません。こんな時に、人は前向きに考えたり、何か別のことをしようという思いにはなりません。

では、どうするのがよいのか???

それは、自分を責めている気持ちを認めることです。責めたくなる気持ちに対して自分で共感をしていくことです。そんなことできるわけないと思われるかもしれませんが、生きる意味、生きている意味を問うているときに、下手なプラス思考はかえって危険です。問題の本質から目をそらすだけで、返って辛くなってしまうのです。

だから自分の気持ちをそのまま認める。言葉で書くのは簡単ですが、実はこれが結構難しい。「そんなの無理」と思った方はまず、他人からしてもらうことです。

この生きている意味をとうこと、自分の価値のなさを責めることから解放されることが、実は学校に行くいかない以上に大切なことなのです。ここをクリアすることができれば、学校に行かなくても人生を切り開いていく力を得ることができます。

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生きてる意味ってあるんだろうか?―不登校しながら考えていませんか?

不登校の中で苦しくなる問い―生きる意味があるのか?

生きる意味があるのだろうか?

こんなことを自分に問いかけたことありますか?

この問いの答えはなかなか出すことが難しいです。そして、問いかけたことで頭は考え続けますが、ネガティブなところに行きついてしまいます。そして苦しい気持ちになります。不登校していてただでさえ苦しいのに、こんなことまで考えてしまう自分はおかしいと思うことさえあるのではないでしょうか?

この問いかけをしてしまう心の中には

生きている意味がない生きている意味が分からなくなった生きているのが辛い死にたい

こういった思いがあるのではないでしょうか。

いずれにしても、一人でこの問いを考えることは苦しいことです。

それは、答えが出ない、そして誰も教えてくれない問いに一人で立ち向かわなければならないからです。不登校している中学生や高校生、場合によっては小学生も自問している可能性があります。

そして、自分でもうすうす分かっているのは、「生きている意味があるのか?」と自分に問うた時の答えはかならず「意味がある」なのです。「意味があるんだ」と答えたいのです。でも、その答えに納得できない、自身が持てないのです。

それは生きている意味がある理由を明確に答えられないからです。「勉強ができる」「クラスで人気がある」「スポーツが得意」「絵がうまい」「歌声がきれい」など何かしら目に見える根拠となる理由が欲しいのです。

ところが、この自分に生きる意味を問いかけるときというのは心の調子が絶不調の時なのです。

「勉強したくない」「学校に行きたくない」「人に会いたくない」「何もしたくない」

それまで楽しいと思っていたことや、充実していると感じていた日々が突然、色あせてしまい、自分にとって距離のあるものに思われるのです。世界からの疎外感を感じてしまうのです。「精神的な孤独」状態に陥って、唯一無二の存在である自分自身と向き合う。そのときに「私って生きている意味があるのだろうか?」と問いかけることが始まります。

この問いと向き合うことは苦しいです。でもそんなことを自分で考えているなんて人には言えません。「精神的な孤独」状態を知らない人にとってはどうでもいいことなのです。でも、この問いにハマってしまう人にとってはとても辛い自問の日々が始まります。

そして、自分が生きる意味を証明するために、何かを頑張ろうとするのです。そして、ある程度のところまで行くと「虚しさ」を覚えます。自分が生きている意味はこれじゃない。これじゃ証明できないと。自分を責めることが始まり再び問いと向き合います。

不登校をしたり、引きこもったりしている人の多くがこの問いと向き合い、もがき苦しんでいます。

生きる意味を求める問からの解放

不登校をして、うつになった中学生。彼女は約3か月の間いと向き合いました。学校に行かない、勉強はしない、かといってこれと言って打ち込める何かがあるわけでもなく、ネットで動画をみたり、ゲームをしたり、見ず知らずの人とチャットをしたりしながら過ごす日々。こんな人生に何の意味があるのだろうかと悩み苦しんでいました。

時には「私は生きる意味がない」と自殺しようとして試みたこともあります。でも、「ここで死んだらもったいないな」と思ったそうです。その時は何がもったいないのかはわかりませんでした。

その間、私ができたのは話を聴くだけ。時には「ねえ、どうしたらいいの?」と迫られることもありました。そして、とうとうセッションにも現れなくなりました。どうしているのかなと思っていましたが、約1か月のブランクの後、連絡がありました。生きる意味を求める問から抜けていました。

何があったのかと話を聴くと一言「馬鹿らしくなった」と。

「別に意味なんかなくたって、楽しいことがあればそれでいいやと思ったんです。だって、自分の人生なんだから、意味はあってもなくてもどっちでもいい。それよりも楽しい時間がたくさんあればそれで充実しているから気にしないことにした。というより気にならなくなった。もし、意味がないとしても、こうして生まれてきたんだから仕方ないじゃんかと思うようになったんです」

「意味があるかないかにこだわって何もしないよりも自分が楽しいと思うことをやっていればそれでいいので、この夏は思いっきり遊ぶことにしました」

それが彼女の答えだった。今でも彼女とのセッションは続いている。でも、もう自分の生きる意味を問いかけて苦しい状況の時とはまるで違う。

生きている意味があるかないか。それを考えることも時には必要なのかもしれません。でも、その問いに縛られて苦しむことにあまり意味はないのかもしれない。

最近「生きる意味があるのか?」を自問して苦しんでいる人からの相談が多いので、感じるところを書いてみました。

最後までお読みくださりありがとうございます。

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友達とのトラブルを解決できるアサーション

アサーションというのは自分も相手も大切にする話し方です。そのポイントとは?

アサーションというのは、自分の言いたいことは伝えるけれども、相手にも配慮した伝え方をするというものです。

アサーションのポイントは怒りを伝えるのではなくて、素直な「気持ち」や「お願い」したいことを伝えます。

大事なことは文字ではなく言葉で伝えてほしいのです。

アサーションで自分の気持ちを伝えたり、お願いをすることで、自分の中に不快な感情、怒りをため込むことも防げますし、友達との関係をより深めるきっかけにもなります。

確かに、言いたいことを言うことは勇気がいります。しかし、言いたいことを言える関係こそが、本当の友達です。学校におけるストレスはいろいろあります。

勉強、クラブ、先生のことなどありますが、頭の中に多くある悩みは友達や彼氏・彼女のことではないでしょうか?

友達関係のもやもやが解消することは、学校でのストレスを減らすだけでなく、勉強やクラブ活動などへの集中力や意欲を高めることにもつながります。

トラブルはアサーションで解決!

例えば、毎晩の10時過ぎにLINEが来る友達がいたとします。その時間あなたは勉強の真っ最中で、LINEが来ると、勉強に集中できないからスマートフォンの電源を切っていた。すると、次の日、朝起きるとともだちからLINEが来て「何で返信くれないの?」ととても怒ったメッセージが残っていて嫌な気分で学校に行くことになりました。この時どのように対処したらよいと思いますか?

確かに夜何も言わないで、受信できないようにしたことは詫びたほうがよいとおもいます。その後何て言うかです。「なんであの時間に毎日LINEをくれるの?」と言ってしまうと、これは怒りを伝えていることになります。そうではなくって、「あの時間は私勉強しているからLINEの返信がすぐにできない」とか、「メッセージを送られても読むことができないんだ」というふうに伝えることもできますね。また、「LINEは21時までに送ってもらえれば返すことはできる」と言うこともできます。

アサーションは怒りを伝えるのではないけれども、こちらの言いたいことはちゃんと伝えるということです。ただし、もう一つ重要な点があります。それは、相手がそれで納得するかどうかは別の問題だということです。

「10時以降のLINEは送らないでほしい」という伝え方もアサーションです。

しかし、こう伝えてしまうとあいては「私のこと嫌いなの?」とか「私って迷惑なの?」と言ってくることも考えられます。

さて、アサーションで伝えても、トラブルになるじゃないかと思われたかもしれませんが、単に言いたいことを伝えるだけではまだ70点くらいです。大切なのは「何のために私が、あなたにお願いをしているか?」を伝えることです。

仲の良い友達になかなか言えないことを伝えるのは、その友達との関係を今後も続けていきたい、より仲良くなりたいからではないでしょうか?

そのこともきちんと言葉で伝えないといけません。

つまり、アサーションで伝えていることの目的も伝えるのです。「あなたとこれからも仲の良い友達でいたいから伝えているんだ」ということを言われて悪い気分になることは少ないと思います。

さらに、「もし、今伝えていなかったら、だんだんあなたのことが嫌になると思ったから、それだけは避けたかった」と言わないことのデメリットも伝えるとなお良いです。

そもそも友達とのトラブルの原因は「言えない」こと

友達との関係においてトラブルの原因は「言いたいことが言えない」ということです。言いたいことを言うと相手を怒らせてしまう、今の関係が壊れてしまうという恐れがあります。しかし、アサーションを使ってコミュニケーションをすれば、言いたいことを言えるだけでなく、よりよい関係に発展させていくことができます。

しかしながら、私たちはイラッとしたときに、つい怒りをぶつけてしまいます。

「何でこんなことするの?」とか、「どうしてそんな言い方をするわけ?」と、文字で見ると疑問文ではありますが、この言葉は相手を責める言い方です。(これをあなたメッセージとかやっつけメッセージといいます。)

これは、言葉をつたえるというよりも「怒り」を伝えてしまいます。その結果、けんかになってしまうのです。

しかも今はコミュニケーションの仕方が複雑になっています。LINE、Twitter、Instagram、Facebook、など、SNSがいっぱいあります。

基本的にSNS文字でのコミュニケーションになるわけです。

文字のコミュニケーションは表情や声のトーン、大きさなどがとても伝わりにくいものです。

これらを非言語コミュニケーションと言うんですけれども文字だけのコミュニケーションではくみ取れない情報があるので誤解を招きやすいのです。

SNSで起きた誤解を実際のコミュニケーションで解いていくという面倒なことをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

互いに不快な状況からコミュニケーションが始まるので、けんかにもなりやすいですし、できれば避けたいトラブルになるわけです。

アサーションを身につけるための最初の一歩は?

アサーション、分かった!よし、あの子に言いにくかったことを言おう!

といきなり問題解決に行くと失敗する可能性が大きいです。

言いにくいことを相手に伝えるのは本番です。本番に向けては練習が必要です。

その練習として、身近な人に言いやすくアサーションをするのです。

自分の気持ちを言葉で伝える、自分がお願いしたいことを、相手の反応も踏まえてお願いするのです。

そうやって、「うまくいく感覚」をつかんでいくことです。

これが繰り返されていくと、気になるあの人になんて伝えたらいいかを、あれこれ言葉を選んで考えられるようになります。

そのころにはアサーションが身に付いているといえるでしょう。…

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受験勉強で集中力が切れたときにおすすめ!3分でリフレッシュするプチ瞑想法

受験勉強をしていると当然、頭は疲れます。

勉強に集中したいけど、できない

集中力がすぐに切れてしまう

勉強しようと机に向かってはいるものの頭は違ったことを考えている

受験勉強は問題と戦うと同時に時間との戦いでもあります。できるだけ長く勉強するために何をしたらよいのか。このコラムでは短時間でできる効果的なリフレッシュな方法をお伝えいたします。

集中力が切れたあと、どうやってリフレッシュしていますか?

スマホでSNSをチェックする

ゲームをする

リビングにいってテレビを見る

マンガを読む

仮眠をとる

おやつを食べる、などなどいろいろあると思います。

しかし、これらの方法は勉強に戻りにくいという問題があります。

リフレッシュの目的は頭を休めて、勉強に戻ることです。勉強から逃げることではありません。。そのためには移動もせず、時間もかけないでできるリフレッシュ方法が必要です。

そこでおすすめなのが、「プチ瞑想法」です。一言で言うと、ぼーっとするということです。

ポイントは3つです ①楽な姿勢で座る(手には何も持たない) ②どこか1点を見つめて、鼻だけで呼吸する ③3分経ったら深呼吸をする

なんだそれはと思われるかもしれませんが、非常に効果があります。机に向かったまま、できます。スマホを触ったり、テレビを見るよりも集中力の回復は大きいです。一種の瞑想でもあります。

せっかくここまで読んでくださったのですから、ぜひ試してみてください。今から1分間ぼーっとしてみてください。近くにあるものや、壁なんかどこでもいいので1点を見つめてみてください。やることはそれだけです。

 いかがだったでしょうか?頭の中にいろんなことが浮かんできませんでしたか?あれをやらないといけないとか、そういえばこんなことがあったとか・・・ぼーっとしていても頭は動いています。そして、いろんな記憶をランダムに引き出してきます。実は、その時間は頭は入ってきた情報を整理しているのです。

 脳が疲れると言う言い方もありますが、脳は疲れません。脳が疲れたのではなく、頭の中が整理できていない状態、脳が片づけをできていないでフリーズ気味なのです。パソコンでも、同時にいくつもファイルを開いていろんな作業をやっていると止まってしまいます。それと似ています。集中力が切れ始めた時、実は脳はぼーっとするように命令を出しています。自然とぼーっとしてしまいますが、それを意図的にやることで、より効果を高めることができます。

 頭の中に散らかっている情報を、片付ける必要があるのです。そのために必要なのが、ぼーっとすることなのです。

 勉強するというのは頭にかなりの刺激を与えていることになります。しかも、インプットすることのほうが圧倒的に多い。ですから入ってくる情報を整理する時間が必要になります。しかし、勉強し続けていると、その情報を整理する前に、次々と情報が入ってくるので整理できないのです。頭の中の情報を整理するのに良い行動の一つが睡眠です。そしてもう一つがぼーっとすることなのです。

 まじめに勉強している人にとってはぼーっとするなんて、時間の無駄だと思われるかもしれませんが、効率の上がらない勉強を続けているほうが、時間の無駄なのです。なんか集中できないと感じた時はあえて「ぼーっ」とする時間を取ってみてください。だいたい目安は10分くらいです。時間がないときは3分くらいでもいいです。そうすると、かなり頭がスッキリします。このスッキリ感があると、再び勉強しても集中力が発揮されます。理解も暗記も進みます。

試験中でも応用が利く⁉

ぼーっとして最後に深呼吸をして勉強に戻る方法を体が覚えてくると、試験中にも集中力を回復できます。本番の入試となると、それまでの模擬試験以上に緊張するのは当然です。緊張すると、いつもできていることができていなかったりします。しかも、1日で何教科も問題を解く上に、周りには知らない人ばかりですから、ストレスも大きいです。特に、現役高校生は浪人生がすごく勉強しているやつに見えてしまい、それだけでもプレッシャーを感じてしまいます。

いつもより緊張感が高いうえに、この試験で合否が決まるとなると気持ちも落ち着きません。緊張感が高まると、不測の事態が起こります。たとえば、英文が頭に入ってこない、周りの音が異様にきになってしまう、簡単な公式をど忘れしてしまう、問題を読み間違えてなかなか答えを出せない(誤っているものを選びなさいなのに、正しいものを選んでしまうとか) などなど・・・

私の場合ですが、手が震えてマークシートを上手に塗れないという事態に陥ったこともありました。そうなってくると、焦ります。焦ると緊張感を高めます。そうするとさらにパフォーマンスが落ちるわけです。そうなった時にぼーっとして深呼吸をやるのです。30秒でも10秒でもいいので鉛筆を置いて、部屋の中または手元にある時計を見つめる。秒針や秒を刻んでいるデジタルのところを見つめて、1、2、3・・・と数を数えます。そして10秒経ったら深呼吸をして、ゆっくり鉛筆をもって再び問題に向かってみてください。それまでとは全く違う集中力を発揮できるようになっています。

 ただしこの方法は、普段の勉強や模擬試験なんかで、「ぼーっとして深呼吸」をやって、集中力の回復を実感したことがなければあまり効果はありません。試験本番で、突然ためしても、「効果がないじゃないか」と余計に腹をたてて集中力をそぐどころが、怒りの感情が湧いてくることさえあります。ちなみに「怒り」は緊張感の極地みたいな感情なので、集中力を発揮する方向とは真逆の方に振れてしまうので、決して試験本番で感じてほしくない感情の一つです。

 大切なのは「ぼーっとして深呼吸をしたら集中力が回復する」ことを体が覚えていることです。試してみて効果があったから、本番でもうまくいくと信じて取り組むことができます。

最後までお読みくださりありがとうございます。自信をもって勉強に取り組み、ぜひとも合格を勝ち取ってください!!…

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テストの点が悪い=頭が悪いではない 頭が悪いという決めつけを自分でしてしまわないために

1 テストの点が悪いと「頭が悪い」と決めつけてしまう

テストの点数によって、自分で頭の良しあしを判断してしまいます。生徒本人もですし、親や教師も決めつけがあります。

この決めつけは先入観です。

実際に社会に出てから役立つ能力をすべて勉強で測っているわけではありません。

むしろ、学校の試験で測られているのは、私たちが社会に出てから必要とする能力の一部分にしか過ぎないのです。

テストの点だけで「頭が悪い」と決めつけるのはもったいないのです。

頭が悪いという決めつけをするよりも、自分の良いところをたくさん見つけることが大切です。

人前で話すのが好き、手先が器用、絵がうまい、友達を気遣える、リーダーシップがあるなどいろいろと大切な能力があります。

実際には数値化できない能力がたくさんあるのです。

2 社会で必要とされる力は数値化できない

社会に出て必要な力の多くは数値化できません。定義も難しいですし、測り方もないのです。

たとえば、発想力、コミュニケーション力、人や自分を大切にするちから、物事を前向きにとらえる力など、どれも数字で〇点とか、Aランク、Bランクなどの格付けも難しいです。

社会に出て直面する問題や働く中で与えられる課題についてはルールが決まっていません。

仕事ですから締め切りは決まっているものもありますが、長期的に取り組まないといけない仕事もあります。また、突発的な事態もあるわけです。

問題となる状況に対処するためには、頼れる人には協力を仰ぐし、必要な情報は手段を択ばないで手に入れないといけません。一人で何も見ないでやるなんて言う状況はほぼありません。

また、時間をかけて一生懸命やったものが、良い結果をもたらさないこともありますし、運やタイミングに助けられて、解決に至ることもあります。

社会に出た時、そこには問題解決のための道筋が決まっていることは極めて少ないわけです。その時、数値化できる能力を必死に伸ばすだけで対応できるのか?ということです。

テストの点が良いことだけが頭の良さではありません。いろんな能力を用いて問題に立ち向かっていくことができる能力が求められます。

人に協力を仰ぐ、人脈を築く、人と折り合いをつけるにはコミュニケーション能力が必要です。また、アイディアや発想を豊かにするための考える力が必要です。

自分を見つめる力、将来を描く力、当然、コミュニケーション能力や発想力、考える力も身に付けてほしいところです。真剣にやるときと遊ぶ時のメリハリや切り替えができる力も必要です。もちろん、テストでよい点を取るための勉強も大切です。でもそれと同じくらい、自分の得意を伸ばすことも重要なのです。

自分の頭の良さを否定しないことも、将来の自分への可能性を広げるうえでとても大切なことです。

もしかした、そうは言っても自分のことを頭悪い人思っているかもしれません。

 

3 テストは点数や偏差値を測るための競技のようなもの

中学生や高校生にとって成績にまつわる数字は気になります。テストの得点、偏差値、通知表の評定、学年やクラスでの順位などですね。

これらの数字にはそれぞれ目的があるのです。テストを点数で表すのには、その時々によって数値化して測りたい目的があるからです。

良い悪い、成長したかどうか、合格・不合格を判断するために便利だから数値化されているわけです。

しかし、数値化されたものがすべてあなた自身の能力と関係しているかといわれると、そうではありません。

頭の良しあしは測ることができません。

例えば定期テストの得点の例に考えたいと思います。

定期テストの得点は当然ながらテストの正解の数で決まるわけですが、実はテストの得点を測るためにはかなりいろいろな条件やルールが設定されています。

定期テストを受ける環境を考えてみましょう。

・時間制限があります。

・日時が決まっている。

・参考になる資料は一切見てはいけません。

・人と話すこともできません。

・ネットも使えません。

・教科・科目、そしてその中での出題範囲が決められています。

・出題される問題はすべて答えが一つに決められています。

・最高得点は100点で、すべて○×をつけることができます。

結構たくさんあります。

では、このようなルールがあるテストで測られている得点はなんなのか?とうことです。

それは、限られた時間の中、出題範囲の中から作られた問題を、何も見ない、人を頼らないで、できるだけ多く正解に結びつけることができた力。ということになります。

テストというのは実は「競技」なのです。限られた時間内に何も見ないで多くを正解させる競技の得点なのです。決して、頭の良さを測っているものではないのです。

テストの点が悪い=頭が悪いということは決してありません。

テストの点が悪い原因はいろいろ考えられます。それは、勉強の仕方が悪かったり、取り組む姿勢が悪かったり、教える側が悪かったり、出題が悪いという場合もあります。原因は様々ですが、テストの点だけを見て頭が悪いと決めてしまうのはかなり乱暴です。テストは頭の良さを測っていないのです。

このことは社会に出て活躍している人のみんながみんな、学生時代にテストの点が良かった人ばかりではないということが証明しています。

4 数値化することは実は特殊なこと

そもそも、数値化されたデータというのが、真実を表していない場合があります。

突然ですが、あなたの足のサイズは何センチですか?

おそらく、今、「〇〇センチだよ」と頭の中に浮かんだサイズは実は足のサイズではありません。

それは靴のサイズです。

自分の足のサイズを正確に測ったことのある人はほとんどいらっしゃいません。

数値化されている情報はとても便利です。足のサイズよりも靴のサイズを知っているほうが買い物しやすいですから。

しかし、数字が必ず本当のことを表現しているかというと、実は結構本当のことじゃなかったりします。

物事を説明したり、判断するときに数値化したほうが便利だからそうしているのです。

数値化するのは測りたいこと、そして測定して出てきた数値をつかって分析したり、判断したりすることが必要だから、いくつかの条件をもうけてデータ化しているわけです。先に書いたようにテストもいくつもの条件下で測れたデータであって、それが頭の良しあしを判断するためのものではないのです。

実は身近だけど、数値化できないこともたくさんあるんです。

例えば、あなたには友達が何人いますか?

これ、実は答えられないんです。こちらが友達だと思っていても、相手がそう思っていないこともあります。毎日会うから友達だとも限らないし、最後にあったのは3年前、というのでも友達かもしれません。最近はSNSで知り合った相手で、一度もあったことなくても友達とうのもありますね。

テストの話にもどりますね。確かに勉強は大事です。テストの点は低いより高いほうがいいわけです。

しかし、テストの点が評価の対象になるのは学生時代までです。

それ以降は、テストの点のような数値化できる能力ばかりでは太刀打ちできないのです。

 

5 数値化されない能力を伸ばすために

数値化されない能力を伸ばすことで、

テストの点が悪い = 頭が悪い → 自分は無能である

というネガティブなサイクルから抜けられます。

あなたにはあなたにしかない良さが必ずあります。

それを見出すことができれば、他人に劣るところがあっても、その部分は助けてくれる人に任せることができます。

自分の良いところを知ることがその一歩目になります。

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将来の夢と結びついた目標設定の強み、努力の質を上げ、良い習慣を身に付ける。

中学生、高校生のうちはやりたいことを後回しにして、今は努力すべきとき。

と考えがちです。

そうすると、今という時間が苦しいものになってしまいます。

実は、将来の目標が決まると、今の時間も、有益なものになります。

同じ努力をするのでも、将来の夢と結びついた目標への努力はその質が違ってきます。

目標設定の仕方が、今を楽しいものとする努力になるか、単に苦しい努力になるかを分けています。

 

1 目標設定が努力の質をあげるカギです

努力をする中で、やりたくないことをやったり、難しいことに取り組んだりと苦労をすることもあります。

しかし、目標設定の仕方一つで、努力が単なる苦痛になるか、将来への投資になるのか、まったく違ったものになってしまいます。

 

たとえば、「次の定期テストで、学年で30番以内に入る」という目標を立てたとします。

努力が続くかどうかは、目標を支える理由に寄るのです。

その理由が「お小遣いアップ」とか、「ほしいものを買ってもらえる」というものだと、頑張ることができます。

逆に、30番以内に入らないと部活を辞めないといけない

という理由だと、その努力は苦しいものになります。

友達と競っているというのであれば、達成すると優越感を得られます。

 

しかし、この目標設定にはあまり意味がありません。

それは、達成した瞬間に、目標を支えている理由もその役目を終えてしまうからです。

そして、次のテストに向けて、また目標を設定しないといけないのです。

 

単発の目標設定をすると、努力が苦しいものになります。それは、毎回自分のモチベーションをアップさせていかないといけないからです。

実は、勉強に充てる時間や労力よりも、モチベーションを維持するほうがエネルギーを使うのです。

ですから単発の目標設定は「疲れてしまう」のです。

2 自分の夢と今の目標を結びつける

辛く、苦しい努力をやり続けるためには、毎回立てる目標が、自分の将来の夢とつながっていないといけません。

たとえば、同じ「学年で30番以内に入る」という目標であっても、その理由が30番以内に入り続けることで、指定校推薦を得られる。推薦を得ていきたい大学の工学部に入って、情報科学を専攻して、世の中をアッと驚かすようなアプリケーションソフトをつくりたい。

という将来の自分の目標と結びついているとすれば、頑張るだけではなく、頑張り続けることができるわけです。むしろ、一度達成してしまうと、そのあとは、楽に達成し続けることができるようになります。

先を見据えた目標設定をすることで、モチベーションも維持されます。

いつしか、努力はつらく苦しいものではなく、楽しいものになっていることさえあるのです。

 

同じ時間、同じ労力をかけるのであれば、将来に向けての努力は楽しいものであるに越したことはないはずです。

楽しみながらやった努力は必ず良い結果をもたらします。

 

努力が良い結果をもたらすという感覚を何度も味わうと、自信につながります。

この自信は「うまくいくかな、できるかな?」という不安を払拭するだけではなく、目標達成への確信を強めていくために不可欠なものです。

理由なき目標には意味がありませんが、目標の理由(目的)が自分の将来のやりたいこと、成し遂げたいこと、なりたい自分という夢とつながってくると、自分の能力がどんどん伸びていくことがわかります。

 

3 将来の目標を設定すると今の生活まで変わってしまう

今の時点では不可能だと思っていることも、実現できる可能性がグッとあがります。

中学生、高校生にはたっぷり伸びしろがあります。

若さは可能性です。

今の自分の力で、将来の夢を狭めないでほしいのです。ぜひとも、思う存分、想像の翼を広げて、思いっきり自分の夢を描いてみましょう。

その夢が描けたとき、目の前にある「勉強」とか「課題」というものへの取り組む姿勢は変わります。

この変化は良い変化です。集中力がまし、計画性がもて、どんどん行動してしまいます。

結果、成績があがります。

勉強しているのに成績が上がらない人は、努力の仕方がまずいと言われますが、その努力の仕方を決めているのは、将来の夢とつながった目標設定ができているかどうかにかかわるのです。

将来の目標が決まる。そしてその目的も自分で言葉にできるようになると、ものすごいモチベーションがもたらされます。

そして、今、自分が何をすべきで、何をすべきでないかが分かります。

そうすると、

なんとなくだらだらゲームをしたり、見るつもりもなかったテレビに身ハマったり、しなくなります。

不要なLINEグループを抜けることも、気にならなくなるのです。

将来の目標が定まると、生活が一変します。

無駄が減り、やるべきことをやるための時間と行動が増えます。

その時に、周りの人に「あなた変わったね」って言われます。

それは、変になったのではなく、「成長したね」という意味です。

 

将来の目標を考える、そして決めることはあなた自身にたくさんのメリットがあります。

VCAは将来への投資であると同時に、今という時間を有効に使うこともできるようになるのです。

ご興味のある方はどうぞ、説明会、体験会にお越しください。

 

説明会・無料体験授業のページはこちらです>>>

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どうせ自分なんてって思ってませんか?

黒板に1から10までメモリを振って

「あなたは自分の限界がこの1~10のどのレベルの人間だと思いますか?」

と、かつて学校に勤めているときに中学2年生の男の子たちに尋ねました。

一番高い子で6。ほとんどの子が3~4でした。

漠然とした問いかけでしたが、少なくとも多くの生徒が自分のことを低く見積もっていました。

とてももったいないと思いました。

そこは私立の中学です。受験を経て入ってきた生徒たちですから、レベルは全体的に高いはずなのです。

それにもかかわらず、3とか4くらいだと思っているわけです。

つまり、「どうせ頑張っても・・・」とか「自分なんてたいしたことない人間だ」

という思いが心の中にあるわけです。

彼らはクラブ活動も頑張ります。塾にも行きます。学校からもたんまり宿題が出ます。

私立なので、授業のスピードも速い。

でも、心の中に自分を低く見る思いが根強くあると、子どもたちが伸びる環境にあっても、その成長を阻むことになります。

自己否定感の強さは足かせとなってしまうのです。

伸び悩む子どもの多くの原因がこの自己否定感なのです。

いくらほめて伸ばしても「どうせ」という思いがあると、自分の良いところに目が行きません。

だから、自己紹介とか自己PRをしても面白くないんです。原稿読んでるだけみたいになってしまって。

 

自分を成長させるためには、どこかでこの自己否定感とは向き合わないといけません。

 

さて、この自己否定感ですが、実はなかなか厄介なんです。

プラス思考で太刀打ちすると、実は強まってしまうのです。

「自己否定感のある自分はダメだ」ともう一つ否定感が強まってしまうからです。

 

これも先日書いた性格を変えるときの感情への処し方と同じです。

自己否定感を取り除く第一歩は「認めること」から始まるのです。

 

自己否定感のない人はいません。誰にでもあります。偉そうに書いている私にもあります。

 

 

 

 

 

 

 

大切なのは自分を否定する自分がいていいんだということです。

そこを認められるかどうかです。そうすると、「どうせ自分なんて」という思いが成長を妨害することはありません。

逆に「この程度の人間なのによく頑張ってるじゃないか」と思えるようになるのです。

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性格は変えられる??

かつて高校でスクールカウンセラーをしているときに受けた相談で、

「私、自分のことが嫌いなんで、性格を変えたいんですけど」

と相談されたことがありました。似たような相談は何件か受けました。

性格リフォームなんていう言葉もあります。

  

性格というのは行動のクセについたレッテルのことです。

ですから、相談してきた人に「行動を変えれば性格は変えられます。」と、答えていました。

たとえば、

頑固ものと言われるのであれば、周りの意見を受け入れて、自分の考えをわきに置く。人に従うようにすればいいのです。

細かいことを気にしがちな人は、おおざっぱに、物事を雑に処理するというように行動を変える。

ネガティブを変えたいのであれば、物事の良い面をみるようにする

などです。

行動を変えれば性格は変えられます。

 

でも、行動を変えることを邪魔するものがあります。

それは、感情です。

頑固な人が周りの意見を受け入れると、自分にとっては何とも気持ちが悪いのです。

細かいことが気になる人は、おおざっぱに物事を終わらせても、やっぱり後から細かいところを、きちんとしようとします。

ネガティブな人が良い面を見るように心がけても、なかなかそれを本当に良いものととらえることが難しいのです。

 

では、行動を変える前に感情を変えなければいけないのではないか?

ということです。

しかし、感情の力はとても強いのです。

考えて出てくるというよりも、反応として出てきます。

感情がでてきて、行動を変えようとする動きを止めてしまうのです。

そして厄介なことに感情は変えようとすればするほど、その力を増してしまうのです。

では、どうすればいいのか?

感情を変化させるコツはその感情をコントロールするのではなく、認めることなのです。そうすると感情は変わっていきます。

ですから、性格を変える第一歩は

「感情を認めること」となります。

このことを難しく考えないでほしいのです。

認めるというのは単に、「あ~今不快な感情があるな」と気づくだけで充分です。

感情を認知するんです。

それさえやっておけば、自然と性格は変わります。

それは気が付いたら変わっているという感じです。

性格は変えられます。

変えられるというよりも、感情を受け入れることで変わっていくもの、成長していくものというとらえ方が正しいかもしれません。

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自分の気持ちを素直に認めるとは?

 

あなたはうそつきです。

と突然言われたら、カチンとくるかもしれません。

でも、あまり意識していませんが、実は誰もがうそをついているんです。

他人についていないかもしれませんが、

自分自身についているうそが結構あります。

自分では気が付いていないですが、あります。

些細なことでいけば、食事の時。

他人の家に行ったときに自分の嫌いなものが出た。

その時に、我慢して食べる。

友達とランチに出かけた。実は朝ごはんが遅かったからあまり食べたくなかったけど、友達と同じランチメニューを注文する。

  

他にも人間関係で行くと・・・

クラスのあまり好きではない人に誘われたので、一緒にカラオケに行く。

付き合っている彼氏と一緒にいてもつまらないけど、別れたいと切り出せないから惰性で付き合っている。

本当は親に甘えたいのに、強がって、反発してしまう。

 

全部自分についている嘘なんです。

自分についている嘘は自分を守ってもいるように見えますが、実際には傷つけています。

 

傷ついている証拠に人は愚痴をいいます。

これは正しい反応です。

でも、愚痴ばっかり吐いている人と仲良くなりたいでしょうか?

 

自分についている嘘は自分も他人も傷つける恐れがあります。

一時的にはその場しのぎができますから有効な場合もあります。

でも、長く続く場合は、良いことがあまりありません。

 

特に、人間関係の場合、自分の気持ちに嘘をついたまま関係を続けていくことは、大きなストレスとなります。

 

ではなぜ、自分に嘘をついてしまうのでしょうか?

それは、表現する方法を知らないからです。

 

自分の気持ちを言葉にして伝えることができれば問題は解決します。

ただ、伝える勇気いぜんに、表現する言葉がないのです。

気持ちを言葉にするためには、自分の表現を丸ごと受け止めてもらう経験が必要です。

受容と言います。受容された、大切にされたという経験が表現力を育て、コミュニケーション上手になるのです。

自分にも他人にも嘘をつかない。でも関係も崩れないコミュニケーションの方法があります。

それは、付け焼刃的なセリフを覚えるのではうまくいきません。

自分の気持ちをきちんと見る力を養う必要があるのです。…

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会話のルール

私の同級生は、小学生前後の子どもがいる人が多いです。久しぶりに集まって話をすると、子どもの話になります。

そこで何が起きるのか??

私「うちの上の子、最近平仮名だけじゃなくて、カタカナも読めるようになったみたい」

Aくん「そういえば、幼稚園の先生の手紙をうちの子もなんか読んでたな」

Bくん「小学1年になるけどうちの子、アルファベット全部かけるようになったよ。なんか妻が申し込んだ教材が楽しいみたい」

Cくん「へー、うちは○○ゼミの講座を取っているけど、付録が多くて結構面倒なんよね」

Dくん「子ども向けの英会話スクールがうちの近くにできたから、この前連れて行ったら、楽しそうにしてた。習わせようかな~」

 

さて、だれもが子どもの話をしています。しかも、勉強ネタです。でも、誰一人として、他人の話を受け止めていません。

自分の言いたいことを言っているだけです。子どもの自慢をしているだけかもしれません。

これは会話とは言い難い状況です。

会話というのは、話をしているメンバーが同じ話題を共有するわけですが、必ず、発言した人の言葉を受け止めなければなりません。

しかし、実際に日常生活の”会話”に目を向けると、受け止めるという部分がおろそかになっています。

実は、これがコミュニケーションの失敗を招きます。失敗とは「自分が受け入れられていない」という疎外感ともいえる感じです。

話は聞いてくれているし、話題も大体あっているのですが、自分の言うことを聴いてくもらっていない感覚は、つらいものがあります。

そうなると、負けじと自分も別の話題を展開しようとします。そうすると、今度はこちらが、相手の話を受け止めていない状況を作ってしまうのです。これを放置しておくと、けんかになることさえあります。

会話の基本は話すことと受け止めることです。

会話はよくキャッチボールに例えられますが、上の私の友人との会話はキャッチボールというより、それぞれが自分のボールを投げていてだれも受け止めてくれていない状況なのです。

相手の話を受け止める。

このルールをVCAでは大切にします。

誰もが安心して自分のことを話す場づくりが、私の仕事です。

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どんな自分にも「いいね」をつける

VCAが大切にしているものの一つが加点法です。

加点法は「いいね」を自分につけることとも言えます。

嫌なことや、つらいことがあっても、その中に「いいね」を探します。

例えば

 ・風邪をひいてしまった → ゆっくり休める

 ・新しいことを始めたけど三日坊主で辞めてしまった → チャレンジしただけでもすごいこと

見方を変えれば「いいね」が見えてきます。

 

でも場合によっては「いいね」と言われると腹が立つ状況だってあります。

例えば、

 ・親にきつくしかられた

 ・財布を無くした

 ・彼女にフラれたなどなど

それぞれに「いいね」を見つけることもできます。

 ・親にきつくしかられた → 親に大切な存在だと思われている

 ・財布を無くした → 新しい財布を買うチャンス

 ・彼女にフラれた → もっと素敵な人と出会える

 

でも、こういう風に言葉の上で置き換えても、実際の気持ちはついていきません。

「つらい、さみしい、嫌だな~」

という気持ちはなくならないんです。ここで無理に前向きにならないことです。

「いいね」を探しても、うまく「良い」と思えないときは

 

『「いいね」と思えなくてだめだ』と、自分を責めるのではなく、

 

『今は「いいね」と思えない。それでいい。』

その自分に「いいね」をつけるんです。

嫌な出来事があれば、落ち込むこと、気持ちがマイナスになることは、人として当然なんです。

そこに「それでいい」「そう感じて当然だ」と認める。

これがVCAが大切にしている加点法です。

どんな自分に対しても「いいね」をつけるというのは、プラス面にもっていって肯定するのではなく、

ありのままの自分に「いいね」を出すことです。

これが感情のケアであり、折れない心を育む秘訣なのです。

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ワクワクを味わうのに必要なのは自分への関心

ワクワクする気持ちとても前向きで強い気持ちがあります。

このワクワク味わうために人は、映画をみたり、おいしいものを食べたり、人に会ったり、旅行に行ったりします。

非日常にはワクワクはあります。

よく、ワクワクする気持ちは好奇心と結び付けられます。

好奇心というのは、物事に興味や関心を抱く気持ちを言います。

しかし、外に興味、関心を向けていても日常生活のワクワクは感じられません。

どんなにお金をかけて、ぜいたくをしても、過ぎ去ってしまうからです。

そうすると、また次なるワクワクを探しに行きます。

これを繰り返すと、非日常は楽しいが、日常がつまらないということになります。

だれもが、日常の時間のほうが非日常の時間より圧倒的に長いのです。

そうすると、日常のなかにもワクワクを感じることが必要になるわけです。

そのために必要なのは、外に関心を向けるのではなく、自分に興味・関心をもつことです。

毎日、どこにいっても一緒にいる自分自身。

この「自分」という人間はどんな人間なのだろうか。何を考えて、これからをどう生きようとしているのかを考えるのです。

そうすると、「なぜ、自分はこういう行動をするのだろう」とか「どうして、これは好きなのに、あれは嫌いなんだろう」といった、自分自身の謎が見えてくるのです。

このなぞ解きをしているうちに、「もしかして、自分はこういうことができるんじゃないか?」とか「自分が挑戦したいことはこれかな?」といったことが見えてきます。

実は、この気づきが、日常生活の中のワクワクにつながるのです。

自分に関心を持つことで、自分がワクワクする要素が何かが見えてきます。

それはやがて、これは自己肯定感になり、自信にさえなっていく要素でもあるのです。…

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