私の同級生は、小学生前後の子どもがいる人が多いです。久しぶりに集まって話をすると、子どもの話になります。
そこで何が起きるのか??
私「うちの上の子、最近平仮名だけじゃなくて、カタカナも読めるようになったみたい」
Aくん「そういえば、幼稚園の先生の手紙をうちの子もなんか読んでたな」
Bくん「小学1年になるけどうちの子、アルファベット全部かけるようになったよ。なんか妻が申し込んだ教材が楽しいみたい」
Cくん「へー、うちは○○ゼミの講座を取っているけど、付録が多くて結構面倒なんよね」
Dくん「子ども向けの英会話スクールがうちの近くにできたから、この前連れて行ったら、楽しそうにしてた。習わせようかな~」
さて、だれもが子どもの話をしています。しかも、勉強ネタです。でも、誰一人として、他人の話を受け止めていません。
自分の言いたいことを言っているだけです。子どもの自慢をしているだけかもしれません。
これは会話とは言い難い状況です。
会話というのは、話をしているメンバーが同じ話題を共有するわけですが、必ず、発言した人の言葉を受け止めなければなりません。
しかし、実際に日常生活の”会話”に目を向けると、受け止めるという部分がおろそかになっています。
実は、これがコミュニケーションの失敗を招きます。失敗とは「自分が受け入れられていない」という疎外感ともいえる感じです。
話は聞いてくれているし、話題も大体あっているのですが、自分の言うことを聴いてくもらっていない感覚は、つらいものがあります。
そうなると、負けじと自分も別の話題を展開しようとします。そうすると、今度はこちらが、相手の話を受け止めていない状況を作ってしまうのです。これを放置しておくと、けんかになることさえあります。
会話の基本は話すことと受け止めることです。
会話はよくキャッチボールに例えられますが、上の私の友人との会話はキャッチボールというより、それぞれが自分のボールを投げていてだれも受け止めてくれていない状況なのです。
相手の話を受け止める。
このルールをVCAでは大切にします。
誰もが安心して自分のことを話す場づくりが、私の仕事です。