不登校の原因が「いじめ」であるケースは珍しくありません。
今は学校自体が「いじめ」に敏感であり、ときに過剰反応をされます。
だから、子ども自身もなかなか「いじめ」を言い出しにくい場合があります。
特に中学生くらいの年齢だと、反抗期であることも重なって、親や先生に助けるなんてかっこ悪くてできないのです。
また、いじめられていることを大人に相談して、介入されてしまうと、あとから報復が来るということを怖がってしまうケースもあります。
いじめについては、学校はアンケートをしたり定期的な面談をしたりして、早期に発見しようとしますが、なかなか見つからないというのが現状です。
傍から見ると明らかに、「いじめ」という場合でも、いじめられている本人が「仲間」とか「友達」と思っていて、そのグループにいるための手段としていじめられるということを選択しているケースもあるのです。
嫌な奴がいて意地悪をしてくるというケースであれば、比較的解決の方法は見いだしやすいです。
本人が認めない場合や、巧妙に隠されている場合はなかなか見つかりにくい。本人もなかなかそのことを相談しません。
言葉にできない代わりに不登校をするという場合がいじめが原因の場合です。
無理に学校に行かせると実は辛いかもしれない
ということを念頭において「学校に行きたくない」と言ったときは様子を見る必要もあります。
「いじめ」があるかどうかは、やはり学校に相談すべきです。ただし、学校側が把握できていない場合も多々あります。
不登校になったのは「いじめではないか」と仮説をもちつつも、お子さんの交友関係について尋ねるほうがよいと思います。
「いじめ」が原因である。ということが分かった場合は、不登校の解決は早いかもしれません。
というのは原因が取り除かれる可能性が出てくるからです。
確かに報復は怖いです。でも実際には「いじめ」で生徒指導の対象になった場合、該当生徒どうしが接触する機会は極力少なくするように学校側が配慮します。学校としても「いじめ」の再発は何としても避けたいからです。
しかし、いじめが原因と思っていて、それが解決しても不登校が続く場合もあります。
実は本当は別のところに理由がある場合もあります。いじめはきっかけにすぎず、不登校原因が自身の内面世界にあるのです。
これは嘘をついているわけではなく、本人もいじめが原因であるということは認めていてその解決を願っています。
しかし、それが解決されも自分の精神的な不調が改善されないということがあります。
この場合は、いじめ以外の原因を探っていく必要があります。