10月, 2018 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

2018年10月

将来の夢と結びついた目標設定の強み、努力の質を上げ、良い習慣を身に付ける。

中学生、高校生のうちはやりたいことを後回しにして、今は努力すべきとき。

と考えがちです。

そうすると、今という時間が苦しいものになってしまいます。

実は、将来の目標が決まると、今の時間も、有益なものになります。

同じ努力をするのでも、将来の夢と結びついた目標への努力はその質が違ってきます。

目標設定の仕方が、今を楽しいものとする努力になるか、単に苦しい努力になるかを分けています。

 

1 目標設定が努力の質をあげるカギです

努力をする中で、やりたくないことをやったり、難しいことに取り組んだりと苦労をすることもあります。

しかし、目標設定の仕方一つで、努力が単なる苦痛になるか、将来への投資になるのか、まったく違ったものになってしまいます。

 

たとえば、「次の定期テストで、学年で30番以内に入る」という目標を立てたとします。

努力が続くかどうかは、目標を支える理由に寄るのです。

その理由が「お小遣いアップ」とか、「ほしいものを買ってもらえる」というものだと、頑張ることができます。

逆に、30番以内に入らないと部活を辞めないといけない

という理由だと、その努力は苦しいものになります。

友達と競っているというのであれば、達成すると優越感を得られます。

 

しかし、この目標設定にはあまり意味がありません。

それは、達成した瞬間に、目標を支えている理由もその役目を終えてしまうからです。

そして、次のテストに向けて、また目標を設定しないといけないのです。

 

単発の目標設定をすると、努力が苦しいものになります。それは、毎回自分のモチベーションをアップさせていかないといけないからです。

実は、勉強に充てる時間や労力よりも、モチベーションを維持するほうがエネルギーを使うのです。

ですから単発の目標設定は「疲れてしまう」のです。

2 自分の夢と今の目標を結びつける

辛く、苦しい努力をやり続けるためには、毎回立てる目標が、自分の将来の夢とつながっていないといけません。

たとえば、同じ「学年で30番以内に入る」という目標であっても、その理由が30番以内に入り続けることで、指定校推薦を得られる。推薦を得ていきたい大学の工学部に入って、情報科学を専攻して、世の中をアッと驚かすようなアプリケーションソフトをつくりたい。

という将来の自分の目標と結びついているとすれば、頑張るだけではなく、頑張り続けることができるわけです。むしろ、一度達成してしまうと、そのあとは、楽に達成し続けることができるようになります。

先を見据えた目標設定をすることで、モチベーションも維持されます。

いつしか、努力はつらく苦しいものではなく、楽しいものになっていることさえあるのです。

 

同じ時間、同じ労力をかけるのであれば、将来に向けての努力は楽しいものであるに越したことはないはずです。

楽しみながらやった努力は必ず良い結果をもたらします。

 

努力が良い結果をもたらすという感覚を何度も味わうと、自信につながります。

この自信は「うまくいくかな、できるかな?」という不安を払拭するだけではなく、目標達成への確信を強めていくために不可欠なものです。

理由なき目標には意味がありませんが、目標の理由(目的)が自分の将来のやりたいこと、成し遂げたいこと、なりたい自分という夢とつながってくると、自分の能力がどんどん伸びていくことがわかります。

 

3 将来の目標を設定すると今の生活まで変わってしまう

今の時点では不可能だと思っていることも、実現できる可能性がグッとあがります。

中学生、高校生にはたっぷり伸びしろがあります。

若さは可能性です。

今の自分の力で、将来の夢を狭めないでほしいのです。ぜひとも、思う存分、想像の翼を広げて、思いっきり自分の夢を描いてみましょう。

その夢が描けたとき、目の前にある「勉強」とか「課題」というものへの取り組む姿勢は変わります。

この変化は良い変化です。集中力がまし、計画性がもて、どんどん行動してしまいます。

結果、成績があがります。

勉強しているのに成績が上がらない人は、努力の仕方がまずいと言われますが、その努力の仕方を決めているのは、将来の夢とつながった目標設定ができているかどうかにかかわるのです。

将来の目標が決まる。そしてその目的も自分で言葉にできるようになると、ものすごいモチベーションがもたらされます。

そして、今、自分が何をすべきで、何をすべきでないかが分かります。

そうすると、

なんとなくだらだらゲームをしたり、見るつもりもなかったテレビに身ハマったり、しなくなります。

不要なLINEグループを抜けることも、気にならなくなるのです。

将来の目標が定まると、生活が一変します。

無駄が減り、やるべきことをやるための時間と行動が増えます。

その時に、周りの人に「あなた変わったね」って言われます。

それは、変になったのではなく、「成長したね」という意味です。

 

将来の目標を考える、そして決めることはあなた自身にたくさんのメリットがあります。

VCAは将来への投資であると同時に、今という時間を有効に使うこともできるようになるのです。

ご興味のある方はどうぞ、説明会、体験会にお越しください。

 

説明会・無料体験授業のページはこちらです>>>

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社会で役立つ力って何だろう?

何を提供しているのか?

皆さんこんにちは。VCA代表の大久保です。

VCAはどんなことを皆さんに提供しているのかということをよく問われます。

ここは、学習塾ではありません。つまり、問題をたくさん解いて、テストの点数を上げる勉強をするわけではありません。

テストの点を上げる最終的なゴールは、入試に受かることです。高校入試や、大学の入学のための選抜試験をできるだけ良い点を取って、パスするために点数を上げていくといくのが学習塾です。

では、VCAは何をするところなのか?

ここは社会で役立つ力を育んでいくところなんです。

入試の勉強で学んだことが社会に役立つこともありますが、全部が全部皆さんにとって絶対に必要かと言われると、そうではありません。社会人になって、学生時代にもっと勉強しとけばよかったという人は多くいます。

でも、「社会で役に立つ力っていうのは、どんなことなんですか?」と問うたとき、

「受験勉強」と答える人は私の周りにはいなかった。

社会に出て役立つ力、必要となる能力

社会で役に立つ、そして必要なのはコミュニケーション能力だと答えた人が多かった。

どんな職場にも人間関係はあります。私もかつてカウンセラーをしているときに、社会人のカウンセリングで多い悩みは人間関係でした。

上司とうまくいかない後輩が言うことを聞かないです。

実は同僚が仲の良い同僚とケンカしてしまった・・・などなど

やっぱり人間関係での問題が多いわけです。

だから、コミュニケーション能力を身につけるということが大事だと言う人が多かった。

もう一つは、発想する力とかアイディアを思いつく力など「考える力」が重要だという人もいました。

テストのための勉強は「正解が一つ」です。それは○×をつけて、点数化して、合格不合格を判定しないといけないからです。その答えは誰が見ても正解か不正解かが明確にわかるものでないといけません。この勉強で身に付く考える力と、VCAで皆さんに身に付けてほしい考える力は異なります。

社会に出て必要となる「考える力」は、正解が決まっていない問いを解く力のことです。どうやったら売り上げが伸びるか、どうやったら良い商品を開発できるか、どうやったらもっと人に喜んでもらえるサービスができるか・・・こういったものは、正解が分かりません。ですから、たくさんアイディアを出して、実験してみてフィードバックを得て、改善していく必要があります。当然、失敗することもあるし、予想ではあまりうまくかないと思われていた方法が、良い結果をだしたりすることもあります。

社会に出て必要とされる能力の多くは数値化することがとても難しいのです。

コミュニケーション能力一つとっても、分かりません。おしゃべりが上手な人も、相手によっては「うるさい」と不快な印象を与えるかもしれないし、逆に普段は口数が少ない人が、大胆な発言をして周りを驚かせたり。測ることができない力なのです。考える力も同様です。

ましてやAIが発達しているこの時代。

正解が決まっているもの、数値化できるものは、技術が発達すればどんどん、AIに置き換わっていきます。一つの正解をだすスピードは人間よりもはるかに速いし、正確です。だからそこと戦っても仕方がないわけです。

もちろん、知っていることがないと、考えることもできません。覚えたり、記録したりすることは、考える力の土台となる大切な力です。ですから、知識を蓄えることが無駄だとは思いません。むしろ、それはそれで必要なことです。

正解が決まっていない問いに答えることができるのか?ということです。ネットで検索することで分かることもたくさんあります。しかし、知りたい情報を得るために、どんな検索ワードで調べればよいのか?を考えないといけないのです。そしていろいろと言葉を当てはめたりして、やっとたどりつく。または、その情報に詳しい人のサイトに出会う。

さて、そこからどうするか。メールアドレスが公開されていればメールをする。書籍を出版されていたら本を手に取ってみる。ここも考えないといけません。それに加えて判断しないといけません。その人が信頼できるのかどうか。その情報が本当に正しいのか?この人と連絡をとってよいのか。などなど。

この判断も考える力の延長線上にあるものです。考えた結果どうするか?という判断です。

VCAの授業

さて、元の問いに立ち返りますね。

VCAは何をするところなのか?

社会に出て役立つ力 コミュニケーション能力、考える力を例に挙げましたが、ほかにもたくさんあります。

そういった力を育んでいくわけです。

そのために、毎回の授業で2つのことを行います。

1回の授業が80分。その授業の中でディスカッションと自己の振り返りを行います。

前半がディスカッションです。

毎回異なるテーマでディスカッションをします。その目的は自分の考えを言葉にすることです。頭によい考えが浮かんでも否定されたり、おかしいと思われたらいやだという思いに邪魔されて発言できないことがありませんか?それはとてももったいないことなのです。

VCAのディスカッションでは、発言を否定されることはありません。ですから、ここでは安心して自分の考えを表現してほしいのです。将来を考えるうえで、考え付いたことを言葉にすることはとても重要です。なぜなら、進学や就職するときに問われるのは「あなたはどんな考えがあって、この進路を選択されたのですか?」ということだからです。ありきたりな答えや、誰かがの考えをかりた言葉で表現しても、相手に思いは伝わりません。

自分の思いを自分の言葉で表現できる力は自己アピールにも、プレゼンテーションにも、進路選択の先にある「仕事」をしていく際に欠かせない能力の一つです。

このディスカッションがコミュニケーション能力を育んでいくのです。それは、単に話せると聞けるというだけにとどまらないのです。全体の流れをつかむ、空気を読む。人の反応を予想しつつも、恐れずに発言できる力です。聴く力も同様に、相手の話途中で口をはさんだり、反論したりしないで、最後まで落ち着いて聴く。そして相手の言いたいことの趣旨が分かるようになります。そうすると、互いに「分かり合える」ことができます。

コミュニケーション能力を高める真の目的は信頼関係を築く力です。ディスカッションを通して、考え、発言し、他人の発言を受け止め、建設的な議論ができる力が身に付いていきます。

後半が自己の振り返りです。

自己の振り返りをする目的は二つあります。一つは自分で決めたことができたという達成感覚をたくさん味わうためです。達成感覚の積み重ねが「自信」になるからです。二つ目は、自分の現状をよく認識するためです。

毎回、その週をどう過ごすか、ミニ目標を設定します。その目標達成に必要な行動を3つ決めます。その行動ができたかどうかを振り返るのです。すべてできるに越したことはありませんが、できなかった場合にも、実はそこには貴重な情報があるのです。

行動ができなかったのには、必ず理由があります。その理由が実は、達成したい目標を妨げている原因だからです。それは、面倒くささだったり、時間がないということだったり、難しすぎたりするなど、いろいろ考えられます。普通なら言い訳だと否定されることかもしれませんが、単に否定しただけでは、次なるやる気になりません。行動できなかった理由をきちんとケアすることで、自分にあった目標達成までの行動計画が立てられようになるのです。そして、行動できた場合にも、次の目標をいきなり決めるのではなく「なぜうまくできたのか?」を振り返ります。そうすることで、自分自身の成長を感じ、そして強みを知ることができます。この振り返りが毎回積み重なって行くことで、自己肯定感が高まっていきます。これは、ちょっとやそっとではおれない強い心を育てることになります。また、目標毎回たてるなかで、時間の使い方がうまくなる、初めは3つだけだった行動を5、6つと増やすことができるようになります。無駄な時間の使い方をしなくなります。そして何よりも、目標設定を繰り返していくことで、徐々に「何のために」という目的意識も強まり、考える力が強化されます。

目的にかなった目標設定をする力は、将来の自己実現をグッと引き寄せることにもなるのです。

VCAの授業の中に社会に出て役立つ力が育まれる仕掛けがたくさんあります。身に付けてほしい能力は、難しいかもしれませんが、実際に生徒さんに取り組んでいただくことはとても簡単です。簡単なことを繰り返していくうちに身に付くことがたくさんあります。

VCAのカリキュラムは1年で1周りするように設計しております。

1年間、毎週80分を自分の未来のために充てることで、将来の充実はもちろん、今の学校生活にもやりがいを感じていただくことができるようになります。…

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どうせ自分なんてって思ってませんか?

黒板に1から10までメモリを振って

「あなたは自分の限界がこの1~10のどのレベルの人間だと思いますか?」

と、かつて学校に勤めているときに中学2年生の男の子たちに尋ねました。

一番高い子で6。ほとんどの子が3~4でした。

漠然とした問いかけでしたが、少なくとも多くの生徒が自分のことを低く見積もっていました。

とてももったいないと思いました。

そこは私立の中学です。受験を経て入ってきた生徒たちですから、レベルは全体的に高いはずなのです。

それにもかかわらず、3とか4くらいだと思っているわけです。

つまり、「どうせ頑張っても・・・」とか「自分なんてたいしたことない人間だ」

という思いが心の中にあるわけです。

彼らはクラブ活動も頑張ります。塾にも行きます。学校からもたんまり宿題が出ます。

私立なので、授業のスピードも速い。

でも、心の中に自分を低く見る思いが根強くあると、子どもたちが伸びる環境にあっても、その成長を阻むことになります。

自己否定感の強さは足かせとなってしまうのです。

伸び悩む子どもの多くの原因がこの自己否定感なのです。

いくらほめて伸ばしても「どうせ」という思いがあると、自分の良いところに目が行きません。

だから、自己紹介とか自己PRをしても面白くないんです。原稿読んでるだけみたいになってしまって。

 

自分を成長させるためには、どこかでこの自己否定感とは向き合わないといけません。

 

さて、この自己否定感ですが、実はなかなか厄介なんです。

プラス思考で太刀打ちすると、実は強まってしまうのです。

「自己否定感のある自分はダメだ」ともう一つ否定感が強まってしまうからです。

 

これも先日書いた性格を変えるときの感情への処し方と同じです。

自己否定感を取り除く第一歩は「認めること」から始まるのです。

 

自己否定感のない人はいません。誰にでもあります。偉そうに書いている私にもあります。

 

 

 

 

 

 

 

大切なのは自分を否定する自分がいていいんだということです。

そこを認められるかどうかです。そうすると、「どうせ自分なんて」という思いが成長を妨害することはありません。

逆に「この程度の人間なのによく頑張ってるじゃないか」と思えるようになるのです。

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性格は変えられる??

かつて高校でスクールカウンセラーをしているときに受けた相談で、

「私、自分のことが嫌いなんで、性格を変えたいんですけど」

と相談されたことがありました。似たような相談は何件か受けました。

性格リフォームなんていう言葉もあります。

  

性格というのは行動のクセについたレッテルのことです。

ですから、相談してきた人に「行動を変えれば性格は変えられます。」と、答えていました。

たとえば、

頑固ものと言われるのであれば、周りの意見を受け入れて、自分の考えをわきに置く。人に従うようにすればいいのです。

細かいことを気にしがちな人は、おおざっぱに、物事を雑に処理するというように行動を変える。

ネガティブを変えたいのであれば、物事の良い面をみるようにする

などです。

行動を変えれば性格は変えられます。

 

でも、行動を変えることを邪魔するものがあります。

それは、感情です。

頑固な人が周りの意見を受け入れると、自分にとっては何とも気持ちが悪いのです。

細かいことが気になる人は、おおざっぱに物事を終わらせても、やっぱり後から細かいところを、きちんとしようとします。

ネガティブな人が良い面を見るように心がけても、なかなかそれを本当に良いものととらえることが難しいのです。

 

では、行動を変える前に感情を変えなければいけないのではないか?

ということです。

しかし、感情の力はとても強いのです。

考えて出てくるというよりも、反応として出てきます。

感情がでてきて、行動を変えようとする動きを止めてしまうのです。

そして厄介なことに感情は変えようとすればするほど、その力を増してしまうのです。

では、どうすればいいのか?

感情を変化させるコツはその感情をコントロールするのではなく、認めることなのです。そうすると感情は変わっていきます。

ですから、性格を変える第一歩は

「感情を認めること」となります。

このことを難しく考えないでほしいのです。

認めるというのは単に、「あ~今不快な感情があるな」と気づくだけで充分です。

感情を認知するんです。

それさえやっておけば、自然と性格は変わります。

それは気が付いたら変わっているという感じです。

性格は変えられます。

変えられるというよりも、感情を受け入れることで変わっていくもの、成長していくものというとらえ方が正しいかもしれません。

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自分の気持ちを素直に認めるとは?

 

あなたはうそつきです。

と突然言われたら、カチンとくるかもしれません。

でも、あまり意識していませんが、実は誰もがうそをついているんです。

他人についていないかもしれませんが、

自分自身についているうそが結構あります。

自分では気が付いていないですが、あります。

些細なことでいけば、食事の時。

他人の家に行ったときに自分の嫌いなものが出た。

その時に、我慢して食べる。

友達とランチに出かけた。実は朝ごはんが遅かったからあまり食べたくなかったけど、友達と同じランチメニューを注文する。

  

他にも人間関係で行くと・・・

クラスのあまり好きではない人に誘われたので、一緒にカラオケに行く。

付き合っている彼氏と一緒にいてもつまらないけど、別れたいと切り出せないから惰性で付き合っている。

本当は親に甘えたいのに、強がって、反発してしまう。

 

全部自分についている嘘なんです。

自分についている嘘は自分を守ってもいるように見えますが、実際には傷つけています。

 

傷ついている証拠に人は愚痴をいいます。

これは正しい反応です。

でも、愚痴ばっかり吐いている人と仲良くなりたいでしょうか?

 

自分についている嘘は自分も他人も傷つける恐れがあります。

一時的にはその場しのぎができますから有効な場合もあります。

でも、長く続く場合は、良いことがあまりありません。

 

特に、人間関係の場合、自分の気持ちに嘘をついたまま関係を続けていくことは、大きなストレスとなります。

 

ではなぜ、自分に嘘をついてしまうのでしょうか?

それは、表現する方法を知らないからです。

 

自分の気持ちを言葉にして伝えることができれば問題は解決します。

ただ、伝える勇気いぜんに、表現する言葉がないのです。

気持ちを言葉にするためには、自分の表現を丸ごと受け止めてもらう経験が必要です。

受容と言います。受容された、大切にされたという経験が表現力を育て、コミュニケーション上手になるのです。

自分にも他人にも嘘をつかない。でも関係も崩れないコミュニケーションの方法があります。

それは、付け焼刃的なセリフを覚えるのではうまくいきません。

自分の気持ちをきちんと見る力を養う必要があるのです。…

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将来を考えるというのは選択への準備

人生は選択の連続です

なんてありきたりな言葉ですが、実際にそうなんです。

  

高校生であれば、文系をとるか理系をとるか、大きな選択を迫られます。

それ以前にも、どの高校にいくのか、クラブ活動をどうするのかを考えさせられます。

大人になるにつれて、その選択肢は増え、そして悩みも深くなります。

それは、進学や就職だけではありません。

付き合う相手、結婚、住むところなど上げればきりがないくらいの選択肢を検討しなければならないのです。

そして、選択肢を検討するだけではなく、最終的には選択しなければならないのです。

決めないといけないのです。

そのときに必要なのは、決断力になります。

決断力には勇気が伴います。なぜかというと、

一つを決めるということは他のすべてを捨てることだからです。

 

選択肢が捨てがたいものであればあるほど、勇気が必要で決めきれない時間が長く続きます。

この決めきれない時間は悩んで過ごすことになります。

進学にしてもそうです。

 

例えば、いくつかの大学を受けた。そのうちの3つに合格した

一つは有名私大。世間ではだれもが知っている大学。でも家から通うことになるし、一人暮らしをしたかった自分としては不本意な部分もある。

二つ目はあまり有名ではないが、自分のやりたいことをやっている大学。オープンキャンパスでとても魅力を感じた。家から通えるが、片道一時間半以上かかる。

三つ目は国立大学。家を出て一人暮らしはできるが、実際にやりたいことができるかというと微妙なところ。

 

いろいろな判断があると思います。大学に合格したもののどう決めていいかわからない。

もちろん大学ですから、やりたいことができるのが一番です。でも、通学は毎日のことです。そして一人暮らへのあこがれもあります。

考えれば考えるほど悩んでしまいます。

友達に相談する、先生に相談する、親に相談する。

でも、答えを出すのは自分自身なんです。みんな話は聞いてくれますが、答えは教えてくれないのです。

しかし、悩んでいるといいながらも、考えているうちに答えが見えてくるのです。

ただ、その答えに決める勇気がないのです。

 

悩んでいる時間が無駄だとは思いません。でも、答えが出ているのに悩むのは意味がありません。

 

最終的に悩みのスパイラルから抜けるには、決断するしかありません。

で、この決断力はどこからくるのか?

それは自分の中にある価値観です。自分の中の譲れないものです。これは自分をよくよく見つめておかないとなかなか言語化できません。

だから、自分を振り返る時間が必要なのです。

決断する日は決まっているのにその準備をしないのはもったいないのです。

 

いくら勉強を頑張って、大学に合格しても、決断を誤ってしまうと、その努力が全く無意味になってしまう恐れがあるのです。

大学にしろ高校にしろ、合格の先にある決断についても十分な準備が必要なのです。…

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「やりたいこと」の条件

こんにちは。

さて、今日は「やりたいこと」について考えてみたいと思います。

   

VCAでは自分のやりたいことを見つけることが一つの大きなテーマになっています。

それは自分のやりたいことを軸に将来を考えるからです。

 

やりたいことがない人、たくさんある人、ころころ変わる人、いろいろいらっしゃると思います。

 

でも、そもそも「やりたいこと」って何なのでしょうか?何をもってこれが自分のやりたいことと決めてよいのでしょうか。

 

今回はVCAでいうところの「やりたいこと」の条件を考えてみましたので紹介させていただきます。

 

まず1つ目が「好きなこと」であるということです。

人に自慢できることであっても、お金を稼げることであっても、それが自分にとって好きなことでないと長く続きませんし、やり続けるとやりがいを感じられなくなり、むなしくなってしまいます。

 

やりたいことは必ず自分の好きなことである。これが一番大事な条件です。

 

ただ、ここで大事なのは自ら好きだと思ったことということです。誰かの顔色を窺って好きになっているフリをしていることではありません。純粋に「好き」だと思えることです。好きなことが他人と全く同じである必要はありません。

 

 

  2つめのキーワードは没頭です

気が付いたらやっている。時間がたっている。目の前にそのことがなくても、ずっとそのことを考えてしまうようなことです。

やらずにはいられないこととも言えます。

 

たとえば、写真が好きだったとします。

気が付いたらカメラを向けている。そして撮りたいものを見つけると、あっという間に時間がたっている。そして、手にカメラを持っていなくても「今度はこういう風にとってみよう」とか、人が写真を撮っているのを見て、「もっとこうしたほうがいいな」と心の中で思ったり、「あーいう構図もあるのか」と考えたりしてしまうことです。フロー状態にすぐに入ってしまうようなことです。

  3つめの条件は、やればやるほど楽しくなってしまうことです。

やりたいと思って始めても、思いのほか詰難しかったり、最初は楽しいけど飽きてしまったりすることがあります。

その一方でやればやるほど、面白くなる。そして奥深さや難しさが見えてきても、面白がってさらにチャレンジしてしまうのです。ある程度して飽きてしまうもの、一時的にハマってしまうものとは質が違います。

 

好きなこと、没頭してしまうこと、やればやるほど楽しくなってしまうこと。

この3つが「やりたいこと」の条件です。

この3つがそろっていることを見つけることは、至難の業かもしれません。好きということさえ外さなければ、

2つ目の条件も3つ目の条件もおのずと付いてきます。しかも、10代です。だから、まだ、自分のやりたいことに出会っていない可能性があります。明確にこれと結論を出す必要はありません。ただ、方向性だけでも見えてくると、自分の将来について考える材料としては十分なのです。…

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就活ルールがなくなる

経団連が発表した2021年度以降の就活ルールの撤廃。 http://ur2.link/Mr4S

これは衝撃的なことで、高校生にも関係があります。 これまでは、就職活動は「解禁日」が設定されていました。しかし、ルールがなくなるということは、いつからでもスタートできてしまうということです。

詳しくはまだどうなるかはわかりませんし、ルールがなくなるまでにまだ時間があるので何らかの策が講じられるかもしれません。

しかし、もし、このままだったら、自分のキャリアをできるだけ早いうちから考えておく必要があるということです。

「気が付いたら周りが就活始めてて焦る」という大学3年生くらいが感じる焦りを、大学2年、場合によっては1年生で味わうことになるのです。

そして、焦って自分の就職先を考える。

このときに多くの人がやってしまう過ちは、

世の中の仕事に自分を当てはめようとすること

です。

仕事に自分を当てはめようとすると、必ず無理が生じます。

ましてや自己分析もろくにしないで、

給料がいい、福利厚生が充実している、有名だ、大手企業だ

というだけで選んでしまうと、

以前に書いたような

「これじゃなかった」状態

に陥ってしまいます。

そうならないためにも、早い目の準備です。

準備をするだけでどんな仕事をするかを「決定」するわけではありません。

準備をするとは「考え始める」ということです。

自分と仕事について考えることがキャリア教育の根本にあります。

 …

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文理選択で後悔したくない高校一年生必見!決め手はワクワク感

高校1年生の多くが、直面する文理選択。

文系、理系にするか。この選択が、受験できる学部をきめ、その先の職業をまでも影響してしまいます。最終的には将来の専門性をも決めてしまいます。

職業にまで影響するわけですから、実はかなり大きな選択です。

大きな選択の割には、学校での指導はそんなになされない。適当に決めてしまう人が多いのも現状です。

さて、文系理系を決める際に、何を判断基準にするとよいでしょうか?

今の成績、得意科目と不得意科目、親や先生の意見、行きたい大学や学部・・・いろいろな判断材料がありますが、最も大切なのは、

自分自身が将来を描いたときにどれくらいワクワクするか?

ということです。

なぜ、ワクワク感で決めることが大切なのか?

文系を選ぶにしろ、理系を選ぶにしろ、勉強は続いていくわけです。今の自分を脇に置いているので、成績だけを見ると文系にしたほうが苦労しないで済む人もいれば、逆に理系科目のほうが得意なのにあえて文系を選ぶということも出てきます。つまり、人によっては、かなりの努力を強いられる場合もあります。しかしながら、ワクワク感があることで、折れそうな気持をグッと立て直して、頑張る自分に立ち戻ることができます。

かつてこういう女子生徒がいました。彼女は食品を作る仕事に就きたいと考えていました。

自分が開発した食品がコンビニやスーパーに並ぶことを夢見ていました。そのために進学する先を農学部と決めていました。実は彼女は数学がとても苦手でした。しかし、彼女は夢をあきらめて文系を選ぶことをしませんでした。自分でも数学が苦手だということは十分わかっていたので、人一倍数学を頑張るのですが、当初はなかなか成績が振るわず、自分の選択が無謀だったのであはないかと後悔している時期もありました。そのたびごとに、自分の夢を思い出して、立ち直っては努力をしてだんだんと成績が上向いてきました。結果として彼女は農学部に進学しました。そして、就職活動は自分が一番行きたかった企業に見事、内定を得ることができました。将来をイメージしてワクワク感を得ることさえできれば、今の成績の良し悪しは関係ありません。

では、どのようにして文理選択をワクワク感で決めることができるのでしょうか?

そのための簡単な3ステップをお伝えします。

1)文理選択を決める際には今の自分はいったん脇におく必要があります

今の自分の成績、今、勉強以外にやりたいことがあるから楽なほうを選ぶなどなど、高校1年生時点での自分の能力や都合で決めてはいけないのです。文理選択は将来に関わってくる大きな選択です。ですから、未来を決める大事な分岐点だと思ってください。「数学やるのが面倒くさい。英語はどっちにしてもやんないといけない。そんなら文系にするか?」としてしまうと後悔する恐れがあります。それは将来と結びついていないからです。高校生活はそれで多少、楽に過ごせるかもしれませんが、将来やりたいことから遠ざかってしまうのです。

2)文系と理系、それぞれの可能性を考える    

文系を選択した場合と、理系を選択した場合とそれぞれの自分をイメージしてみます。文系を選んだ場合の高校生活は?、大学、学部は何を選ぶでしょうか?そして、どんな仕事に就くことができるでしょうか?その時の自分は仕事にやりがいを持っているだろうか?生活は楽しいのだろうか?一方で、同じように理系を選んだ場合の自分自身もイメージします。この未来のイメージは自由に、できるだけ自分の可能性をふくらませて考えてください。「できっこないから」とか「やりたいけど面倒くさそうだな」といって自分の限界を決めつけないでください。大学生になり、社会人になり、家庭を持ち、50代になった時の自分くらいまでイメージできるとよいです。

3)どちらの自分がワクワクするか

文系を選んだ自分の人生と、理系を選んだ自分の人生、それぞれをイメージしたときに、どっちの自分がワクワクするか?を感じてみてください。その時に、よりワクワクしたほうが、選ぶ道です。どちらもワクワク度が変わらないのであれば、未来のイメージをできるだけ具体的に考えてみます。また、イメージに至るまでにどんな努力が必要なのかも考えてみます。一回のイメージで決められる人もいれば、何回かイメージしないとワクワクしないという人もいるかもしれません。

文理選択は、将来に影響を及ぼす大きな選択です。周りの意見ももちろん大切ですが、一番大切なのは、自分自身の将来です。そこに目を向けて判断をしさえすれば後悔することはありません。また、将来を軸に決めることで、自分自身がその選択に責任を持つことができます。この責任感が、努力をもたらし、未来を切り開く力につながっていくのです。…

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会話のルール

私の同級生は、小学生前後の子どもがいる人が多いです。久しぶりに集まって話をすると、子どもの話になります。

そこで何が起きるのか??

私「うちの上の子、最近平仮名だけじゃなくて、カタカナも読めるようになったみたい」

Aくん「そういえば、幼稚園の先生の手紙をうちの子もなんか読んでたな」

Bくん「小学1年になるけどうちの子、アルファベット全部かけるようになったよ。なんか妻が申し込んだ教材が楽しいみたい」

Cくん「へー、うちは○○ゼミの講座を取っているけど、付録が多くて結構面倒なんよね」

Dくん「子ども向けの英会話スクールがうちの近くにできたから、この前連れて行ったら、楽しそうにしてた。習わせようかな~」

 

さて、だれもが子どもの話をしています。しかも、勉強ネタです。でも、誰一人として、他人の話を受け止めていません。

自分の言いたいことを言っているだけです。子どもの自慢をしているだけかもしれません。

これは会話とは言い難い状況です。

会話というのは、話をしているメンバーが同じ話題を共有するわけですが、必ず、発言した人の言葉を受け止めなければなりません。

しかし、実際に日常生活の”会話”に目を向けると、受け止めるという部分がおろそかになっています。

実は、これがコミュニケーションの失敗を招きます。失敗とは「自分が受け入れられていない」という疎外感ともいえる感じです。

話は聞いてくれているし、話題も大体あっているのですが、自分の言うことを聴いてくもらっていない感覚は、つらいものがあります。

そうなると、負けじと自分も別の話題を展開しようとします。そうすると、今度はこちらが、相手の話を受け止めていない状況を作ってしまうのです。これを放置しておくと、けんかになることさえあります。

会話の基本は話すことと受け止めることです。

会話はよくキャッチボールに例えられますが、上の私の友人との会話はキャッチボールというより、それぞれが自分のボールを投げていてだれも受け止めてくれていない状況なのです。

相手の話を受け止める。

このルールをVCAでは大切にします。

誰もが安心して自分のことを話す場づくりが、私の仕事です。

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どんな自分にも「いいね」をつける

VCAが大切にしているものの一つが加点法です。

加点法は「いいね」を自分につけることとも言えます。

嫌なことや、つらいことがあっても、その中に「いいね」を探します。

例えば

 ・風邪をひいてしまった → ゆっくり休める

 ・新しいことを始めたけど三日坊主で辞めてしまった → チャレンジしただけでもすごいこと

見方を変えれば「いいね」が見えてきます。

 

でも場合によっては「いいね」と言われると腹が立つ状況だってあります。

例えば、

 ・親にきつくしかられた

 ・財布を無くした

 ・彼女にフラれたなどなど

それぞれに「いいね」を見つけることもできます。

 ・親にきつくしかられた → 親に大切な存在だと思われている

 ・財布を無くした → 新しい財布を買うチャンス

 ・彼女にフラれた → もっと素敵な人と出会える

 

でも、こういう風に言葉の上で置き換えても、実際の気持ちはついていきません。

「つらい、さみしい、嫌だな~」

という気持ちはなくならないんです。ここで無理に前向きにならないことです。

「いいね」を探しても、うまく「良い」と思えないときは

 

『「いいね」と思えなくてだめだ』と、自分を責めるのではなく、

 

『今は「いいね」と思えない。それでいい。』

その自分に「いいね」をつけるんです。

嫌な出来事があれば、落ち込むこと、気持ちがマイナスになることは、人として当然なんです。

そこに「それでいい」「そう感じて当然だ」と認める。

これがVCAが大切にしている加点法です。

どんな自分に対しても「いいね」をつけるというのは、プラス面にもっていって肯定するのではなく、

ありのままの自分に「いいね」を出すことです。

これが感情のケアであり、折れない心を育む秘訣なのです。

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「これじゃない」 「自分には合わない」とならないために

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目的と目標

目的と目標は漢字こそにていますが、違うものです。

目標は「~する」目的は「~するため」

信念とか理念とか、芯にになりうるのは目標ではなく目的です。

目標は目に見えて測ることができます。達成できた、達成できないが明確です。

目的は、その目標を達成するための理由です。

目標を立てることは学びますが、その目的を考えることを怠ることが多いです。

そうするとどうなるか?

目標が達成できない。

または、

目標は達成したけれども、達成した瞬間、燃え尽きて無気力になってしまう。

のどちらかです。

目的があれば目標はどんどん変化します。目標が成長していくといっても過言ではありません。

 

高校生にしてみれば、成績アップや部活の大会での優勝、大学合格などは目標です。

目標があること自体は素晴らしいのですが、そこに目的(なんのためにその目標を達成するのか?)がないと、

その目標は、意味がありません。

 

初めのうちは、目的を考えるというのは難しいかもしれません。でも、そんな大義名分はいらないのです。まずは自分自身が思う、目的を考えてみるのです。

少なくとも、目標を立てたということは、そこには何らかの動機があるのです。それは目的と結びついています。

言葉にするのは難しいかもしれませんが、そこを考える必要があります。

 

何をするにしても

「どうしてそれがやりたいの?」というのは確実に尋ねられるからです。

 

目標設定をしたら、必ず目的を考えましょう。

目的なしの目標は行動を促す力がとても弱いのです。

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ビジョンを啓くカギ

VCAの授業で大切にしているものの一つが自己表現です。

自分の思いを言葉にして、他人に聴いてもらうのです。

黙っていると、だれもそこに対して情報をくれません。しかし、言葉にして話していると、情報をくれる人、人を紹介してくれる人、後押ししてくれる人などがいます。もちろん、ネガティブなことを言う人もいます。でも、自分の思いが強ければ強いほど、他人は、その人を応援しようと力になってくれることのほうが多いようです。

 

留学したいという思いのあるAさん高校生がいました。

彼女は思いはあるものの、「どうせ親には反対されるだろうし、先生にもお前の成績では無理だといわれる」と勝手に決めてなかなか話せずにいました。しかし、ある時のテレビ番組で日本の高校生が、カナダに留学して奮闘している姿を目にしました。そのことがきっかけで、思い切って学校の担任の先生に話をしました。すると、

「2年生の英語のY先生が以前カナダに留学されていたよ」とその先生を紹介してもらいました。

そこから話がどんどん進みました。

向こうでの暮らしのこと、初めは短めの留学から始めてみるとか、留学をあっせんしている団体、奨学金のことなど、その先生は丁寧に教えてくださいました。

そういう情報が集まると、今度は親にも話せます。

お金のことや、向こうでの暮らしが安全であることが分かれば納得してもらえると思ったからです。

しかし、父親に「なんで行きたいの?」と言われて彼女は言葉に窮してしまいました。

留学したい理由はなんだろう?

単に海外での生活にあこがれていたというのが正直なところでした。

考えてもなかなか出てこない彼女はY先生に相談に行きました。

「Y先生が留学したのはどうしてですか?」

するとY先生はこう答えました。

「英語を使った仕事をしたいと思っていたの。でも、日本にいたら英語を使った生活ってできないから、やっぱり英語ばっかりのところに住むしかないと思って留学したの。そして、そこで出会った先生が素晴らしかったから、私も学校の先生になろうと思ったの」と。

さらに先生はこう付け加えました。

「本当は、外国で先生をしたいと思っているの。だからいずれは外国に行こうと思ってるの。Aさんはどうして留学したいの?」

「単に海外の生活にあこがれて、なんとなくいいなーと思っただけなんです」と正直に答えました。

するとY先生は笑いながら

「私も初めはそうだったのよ。それで、あこがれだけで留学はさせられないって親に言われた。でも、あこがれって大事だと思うの。他の子はあこがれてないんだからね。あこがれていてもわざわざこんな風に相談に来ないんだから。そこにはきっと、Aさんなりの理由があるはずなのよ。海外の生活のどんなところが良いと思ったの?」

「なんか、日本とは全然違うんですよね。住んでいる家の大きさとか、家具もおしゃれだし、街並みもきれいだし。英語の勉強もしたいという思いもあるんですけど、それよりも、なんか家とか街とかそういうのを見てみたいんです。実際に。」

「それも立派な動機なんじゃないの?住んでみないとわからないことだってあるし。内装とかインテリアとか好きなの?」

「そうなんです。私、自分の部屋に置くものとか、色とか結構こだわっていて。妹の部屋も、コーディネートしたりしたんです。親にはそんなことばかりしないで、勉強しなさいと言われますが、やりだすと止まらないんです。」

「それでいいんじゃないの?好きなことをやるために留学するっていうのも立派な理由でしょう」

AさんはY先生と話しているうちに、どうして自分がそこまで留学したいのかが分かりました。

翌年、Aさんはまず1か月のホームステイを経験します。そして、大学受験をせずに、カナダに留学しました。

 

Aさんのビジョンが前に進んだのは、言葉にして人に伝えたからなのです。

そりゃ、黙っていれば否定されることはありません。でも、前にも進まないのです。

今はネットでいろいろなことを調べられます。でも、そこには有益な情報だけではなく、古くなった情報や、ネガティブな情報、誤った情報もあります。情報の選択をまちがうと、行動も間違ってしまい、ビジョン達成とは遠のいてしまいます。

思いを言葉にする。

これが、ビジョンを啓くカギです。

 

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VCAは何をするところか?

VCAは自分の将来を考える場所です。

そのために何をしたら良いか?

 ポイントは3つあります。

1つは「何のために」を考えるということです。

目標の設定は結構やります。でも、その目的が何かというところまではなかなか考えないんですね。〇〇大学に行きたい。それはなんでですか?△△という仕事につきたい。「それはなんでですか?」資格や賞、または何かを始めるにしてもそうです。目的は考えられていないんです。

日常の中の細かいことまで、細々と考える必要はありません。カフェに行って、今日はレモンティーがのみたい。その飲みたい理由はなんて考える必要はありません。

でも、将来のこと、進路のこととなると、目的を考えないわけにはいかないのです。目的なしの目標は達成した瞬間に意味がなくなります。大学にしろ、働き先にしろ、入ったところがスタートラインなのに、そこで目標が意味を失ってしまうとどうなると思いますか?これを燃え尽きって言うんです。燃え尽きてしまうと、そこのから立ち直って次なる目標を掲げるためにさらなる時間がかかってしまうわけです。非常に大きなロスになります。

  2つ目は素直に表現するということです。

自分の将来をいま、どう考えるているのか、どんな気持ちで見つめているのか。これを言葉にします。素直に表現というのが実はなかなかできないんです。割増か割引がおきます。ちょっといいかっこしたいがために、自分を良く見せようとする、背伸びですね。背伸びも時に必要なんですざ、いつも背伸びしていると疲れます。一方で、自分を低く見てしまっていて、せっかく能力があるのに、そんなことはないと否定する。

これが謙遜という美徳の場合もありますが、それでは自己アピールができないんです。たとえば、就職の面接。面接官に「あなたは数学とスポーツがお得意なんですね」と言われても「いえいえそれほどでも」という人と「はい、数学とスポーツについては自信があります。」というのどちらの印象が良いでしょうか?さらにいうなら、どっちが会話が続くと思いますか?割り引いてしまうと会話が終わってしまいます。

 

だから素直に表現。つまり、ありのまま、過不足なしの自分を表現して欲しいんです。これは技術というよりも感覚です。でも、誰もが確実に身につけることができます。

 

3つ目は良く受け止めるということです。

自分の考えや思いを表現する人がいます。話している人はかなりの勇気がいります。とくに慣れないうちは。その表現した言葉を、聞いている人には必ず受け止めて欲しいんです。しかも良く。良くというのは否定しないで、肯定的にという意味です。そうすると、その人は安心して話せる自信がつきます。そして、これがふしぎなのですが、その場にいる他の人も話せるようになるし、話したくなるんです。

 

この3つ、考える、表現する、受け止める。

 

この3つをいろんな話材を使ったディスカッションでやって行きます。…

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