11月, 2021 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

2021年11月

支配的なカウンセラーに要注意

カウンセリングの目的は?

不登校、ひきこもりに限らずカウンセリングの目的はクライエントさんの行動の変容です。「変容」というのは全く異なったものになると言います。そのプロセスで、発せられる言葉、これまでと違う行動などの小さな変化があります。このフィードバックを繰り返していきながら、気づいたらカウンセリングを始めたころと全く違う自分になっている。これが変容です。そしてその変容がクライエント自身の自立―特に精神的な自立―に結びついていることが重要です。

依存かケアか

カウンセリングの手法は様々ではありますが、私がこれまで見てきてまずいなともうケースは、依存的なカウンセリングです。カウンセラーとクライエントが共依存になっている状態です。カウンセリングのプロセスで一時的に依存的になることはあるかも入れませんが、これがずっと続くと、自立から遠のくことになります。

カウンセラーが持っている支配性

日本では「心理カウンセラー」を誰もが名乗ることができます。臨床心理士や公認心理師など代表的な資格を持っていなくてもカウンセリングを行うことができます。それを仕事にしている人もいます。無資格でも凄腕のカウンセラーはたくさんいます。私もお世話になったことがあります。しかし、中には特別なトレーニングは受けたことがなく、かつて自分自身が心病んだ経験があるということを土台としてカウンセリングを行っている人もいます。こういうカウンセラーさんの場合、支配性が強い場合があります。

感情転移ー本来親や養育者に向けるべき感情(怒り、好意など)を他人ぶつけてしまう。というのが精神分析の世界では言われています。支配性が出てしまうのは、感情転移が起きた時です。

感受性が豊かなゆえに、共感力が高い分、感情転移を起こしやすい、そしてそれが支配性となり、共依存を創り出してしまうのです。

また、悪質な場合は、この依存的な状態を保つことで、利益を得るということもあります。…

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将来の肯定感を今からつくる

日々を無駄に過ごしていると思っていませんか?

不登校しているお子さんは、家に居て勉強するわけでも家の手伝いをするわけでもなく、1日中何もしないで過ごしていることがあります。

そういう日々を過ごしていると、1日1日の意味や価値が見いだせません。具体的に何を下とか覚えていません。

おそらく、部屋にこもってベッドの上でゴロゴロしている中で、この先どうなるのか、学校行かなくてこれでいいのかなど、いろんな自問自答があるはずです。(そのせいでネガティブになることがあるのでカウンセリング必要だとも考えています)

仮に具体的なアクションがなかったとしても、その日1日を生きたということは間違いない事実です。そしてそんな1日にも意味を見出しておくことをお勧めします。

2 振り返りが効果的な二つの理由

1つの理由としては、1日を振り返って今日がどんな日であったか、どんなことを考えたかということに思いを巡らせることで、自分を客観的に見ることができます。不登校のお子さんは自身をダメだと決めつけて、自分を責め、そして余計に行動するエネルギーが損なわれてしまいます。こういうネガティブなサイクルから抜け出すためにも、自身を客観的に見る目を養う必要があります。

2つ目の理由は、将来への肯定感です。不登していなくても、過去を振り返って「あの時もっと頑張っていればよかった」と思うことは誰にでもあります。不登校していると、その日々を思い出すことさえできなくなります。中高生時代の不登校の時期を自分で「無意味」と価値づけしてしまうと、自己肯定感が低くなります。将来の肯定感を今つくる、というためにもふりかえることは大切なことなのです。

日記をつけると自己肯定感が上がる

振り返りで最も効果的なのは日記をつけることです。1日中部屋にとじこもって何もしなかったとしても、その中で考えたこと、感じたことを記録しておくのです。日記と言っても、本格的なものでなくてもよくて、その日1日を振り返った感想を1~2文書くところからはじめても十分ですし、単語で記録していても良いです。

今日明日に効果が出るものではありませんが、長い目で子どもさんの成長につながります。

不登校している日々に意味を見いだすことができれば、この経験が将来の糧になることは間違いありません。少しずつでも、とぎれとぎれでも始めていくことをおすすめします。…

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不登校になるのは親の愛情不足?

不登校のカウンセリングでこんなこと言われたりしませんでしたか?

不登校の原因をお親の愛情不足と決めつける人がいます。両親が共働きで、幼少期に満足にかかわる時間が少なかった。だから今構ってもらうために家にいる、そのためには不登校するしかない、そういうわけで家絵にいる。だから、しっかり関わってあげなさい。

カウンセリングだったり学校の先生なんかにこんなことを言われた経験がありませんか?

幼少期に得られなかったものを今得ようとしている。しかも、自分がもっと関わってあげれば良かった、何ていうことが心のうちにあると余計に刺さります。でも、これは短絡的な考え方です。もちろん親に甘えたい気持ちがないわけではありませんが、これは不登校になるお子さんに限ったことではありません。

 

愛情不足と言われても打つ手がない

愛情不足と言われても打つ手がありません。過去に戻ってかまってあげることなんかもできませんし、今更小さい子をあやすようによしよしとするのも違います。

愛情不足は原因でもないし、解決策にもなりません。

ましてや、愛情不足だから申し訳なかったと子どもに謝ることは禁物です。もし、愛情不足で子どもに謝るようにという助言を受けても決して謝る必要はありません。

理由は二つあります。

1つは子どもに謝ったところで何も効果がないからです。子どもとしても「何を言っているんだろうか?」と白けた感じになります。もうもう一つの理由は、愛情不足を謝られた子どもは「あなたの子育ては失敗でした」というメッセージを受け取ってしまいますます傷ついてしまうからです。

実は愛情のかけすぎの方が危険だったりする

一方で余りにも手をかけすぎると、それはそれで不登校になる可能性が出てくるのです。

過保護に子どもを育てると子どもの自尊心が育ちません。それは自分で考えたり、決めたりしなくても親がすべてしてくれるからです。そして、このほうが「愛情不足」より長期の引きこもりを引き起こす可能性が大きいと考えています。

子どものためと思って親があれこれ手を出す。危ないからと思ってやらせない。将来役立つからと塾や習い事をたくさんさせる。これを子どもが望んでやっているのであれば問題ありません。しかし、親の「不安」や「子育てに対する自信のなさ」から子どもに何かを「させる」と子どもは受け身になり、なされるがまま、誰かがやってくれるということで、進路決定や就職などの局面で前に進むことができなかったりもします。

親の愛情不足で不登校になるわけではない

愛情不足が不登校の決定的な理由ではありません。そもそもこの「愛情」というのが何なのかあまり具体的ではありません。

一緒にいる時間を長くすること、子どもの要求に応えること、将来を見据えて習い事に通わせること・・・確かに愛情ということで言えば形になって目に見えているので、「私は子どもに愛情をかけた」と思えるかもしれません。子どものためを思っていろいろとして挙げることは大事です。衣食住を守ってあげることも大事な要素の一つです。

しかし、愛情というのがすべて目に見えるか分かりません。さらに親は愛情を注いでいるつもりでも、子どもがそれを愛情として受け止めているかは子ども次第のところがあります。

よく、お兄ちゃんと同じように育てたのにお兄ちゃんは優秀だけど、弟は問題が多い、なんていうことを話されますが、同じ親から生まれた兄弟でも全然違います。同じように育てるということは、子どもの個性をないがしろにしてしまうのです。

愛情は子どもの受け取り方にも左右されます。これが愛情として伝わっているかどうかを考えながら子どもに接してもうまくいきません。むしろ、その時その時で自分にできる精一杯の子育てをしていくということで十分なのです。

 

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