不登校しているお子さんが考えたくないこと

節目の季節は辛い

節目となるときは不登校生は辛い思いをします。新年度、新学期、お正月などです。節目の時期には多くの同級生が「次」に向けて何らかの目標を立てていたりします。「この1年は~」とか「この学期では~」という感じです。

学校に行ってなくてもネットをしていることでそういう情報には触れてしまいます。「嫌だ」「考えたくない」という思いがあるとそういう情報がかえって気になってしまうものです。そして次の目標も考えもない自分を責めます。

夢を持て!目標をもて!目的をもって生きろ!は禁句

今の時代は「自己実現こそ善」という感じで、夢を描いて未来に向けて生きていく人ほど輝いているという印象を受けさせられます。たしかに、未来に向けたビジョンを持つことは大事ですし、それがあるに越したことはありません。しかし、明日学校に行くという日常生活すら遅れていない(と自分を責めている)状況で、先のことなんか考えられないというのが実情です。

勇気づけ(アドラー心理学の用語)ということで未来に向けた促しをする大人は多いです。多くは間違っていないと思いますが、そんなのなくても生きていられるし、生きていて良いんだ。生きていって、適当に生活していると「これが自分にあっているな」というものに出会うことだってあります。振り返った時に「実は自分はこういうことのために生まれてきたのかも」と後付けすることもあります。

 

 

夢も目標もなくていい。ただ、今日1日を一緒に生きてくれればそれで幸せ

誰もが夢に向かって前向きにいていくというのは社会として不自然でもありますし、そんなことする必要もないです。

不登校をして苦しんでいるときに「自分の存在には意味がない」という否定感との戦いがあります。その戦いには勝つ必要も負けることもなく、「こういう自分でもいいんだな」とありのままの自分を認めることで戦いから降りることができます。

今日、この1日を一緒に生きていてくれればそれで幸せだということがお子さんに伝われば、徐々にお子さん自身が自分のことを認められるようになります。

そしてそれは、お子さんのお世話をしているお母さま、お父さまも同じです。毎日どうしたら子どもが良くなるかを考えて、思い悩んでいること自体が愛のある行為です。悪態をつかれたり、反応がなかったりするかもしれませんが、お子さんにとって親はなくてはならない存在です。

社会の価値観よりも大切なもの

社会の価値観を押し付けられ、そこに応答できないというのが不登校になる要素の一つとしてあります。自己実現、目標設定もその一つです。社会の価値観ではなく、不登校しているお子さん自身の存在や考え方を大切にして接していくことが大事です。「社会<自分の存在」という軸でお子さんが認識できれば、現状の打開策を自分自身で見いだしていってくれます。そこまでは親をはじめとした支援者の伴走が必要です。

自分で自分を認めるためには、自分以外の存在からの承認が欠かせません。

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