不登校している子どもが
目標を語りだしたとき
春は不登校生に辛い季節
学年が上がる、卒業や入学があるという、自分の意志とは無関係に一つ上のステージに押し出されるからです。周りは「順調」にステップを上がっていくのに対して、自分は一つ上にあがるのに、何も成長していないと感じます。
自分を責める気持ちが強くなります。しかし、中には一念発起して「来年こそは」という思いが湧いてくるお子さんもいます。
そして突然「学校行く」とか「勉強頑張る」とか「○○を目指す!」と宣言をし始めます。
これ自体は悪いことではないです。前向きに自分の人生をとらえ直そうと努力しているところです。
その目標設定は現実的だろうか?
しかし、現状を知っている親御さんからすると
「到底無理だろう・・・」というような突拍子もない宣言であることも少なくありません。
明らかに背伸びをして宣言しているというのが見えてしまいます。だから、応援しようにもどうサポートして良いか分からないという状況になります。「それはちょっと難しいんじゃないの?」と宣言した目標を否定したくもなります。それはその目標に向かって動いても、続かないのが目に見えているからです。
目標よりも大切なもの
ここで大事なのは『理由を明確にする』ことです。
親から見ると突拍子もない、現実的でない目標であっても、本人は大真面目なので否定は良くないです。
お子さんが目標を立てたら「なぜそれをやりたいのか?」を話してもらうと良いです。その理由の中にあるのが、本音である可能性があります。
「このままじゃ将来仕事につけない」
「親の世話になり続ける自分ではだめだと思った」
「同じ年齢のやつに置いて行かれたくない」
「親を安心させたい」
いろいろな思いがあります。その思いを受けとめたうえで、応援していくことができれば、お子さんが立てた目標に向かっていってうまくいかなくて心がおれたとしてもその理由をもとに立ち直らせることができます。
前向きな気持ちが見えてきたら
何かを宣言したり、目標を立てるというのはお子さんの前向きな気持ちの表れです。ネガティブ状態のなかから相当考え抜いて立てた目標です。稚拙で、実現不可能かもしれません。そして実際にその目標の達成は難しいです。しかし、その中にある思い(理由)を共有しておくことで、目標達成はならなくても前に進む力を後押しすることはできます。対話の機会が増えることで、より具体的に自分にとって最適な目標を見つけることもできます。
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