3月, 2023 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

2023年3月

不登校にキャリア教育が必要な3つの理由

不登校にキャリア教育が必要な3つの理由 不登校していると世界が狭まる

不登校していると人とのつながりが減ります。学校に通っていると、先生やクラスメイト、クラブの先輩後輩などとの関係があり様々なナマの情報に触れます。その中には、進路にまつわるものも結構あります。○○高校に行った先輩は高校が厳しくて辛そうだとか、同じクラスの○○くんは勉強するためにクラブを辞めるということとかです。たわいもない会話から生まれる情報がちょっとずつ視野を広げます。もちろん、そこには話し手の主観があるので正確だとは言い難いものもありますが、そういった情報を得て、考えながら自分の進路を何となく考えるという機会があります。しかし、不登校していると日常的なたわいもに情報に触れる機会が一気に減り、進路のことを考えるとなるとネットにある情報ばかりでいきなりハードルが高いです。その高ささらに学校に行っていないお子さんを傷つけてしまいます。

理由1 キャリアは一般論ではなく個別論で考える必要がある

本人のパーソナリティに即した将来を共に描いていくことができると、気持ちが前向きになります。不登校している時点で一般論のレールからは外れているととらえていることが多いです。不登校していても将来が開かれていくんだということを見いだしていく必要があります。そのためには個別に対応することが重要になります。

不登校しているしていないにかかわらず、どのお子さんにも持ち味があります。そしてその持ち味は長所短所、得手不得手という形で表れています。進路を考えているときにその人の持ち味が活かせるような道筋を考えていく必要があります。

 

理由2 情報提供を誰がするかが大切

キャリアを考える上で情報量が重要なカギを握っています。不登校していると進路の情報の量が激減します。必要な情報で無いものがほとんどかもしれませんが、お子さんにとって最適な進路を見つけるためにはある程度の量が必要です。そしてその情報を親が与えると言っても限界があります。親世代はキャリア教育など受けたことない人がほとんどで、一般論的な知識と自身の経験だけで語ることになります。もちろん、社会経験があるので、お子さんより圧倒的に広い視野で考えられます。しかし、仮に適切な情報を与えようと必死になっても、不登校しているお子さんとしては「親が言っていること」であり、思春期の子どもにしてみれば反抗したい心理が働きその話をなかなか聞き入れようとはしません。親ではない第三者が同じことを言うと話が入る可能性があります。

理由3 将来のことが具体的になると前向きになれる

学校に行っていないことで将来に対しては絶望的な気持ちでいます。不登校しているお子さんのカウンセリングを丁寧にやっていくと必ずぶつかるのが進路のことです。一般論で考えると、「学校に行っていない→なにもできない」という発想でいます。しかし、どのお子さんにも必ず将来を開いていくための才能や思いがあります。それを話していくと、徐々に具体的になります。無理だと思っていたことが可能性があると分かるだけでも、前向きな気持ちになり、ネガティブな精神状態から解放されていきます。キャリアについて考えることができればほぼ不登校は解決したと考えても良いです。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 勉強嫌いの不登校の子が「勉強したい」と思うまでのプロセス 📘 勉強嫌いの不登校の子が「勉強したい」と思うまでのプロセス

こんにちは。ビジョナリーキャリアアカデミーのカウンセラー、大久保です。このコラムでは、不登校になり勉強に関心を失っていた中学生が、どうやって再び「勉強したい」と思えるようになったのか。その変化の背景を、カウンセラーの立場からわかりやすくお伝えします。

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

不登校になると、なぜ勉強が嫌いになるのか?

不登校の子どもたちの多くは、「勉強が嫌い」「やる意味がわからない」と口にします。でも実は、「やらなければいけないと思っているのに、できない自分がつらい」という葛藤を抱えていることが少なくありません。

中学校に上がると、授業の難しさ、スピード、周囲との比較などで「分からない」が積み重なっていきます。その結果、「できない自分」に対して自己肯定感を失い、勉強への苦手意識が強まっていくのです。

変化のきっかけは、「勉強を押しつけない」こと

ある中学生の男の子も、当初は勉強を完全に拒否していました。小学校ではリーダータイプだった彼ですが、頑張り続けて疲れたのか、中学に入って不登校に。勉強の話になると表情が曇り、話題にするのも避ける状態でした。

でも、家庭ではあえて勉強のことを問い詰めず、「まずは本人の安心感を回復すること」を大切にしました。結果として、徐々に生活リズムが整い、自分の興味を話すようになってきたのです。

雑談の中に見つけた「やってみたい」の芽

きっかけは、ふとした雑談でした。テレビで英語が流れたとき、「なんて言ってるか分かる人ってかっこいいよな…」とポツリ。そのとき、「じゃあ、ちょっとだけ勉強してみる?」とは言わず、「ほんとそうだね〜」と受け止めただけでした。

でも数日後、自分から英語のアプリを開いていたのです。無理に勉強をさせようとしなかったからこそ、「やってみようかな」という芽が出てきた瞬間でした。

勉強への意欲は、安心の土台の上に育つ

「勉強しなさい」と言われるほど、やる気がなくなる──これは思春期のあるあるです。けれど、自分の気持ちを受け入れてもらい、自分のペースで過ごせる安心感があると、子どもは自然と前を向こうとします。

「やらされる勉強」から「やってみたい勉強」へ。その変化の出発点は、親やまわりの大人の「関わり方」だったのです。

まとめとひとこと

勉強嫌いの不登校の子どもも、自分なりのペースで、再び「やってみようかな」と思えるようになります。無理に引っ張るのではなく、「いまここで安心できる関係性」を築いていくことが、次の一歩を支える力になります。

💬 今日のひとこと(格言)

「子どもは、“安心”の中でしか前を向けない。」

― 精神科医・毛利子来(もうりたねき)

文・大久保智弘 公認心理師/キャリアコンサルタント・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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もっと読む 2025年4月22日 勉強・進路と将来の不安 親として、どこまで関わるべき?春の“ちょうどいい距離”の話 親として、どこまで関わるべき?春の“ちょうどいい距離”の話

2025年4月21日配信

新学期が始まり、生活のリズムが少しずつ整ってきた頃。でも、なんとなく不安定な子どもの様子に、つい心がざわついてしまう。そんな今だからこそ、あらためて“親子の距離感”について考えてみませんか?

春の始まり、親の心は揺れやすい

新学期が始まり、少しずつ日常のペースが戻ってくる頃。その一方で、子どもの様子に一喜一憂し、

「ちゃんと学校に行けるのかな」「このままで大丈夫かな」と、心がざわつく日もあるかもしれません。

距離を詰めてしまうのは、”心配”の裏返し

そんなとき、親はつい距離を詰めてしまいがちです。

「今日はどうだった?」「勉強はしてる?」と声をかけるのも、

本当は心配だからこそ。「見守りたい」ではなく「見逃したくない」という想いがあるのだと思います。

でも、その距離の詰め方が、子どもにとってはプレッシャーになることもあります。

子どもは親の気持ちを敏感に感じ取ります。

だから、何も言われなくても「ちゃんとしなきゃ」と無言の期待を背負ってしまうことがあるのです。

まずは自分の「心配」をやさしく見つめる

カウンセラーとして多くのご家庭と関わってきましたが、

“距離の取り方”に悩まない親はいないのではないかと感じています。

私も2人の娘の父親であり、わが子たちとの距離の取り方は日々悩まされます。

特に上の娘が思春期に差し掛かる時期なので、いろいろと考えさせられます。

近づきすぎれば干渉になり、離れすぎれば無関心に見えてしまう。

そのちょうどいい距離は、いつも手探りです。

今、親として何かしてあげたい気持ちがあったら、

まずはご自身の気持ちをノートに書いてみたり、信頼できる人に話してみたりするのも一つの方法です。

不安が少し軽くなると、子どもに向けるまなざしにも、ふっと余白が生まれます。

ちょうどいい距離は、自分の中にある

近づきすぎず、離れすぎず。

親子の距離は「正解」があるわけではありません。

でも、自分自身の心の状態に気づいてあげることで、自然とその距離感が見えてくるものです。

そして、こんな言葉もあります。

“子どもは、放っておいても育つ。でも、見ていないと育たない。” ― 小児科医・毛利子来

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校しているお子さんが考えたくないこと

不登校しているお子さんが考えたくないこと 節目の季節は辛い

節目となるときは不登校生は辛い思いをします。新年度、新学期、お正月などです。節目の時期には多くの同級生が「次」に向けて何らかの目標を立てていたりします。「この1年は~」とか「この学期では~」という感じです。

学校に行ってなくてもネットをしていることでそういう情報には触れてしまいます。「嫌だ」「考えたくない」という思いがあるとそういう情報がかえって気になってしまうものです。そして次の目標も考えもない自分を責めます。

夢を持て!目標をもて!目的をもって生きろ!は禁句

今の時代は「自己実現こそ善」という感じで、夢を描いて未来に向けて生きていく人ほど輝いているという印象を受けさせられます。たしかに、未来に向けたビジョンを持つことは大事ですし、それがあるに越したことはありません。しかし、明日学校に行くという日常生活すら遅れていない(と自分を責めている)状況で、先のことなんか考えられないというのが実情です。

勇気づけ(アドラー心理学の用語)ということで未来に向けた促しをする大人は多いです。多くは間違っていないと思いますが、そんなのなくても生きていられるし、生きていて良いんだ。生きていって、適当に生活していると「これが自分にあっているな」というものに出会うことだってあります。振り返った時に「実は自分はこういうことのために生まれてきたのかも」と後付けすることもあります。

 

 

夢も目標もなくていい。ただ、今日1日を一緒に生きてくれればそれで幸せ

誰もが夢に向かって前向きにいていくというのは社会として不自然でもありますし、そんなことする必要もないです。

不登校をして苦しんでいるときに「自分の存在には意味がない」という否定感との戦いがあります。その戦いには勝つ必要も負けることもなく、「こういう自分でもいいんだな」とありのままの自分を認めることで戦いから降りることができます。

今日、この1日を一緒に生きていてくれればそれで幸せだということがお子さんに伝われば、徐々にお子さん自身が自分のことを認められるようになります。

そしてそれは、お子さんのお世話をしているお母さま、お父さまも同じです。毎日どうしたら子どもが良くなるかを考えて、思い悩んでいること自体が愛のある行為です。悪態をつかれたり、反応がなかったりするかもしれませんが、お子さんにとって親はなくてはならない存在です。

社会の価値観よりも大切なもの

社会の価値観を押し付けられ、そこに応答できないというのが不登校になる要素の一つとしてあります。自己実現、目標設定もその一つです。社会の価値観ではなく、不登校しているお子さん自身の存在や考え方を大切にして接していくことが大事です。「社会<自分の存在」という軸でお子さんが認識できれば、現状の打開策を自分自身で見いだしていってくれます。そこまでは親をはじめとした支援者の伴走が必要です。

自分で自分を認めるためには、自分以外の存在からの承認が欠かせません。

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不登校の子どもたちの多くは、「勉強が嫌い」「やる意味がわからない」と口にします。でも実は、「やらなければいけないと思っているのに、できない自分がつらい」という葛藤を抱えていることが少なくありません。

中学校に上がると、授業の難しさ、スピード、周囲との比較などで「分からない」が積み重なっていきます。その結果、「できない自分」に対して自己肯定感を失い、勉強への苦手意識が強まっていくのです。

変化のきっかけは、「勉強を押しつけない」こと

ある中学生の男の子も、当初は勉強を完全に拒否していました。小学校ではリーダータイプだった彼ですが、頑張り続けて疲れたのか、中学に入って不登校に。勉強の話になると表情が曇り、話題にするのも避ける状態でした。

でも、家庭ではあえて勉強のことを問い詰めず、「まずは本人の安心感を回復すること」を大切にしました。結果として、徐々に生活リズムが整い、自分の興味を話すようになってきたのです。

雑談の中に見つけた「やってみたい」の芽

きっかけは、ふとした雑談でした。テレビで英語が流れたとき、「なんて言ってるか分かる人ってかっこいいよな…」とポツリ。そのとき、「じゃあ、ちょっとだけ勉強してみる?」とは言わず、「ほんとそうだね〜」と受け止めただけでした。

でも数日後、自分から英語のアプリを開いていたのです。無理に勉強をさせようとしなかったからこそ、「やってみようかな」という芽が出てきた瞬間でした。

勉強への意欲は、安心の土台の上に育つ

「勉強しなさい」と言われるほど、やる気がなくなる──これは思春期のあるあるです。けれど、自分の気持ちを受け入れてもらい、自分のペースで過ごせる安心感があると、子どもは自然と前を向こうとします。

「やらされる勉強」から「やってみたい勉強」へ。その変化の出発点は、親やまわりの大人の「関わり方」だったのです。

まとめとひとこと

勉強嫌いの不登校の子どもも、自分なりのペースで、再び「やってみようかな」と思えるようになります。無理に引っ張るのではなく、「いまここで安心できる関係性」を築いていくことが、次の一歩を支える力になります。

💬 今日のひとこと(格言)

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そんなとき、親はつい距離を詰めてしまいがちです。

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本当は心配だからこそ。「見守りたい」ではなく「見逃したくない」という想いがあるのだと思います。

でも、その距離の詰め方が、子どもにとってはプレッシャーになることもあります。

子どもは親の気持ちを敏感に感じ取ります。

だから、何も言われなくても「ちゃんとしなきゃ」と無言の期待を背負ってしまうことがあるのです。

まずは自分の「心配」をやさしく見つめる

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“距離の取り方”に悩まない親はいないのではないかと感じています。

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ちょうどいい距離は、自分の中にある

近づきすぎず、離れすぎず。

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卒業を控えた不登校する男子中学生の気持ち

卒業式の季節です。不登校しているお子さんにとって最も辛い季節かもしれません。自分の同級生は華々しく、式に出て、それぞれの進路に向かって巣立っていきます。

自分もその中の一人であるはずなのに、そも輪に入ることができない。

どういう内面なのか・・・ある中学3年生の男子の気持ちです

=*=*=*=*=*=*

友達は気軽に「一緒に式に出よう」とか担任が「最後だからみんなと過ごしたらどうか?」と言ってくる。

でも、その誘いすらうっとうしく感じる自分。他人の好意的な誘いに応答できない自分。

そんな自分は人としてダメだと自分をたたく。

そんなサイクルが巡る。

一人でぼーっとしているとそうやって自分を責めるからそこから逃げるために部屋にこもりゲームをしたり、動画を見たり、寝たりする

自分を責める自分の感情からの逃避が起きる。

親もそのことを分かってくれているのは救いではあるが、そんなふうに気遣わせてしまうこともまた申し訳なく思う。

本当は他の同級生の親のように、息子と一緒に写真を撮りたいはず。

でも、僕は学校に行っていない、特に何かを学んでいない。

対して思い入れのない学校の前でほとんど新品に近い制服を着て写真なんかとりたくない。

いずれそれが自分にとっての黒歴史になる。そんな気がしている。

=*=*=*=*=*=*中学を卒業したら通信高校に行く。行くといっても、送られてくる課題をこなす。

友達がいない学校。

スクーリングはあるけど、できるだけエネルギーを使わずに終わらせたい。

その先のことも考えろと言われる。

でも学校に行っていない自分に何ができるだろうか。

憂うつな季節。

自分なんて生まれてこなければよかったのではないかという思いが巡ることもしばしば。

だから自殺しよう・・・そう思ったこともある。でもそれをすると余計に迷惑だということも分かっている。ネットでいろいろ調べたけどなかなかうまく死ぬことができないことも分かっている。

苦しんで生きるのは嫌だ。それにこれ以上親を悲しませたくはないという思いもある。だからたぶんしない。

でも、今の僕には自分をどうすることもできない。辛い・・・しんどい・・・無気力だ

今日も1日家にいた。何もしていない。

これでいいとは思わないけど、どうすることもできない。ただ、憂鬱で苦しい。…

卒業を控えた不登校する男子中学生の気持ち Read More »

不登校と発達障害

不登校と発達障害 不登校の理由の一つが発達障害

最近のご相談でよくお伺いするのが、不登校の理由の一つが、お子様の発達の課題にあるというものです。発達に課題があると、集団で何か一緒のことをすること自体がストレスであったり、決められたことを手順通りにやることに強い嫌悪感を覚えたりします。

ADHD、ASD、LDといろいろと診断名はありますが、診断の枠組みではなくて、そのお子さん自身を見て、対処を考えていく必要があります。

人を人として理解する態度が大切

精神科医の山本昌知先生は「人を理解しようとする態度が大切だというんです。少しでも分かりたい、だから教えてくれという気持ちで接するのが大切なんです。」とある講話でお話されていました。

山本先生は、統合失調症の患者さんの行動を「了解不能」と決めつけず「どうしてそんなことしよるんですか?」と理由を尋ねて接していたそうです。一見不可解な行動でも、相手にしてみれば理由や目的があってそういう行動をとっています。

私が、発達に課題のあるお子さんと接するときにもそうです。学校のルール、集団行動、という観点からみれば明らかに逸脱行動であっても視点を本人にうつすと、必ず理由があります。

この理由を了解してもらえないことが発達に課題のあるお子さんが学校に行きづらくなる理由の一つです。

 

不登校=不適応というよりも、適応できない自覚を持っているから行かないのではないか?

私は発達に課題のあるお子さんが不登校をする、ということを不適応と捉えたくない気持ちがあります。というのはお子さん自身が「自分は学校に行くとうまく周りと合わせられない」「自分は相当我慢したり、努力しないと学校に行けないけどそんなに頑張れない」という意識を自覚している証拠だからです。

私は小学校で特別支援の仕事をしていますが、登校している児童の中には自分自身が周りと違うことを認識できないお子さんもいます。こういうお子さんには自身の特性の理解を促していきますが、不登校しているお子さんはそこはとっくにクリアしています。

つまり、自分自身が他者にどう映るかを考える力があるのです。その結果が学校に行かないという選択になっているのです。

 

ソーシャルスキルを身につけることが優先順位の上位

それでも、勉強は遅れるし、対人関係を築く力は必要です。ソーシャルスキルというものを身に着けていく必要はあります。そのためには、親や先生以外の大人(支援者)とのかかわりが外に出る一歩目となります。発達に課題のあるお子さんが不登校をした場合、不登校よりも発達の課題について、理解し、必要な対処をすることが優先順位が高いと感じています。

ここをクリアすれば、学校に行くことができるようになる、または自分で自分を理解して学ぶ力が身につきます。不登校に限らず、発達障害についてのご相談も受け付けております。何かご相談がある場合はまずはメールにてお問い合わせください。

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ある中学生の男の子も、当初は勉強を完全に拒否していました。小学校ではリーダータイプだった彼ですが、頑張り続けて疲れたのか、中学に入って不登校に。勉強の話になると表情が曇り、話題にするのも避ける状態でした。

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ちょうどいい距離は、自分の中にある

近づきすぎず、離れすぎず。

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