体験授業のテーマの1つでは「長所」を扱っています。
自分の長所って意外と知らないものなんですね。わかっていても、わざわざ人に「オレの長所はさ~」って話をすることもないんですね。
一方の短所は結構知っているんじゃないでしょうか?
ただ、将来を考えるうえで、短所しか知らないというのは可能性を狭めてしまうことになります。
やはり、進路、就職を選択するときに、自分の短所と関係のありそうなものはわざわざ選ばないです。
短所ばっかり知っていると、あれもだめ、これもだめと、何もしたくなくなってしまいます。自信も失います。
長所を知っていると、自分のやりたいこと、できることの可能性を広げることができます。
長所は強みと言い換えることができるからです。
長所を知って、将来のことを考える人と、長所を知らずに将来のことを考える人、どちらのほうが、より自分に合った選択ができると思いますか?
長所を知っている方が、自分の能力を活かすように将来を考えることができます。
人付き合いがうまい人は、接客や営業の仕事に向いているでしょう。細かい作業が得意なのであれば、モノづくりや手先を使った仕事に向いていると自然と考えるわけです。長所を活かした選択をすると、無駄な努力をしなくて済むのです。
実は長所を知るのはなかなか難しいのです。
それは、自分では当たり前で簡単なことが、長所だったりするからです。
福祉関係の仕事で働く女性は自分にとって長所はないと思っていました。ところが、彼女に対する同僚からの評価は「よく気がつく」ということでした。ですから利用者さんが必要とするサービスを非常に適切に施すことができていました。ただ、その女性にとってはそれは仕事として当たり前のことという程度でとても長所とは思っていなかったのです。しかし、「よく気がつく」ことが自分の長所だと自覚した彼女はますます、活き活きと働くようになりました。周囲のスタッフたちも彼女を見習い、サービスのレベルが向上するに至ったのです。
自分の長所は自分では当たり前にやっていても、人からはすごいと思われるところにあります。
ですから、長所を知るには人に尋ねるのが一番よいのです。付き合いの長い、短いは関係ありません。
以前に私もフェイスブックで「長所を教えてください」と尋ねました。50人くらいの人が教えてくれました。その数は80を超えました。もっとも多かったのが「誠実」でした。しかし、私自身、誠実にふるまおうと特に意識したことはありませんし、自分でも「私は誠実な人間だ」と自覚しているわけでもありません。これは私にとっての当たり前なのですが、どうやら多くの人が言ってくださるので私の長所の一つなのだと思うことにしました。
すると、自分の中で何が変化したかと申しますと、『「誠実」って思ってくれるから人から信頼されやすいんだ』という思いを持つようになったのです。私の中で1つの自信となったのです。
、若いうちに自分の「当たり前」と思っているところを長所として認識すると、進路選択、就職活動に対して自信をもって取り組めるようになります。社会人になってから見えてくる長所、評価される長所もたくさんありますのでこれかも長所の数はどんどん増えていきますよ。