ネット依存 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

ネット依存

不登校している子どもが抱く罪悪感

不登校している子どもが抱く罪悪感 不登校している子どもの心の中

不登校している子どもの多くは、心の中で自分を責めています。学校に行けない自分をダメな奴だと責めていると同時に、情けない思いがあります。特に、不登校し始めたころは、学校に行かないことで得られる安心感よりも、行けない自分がこれからどうなるのか、不安でいっぱいになります。

そして、「どうしてこうなったんだ?」と自分への問いを繰り返します。この問いが本人を苦しめます。それは答えがなかなかでないというのもありますが、よくないことばかりが想起されてしまうからです。

不登校している子のさえない表情、顔色の原因は主にこれにあります。ただ、これは無意識的に繰り返されるので、言語化されていないことが多いです。言葉で説明できないから「わからない」「別に」「どうでもいい」といったぶっきらぼうな応答が返ってきてしまうのです。

ゲームとネットは現実逃避

不登校しているお子さんが、罪悪感に苛まれているからと言って、勉強したり、規則正しい生活ができたりするわけではありません。私が相談を受けるお子さんの多くは昼夜逆転を経験します。その時間は、ゲームをしているかネットをしているか、ということです。

この様子を見ていて、腹立たしい気持ちになる親御さんも少なくないと思います。

あるとき、あまりにも生活の乱れがひどいので、スマホを取り上げられた高校生がいました。するとその子は、食事すらとらないで、トイレ以外はベッドから出ないということになり、余計に元気がなくなりました。それまで数回実施できていたオンラインでのカウンセリングもできなくなってしまいました。

現実の辛さを逃避するすべを失ったことでよけいにつらい気持ちが増して、苦しくなったようです。その後、彼は夜の11時以降はスマホをリビングに戻すことを条件に、スマホを返してもらい、昼夜逆転も治り、徐々に元気を取り戻しました。

子どもの罪悪感を取り除くには

子どもが自分を責めていることに気が付く必要があります。そして、自分がどういう思いでいるかを言語化していくことです。

しかしながら、ここまで一足飛びに行くことは稀です。時間がかかりますし、その間、ゲームやネットに依存する時期があったり、親と口をきかない時期があったり、生活が乱れたり、無気力になって「死にたい」とか「生きている意味がない」という発言をしたりします。

これに対応するのは、いくら大人でも大変です。一緒に生活している親であれば何もなくても心配な気持ちが余計に増してしまいます。しかし、そこで、子どもの行動、言動に一喜一憂せずに、「これはプロセスだ」という思いで過ごすことが肝要です。

見守るというのが一番のストレス

とはいえ、、子どもが学校に行かずに、反抗的で生活も乱れているとなると、それを「大丈夫」とおもって見守れる親はそうおられません。あるとき「この見守るっていうのが一番のストレスなんです」と言われたお母さまがいらっしゃいました。ごもっともだと思います。この「本音」を吐き出す場が大事です。毎月子どもの愚痴を吐きに来られるお母さま、不登校の親の会で、互いに状況を語り合うご夫婦など、さまざまいらっしゃいます。

子どもの本音、しかも本人が気が付いていない本音を言葉にするのは、容易ではありません。しかし、親御さん自身が本音を言葉にする機会を多く持ちさえすれば、その心のゆるみやゆとりが、お子さんにも影響して徐々に、気持ちが緩んできます。

子どもの罪悪感を引き起こしているものの一つが、「緊張感」です。この緊張感を緩めることが、不登校のお子さんを持つ親御さんにできる「見守り」であると私は考えます。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 集中できない子 ― ADHDと学びの工夫 集中できない子 ― ADHDと学びの工夫 (生物心理社会モデルでみる不登校の背景⑤/シリーズ記事)

本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「集中できない子」は、努力が足りないわけではない

授業中に立ち歩く、話を最後まで聞けない、宿題を忘れる。注意されたことをその場で謝っても、翌日にはまた同じことをしてしまう。

ADHD(注意欠如・多動症)は、集中のしにくさ(不注意)・落ち着きのなさ(多動性)・思いつくままに行動する(衝動性)という特徴を持つ、神経発達症(発達の特性)です。

ADHDの特徴と、「困り感」の実際

ADHDの子どもたちは、知的には平均的、場合によってはそれ以上の力を持ちながらも、「わかっているのにできない」ことで大きなストレスを抱えています。

本人の困り感

・授業で話を聞いていても、途中で頭が別のことを考え始めてしまう・宿題をやる気はあるのに、机につくまでに他のことに気を取られる・感情が急に高ぶって、後で「なんであんなこと言ったんだろう」と落ち込む・友達との会話で話を遮ってしまい、「うるさい」と言われる

本人は多くの場合、「やる気がない」と思われていることを苦しく感じています。

学校での困り感

・注意される回数が多く、教師からの評価が下がりやすい・授業中に立ち歩く・忘れ物が多いなど、集団のペースに合わない・テストではケアレスミスが多く、実力が正しく評価されない・叱責が続くことで、「自分はダメな子」という自己否定が強まる

家庭での困り感

・「何度言っても同じことを繰り返す」と親が疲弊する・宿題・片付け・時間管理などが日常的な衝突の原因になる・家族が緊張状態になり、親子関係が悪循環に陥る・兄弟姉妹との比較で、親自身が罪悪感を抱くこともある

こうした困難の背景には、脳の情報処理の特性があり、努力やしつけの問題ではありませ

生物・心理・社会 ― 三つの視点でとらえるADHD 生物(Biological)― 脳のネットワークの違い

ADHDでは、前頭前野(集中・計画)と線条体(報酬系)の働きのバランスに特徴があります。脳の「報酬系」が刺激に強く反応し、ドーパミンやノルアドレナリンの調整が不安定になります。

そのため、・興味があることには極端に集中できる(過集中)・興味のないことには集中が続かない

といった偏りが生まれます。これは意志ではなく、脳の情報処理のスタイルによるものです。

心理(Psychological)― 「わかっているのにできない」苦しさ

ADHDの子どもたちは、「自分が悪い」と思い込んでしまうことが多いです。何度も注意されるうちに、「また怒られる」「どうせ失敗する」と自己否定的な信念が強まります。

叱責よりも、行動の背景を理解し、仕組みで支えることが必要です。「集中が続かないからこそ、短時間で区切る」「忘れやすいから、視覚的にリスト化する」――そうした支援が心理的安心を生みます。

社会(Social)― 学校・社会の中で起こること

学校では、ADHDの子どもが「ルールを守れない」「空気が読めない」と見られがちです。

授業中の立ち歩き、提出忘れ、ミスの多さ。それは怠けではなく、注意の持続と実行機能の弱さによるものです。

特に、板書・作文・ノート取りなどの「書く作業」が苦手な場合、努力しても成果が見えにくく、学力が低く評価されがちです。

WISC-V(発達検査)でみるADHDの特徴  発達検査(WISC-V)では、ADHDの子どもに以下のような傾向が見られることが多いです。 指標 特徴 学習面への影響 言語理解(VCI) 会話力や語彙は比較的高い 話すのは得意だが、長い説明を聞き続けるのは苦手 視空間(VSI) 図形・位置関係の理解は得意 空間把握力はあるが、細部のミスが出やすい 流動性推論(FRI) パターン認識・推論に強み 抽象的思考はできるが、課題に集中が続かない ワーキングメモリ(WMI) 数字や情報を一時的に保持する力が弱い 「覚えておいて」が難しく、聞き漏らしが多い 処理速度(PSI) 作業のスピードが遅い傾向 テストや書字に時間がかかる/ケアレスミスが出やすい

このように、知的能力そのものは十分あっても、注意の持続・処理速度・記憶の一時保持の弱さが、学習上の困難につながることがあります。

DSM-5とICD-11による診断基準

ADHDは、DSM-5(米国精神医学会)とICD-11(世界保健機関)で以下のように定義されています。 ●DSM-5(2022) 不注意・多動性・衝動性のいずれかまたは両方の症状が12歳以前から持続し、社会的・学業的機能に支障をきたしている。 症状は少なくとも2つ以上の状況(例:家庭・学校)で認められる必要がある。   ●ICD-11(2023) 発達にそぐわない不注意・過活動・衝動性が持続的にみられ、学校・家庭・職場など複数の場面で機能障害をもたらしている。 神経発達症の一つとして分類。ADHDという名称をそのまま使用。   いずれの基準でも、「単に集中できない」だけではなく、 生活や学業に支障をきたすレベルで持続していることが診断の前提です。   また、発達検査だけで診断が確定するわけではありません。 臨床では、家庭・学校での行動観察面接による生活史の聴き取り 保護者・教師の評価質問票(例:Conners 3、ADHD-RS など)を総合して判断されます。

ADHDの服薬治療

薬物療法は、脳内の神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)を調整し、集中・衝動性を安定させる目的で行われます。

代表的な薬剤:・メチルフェニデート(コンサータ):集中持続を助ける中枢刺激薬・アトモキセチン(ストラテラ):非刺激薬。不安や衝動性にも効果・グアンファシン(インチュニブ):落ち着き・睡眠リズムの改善・リスデキサンフェタミン(ビバンセ):朝の覚醒・持続的注意をサポート

薬の効果には個人差があり、医師の慎重な調整が必要です。「薬で性格を変える」のではなく、「本来の力を発揮しやすくする」ためのサポートと考えてください。

特性に合った支援と、早期支援の意義

ADHDの子どもは、環境が整えば力を発揮できます。

学校に求めたい支援

・座席は刺激の少ない前方・壁側へ・板書をプリントで補助、または写真撮影を許可・宿題は量を減らし、達成感を味わえる設計に・テストでは時間延長・口頭回答を検討・忘れ物防止のチェックリストやファイルの色分けを導入・教師間で共通理解をもち、「叱るより仕組みで支える」文化をつくる

家庭でできる工夫

・時間を「見える化」(タイマー・スケジュールボード)・成功体験を言葉で具体的にほめる・失敗しても、「どうしたらできるか」を一緒に考える

早期支援がもたらす長期的な効果

ADHDの支援は、早期に始めるほど、ソーシャルスキル(対人関係能力)と自己理解の発達が良好であることが研究で示されています。

早期に自分の特性を理解し、支援を受けながら成功体験を積むことで、・対人関係の衝突が減る・学習意欲が維持される・将来の進路選択や就職の幅が広がる・自分の「得意」と「苦手」を自覚した自己実現が可能になる

つまり、ADHDの支援は“治療”であると同時に、“成長支援”です。本人の人生の選択肢を広げるための、前向きな取り組みなのです。

発達の先にある希望 ― 成熟する脳

多動や衝動性は、脳の前頭前野が発達する20代にかけて徐々に落ち着きます。しかし、片付け・整理整頓・時間管理などの「実行機能の弱さ」は残る傾向があります。

成人後も、・スマホのリマインダーで時間を管理・チェックリスト・ToDoリストで可視化・物の定位置を決めるといった環境デザインの工夫が、一生の支えになります。

親の育て方の問題ではありません

ADHDは、親の接し方や性格で起こるものではありません。脳の働き方の個性です。

そして、この個性は支援によって「弱点」から「才能」へと変化します。創造的で、柔軟で、情熱的。そのエネルギーを社会で生かせるよう、私たち大人が仕組みで支えることが大切です。

今日のまなざし

「集中できない」は努力不足ではなく、脳の特性。叱るより、仕組みと理解で支えることが、子どもを伸ばす最良の方法です。

参考・参照

・American Psychiatric Association (2022). DSM-5-TR・World Health Organization (2023). ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics・厚生労働省「注意欠如・多動症(ADHD)に関する実態調査」(2020)・日本児童青年精神医学会『ADHDの診断と治療指針 第2版』(2021)・国立精神・神経医療研究センター「発達障害情報・支援センター」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

✨ ひとりで抱えこまず、メールでご相談ください ✨

このコラムは、不登校や引きこもりのお子さんをもつ親御さんのためにお届けしています。 お子さんの状況や支援の方向性など、メールでのご相談を受け付けています。 ご質問には順次お返事しております。

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不登校の中学生の勉強嫌いから脱するために必要な関わり方

不登校の中学生の勉強嫌いから脱するために必要な関わり方 どうして勉強嫌いになってしまうのか?

中学生になって勉強が嫌いになるということは、不登校しているお子さんに限らず起こることです。この「嫌い」というのは正確には、「面倒くさい」「時間がかかりすぎる」「分からない」などを内包しています。小学校の時に出る宿題はそれほど多くありません。テストも、単元ごとに学校で実施するので、記憶は鮮明ですから「テスト勉強」なんていうことはしなくてもある程度は点数が取れます。ところが、中学になると定期考査になり、テストのために勉強をしないといけなくなります。また、宿題の量も増えます。部活や習い事が終わって家に帰ってから宿題をするとなると、一日の中に一人の時間や、息抜きの時間が無くなります。ここで「面倒くさい」という思いが強まります。これの積み重なりが「分からない」をうみだします。

分からないことは好きにならないですから、「嫌い」という言葉でくくられます。ただ、ここで「分からない」というと、塾や家庭教師をつけられたりして余計に「面倒くさい」ことになることや、また勉強が分からないことで自分がバカだと思われることを嫌がって「嫌い」という言葉で自身のプライドを保とうとすることにもなります。中学生くらいになってしまうと、勉強しろと強く言うと余計に反発されて関係が悪くなります。不登校していると、部屋にこもってしまうことさえあります。さて、これをどうやって克服して勉強に向かわせるのか?ということです。

子どもがやっていることに関心を示す

不登校の中学生が家にいてやるのは他だいたいが、ゲームやネットです。お子さんが、どんなゲームをしたり、ネット(主に動画)を見ているかご存知でしょうか?意外とこれを把握していない親御さんが多いです。ゲームやネットは生産性が上がるものとは考えにくいですし、その時間を勉強してくれたらどれだけ有益か、と思われるかもしれません。時間を浪費しているようにも見えて、うんざりします。彼ら・彼女らがなぜゲームやネットの世界に居座るかというと、勉強と違って親や先生にに「評価されない」からです。勉強での優劣=自分の価値という思い込みが強いと、勉強からの逃避につながります。だからと言って親が無関心でありつづけることをさみしく思っている面もあります。特にゲームなんかは頑張っている可能性があります。何をしているか関心をもたれることで、ちょっとだけ関係が和みます。その和んだところで、子どもがやっていることがどんなことか説明してもらうと良いでしょう。そうすると、見えてくるものがあります。

勉強できる素養があることを見いだす

ネットやゲームの中には勉強のために必要な素養がたくさんあります。思考力、集中力、記憶力、最近は課題発見能力や課題解決力なども挙げられます。こういった素養が自分にもある、と思ってもらうことが大事なのです。ゲームをしているときは集中しています。ゲームを遂行するためには考えたり、覚えたりすることができます。そこには確かに勉強するために必要な素養がたくさんあるのです。だからどんどんゲームをすべきというわけではありません。そのゲームを話題にしながら、「どうしてそんなに集中できるのか?」とか「なんでそんなに覚えられるの?」ということを尋ねます。すると「すきだから」とか「おもしろいから」と応えてきます。この言葉が出てきたらしめたもので、「すきなことやおもしろいことなら、集中したり覚えたり、考えたりできるんだね」という旨の言葉をかけます。

そして、もし余裕があるなら、その世界(ゲームの世界)で何を頑張っているか、なども尋ねます。自分がやっていることに興味を持たれると、意気揚々と話してくれます。そこでも「そんなくだらないことばっかりやらないで」と卑下せずに、「それは大変だ」とか「よくそんなに頑張れるね」という対応をします。つまり、「ゲーム」を勉強に見立ててほめちぎってみるということです。ネットの場合は少し問いを変えて「どうしてその動画に興味があるのか?」とか「なんでそんなに多くの人が見ているのか?」などを尋ねます。ネットの場合は考えさせる契機とします。目の前の子どもさんがやっていること自体のなかに勉強に必要な要素があることを繰り返し確認していくのですが、一つ注意です。その時に「その力を勉強に活かせればいいね」というちょっと皮肉めいたことは言わないで「そういう力があれば、大丈夫だね」と勉強ではなく、もうちょっと将来的に漠然と肯定していくことも大事です。「勉強させたいから言っているんだな」と子どもに策略としてとられると、功を奏しません。

子どもは勉強しないといけないということは分かっている

子ども自身は自分が勉強をしないといけないということは分かっています。不登校していることで焦りや、やっていない自分を否定するような面もあります。「勉強しなさい」というと「わかっている」「うるさいな」という言葉が返ってきますが、それは本当です。ただ、わかっているのにやらないから腹が立つわけです。やらないといけないのにやりたくないこと、面倒くさいことを「やれ」と言われると嫌気がさします。大人だって分かっている仕事を「早く取り掛かれ」とか「いつまでにできるの?」なんて急かされるとやる気がなくなります。最終的には子どもの主体性を信頼していくことです。

おそらく、こういうコラムを読んでくださる親御さんは「うちの子はやればできる子なのにもったいない。何とかしてあげたい」というお気持ちがおありだと思います。その思いがあればすでに大丈夫です。子どもへの信頼へのアプローチがすでに始まっています。ただ、大事なのは「やらせよう」という働きかけよりも「必ずやる」と信じて待つ忍耐力です。この忍耐力が、お子さんが社会に出ていくために必要な土台をつくります。すぐには伝わらないかもしれませんが、いずれ不登校状態が何らかの形で改善した時に「親はこんなに見守ってくれていたんだ」ということに気が付く日が来ます。その時に親への感謝がうまれ、自分自身が大事にされているという感覚が育まれます。

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本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「集中できない子」は、努力が足りないわけではない

授業中に立ち歩く、話を最後まで聞けない、宿題を忘れる。注意されたことをその場で謝っても、翌日にはまた同じことをしてしまう。

ADHD(注意欠如・多動症)は、集中のしにくさ(不注意)・落ち着きのなさ(多動性)・思いつくままに行動する(衝動性)という特徴を持つ、神経発達症(発達の特性)です。

ADHDの特徴と、「困り感」の実際

ADHDの子どもたちは、知的には平均的、場合によってはそれ以上の力を持ちながらも、「わかっているのにできない」ことで大きなストレスを抱えています。

本人の困り感

・授業で話を聞いていても、途中で頭が別のことを考え始めてしまう・宿題をやる気はあるのに、机につくまでに他のことに気を取られる・感情が急に高ぶって、後で「なんであんなこと言ったんだろう」と落ち込む・友達との会話で話を遮ってしまい、「うるさい」と言われる

本人は多くの場合、「やる気がない」と思われていることを苦しく感じています。

学校での困り感

・注意される回数が多く、教師からの評価が下がりやすい・授業中に立ち歩く・忘れ物が多いなど、集団のペースに合わない・テストではケアレスミスが多く、実力が正しく評価されない・叱責が続くことで、「自分はダメな子」という自己否定が強まる

家庭での困り感

・「何度言っても同じことを繰り返す」と親が疲弊する・宿題・片付け・時間管理などが日常的な衝突の原因になる・家族が緊張状態になり、親子関係が悪循環に陥る・兄弟姉妹との比較で、親自身が罪悪感を抱くこともある

こうした困難の背景には、脳の情報処理の特性があり、努力やしつけの問題ではありませ

生物・心理・社会 ― 三つの視点でとらえるADHD 生物(Biological)― 脳のネットワークの違い

ADHDでは、前頭前野(集中・計画)と線条体(報酬系)の働きのバランスに特徴があります。脳の「報酬系」が刺激に強く反応し、ドーパミンやノルアドレナリンの調整が不安定になります。

そのため、・興味があることには極端に集中できる(過集中)・興味のないことには集中が続かない

といった偏りが生まれます。これは意志ではなく、脳の情報処理のスタイルによるものです。

心理(Psychological)― 「わかっているのにできない」苦しさ

ADHDの子どもたちは、「自分が悪い」と思い込んでしまうことが多いです。何度も注意されるうちに、「また怒られる」「どうせ失敗する」と自己否定的な信念が強まります。

叱責よりも、行動の背景を理解し、仕組みで支えることが必要です。「集中が続かないからこそ、短時間で区切る」「忘れやすいから、視覚的にリスト化する」――そうした支援が心理的安心を生みます。

社会(Social)― 学校・社会の中で起こること

学校では、ADHDの子どもが「ルールを守れない」「空気が読めない」と見られがちです。

授業中の立ち歩き、提出忘れ、ミスの多さ。それは怠けではなく、注意の持続と実行機能の弱さによるものです。

特に、板書・作文・ノート取りなどの「書く作業」が苦手な場合、努力しても成果が見えにくく、学力が低く評価されがちです。

WISC-V(発達検査)でみるADHDの特徴  発達検査(WISC-V)では、ADHDの子どもに以下のような傾向が見られることが多いです。 指標 特徴 学習面への影響 言語理解(VCI) 会話力や語彙は比較的高い 話すのは得意だが、長い説明を聞き続けるのは苦手 視空間(VSI) 図形・位置関係の理解は得意 空間把握力はあるが、細部のミスが出やすい 流動性推論(FRI) パターン認識・推論に強み 抽象的思考はできるが、課題に集中が続かない ワーキングメモリ(WMI) 数字や情報を一時的に保持する力が弱い 「覚えておいて」が難しく、聞き漏らしが多い 処理速度(PSI) 作業のスピードが遅い傾向 テストや書字に時間がかかる/ケアレスミスが出やすい

このように、知的能力そのものは十分あっても、注意の持続・処理速度・記憶の一時保持の弱さが、学習上の困難につながることがあります。

DSM-5とICD-11による診断基準

ADHDは、DSM-5(米国精神医学会)とICD-11(世界保健機関)で以下のように定義されています。 ●DSM-5(2022) 不注意・多動性・衝動性のいずれかまたは両方の症状が12歳以前から持続し、社会的・学業的機能に支障をきたしている。 症状は少なくとも2つ以上の状況(例:家庭・学校)で認められる必要がある。   ●ICD-11(2023) 発達にそぐわない不注意・過活動・衝動性が持続的にみられ、学校・家庭・職場など複数の場面で機能障害をもたらしている。 神経発達症の一つとして分類。ADHDという名称をそのまま使用。   いずれの基準でも、「単に集中できない」だけではなく、 生活や学業に支障をきたすレベルで持続していることが診断の前提です。   また、発達検査だけで診断が確定するわけではありません。 臨床では、家庭・学校での行動観察面接による生活史の聴き取り 保護者・教師の評価質問票(例:Conners 3、ADHD-RS など)を総合して判断されます。

ADHDの服薬治療

薬物療法は、脳内の神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)を調整し、集中・衝動性を安定させる目的で行われます。

代表的な薬剤:・メチルフェニデート(コンサータ):集中持続を助ける中枢刺激薬・アトモキセチン(ストラテラ):非刺激薬。不安や衝動性にも効果・グアンファシン(インチュニブ):落ち着き・睡眠リズムの改善・リスデキサンフェタミン(ビバンセ):朝の覚醒・持続的注意をサポート

薬の効果には個人差があり、医師の慎重な調整が必要です。「薬で性格を変える」のではなく、「本来の力を発揮しやすくする」ためのサポートと考えてください。

特性に合った支援と、早期支援の意義

ADHDの子どもは、環境が整えば力を発揮できます。

学校に求めたい支援

・座席は刺激の少ない前方・壁側へ・板書をプリントで補助、または写真撮影を許可・宿題は量を減らし、達成感を味わえる設計に・テストでは時間延長・口頭回答を検討・忘れ物防止のチェックリストやファイルの色分けを導入・教師間で共通理解をもち、「叱るより仕組みで支える」文化をつくる

家庭でできる工夫

・時間を「見える化」(タイマー・スケジュールボード)・成功体験を言葉で具体的にほめる・失敗しても、「どうしたらできるか」を一緒に考える

早期支援がもたらす長期的な効果

ADHDの支援は、早期に始めるほど、ソーシャルスキル(対人関係能力)と自己理解の発達が良好であることが研究で示されています。

早期に自分の特性を理解し、支援を受けながら成功体験を積むことで、・対人関係の衝突が減る・学習意欲が維持される・将来の進路選択や就職の幅が広がる・自分の「得意」と「苦手」を自覚した自己実現が可能になる

つまり、ADHDの支援は“治療”であると同時に、“成長支援”です。本人の人生の選択肢を広げるための、前向きな取り組みなのです。

発達の先にある希望 ― 成熟する脳

多動や衝動性は、脳の前頭前野が発達する20代にかけて徐々に落ち着きます。しかし、片付け・整理整頓・時間管理などの「実行機能の弱さ」は残る傾向があります。

成人後も、・スマホのリマインダーで時間を管理・チェックリスト・ToDoリストで可視化・物の定位置を決めるといった環境デザインの工夫が、一生の支えになります。

親の育て方の問題ではありません

ADHDは、親の接し方や性格で起こるものではありません。脳の働き方の個性です。

そして、この個性は支援によって「弱点」から「才能」へと変化します。創造的で、柔軟で、情熱的。そのエネルギーを社会で生かせるよう、私たち大人が仕組みで支えることが大切です。

今日のまなざし

「集中できない」は努力不足ではなく、脳の特性。叱るより、仕組みと理解で支えることが、子どもを伸ばす最良の方法です。

参考・参照

・American Psychiatric Association (2022). DSM-5-TR・World Health Organization (2023). ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics・厚生労働省「注意欠如・多動症(ADHD)に関する実態調査」(2020)・日本児童青年精神医学会『ADHDの診断と治療指針 第2版』(2021)・国立精神・神経医療研究センター「発達障害情報・支援センター」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校している子どもを立ち直らせるヤバイ方法

不登校している中学生を立ち直らせる反抗期を活用したヤバイ方法 不登校の対応として休ませるの次が見えていない

子どもが不登校になってしまいました。まずは担任の先生、学年主任、そしてスクールカウンセラーなど学校に相談に行きます。するとひとまずは無理に登校させずに休ませるということになります。しかし、この後どうしたらいいかが、分からないのです。「様子を見ましょう」は時に必要なことです。本当に様子を見ることが必要な場面はあります。しかし、どういう状況になってもこれしか言わない専門家は逃げているか、アイディアがない、というのが正直なところです。いろいろな対処法はあります。今日ご紹介するのは、荒療治的な側面のある「逆説的アプローチ(逆説療法というのが一般的かもしれません)」ヤバイ方法です。逆説的アプローチというのは、文字通り、世間の常識とは逆の方向への促しをすることです。前回のコラム(不登校している中学生 ずっとゲームをしているやめさせた方がよい?)でも紹介しましたが、子どもがゲームやネットをやっていて、あえてそれをどんどんやらせるということで、いずれ飽きさせてしまうというものです。この逆説的アプローチ(逆説療法)は、フレデリック・パールズ(ゲシュタルト心理学)やアルバート・エリス(論理療法)など、多くの心理学者が活用した方法でもあります。

反抗期と逆説的アプローチ

もう少し詳しく説明します。中学生くらいの思春期世代は「反抗期」です。接しにくい時期ですが、反抗期の「反抗」の目的は「反抗すること」です。自分の考えと同じことを親が言っても「うるさい」「関係ない」といって反抗します。この反抗期の心理メカニズムとこの逆説的アプローチは相性が良いです。

ゲームを例に考えると、親への反抗として学校に行かずにゲームに没頭している場合、親が「ゲーム頑張っているね?」とか「どんどんゲームをやったらいいよ」と言われると、なんだかいらだってきます。「ゲームをしたい」という気持ちと親に反抗したいという気持ちがぶつかって、「ゲームなんかくだらない」といって辞めることさえあります。反抗期は自立のプロセスです。親の支配下にあることを嫌います。「ゲームをやめなさい」と言われるとその反抗としてゲームをやりますが、「ゲームをやりなさい」といわれると、ゲームをやることが犯行にならず、親の指示に従うことになるので、なんだか気持ちが落ち着かないのです。

逆説的アプローチをとことんやったお母さん

この方法を本気でやったお母さまがこれまでに何名かいらっしゃいます。そのお一人がAさん。この方の息子さんが不登校になりました。その時このお母さまが問った行動が、「自分も仕事を休む」ということでした。そして息子さんと、「せっかく私も休んだから旅行にいこう」と二人で車に乗って、遠出をします。温泉に入り、観光名所をめぐり、テーマパークで1日中遊び、おいしいものをたべ、息子さんがほしいといったお土産は何でも買ってあげました。そして、4日ほどして帰宅しました。Aさんは息子さんに「来週はどこにいこうか?」と尋ねると息子さんが「おれ学校行くわ。お母さんと遊んでいたら身が持たない」といってきました。しかしAさんは譲りません。「今回は西方面だったから、今度は東に行こう」と誘います。すると息子さんが「お母さん、仕事こんなに休んで大丈夫なの?」と逆に心配されてしまいました。そういうわけで旅行は無しになりましたが、Aさんは「せめてディズニーランドだけはつきあってよ」と言って、翌々週に2人でディズニーランドに行ったそうです。当然、息子さんはその後学校に行くようになりました。

「学校を休む」ということをネガティブにとらえず「親子で過ごす貴重な時間」と捉えて、待ってましたとばかりに一緒に出掛けたことで、本来反抗としてとった「学校を休む」行動が、むしろ「親を喜ばせる」ことにつながったので反抗としての不登校が止んだ、と捉えることができます。

子どもが今やっていることを認めることにもつながる

逆説的アプローチには「今子どもがやっていること」への承認が含まれます。結果として認められたお子さんの肯定感がもどって、立ち直っていくものと考えられます。このお方法を用いる際に、二つの注意点があります。一つは「はかりごととしてやらない」ということです。「こうすればうまくいくだろう」という意図をもってやるのではなく、自分もその世界に一緒に入っていくということです。

前述のお母さまのように、本気で旅行に行きたい、という思いをもっているからこそ、子どもが引いた(冷静になった)面があります。

もう一つが、万能な方法ではないということです。特に、過食や拒食、ドラッグや飲酒、リストカットなど身体に影響を及ぼすような行動がある場合は、そのことをどんどんやらせることは危険です。もちろん専門家の中にはそういう方にも、逆説的に関わる方もいらっしゃいますが、家庭では辞めたほうが良いです。心理的には満たされても体の健康を損ない、かえって自分を責めたり、生きる気力を失ったりすらします。

また、認知に特性がある(特にASD傾向)の場合も使用しない方が良いです。ASD傾向のお子さんは、言われたことを字義通りに受け止めます。「やっていい、どんどんやりなさい」と言われると、そのままやり続けてしまい、やめさせること自体が難しくなります。

家庭で実践する場合には、子どもの反抗的な行動をうまくとらえて、そこにたいして逆説的に関わっていくことです。もっともやりやすいのが、子どもが楽しんでいることを応援する、一緒に楽しむ、親の方がそのこと(ゲームなど)に卓越するなどがあります。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 集中できない子 ― ADHDと学びの工夫 集中できない子 ― ADHDと学びの工夫 (生物心理社会モデルでみる不登校の背景⑤/シリーズ記事)

本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「集中できない子」は、努力が足りないわけではない

授業中に立ち歩く、話を最後まで聞けない、宿題を忘れる。注意されたことをその場で謝っても、翌日にはまた同じことをしてしまう。

ADHD(注意欠如・多動症)は、集中のしにくさ(不注意)・落ち着きのなさ(多動性)・思いつくままに行動する(衝動性)という特徴を持つ、神経発達症(発達の特性)です。

ADHDの特徴と、「困り感」の実際

ADHDの子どもたちは、知的には平均的、場合によってはそれ以上の力を持ちながらも、「わかっているのにできない」ことで大きなストレスを抱えています。

本人の困り感

・授業で話を聞いていても、途中で頭が別のことを考え始めてしまう・宿題をやる気はあるのに、机につくまでに他のことに気を取られる・感情が急に高ぶって、後で「なんであんなこと言ったんだろう」と落ち込む・友達との会話で話を遮ってしまい、「うるさい」と言われる

本人は多くの場合、「やる気がない」と思われていることを苦しく感じています。

学校での困り感

・注意される回数が多く、教師からの評価が下がりやすい・授業中に立ち歩く・忘れ物が多いなど、集団のペースに合わない・テストではケアレスミスが多く、実力が正しく評価されない・叱責が続くことで、「自分はダメな子」という自己否定が強まる

家庭での困り感

・「何度言っても同じことを繰り返す」と親が疲弊する・宿題・片付け・時間管理などが日常的な衝突の原因になる・家族が緊張状態になり、親子関係が悪循環に陥る・兄弟姉妹との比較で、親自身が罪悪感を抱くこともある

こうした困難の背景には、脳の情報処理の特性があり、努力やしつけの問題ではありませ

生物・心理・社会 ― 三つの視点でとらえるADHD 生物(Biological)― 脳のネットワークの違い

ADHDでは、前頭前野(集中・計画)と線条体(報酬系)の働きのバランスに特徴があります。脳の「報酬系」が刺激に強く反応し、ドーパミンやノルアドレナリンの調整が不安定になります。

そのため、・興味があることには極端に集中できる(過集中)・興味のないことには集中が続かない

といった偏りが生まれます。これは意志ではなく、脳の情報処理のスタイルによるものです。

心理(Psychological)― 「わかっているのにできない」苦しさ

ADHDの子どもたちは、「自分が悪い」と思い込んでしまうことが多いです。何度も注意されるうちに、「また怒られる」「どうせ失敗する」と自己否定的な信念が強まります。

叱責よりも、行動の背景を理解し、仕組みで支えることが必要です。「集中が続かないからこそ、短時間で区切る」「忘れやすいから、視覚的にリスト化する」――そうした支援が心理的安心を生みます。

社会(Social)― 学校・社会の中で起こること

学校では、ADHDの子どもが「ルールを守れない」「空気が読めない」と見られがちです。

授業中の立ち歩き、提出忘れ、ミスの多さ。それは怠けではなく、注意の持続と実行機能の弱さによるものです。

特に、板書・作文・ノート取りなどの「書く作業」が苦手な場合、努力しても成果が見えにくく、学力が低く評価されがちです。

WISC-V(発達検査)でみるADHDの特徴  発達検査(WISC-V)では、ADHDの子どもに以下のような傾向が見られることが多いです。 指標 特徴 学習面への影響 言語理解(VCI) 会話力や語彙は比較的高い 話すのは得意だが、長い説明を聞き続けるのは苦手 視空間(VSI) 図形・位置関係の理解は得意 空間把握力はあるが、細部のミスが出やすい 流動性推論(FRI) パターン認識・推論に強み 抽象的思考はできるが、課題に集中が続かない ワーキングメモリ(WMI) 数字や情報を一時的に保持する力が弱い 「覚えておいて」が難しく、聞き漏らしが多い 処理速度(PSI) 作業のスピードが遅い傾向 テストや書字に時間がかかる/ケアレスミスが出やすい

このように、知的能力そのものは十分あっても、注意の持続・処理速度・記憶の一時保持の弱さが、学習上の困難につながることがあります。

DSM-5とICD-11による診断基準

ADHDは、DSM-5(米国精神医学会)とICD-11(世界保健機関)で以下のように定義されています。 ●DSM-5(2022) 不注意・多動性・衝動性のいずれかまたは両方の症状が12歳以前から持続し、社会的・学業的機能に支障をきたしている。 症状は少なくとも2つ以上の状況(例:家庭・学校)で認められる必要がある。   ●ICD-11(2023) 発達にそぐわない不注意・過活動・衝動性が持続的にみられ、学校・家庭・職場など複数の場面で機能障害をもたらしている。 神経発達症の一つとして分類。ADHDという名称をそのまま使用。   いずれの基準でも、「単に集中できない」だけではなく、 生活や学業に支障をきたすレベルで持続していることが診断の前提です。   また、発達検査だけで診断が確定するわけではありません。 臨床では、家庭・学校での行動観察面接による生活史の聴き取り 保護者・教師の評価質問票(例:Conners 3、ADHD-RS など)を総合して判断されます。

ADHDの服薬治療

薬物療法は、脳内の神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)を調整し、集中・衝動性を安定させる目的で行われます。

代表的な薬剤:・メチルフェニデート(コンサータ):集中持続を助ける中枢刺激薬・アトモキセチン(ストラテラ):非刺激薬。不安や衝動性にも効果・グアンファシン(インチュニブ):落ち着き・睡眠リズムの改善・リスデキサンフェタミン(ビバンセ):朝の覚醒・持続的注意をサポート

薬の効果には個人差があり、医師の慎重な調整が必要です。「薬で性格を変える」のではなく、「本来の力を発揮しやすくする」ためのサポートと考えてください。

特性に合った支援と、早期支援の意義

ADHDの子どもは、環境が整えば力を発揮できます。

学校に求めたい支援

・座席は刺激の少ない前方・壁側へ・板書をプリントで補助、または写真撮影を許可・宿題は量を減らし、達成感を味わえる設計に・テストでは時間延長・口頭回答を検討・忘れ物防止のチェックリストやファイルの色分けを導入・教師間で共通理解をもち、「叱るより仕組みで支える」文化をつくる

家庭でできる工夫

・時間を「見える化」(タイマー・スケジュールボード)・成功体験を言葉で具体的にほめる・失敗しても、「どうしたらできるか」を一緒に考える

早期支援がもたらす長期的な効果

ADHDの支援は、早期に始めるほど、ソーシャルスキル(対人関係能力)と自己理解の発達が良好であることが研究で示されています。

早期に自分の特性を理解し、支援を受けながら成功体験を積むことで、・対人関係の衝突が減る・学習意欲が維持される・将来の進路選択や就職の幅が広がる・自分の「得意」と「苦手」を自覚した自己実現が可能になる

つまり、ADHDの支援は“治療”であると同時に、“成長支援”です。本人の人生の選択肢を広げるための、前向きな取り組みなのです。

発達の先にある希望 ― 成熟する脳

多動や衝動性は、脳の前頭前野が発達する20代にかけて徐々に落ち着きます。しかし、片付け・整理整頓・時間管理などの「実行機能の弱さ」は残る傾向があります。

成人後も、・スマホのリマインダーで時間を管理・チェックリスト・ToDoリストで可視化・物の定位置を決めるといった環境デザインの工夫が、一生の支えになります。

親の育て方の問題ではありません

ADHDは、親の接し方や性格で起こるものではありません。脳の働き方の個性です。

そして、この個性は支援によって「弱点」から「才能」へと変化します。創造的で、柔軟で、情熱的。そのエネルギーを社会で生かせるよう、私たち大人が仕組みで支えることが大切です。

今日のまなざし

「集中できない」は努力不足ではなく、脳の特性。叱るより、仕組みと理解で支えることが、子どもを伸ばす最良の方法です。

参考・参照

・American Psychiatric Association (2022). DSM-5-TR・World Health Organization (2023). ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics・厚生労働省「注意欠如・多動症(ADHD)に関する実態調査」(2020)・日本児童青年精神医学会『ADHDの診断と治療指針 第2版』(2021)・国立精神・神経医療研究センター「発達障害情報・支援センター」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校している中学生 ずっとゲームをしている やめさせた方がよい?

不登校している中学生 ずっとゲームをしているやめさせた方がよい? 不登校しているお子さんに今日は何してた?とたずねると・・・

不登校しているお子さんで、「今日は勉強してました」と応えてくれるお子さんは稀です。すくなくとも、私がこれまで出会ってきた中高生にはいませんでした。何をしているかというと、たいていはゲームまたは動画をひたすら見ている、という感じです。最近は夜中にAmazonプライムやネットフリックスでアニメやドラマを一気見している、という話も聴きます。こういうコンテンツとの付き合いに気をもむ親御さんからも話のご相談も受けます。「ずっとゲームしている」「ひたすら動画を見ている」そういうお子さんいたいして、「どうやってやめさせたらいいか」、「そもそもやめさせて良いものか」、といったご相談です。

子どもたちはゲームや動画で何を得ているか?

ゲームや動画をやめさせるかどうかの判断は結構難しくて、状況やお子さんの特性にもよります。そこで判断のヒントになるのが、「子どもがゲームや動画で何を得ているのか?」です。面白い、楽しい、落ち着くといってポジティブなものを得ているのであれば、少なくともゲーム機やネット端末を取り上げる必要はありません。どういうコンテンツを楽しんでいるのか、話を聴いてみてください。これは子どもに限らず自分の好きなものを人に話すことは嬉しいことだからです。不登校しているお子さんは自己肯定感が下がっていることがおおく、そこから気持ちを引き上げるには言葉をポジティブな経験をする必要があります。しかし、ずっと家にいるとポジティブな経験はしにくいです。そこに、自分の好きなコンテンツの話に耳を傾けてくれる人がいることは、子どもにとっての励みとなります。

一方で、「なにもすることがないから」とか「なんとなく」というものであれば、ゲームや動画以外のことで何かできないか、と話しあうことが必要です。また、「本当はやめたいけど、気が付くと数時間経っている」という場合は、途中で声をかけるなど、申し合わせておくことも大切です。子どもの話を聴かずに機器を取り上げて強制的に引き放すことは多くの場合得策ではありません。まずは何を得ているかを尋ねて、ネガティブな場合は別の何かをするように促す。

ゲームや動画から子どもを引き離す方法

ゲームや動画からお子さんを引き離す方法として2つ提案します。

1つは時間の可視化です。1週間くらいの短いスパンでどれくらいゲームや動画に時間を当てたかを紙(できれば大きめ)に書いていきます。そして最終的にそれが寝ている時間と食事やお風呂の時間を除いた自由な時間のどれくらいの割合なのかを計算します。以前にこの方法で小学6年生の男の子が「やばいですね~」と自覚して、ゲームを離れて、もともとやっていたサッカーに戻っていったということがあります。

もう一つの方法はどんどんやらせることです。1日最低〇時間以上ゲームまたは動画に充てると決めます。これは逆説的アプローチという一つの方法で、あえてとことんやらせて応援する、ということです。「そんなことして大丈夫?」と思われますが、この背景にしゃゲシュタルト心理学の「Unfinished business(未解決の問題)」というものがあります。気が済んでいないからいつまでも続けてしまうのであって気が済むと人はやめてしまうという考え方です。

これもかつてネットゲームにはまって不登校になったお子さんがいらっしゃって、「そのゲームで1位になるまで学校に行っても勉強してもいけない」ルールを定めたところ、1週間もしないうちに「もう無理です」ということでゲームから離れました。ただ、この2つ目の方法で気を付けないといけないのはASDなど過集中になりやすいお子さんには逆効果なるので注意が必要です。

ゲームや動画にはまってしまう子どもは何を考えているのか?

ゲームや動画にハマってしまうというお子さんの心理でよく言われるのが「現実逃避」です。ゲームやアニメがもつ没入感が現実の様々な問題から切り離してくれます。では何から逃げているのか?ということですが、それはズバリ「自分の人生」から逃げているのです。「これからどうするのか」「自分はどうやって生きていこうか」「自分は生きている意味があるのか、価値があるのか」そういった、人生からくる問いからの逃避です。これは不登校しているお子さんに限らず思春期世代のお子さんの多くが苦しめらる問いです。逃避しなければやっていられない、というくらい重く、そして苦しい状況です。逃避せずに立ち向かうと「死にたくなる」問いでもあります。ネガティブな言動が出てきたときは、実はこの問いに立ち向かい始めた時です。びっくりする発言をしますが、その時から心が前に向いて動いていくことになります。

児童精神科医の佐々木正美先生は「自分が自分に寄せる希望や願望と、他者の評価による差や乖離を埋め合わせる生き様が、苦悩、混乱、努力で象徴される思春期の実態です。やりたいこととやれること、なりたいものとなれるものの間にある葛藤こそ、普通で正常な思春期の姿であり、それは誰もが程度の差こそあれ、通り過ぎなくてはならない思春期を生きる営みなのです。」と思春期時代の苦しみを示されました。まさに不登校して現実逃避して、そこから自分の人生の問いに立ち向かっている姿は思春期の苦悩そのものです。ネガティブな状況になるのは、必然でもあるのです。

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本連載は、子どもの「しんどさ」を「生物・心理・社会」の三つの視点で読み解きます。

基本となる考え方(生物心理社会モデル)の解説は→ https://visionary-career-academy.com/archives/4178

「集中できない子」は、努力が足りないわけではない

授業中に立ち歩く、話を最後まで聞けない、宿題を忘れる。注意されたことをその場で謝っても、翌日にはまた同じことをしてしまう。

ADHD(注意欠如・多動症)は、集中のしにくさ(不注意)・落ち着きのなさ(多動性)・思いつくままに行動する(衝動性)という特徴を持つ、神経発達症(発達の特性)です。

ADHDの特徴と、「困り感」の実際

ADHDの子どもたちは、知的には平均的、場合によってはそれ以上の力を持ちながらも、「わかっているのにできない」ことで大きなストレスを抱えています。

本人の困り感

・授業で話を聞いていても、途中で頭が別のことを考え始めてしまう・宿題をやる気はあるのに、机につくまでに他のことに気を取られる・感情が急に高ぶって、後で「なんであんなこと言ったんだろう」と落ち込む・友達との会話で話を遮ってしまい、「うるさい」と言われる

本人は多くの場合、「やる気がない」と思われていることを苦しく感じています。

学校での困り感

・注意される回数が多く、教師からの評価が下がりやすい・授業中に立ち歩く・忘れ物が多いなど、集団のペースに合わない・テストではケアレスミスが多く、実力が正しく評価されない・叱責が続くことで、「自分はダメな子」という自己否定が強まる

家庭での困り感

・「何度言っても同じことを繰り返す」と親が疲弊する・宿題・片付け・時間管理などが日常的な衝突の原因になる・家族が緊張状態になり、親子関係が悪循環に陥る・兄弟姉妹との比較で、親自身が罪悪感を抱くこともある

こうした困難の背景には、脳の情報処理の特性があり、努力やしつけの問題ではありませ

生物・心理・社会 ― 三つの視点でとらえるADHD 生物(Biological)― 脳のネットワークの違い

ADHDでは、前頭前野(集中・計画)と線条体(報酬系)の働きのバランスに特徴があります。脳の「報酬系」が刺激に強く反応し、ドーパミンやノルアドレナリンの調整が不安定になります。

そのため、・興味があることには極端に集中できる(過集中)・興味のないことには集中が続かない

といった偏りが生まれます。これは意志ではなく、脳の情報処理のスタイルによるものです。

心理(Psychological)― 「わかっているのにできない」苦しさ

ADHDの子どもたちは、「自分が悪い」と思い込んでしまうことが多いです。何度も注意されるうちに、「また怒られる」「どうせ失敗する」と自己否定的な信念が強まります。

叱責よりも、行動の背景を理解し、仕組みで支えることが必要です。「集中が続かないからこそ、短時間で区切る」「忘れやすいから、視覚的にリスト化する」――そうした支援が心理的安心を生みます。

社会(Social)― 学校・社会の中で起こること

学校では、ADHDの子どもが「ルールを守れない」「空気が読めない」と見られがちです。

授業中の立ち歩き、提出忘れ、ミスの多さ。それは怠けではなく、注意の持続と実行機能の弱さによるものです。

特に、板書・作文・ノート取りなどの「書く作業」が苦手な場合、努力しても成果が見えにくく、学力が低く評価されがちです。

WISC-V(発達検査)でみるADHDの特徴  発達検査(WISC-V)では、ADHDの子どもに以下のような傾向が見られることが多いです。 指標 特徴 学習面への影響 言語理解(VCI) 会話力や語彙は比較的高い 話すのは得意だが、長い説明を聞き続けるのは苦手 視空間(VSI) 図形・位置関係の理解は得意 空間把握力はあるが、細部のミスが出やすい 流動性推論(FRI) パターン認識・推論に強み 抽象的思考はできるが、課題に集中が続かない ワーキングメモリ(WMI) 数字や情報を一時的に保持する力が弱い 「覚えておいて」が難しく、聞き漏らしが多い 処理速度(PSI) 作業のスピードが遅い傾向 テストや書字に時間がかかる/ケアレスミスが出やすい

このように、知的能力そのものは十分あっても、注意の持続・処理速度・記憶の一時保持の弱さが、学習上の困難につながることがあります。

DSM-5とICD-11による診断基準

ADHDは、DSM-5(米国精神医学会)とICD-11(世界保健機関)で以下のように定義されています。 ●DSM-5(2022) 不注意・多動性・衝動性のいずれかまたは両方の症状が12歳以前から持続し、社会的・学業的機能に支障をきたしている。 症状は少なくとも2つ以上の状況(例:家庭・学校)で認められる必要がある。   ●ICD-11(2023) 発達にそぐわない不注意・過活動・衝動性が持続的にみられ、学校・家庭・職場など複数の場面で機能障害をもたらしている。 神経発達症の一つとして分類。ADHDという名称をそのまま使用。   いずれの基準でも、「単に集中できない」だけではなく、 生活や学業に支障をきたすレベルで持続していることが診断の前提です。   また、発達検査だけで診断が確定するわけではありません。 臨床では、家庭・学校での行動観察面接による生活史の聴き取り 保護者・教師の評価質問票(例:Conners 3、ADHD-RS など)を総合して判断されます。

ADHDの服薬治療

薬物療法は、脳内の神経伝達物質(ドーパミン・ノルアドレナリン)を調整し、集中・衝動性を安定させる目的で行われます。

代表的な薬剤:・メチルフェニデート(コンサータ):集中持続を助ける中枢刺激薬・アトモキセチン(ストラテラ):非刺激薬。不安や衝動性にも効果・グアンファシン(インチュニブ):落ち着き・睡眠リズムの改善・リスデキサンフェタミン(ビバンセ):朝の覚醒・持続的注意をサポート

薬の効果には個人差があり、医師の慎重な調整が必要です。「薬で性格を変える」のではなく、「本来の力を発揮しやすくする」ためのサポートと考えてください。

特性に合った支援と、早期支援の意義

ADHDの子どもは、環境が整えば力を発揮できます。

学校に求めたい支援

・座席は刺激の少ない前方・壁側へ・板書をプリントで補助、または写真撮影を許可・宿題は量を減らし、達成感を味わえる設計に・テストでは時間延長・口頭回答を検討・忘れ物防止のチェックリストやファイルの色分けを導入・教師間で共通理解をもち、「叱るより仕組みで支える」文化をつくる

家庭でできる工夫

・時間を「見える化」(タイマー・スケジュールボード)・成功体験を言葉で具体的にほめる・失敗しても、「どうしたらできるか」を一緒に考える

早期支援がもたらす長期的な効果

ADHDの支援は、早期に始めるほど、ソーシャルスキル(対人関係能力)と自己理解の発達が良好であることが研究で示されています。

早期に自分の特性を理解し、支援を受けながら成功体験を積むことで、・対人関係の衝突が減る・学習意欲が維持される・将来の進路選択や就職の幅が広がる・自分の「得意」と「苦手」を自覚した自己実現が可能になる

つまり、ADHDの支援は“治療”であると同時に、“成長支援”です。本人の人生の選択肢を広げるための、前向きな取り組みなのです。

発達の先にある希望 ― 成熟する脳

多動や衝動性は、脳の前頭前野が発達する20代にかけて徐々に落ち着きます。しかし、片付け・整理整頓・時間管理などの「実行機能の弱さ」は残る傾向があります。

成人後も、・スマホのリマインダーで時間を管理・チェックリスト・ToDoリストで可視化・物の定位置を決めるといった環境デザインの工夫が、一生の支えになります。

親の育て方の問題ではありません

ADHDは、親の接し方や性格で起こるものではありません。脳の働き方の個性です。

そして、この個性は支援によって「弱点」から「才能」へと変化します。創造的で、柔軟で、情熱的。そのエネルギーを社会で生かせるよう、私たち大人が仕組みで支えることが大切です。

今日のまなざし

「集中できない」は努力不足ではなく、脳の特性。叱るより、仕組みと理解で支えることが、子どもを伸ばす最良の方法です。

参考・参照

・American Psychiatric Association (2022). DSM-5-TR・World Health Organization (2023). ICD-11 for Mortality and Morbidity Statistics・厚生労働省「注意欠如・多動症(ADHD)に関する実態調査」(2020)・日本児童青年精神医学会『ADHDの診断と治療指針 第2版』(2021)・国立精神・神経医療研究センター「発達障害情報・支援センター」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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