3月, 2019 | 不登校サポート | 家庭と子どもの再スタートを応援します

2019年3月

教育界が注目している自己肯定感。成績だけじゃない、自己肯定感がが高い人が得していることは??

自己肯定感とは?高い人と低い人の違い

自己肯定感とは、自分で自分のことを「良い」と存在や価値を認められる力です。この能力は近年、教育の分野で注目されている力の一つです。

それは、日本だけでなく世界で活躍する、実業家、スポーツ選手、芸術家の多くが自己肯定感が高いということも一つの証拠です。

例えば、野球選手で二刀流といえば大谷翔平選手。彼が日本だけではなく、メジャーでも二刀流を貫き、活躍できているのは彼の自己肯定感の高さだと言われています。今まで誰もなしえなかったことをなしているわけです。当然、先輩や著名な野球OBからの批判もありました。しかし、そういう批判があるのを知りながらも自分の道を貫く強さの秘訣は、やはり「自分はこれでいい」と認めている自己肯定感に他ならないのです。

では、自己肯定感と成績の関係はどうでしょうか?実は、自己肯定感が高いから必ず成績がよいというわけではいです。ただ、成績が上位の人には自己肯定感が高い人が多いということが「全国学力テスト」の分析からも証明されているようです。

教育現場にいた私の実感として、成績が高くても自己肯定感が低い生徒はいました。成績トップのクラスで高得点を取る、宿題もきちんと出す、でも自己肯定感が低いのです。その理由は、成績が悪いと親に叱られるから、いつもおびえているのです。その生徒が期末試験で95点を取りました。学年の最高点でした。しかし、彼は喜びませんでした。「あ~、あと5点」とボヤいていました。私が「学年最高点だよ。今回はちょっと難しかったから平均点も63点だから、かなり良いよ」と言っても「いや、ミスですね」というのです。

自己肯定感が低いとほめ言葉が入らない。そして、失敗をずっと引きずるのです。ですから彼の成績は安定しませんでした。

一方で、授業中、いつも楽しそうにしていて、成績の良い生徒というのが何人かいました。彼らのことを思いながら、自己肯定感高いと成績が良い理由を考えてみました。

それは、好奇心、友達関係、レジリエンス(気持ちが落ち込んだ時の回復力)にあります。

自己肯定感が高い人が得していること その1

子どもは好奇心が旺盛です。自己肯定感が高いとその好奇心が勉強に向かいます。その結果自ら学ぼうとします。授業中も気になることがあったら質問してきます。「もっと知りたい」という思いが強いのです。そして、恐れがないので、どんどん前に進みます。だから、先生の指示を待たずに次々と勉強していきます。そして、学校では教えないような内容まで頭に入れていることもあります。今ではすぐにネットで調べたりしています。

そして、自己肯定感が高い彼らが得なのは、知っていることを話しても、イヤミったらしい自慢に聞こえないのです。それは、自分の優越感のためにやっているのではなく、人に教えることを楽しんでいるからでてくるものなので、聴いているほうも嫌な気がしないのです。

自己肯定感が高い人が得していること その2

自己肯定感が高い子どもは自己肯定感が高い子どもと仲良くなる傾向にあります。そして、互いに刺激しあいます。自己肯定感が高い人同士が仲良くなると、非常によい信頼関係を築けます。たんにまじめな話だけでなく、フランクな話ができます。意見の対立があっても、基本的に仲がよいので、「なんでも言える仲が良い友達」ができます。嫌なことがあっても、不満があっても何でも話せるわけですから、立ち直りが早い。結果、余計な心配はないわけです。すると、授業への集中、自宅で勉強しているときの集中が全然違うわけです。

中学生、高校生が勉強できない理由の一つは「心配事」です。目の前に問題集を開いていても、頭の中では違うことを考えてしまっているのです。その違うことというのは、友達に言われた一言だったり、好きな人から視線を外されたことだったり、友達どうしがけんかして、その仲裁に入っているけど、どうふるまって良いかわからなかったり・・・結構、人間関係が問題の種になっていることがあります。

自己肯定感が高ければ、こんな煩わしい人間関係から全く解放されてしまいます。というのは言いすぎですが、自己否定感が強い人よりは、余計な心配事で時間と気を遣って疲れることはありません。

勉強するときは勉強するという集中が生まれる背景には、普段の人間関係がごちゃごちゃしていないというのが大切です。そして人間関係をよくするうえで大事なのが自己肯定感なのです。

ちなみにテンションが高いのと自己肯定感が高いは別物です。

自己肯定感が高い人が得していること  その3

自己肯定感が高い人は落ち込んでも立ち直りが早いです。 嫌なことが起きた時に気持ちを回復する力をレジリエンスと言ったりします。

自己肯定感が高いからと言って運が良くて、なんでも思い通りに物事がうまくいくわけではありません。嫌なこと、落ち込むこと、まさかと思うような事態に合うことだってあります。

テストで悪い点をとることだってあるのです。さて、その時にどうとらえるかが、違うのです。

自己肯定感が高い人は、できたところを見る、できていなかったところは次への糧にする。今回の勉強のどこが良くなかったのかをきちんと反省して、次に生かそうとうする。

自己否定感が強い人は、できていないところを見る、問題が悪いと文句を言う、自分より点数の低い人を見て安心する。逆に良い点を取った人にひがむ気持ちを持つ。

自己否定感が高いと頭の中で自然と「ピンチをチャンスととらえる」思考が働きます。ですから、自分にとって思わしくない状況を受け入れて、次にどう活かすかを考えるのです。つまり、次につながる行動がそこから始まっていきます。実は、この行動が、回復のために必要なことなのです。

現状が大変でも何をやればよいのかが分かれば、そこから気持ちが回復していくのです。

まとめ

自己肯定感が高い人は自分の内面も、人との関係も、自然と健全な状態を保とうとします。嫌なことがあれば立ち直る、人とトラブルになれば、解決に向かう。そこで、話しあったり、謝ったりできるわけです。余計な心配がないから、目の前のやるべき勉強に集中できるし、難しい問題も「どうせ無理」と投げ出そうとせず、「どうやったらできるか?」を考えて学び続けられるのです。

そして、自己肯定感には自分の可能性を肯定する側面もあります。ですから、新しいこと、やりたいことにどんどんチャレンジして自分の将来を拓いていく力の源にもなります。自己肯定感を高めて損をすることは一つもないのです。…

教育界が注目している自己肯定感。成績だけじゃない、自己肯定感がが高い人が得していることは?? Read More »

AIが発達しても仕事がなくなるわけではない。そんな心配をするよりも大切なことがある。

Googleの検索に「AI  仕事」と入れると「奪う」とか「なくなる」と出てくる一方で「増える」とか「活用」という言葉も出てきます。

AIの技術が発達することはとても喜ばしいことです。これまで手間のかかっていたことが、全部自動化できるようになるわけですから、とても楽になるはずなのです。

AIには「ディープラーニング」で、たくさんのデータを学ばせます。それこそ人間が記憶できないくらいの大量のデータを学ばせるわけです。しかも短時間で。それらの情報を用いて、必要な判断をするようにプログラムをしていく。そうすると、人間ではとても時間のかかることを一瞬のうちに成してくれるわけです。

発達は、喜ばしいことであるはずなのですが、どうも危機感をあおるような面もあります。

「AIに負けない」とか「AIに奪われない仕事」なんていう記事や広告をよく見かけます。

確かに、AIが発達することで、今の産業の構造は変化していくことはまちがいありません。なくなる仕事、職業がでてくることも間違いありません。

しかし、AI関連の仕事が増えていきます。それがどんな仕事なのかはわかりません。ただ、私が大学生になったころも、インターネットが世に広まり始めたころで、「インターネットが仕事を奪う」ということがさんざん言われていました。しかし、インターネット関係の仕事はかなり増えたのです。ホームページを作る、集客をする、サーバの管理やネットワーク回線の配置などです。今ではエンジニアやウェブデザイナー、ライターが取り合いになり、人がいなくて困っているくらいに求人があります。

さらに歴史をさかのぼってみれば、蒸気機関、電気が発明され、工場で機会がモノを作るようになりました。大量生産ができるようになりましたが、その分労働力も必要になりました。

つまり、AIの発達は仕事が奪われる(なくなる仕事がある)というのは一つの側面にすぎません。これは技術革新であり、現代における産業革命なのです。

AIは人間に扱われるものであって、私たちの生活を脅かすものではありません。

世の中が便利になることで、その便利さを支えるために必ず人の手が必要になります。さらには、AIがあることで今では想像できないような素晴らしいサービスやプロダクトが生まれてくるのです。

今の中学生、高校生が活きる時代は、AIをはじめとした新たな技術に飲み込まれるのではなく、発達し続ける新しいテクノロジーをいかに活用するかを考えて、用いていく必要があるのです。

AIが発達しても仕事がなくなるわけではありません。そんな心配をする時間があるなら、自分は何をしたいのか、将来を描くことにその力と時間を費やしてほしいのです。

「この仕事はAIが発達してもなくならないから」と、そんな消極的な思いで就いた仕事が人生を満足させるものになる可能性は極めて低いのです。

大切なのは自分軸で将来を考えることです。技術革新が起こっても、今ある仕事がすぐになくなるわけではないですし、あなたがその仕事をどうしてもやりたいのであれば、工夫次第でいくらでも生き残ることができます。そのための考え方、前向きな心の持ちようこそが、教育の中で身につけてほしいことなのです。…

AIが発達しても仕事がなくなるわけではない。そんな心配をするよりも大切なことがある。 Read More »