不登校をネガティブにとらえないための最も大切な考え方
「不登校」ということばがもつインパクト
不登校という言葉はどうしてもネガティブな響きを持ってしまいます。みんなが学校に行っているという「当たり前」にできていることができていないわけです。単なる体調不良の休みとは違い、からだは元気です。でも学校に行けない。理由も明確ではなく、行きたくないということばかり主張するので、はじめは単に「怠けているだけじゃないか」、という思いもあり、学校に行くように促す。本人もしんどそうにしながら行くような準備をする。ある日は出ていくが、別の日はなかなか家から出ない。そういう行く行かないという時期を経て、とうとう連続して休むようになってしまいます。そして、「うちの子は不登校かもしれない」と思うようになります。「不登校だ」と認めた時から親も子も多くの不安に襲われます。
子どもの将来を案ずる親の不安、育て方が悪かったのかという自責。子どもは子どもで「自分は社会に適応できない」とか「学校にすらいけないダメなやつだ」と自分を責める。学校に行かないといけないと思えば思うほど、プレッシャーがかかり、眠れないまま夜中を過ごして朝を迎える。それまで同じステージにいたクラスメイトやクラブの仲間がなんだか遠い存在になる取り残された感じ。
「不登校」という言葉を受け入れてポジティブになる要素は見いだすことが難しいのが実情です。
不登校がネガティブなとらえ方になるのはなぜか?
不登校がネガティブになる理由は明確です。それは他と比べる視点があるからです。しかも大多数は普通に登校している中で、不登校している人は少ない=マイノリティと捉えます。ましてや「学校」というのは行って当たり前、卒業して当たり前という価値観があります。不登校することはその「当たり前」から外れる異質な存在として我が子や自分自身をとらえてしまいます。
不登校に限らず、他人と自分を比べることはネガティブな心理的な行為です。確かに、自分より劣っている存在と比べて優越感を味わうということはできますが、それはポジティブというよりも、自分自身という存在の価値を他と比べることでしか認めることが出来ない、残念な思考です。優越感と劣等感の根っこにあるのは自分自身の存在に価値があるかどうかという不安な気持ちです。
他と比べる視点を無くして、子ども自身、自分自身の存在そのものに目を向ける
不登校のとらえ方を変えるための下準備として、まず認識してほしいのは、人としての存在はどういう状況にあっても変わらないということです。たとえば、お札。新札の1万円札だろうが、くしゃくしゃの1万円札だろうが、1万円以内のものであれば購入することができます。これは人間の存在にも当てはまります。若者だろうが、高齢者だろうが、障害や病気があろうがなかろうが、存在の価値をくらべて優劣をつけることはできません。もちろん、できることの違い、何かの上手さ下手さは差がつきますが、存在そのものに差はありません。
不登校しても人としての存在価値はまったく変わらないんです。しかも、「不登校」する思春期世代は未だ若いのです。この経験をプラスのものに変えていくことは、これからの考え方次第で充分にやっていくことができます。
不登校しているしていないに限らず、思春期世代は変容の時期です
心理学の多くは幼少期の経験が将来に影響を及ぼすというスタンスをとります。精神分析を基にしているものは特にこのことが大きいです。しかし、実際人間の成長を見ると、小さいころのものがずっと大人になっても同じということばかりではありません。たとえば、小さいころに好きだった遊びを大人になってもするかというとそうではありません。いっぽうで小さいころには面白いと思わなかったものを大人は面白がります。その変容が始まるのが思春期なのです。
ヴィゴツキーの「思春期の心理学」に『青少年には、新しい興味があらわれるだけでなく、古い興味もしぼんでいくこと、青少年は全く新しい事物に興味を持ち始めるだけでなく、前にしていたことへの興味を失っていく』とあります。つまり、思春期自体が、子ども自身の中で価値観の変容、自己矛盾が起き、そこに苦しむことになります。多くの場合は親の価値観に添えないというかっとうにもなります。「自分は自分なんだ」というアイデンティティの形成でもあります。その結果が反発として起きてくる「反抗期」をもたらすことにもなります。
不登校という現象を社会的な枠組みでとらえるとネガティブにもなってしまいます。しかし、子ども自身の存在に目を向けて、その子の成長の一つの過程であるととらえると決してネガティブなものではありません。お子さん自身の「個」の形成過程であって、学校に行きながらそれをするか、休まざるを得ないか。その違いなのです。
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不登校やキャリア教育に関するコラム
中学生になって不登校勉強嫌いの息子が勉強に目覚めた理由とは
中学生になって不登校 勉強嫌いの息子が勉強に目覚めた理由とは
こんにちは。ビジョナリーキャリアアカデミーのカウンセラー、大久保です。 今回は、不登校になり勉強嫌いになった中学生の息子が、どのようにして再び勉強に向き合うようになったのか、その理由とプロセスについてお話しします。
不登校になると、多くの子どもが勉強に対して興味を失ってしまいます。 それまで真面目に取り組んでいた子でも、突然やる気をなくしてしまうことがあります。 親としては、「やればできるのにもったいない」と感じることでしょう。
しかし、不登校の子どもたちは、日々を生きることに精一杯で、先のことを考える余裕がないのです。 それでも、心の奥底では「高校に行きたい」「勉強しなければ」という思いを抱えていることが多いのです。
中学生が勉強嫌いになる原因
学校の勉強が難しくなる
小学校までは授業についていけていた子も、中学校の英語や数学の難しさに直面し、苦手意識を持つようになります。 特に、英語の文法や数学の抽象的な概念に戸惑い、勉強が嫌いになることがあります。
授業のスピードについていけない
中学校では授業時間が長くなり、進むスピードも速くなります。 小学校のように丁寧な繰り返しが少なくなり、理解が追いつかないまま進んでしまうことが、勉強への苦手意識につながります。
勉強の仕方がわからない
中学生になると、自分に合った勉強法を見つけることが求められます。 しかし、多くの子どもはその方法がわからず、成果が出ないことでますます勉強が嫌いになります。
クラブ活動に熱中しすぎる
クラブ活動に夢中になるあまり、勉強に意識が向かなくなることもあります。 体力的にも時間的にも余裕がなくなり、勉強を後回しにしてしまうのです。
勉強する意味がわからない
「なぜ勉強しなければならないのか」という疑問が生まれ、勉強に対する意欲を失ってしまうことがあります。 この疑問が深まると、自分の存在意義にまで考えが及び、勉強どころではなくなってしまいます。
勉強嫌いから抜け出すために
勉強を強制しない
勉強嫌いな子どもに無理やり勉強させても、逆効果になることがあります。 強制されることで、ますます勉強に対する抵抗感が強くなり、やる気を失ってしまいます。
将来に目を向けさせる
勉強の意義を見出すためには、将来について考える時間を持つことが大切です。 「将来の夢を叶えるために、今の勉強が必要なんだ」と気づくことで、勉強への意欲が湧いてきます。
雑談の力を活用する
勉強や学校とは関係のない雑談が、子どもの心を開くきっかけになります。 何気ない会話の中で、子どもが自分の気持ちを話しやすくなり、勉強への興味を取り戻すことがあります。
不登校や勉強嫌いの子どもに対して、無理に勉強をさせるのではなく、将来の目標や夢について話し合うことが大切です。 また、日常の雑談を通じて、子どもの心を開き、勉強への意欲を引き出すことができます。 子どもが自分のペースで前に進めるよう、温かく見守っていきましょう。
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2025年12月30日
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