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不登校のお子さんに関わる心のゆとりをつくるために

不登校のお子さんに関わる心のゆとりをつくるために 電気代がもったいない・・・気がする

さて、7月になり、暑い日が続くようになりました。

屋内ではエアコンを作動させる機会も増えましたが、今年は電気代が値上がりして、家計のことを考えるとちょっとでも節約したいというお気持ちもあるのではないでしょうか。

子どもが家にいなければ、昼間はみんな留守だからエアコンをつけておく必要もないわけですが、不登校のお子さんはなかなか外に出たがりません。かと言って、熱中症で倒れられても困るわけですから、エアコンをつけないわけにはいかないわけです。

アドバイス通りのかかわりは難しい

エアコンに限らず、不登校していることで、フリースクールに入会したり、通信教材を取り寄せたり、家庭教師を依頼したりと、学校に行ってくれさえいればかからなかった費用が発生します。医療や、カウンセリングもその一つです。

金銭面を考えてみてもかなり損をした気持ちになります。悩みは尽きないというわけです。

一方で、医者やスクールカウンセラーからは「今は大事な時なので、刺激するようなことは言わないように」とか「丁寧に接してあげてください」などといった、親が子どもを受容しないといけないアドバイスを受けます。心にゆとりがあれば、これは可能です。

しかし実際は日々、イラつくことが多く、こういう小さなイライラの積み重ねが親御さんのストレスになり、子どもさんへの対応を難しくしているのが現状です。

親御さんの心のゆとりをつくる

「不登校のお子さんに関わる前に自分に関わること」と言ったのは私の敬愛する先輩カウンセラーの金藤晃一先生ですが、不登校解決の本質をついているところがあると思います。

親がどれだけせのびして、子どもに良いかかわりをしても、子どもはその背伸びを見抜きます。

その背伸びの目的は「子どものため」を装いながら、「自分が楽になりたい」という思いがあるからです。自分が楽になりたいという思い自体は悪くありません。ただ、それを向ける相手が子どもというのは間違っています。

まずは、親御さん自身が楽になる方法を考えていくほうが解決としては早い場合もあります。

子どもを変える前に自分が変わらないといけない

私が、お子さんがカウンセリングを受けないならお母さま、お父さまが受けることをお勧めします、

と提案させていただくのも同じ理由です。

「子どもを変える前に自分が変わらないといけない」

実は先日お話させていただいたお母さまはそういう覚悟をもってお話にこられました。息子が悪いと責めるのでも、自分が悪いと卑下するのでもなく、

自分が変われば問題が解決する、という希望をもっているお母さまでした。

この方がカウンセリングを受ければ、ご自身が思われている以上に早く変化を味わうことができると感じております。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 (シリーズ「子どもの“しんどさ”を理解する」総論)

子どもが学校に行けない、朝起きられない、食欲がない、ゲームに没頭してしまう――。こうした「しんどさ」は、決して珍しいことではありません。しかし、その理由をひとことで説明するのは簡単ではありません。

「心の問題?」「体の病気?」「家庭の影響?」――多くの親御さんはそのあいだで揺れ、「もしかして私の育て方が悪かったのでは」と自分を責めてしまいます。

けれども、子どもの不調は単一の原因ではなく、いくつもの要因が重なって起こる現象です。その複雑さを理解するための枠組みが、今回取り上げる**生物心理社会モデル(Biopsychosocial model)**です。

このシリーズでは、近年の臨床心理・教育現場で注目されるこのモデルをもとに、不登校の背景にある代表的な症状や特徴を、医学・心理・社会の3つの視点から丁寧に整理していきます。読者のみなさんにとっては、**お子さんを理解するための“確かな地図”**になるはずです。

Ⅰ.生物心理社会モデルとは

1977年、アメリカの精神科医**ジョージ・エンゲル(George L. Engel)**が、従来の「生物医学モデル」への批判として提唱したのがこの考え方です。

それまでの医療は、「病気=体の異常」という一元的な見方が主流でした。しかし、心身の不調には、身体的な変化だけでなく、心理的要因や社会的背景が密接に関係しています。

この考え方は、世界保健機関(WHO)の健康観にも反映され、現在のICD-11(国際疾病分類)やDSM-5でも、「心身相関的な理解」が重視されています。

🔹 Biological(生物):体質・脳・神経・ホルモンなどの身体的要因🔹 Psychological(心理):感情・性格・考え方・ストレス対処などの心理的要因🔹 Social(社会):家庭・学校・文化・経済・人間関係などの社会的要因

この3つの視点を重ねることで、「なぜ不調が起こるのか」「どう支えればよいのか」が、より現実的に、立体的に見えてきます。

ここに見出しテキストを追加 Ⅱ.このモデルで見る「不登校の背景」

たとえば、朝起きられない子どもを「怠けている」と見てしまえば、家庭での対話は苦しくなります。けれども、生物的には自律神経の乱れ、心理的には不安やプレッシャー、社会的には学校時間とのミスマッチ――と見立てると、原因ではなく支援の方向が見えてきます。

💬「どこが悪いか」ではなく、「どこを支えられるか」で考える――それが、生物心理社会モデルの根本にある視点です。

Ⅲ.このシリーズの構成

この連載「子どもの“しんどさ”を理解する」は、以下の7回でお届けします。

回 テーマ キーワード 第1回 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 モデルの全体像/不登校の理解の枠組み 第2回 朝起きられない子 ― 起立性調節障害という体のサイン 自律神経/午前中の倦怠/医療と学校連携 第3回 やめられない子 ― ゲーム・ネット依存の背景 脳の報酬系/安心の居場所/自己調整 第4回 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び コントロール感/思春期のアイデンティティ 第5回 勉強がつらい子 ― 学習障害という情報処理のちがい 認知特性/努力の誤解/合理的配慮 第6回 落ち着かない子 ― ADHDという注意の特性 注意・多動・衝動/環境調整 第7回 感じ方がちがう子 ― ASD(自閉スペクトラム症)の世界を知る 感覚過敏/コミュニケーションのズレ

各回では、DSM-5・ICD-11の診断基準や国内ガイドラインにも言及しながら、症状を「生物・心理・社会」それぞれの観点で整理します。また、家庭でできるサポートや、学校に求めたい配慮も具体的に紹介していきます。

Ⅳ.親の育て方の問題ではありません

ここで強調しておきたいのは、これらの症状や不登校は親の育て方の問題ではないということです。

不調の多くは、思春期特有の身体的変化や、神経系の未成熟、環境ストレスなどが重なって起こります。そして、多くの場合、思春期を過ぎて神経・ホルモン・心理的バランスが整うと、自然に改善していくことが知られています。

このシリーズは、「責任を問う」ためではなく、理解を深め、希望を持てるようにするための知識を届けることを目的としています。

Ⅴ.シリーズの読み方と今後の展開

毎回のメルマガでは、それぞれの症状を「生物心理社会モデル」で読み解きます。

各回の文末には、この第1回(本記事)へのリンクを貼ります。 → HP上では、このページを「モデル解説ページ」として常設。 → いつでも参照できる「共通の地図」として活用します。

🪞 あなたのお子さんの“しんどさ”は、心でも体でもなく、“その両方”です。だからこそ、どちらも大切にしながら、つながりの中で支えていけます。

🔍参考文献

Engel, G. L. (1977). The Need for a New Medical Model: A Challenge for Biomedicine.

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不登校のお子さんへの父親の関わり方

不登校のお子さんへの父親の関わり方 不登校のお子さんに父親はどう関わる?

不登校のお子さんに対して父親の関わりってどうなのでしょうか?

お問い合わせいただくのはお母さまが多いです。このメルマガで学んでくださっている方も多くがお母さまです。もちろん、カウンセリングや学びの場にお父様やご夫妻で来られる方もいらっしゃいます。

不登校における回復において重要なのは親子関係です。その時に、父親、母親で役割が違うと良いなと思います。不登校のお子さんに対する父親の関わり方の提案として3つ挙げてみます。

1 長期的視座で進路の話をする

父親のかかわりとして一つ目は、進路の話をしてほしいです。長い視点でもって子どもに諭すということです。普段、身の回りの世話をしてくれる母親と違って、たまに父親と話をすると

子どもにとっても新鮮です。自分では分かっているし、母親と話すとケンカになることも父親との会話だとケンカにならないこともあります。

実際にお子さんの中で「お父さんに言われたから頑張ろうと思った」という方もいらっしゃいました。

説教がましく問いただすのは良くないですが、進路についてお子さんが安心感を持てるようなかかわりがあると良いです。具体的に父親の失敗談とそこからのリカバリなんかを話してもらえると、子どもは励まされます。

2 父親と二人で出かける

不登校のお子さんで、外に出ることができる場合は、外出することをお勧めします。

父親と二人での外出は、子どもにとってはやや緊張です。行先は、買い物でも食事でも、釣りでも映画でも何でもいいです。目的は不登校の日常に非日常を創ることです。

出かけた先では、不登校のことや学校のことなどの問題に触れずに、適当な雑談をとぎれとぎれで良いのでしてほしいです。

 

父親と二人きりのやや緊張するなかで、お子さんは内省をします。普段とは違う思考が頭をめぐるので、考え方や感じ方を変えるきっかけになります。この時間をぜひ取ってほしいと思います。

3 母親の話を聴く

これは不登校に限らず、子育ての場面ではどうしてもお子さんの身の回りの世話はお母さんがすることが多いです。でもそれを望んでやっているわけでは場合もありますし、お子さんが不登校になると、不安も募ります。

 

お母さんの愚痴や不満を聴くということがお父さんの役割になります。ここで重要なのは解決案を出さないことです。解決案は本人が出します。だから、ただ聴くに徹することです。そしてお母さんの話を理解することに勤めてほしいと思います。

また、夫婦が話しあっている様子は子どもにとって何よりも安心です。不登校になったせいでお父さんとお母さんがけんかするようになった、なればそれはそれで子どもにってダメージが大きいです。

父親の関わりの重要性

お父さんとのかかわりは子どもにってとても重要です。不登校のお子さんにとっては父親にどう思われているかは結構気になるところです。だからこそ、お父さんなりの寄り添う姿勢を見せつつ、夫婦の関係性を良い状態で保つことに留意する必要があります。

「子どもは夫婦の愛情のおこぼれで育つ」といったカウンセラーがいますが、まさにその通りで、子どもへの愛情はもちろんですが、夫婦での愛情も大切にして不登校の解決に向けて歩んでみてください。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 (シリーズ「子どもの“しんどさ”を理解する」総論)

子どもが学校に行けない、朝起きられない、食欲がない、ゲームに没頭してしまう――。こうした「しんどさ」は、決して珍しいことではありません。しかし、その理由をひとことで説明するのは簡単ではありません。

「心の問題?」「体の病気?」「家庭の影響?」――多くの親御さんはそのあいだで揺れ、「もしかして私の育て方が悪かったのでは」と自分を責めてしまいます。

けれども、子どもの不調は単一の原因ではなく、いくつもの要因が重なって起こる現象です。その複雑さを理解するための枠組みが、今回取り上げる**生物心理社会モデル(Biopsychosocial model)**です。

このシリーズでは、近年の臨床心理・教育現場で注目されるこのモデルをもとに、不登校の背景にある代表的な症状や特徴を、医学・心理・社会の3つの視点から丁寧に整理していきます。読者のみなさんにとっては、**お子さんを理解するための“確かな地図”**になるはずです。

Ⅰ.生物心理社会モデルとは

1977年、アメリカの精神科医**ジョージ・エンゲル(George L. Engel)**が、従来の「生物医学モデル」への批判として提唱したのがこの考え方です。

それまでの医療は、「病気=体の異常」という一元的な見方が主流でした。しかし、心身の不調には、身体的な変化だけでなく、心理的要因や社会的背景が密接に関係しています。

この考え方は、世界保健機関(WHO)の健康観にも反映され、現在のICD-11(国際疾病分類)やDSM-5でも、「心身相関的な理解」が重視されています。

🔹 Biological(生物):体質・脳・神経・ホルモンなどの身体的要因🔹 Psychological(心理):感情・性格・考え方・ストレス対処などの心理的要因🔹 Social(社会):家庭・学校・文化・経済・人間関係などの社会的要因

この3つの視点を重ねることで、「なぜ不調が起こるのか」「どう支えればよいのか」が、より現実的に、立体的に見えてきます。

ここに見出しテキストを追加 Ⅱ.このモデルで見る「不登校の背景」

たとえば、朝起きられない子どもを「怠けている」と見てしまえば、家庭での対話は苦しくなります。けれども、生物的には自律神経の乱れ、心理的には不安やプレッシャー、社会的には学校時間とのミスマッチ――と見立てると、原因ではなく支援の方向が見えてきます。

💬「どこが悪いか」ではなく、「どこを支えられるか」で考える――それが、生物心理社会モデルの根本にある視点です。

Ⅲ.このシリーズの構成

この連載「子どもの“しんどさ”を理解する」は、以下の7回でお届けします。

回 テーマ キーワード 第1回 子どもの不調をどう理解するか ― 生物心理社会モデルという考え方 モデルの全体像/不登校の理解の枠組み 第2回 朝起きられない子 ― 起立性調節障害という体のサイン 自律神経/午前中の倦怠/医療と学校連携 第3回 やめられない子 ― ゲーム・ネット依存の背景 脳の報酬系/安心の居場所/自己調整 第4回 食べない・食べすぎる子 ― 摂食障害という心身の叫び コントロール感/思春期のアイデンティティ 第5回 勉強がつらい子 ― 学習障害という情報処理のちがい 認知特性/努力の誤解/合理的配慮 第6回 落ち着かない子 ― ADHDという注意の特性 注意・多動・衝動/環境調整 第7回 感じ方がちがう子 ― ASD(自閉スペクトラム症)の世界を知る 感覚過敏/コミュニケーションのズレ

各回では、DSM-5・ICD-11の診断基準や国内ガイドラインにも言及しながら、症状を「生物・心理・社会」それぞれの観点で整理します。また、家庭でできるサポートや、学校に求めたい配慮も具体的に紹介していきます。

Ⅳ.親の育て方の問題ではありません

ここで強調しておきたいのは、これらの症状や不登校は親の育て方の問題ではないということです。

不調の多くは、思春期特有の身体的変化や、神経系の未成熟、環境ストレスなどが重なって起こります。そして、多くの場合、思春期を過ぎて神経・ホルモン・心理的バランスが整うと、自然に改善していくことが知られています。

このシリーズは、「責任を問う」ためではなく、理解を深め、希望を持てるようにするための知識を届けることを目的としています。

Ⅴ.シリーズの読み方と今後の展開

毎回のメルマガでは、それぞれの症状を「生物心理社会モデル」で読み解きます。

各回の文末には、この第1回(本記事)へのリンクを貼ります。 → HP上では、このページを「モデル解説ページ」として常設。 → いつでも参照できる「共通の地図」として活用します。

🪞 あなたのお子さんの“しんどさ”は、心でも体でもなく、“その両方”です。だからこそ、どちらも大切にしながら、つながりの中で支えていけます。

🔍参考文献

Engel, G. L. (1977). The Need for a New Medical Model: A Challenge for Biomedicine.

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