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不登校のお子さんが傷ついてしまうNGの問いかけ

不登校のお子さんが傷ついてしまうNGの問いかけ 会話のきっかけは問いからスタートしている

会話の中には多くの問いかけがあります。「お昼ごはんどうしようか?」、「は?」などの問いかけです。日常的な会話の中で何気なく問いかけたものの中に、子どもが「ウっ」となって心に思いもをの感じてしまうものがいくつかあります。特に、不登校しているお子さんは、すでに心にダメージを負っているので、問いかけたことで不機嫌になったり、黙り込んだりと「不快」な態度を示します。代表的なものとしては、「明日学校どうするの?」「今日は学校行くの?」というのがあります。生き渋っている段階ではこれを問うことは起こりえますし、問うことで、子どもの意識が登校に向くこともあります。しかし、ある程度休み続けているとこの問いは過酷な問いになります。これから逃れるために、本心では全く行く気はないのに「明日は行くよ」と応えることもあります。しかし、実際にはいきません。それは、その場しのぎの応答だからです。

他にも親にきかれたくないことが、あるようです。実際に中高生のカウンセリングをしていてその声をもとにした問いをいくつか紹介いたします。

「じゃあ、どうするの?」

「学校に行かない」「高校を退学する」「進学はしない」「働きたくない」などなど、不登校が長いお子さんは、親にとって心配になる言葉をどんどん発してきます。お子さんと同世代の子が普通にとっている選択をしない、そうすると親にしてみても、どういう未来があるか分からない、だからつい「じゃあ、どうするの?」と聴いてしまいます。

この答えがすぐに出てくるお子さんはまずいません。自分を苦しめている、現状や将来の選択肢をいったん遠ざけるための発言で、別にどうしたいというのはありません。

つらい状況にあるお子さんはまず「休みたい」というのがあります。不安や心配を処理することすら難しく、とにかく何も考えずに「ボーっとしたい」というのが本音です。先のことを考える余裕はない中、とりあえず、自分を保つため、自分を守るために、不安の種を遠ざけているのです。

しっかり休むことができれば、「じゃあ、どうするの?」と問わなくてもそのうち「こういうことを考えている」と言い始めます。親を不安にするようなことを言ってきたときは、「あなたはそう考えているのね」ということで、否定も肯定もせずにとりあえず、その考えをいったん受け止めます。ここで大事なのはそれを、その場で了承する必要はないということです。こっちも考えてみる、ということで結論のないグレーな状態を作ることが大事です。

「何かしてあげられることはない?」

子どもが苦しんでいる姿をみて、親として何もしないでいることはとてもつらいことです。何かしてあげられることがあれば、手を尽くしたいと思う気持ちもあります。

思春期の子どもとしては、親に甘えたい気持ちと、かまってほしくないきもちを行ったり来たりしています。それゆえに不安定になっているというのもあります。それならなぜ、構おうとすると、いやなのか?ということですが、「自分から」言いたいというのがあります。反抗期というのは、反抗することが目的で、合理的な発想よりも、親の言うことを聞かない態度が勝ちます。ですから、親の提案に乗るのではなく、自分から依頼したいという自立心です。ただ、その勇気はないです。だから、いつまでたっても何も言ってこないし、見ていて不安になるし、手助けしたくもなります。一つできることして、「何かしてあげられることがあれば、いつでも言ってね」とあらかじめ伝えておいて、子どもが言いやすい状況を作っておくことです。

不登校の親子のかかわりは我慢なのか?

こういうことを講演やセミナーで話すと必ずと言っていいほど「じゃあ、親が我慢しないといけないんですか?」という質問や感想をいただきます。そこで尋ねるのですが、親は何を我慢しているのでしょうか?ということです。不登校のお子さんにたいするかかわりは、不安からきています。もちろん、不安を感じて当然なのですが、その不安を子どもに立ち直って解消しようという焦りが、子どもに伝わります。この焦りこそが子どもの不快の原因です。この焦りの我慢を子どもにぶつけていては、子どもは不安なままです。

親の不安は親自身が引き受けて解消していく必要があります。世間には不登校の親の会や、行政や学校などの相談窓口もあります。スクールカウンセラーも利用できます。そういうところで話をして不安を解消してみてください。それでも難しい場合は、私のような民間のカウンセリングも利用してみてください。学校でも行政でもない、そして第三者の専門家としてお話を伺い、何らかのアドバイスをすることができます。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 沈黙もまた、親子の大切な対話のかたち──子どもが話さない時間にできること 沈黙もまた、親子の大切な対話のかたち──子どもが話さない時間にできること

子どもが学校から帰ってきて、「おかえり」と声をかける。でも返ってくるのは、目も合わせずにボソッと「あー…」。表情が暗くて気になり、「何かあったの?」と聞いても、「別に」。それでもやっぱり心配になって、「なんか、表情が険しいけど…」と重ねて聞くと、「うるさいな!」と強い口調で返されてしまう──。

こんなとき、親の胸の中には不安が広がります。「私、嫌われたのかな」「何か地雷を踏んじゃったのかな」と戸惑ってしまう方も多いでしょう。

でも実は、子ども自身も、自分の中にあるモヤモヤをまだうまく言葉にできていないことがあります。学校でのちょっとしたストレス、人間関係の複雑さ、なんとなくうまくいかなかった一日。それらを一から説明するのも面倒で、気づけば感情だけが先に溢れてしまう──その矛先が、いちばん近くて安心できる親に向いてしまうのです。

決して、親が嫌いになったわけではありません。むしろ、“話せない気持ちごと受けとめてくれる存在”だと信じているからこそ、不機嫌や反発という形で感情が出てくるのかもしれません。

今回は、そんな沈黙や反発の奥にある子どもの気持ちに、親としてどう寄り添えばいいのかを、一緒に考えてみたいと思います。

子どもとの沈黙が不安に感じるとき

言葉が返ってこない、目も合わせてくれない、なんとなく不機嫌。そんな子どもの態度に、親は「今、私どう接するのが正解なんだろう?」と迷ってしまうことがあります。

特に、学校で何を感じてきたかなんて、親には見えません。でも、子どもにとっては「いちいち全部説明するのも面倒」「細かいことを話す気力もない」そんな気持ちで口数が減っていることもあります。

親に悪気があるわけでも、子どもに敵意があるわけでもないのに、「話す気になれない空気」と「心配して深く聞く空気」がぶつかってしまうこともあるのです。

沈黙の中にも、関係はちゃんと育っている

思春期や心が揺れているとき、子どもは「話したいけど、うまく言えない」「伝えたいけど、まとまらない」――そんなもどかしさを抱えていることがあります。

親が無理に引き出そうとすると、かえって子どもは心を閉ざしてしまうことも。でも、沈黙は関係が壊れている証拠ではありません。むしろ、「今は話せないけど、ここにいてくれることが安心」という、信頼の表れでもあるのです。

話すことより、「話せる空気」をつくる

親子のコミュニケーションは、言葉のキャッチボールだけではありません。大切なのは、**「何を言うか」より「どんな空気でそこにいるか」**です。

話しかけても反応がなくても、そばで静かに一緒にいる。ごはんを並べて「おかえり」とだけ言う。そんなふうに、**沈黙に寄り添う“まなざし”**が、子どもにとって何よりも安心になることがあります。

沈黙を信じられる親でいるために

子どもの沈黙に耐えるには、親にも心の余裕が必要です。「今は話せないときなんだ」「言葉にならない気持ちがあるんだ」と思える安心感。それは、親自身が自分の不安にも優しくできているときに生まれます。

「話してくれない=うまくいっていない」と決めつけず、「きっと話してくれる時が来る」と信じて、日常を丁寧に過ごしていく。その姿勢こそが、子どもとの信頼をゆっくりと育んでいきます。

「沈黙もまた、親子の大切な対話のかたち。」― トマス・ゴードン(臨床心理学者、『親業』より)

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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2025年5月24日 コメントはまだありません .elementor-widget-heading .elementor-heading-title{font-family:var( –e-global-typography-primary-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-primary-font-weight );color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-4074 .elementor-element.elementor-element-4b76310f{text-align:center;}.elementor-widget-text-editor{font-family:var( –e-global-typography-text-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-text-font-weight );color:var( –e-global-color-text );}.elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-stacked .elementor-drop-cap{background-color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-framed .elementor-drop-cap, .elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-default .elementor-drop-cap{color:var( –e-global-color-primary );border-color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-widget-image .widget-image-caption{color:var( –e-global-color-text );font-family:var( –e-global-typography-text-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-text-font-weight );}.elementor-4074 .elementor-element.elementor-element-598e254 .elementor-heading-title{font-family:”Roboto”, Sans-serif;font-weight:600;-webkit-text-stroke-color:#000;stroke:#000;color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-4074…

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思春期世代との親子のコミュニケーションが難しくなるのはなぜ?

思春期世代との親子のコミュニケーションが難しくなるのはなぜ? 「息子が何を考えているかわかりません・・・」

不登校のお子さんとのコミュニケーションに悩むご相談をよく受けます。あるご家庭の話です。

家の中にいるけど家族と一緒にいるのを拒むようで、家族が寝静まってから、台所で何かを食べていたり、一方で家族がリビングにいると絶対に部屋から出てこない、ということもあります。「ごはんできたよ」とか「ちょっと出かけてくるね」という言葉がけでも、返事が返ってくれば良いほうで無反応です。しかし、自分が欲しいゲームを買ってほしいとか、見たいテレビを録画しておけなど、要求だけはしてきます。食べたいお菓子やジュースがないと「なんでないんだ!」と大声で文句を言われたこともある、ということです。息子が何を考えているかわかりません。学校の話をすると、特に不機嫌になります。「うるさい」とか「学校なんかどうでもいい」というのです。

放っておいたらおいたで不機嫌になるし、言葉をかけても反応が今一つ。そして自分の要求だけは求めてくるという状況に、どうコミュニケーションをとってよいかを悩まれているというのです。今回のご相談にはないですが、うそをついたり、隠し事をしたり、することもあります。思春期世代のコミュニケーションはこれまでのコミュニが通じなくなる時期でもあります。そこでは親子の関係性を再構築する必要があります。

思春期世代のコミュニケーションが難しい理由

思春期世代の頭の中は混乱しているという前提にしておくのがよいと思います。これまで直感的にとらえていたもの、うのみにしてきたものが「正しいのか?」という疑いを持つようになります。これが幼少期との違いです。しかも、深い内省ができるようになるので、自分自身を知ることと同時に、自分はこういう人間であるという枠組みもできてきます。自己認識(セルフイメージ)の変容が起きているのです。単純化すると、幼い自分と大人になろうとする自分の対立が起きており混乱をします。さらには心身の急激な変化がおこり、自分のアイデンティティをいやでも意識するようになります。レフ・ヴィゴツキーは思春期の思考の変化について「思考形式の変化を前提とする必要がある」と述べています。つまり今まで同じように接していても相手(子ども)の思考が変わってきているので、親の言い分が通じなくなる、またはこれまでと同じように受け止めてもらえなくなる、ということが起きてくるのです。

これは子ども自身が意識するしないにかかわらず起きてきていることです。「自分でもよくわからない」というのが実際の子どもの声としてもあります。自分が何を考えているか、物事をどうとらえているのかは子ども自身もわかっていないところがあるのです。子どもと大人を行ったり来たりしながら、混乱しているのが思春期です。

接し方の心構えを変えていく

子どもの思考形式が変容している以上、接し方を変えていくことが大切になります。接し方を接するといっても、日々、かける言葉を一言一句変える必要はありません。子どもさんに接する態度を「子ども」として接する場面と、一人の「大人」として接する場面を作ることです。

「子ども」として接する場面は子どもが「甘え」を示してきた時です。何か要求してきたり、わがままを言ってきたときは「子ども」として接する。特に不登校しているお子さんに関してはできるだけその甘えを許容してあげることが大切です。ただし、条件を付けてはいけません。「新しいゲームを買ったら学校に行くのよね」というのでは子どもは「甘えさせてもらった」とは感じません。「甘えられた」という実感を得るには条件があってはいけないのです。

一方で、大人として接するというのは、これからのことを話したり、勉強のことを話したりするときです。特に高校生で不登校になると、出席している時数や、定期考査の成績などが、留年等にもかかわってくるので、話す機会は増えると思います。中学生でも進路は考えないといけません。そういう時は、「あなたは子どもで考えが足りない」ということで接しているとお子さん自身は「自分が認められていない」と感じてしまいます。こういう場合は一人の大人として子どもさん本人の意見を尊重すると同時に、本人に意見をするときも、親としてではなく一人の大人として意見を述べることが求められます。言葉を変える必要はありません。親御さん自身の内面、心構えが変われば適切な言葉と態度が出てきます。

不登校のお子さんのことは心配ですが・・・

確かに不登校のお子さんのことは心配で、これからどうなるんだろうという不安が親の中には常にあります。そういう心配を全く感じていないような傍若無人な振る舞いに、時折腹が立つこともあります。怒りをぶつけたご経験がある方も少なからずいらっしゃいます。現状を見ていれば心配はたくさんありますが、その心配を信頼に変えることができたらどうでしょうか。「うちの子はきっとこの状況を乗り越えることができる」と思っているほうが「この子大丈夫かな」と心配して見ているより、日々のコミュニケーションや態度で伝わるものが全然違ってきます。お子さんへの「信頼」があれば、相手に対する経緯が生まれ、お子さん自身の考えを尊重できるようになります。「信頼してほしい」とおもいつつも、学校にかない現状、勉強していない現状があってなかなか言い出せません。しかし、どんな状況になっても、無条件で子どもを信頼できるのは親だけです。

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子どもが学校から帰ってきて、「おかえり」と声をかける。でも返ってくるのは、目も合わせずにボソッと「あー…」。表情が暗くて気になり、「何かあったの?」と聞いても、「別に」。それでもやっぱり心配になって、「なんか、表情が険しいけど…」と重ねて聞くと、「うるさいな!」と強い口調で返されてしまう──。

こんなとき、親の胸の中には不安が広がります。「私、嫌われたのかな」「何か地雷を踏んじゃったのかな」と戸惑ってしまう方も多いでしょう。

でも実は、子ども自身も、自分の中にあるモヤモヤをまだうまく言葉にできていないことがあります。学校でのちょっとしたストレス、人間関係の複雑さ、なんとなくうまくいかなかった一日。それらを一から説明するのも面倒で、気づけば感情だけが先に溢れてしまう──その矛先が、いちばん近くて安心できる親に向いてしまうのです。

決して、親が嫌いになったわけではありません。むしろ、“話せない気持ちごと受けとめてくれる存在”だと信じているからこそ、不機嫌や反発という形で感情が出てくるのかもしれません。

今回は、そんな沈黙や反発の奥にある子どもの気持ちに、親としてどう寄り添えばいいのかを、一緒に考えてみたいと思います。

子どもとの沈黙が不安に感じるとき

言葉が返ってこない、目も合わせてくれない、なんとなく不機嫌。そんな子どもの態度に、親は「今、私どう接するのが正解なんだろう?」と迷ってしまうことがあります。

特に、学校で何を感じてきたかなんて、親には見えません。でも、子どもにとっては「いちいち全部説明するのも面倒」「細かいことを話す気力もない」そんな気持ちで口数が減っていることもあります。

親に悪気があるわけでも、子どもに敵意があるわけでもないのに、「話す気になれない空気」と「心配して深く聞く空気」がぶつかってしまうこともあるのです。

沈黙の中にも、関係はちゃんと育っている

思春期や心が揺れているとき、子どもは「話したいけど、うまく言えない」「伝えたいけど、まとまらない」――そんなもどかしさを抱えていることがあります。

親が無理に引き出そうとすると、かえって子どもは心を閉ざしてしまうことも。でも、沈黙は関係が壊れている証拠ではありません。むしろ、「今は話せないけど、ここにいてくれることが安心」という、信頼の表れでもあるのです。

話すことより、「話せる空気」をつくる

親子のコミュニケーションは、言葉のキャッチボールだけではありません。大切なのは、**「何を言うか」より「どんな空気でそこにいるか」**です。

話しかけても反応がなくても、そばで静かに一緒にいる。ごはんを並べて「おかえり」とだけ言う。そんなふうに、**沈黙に寄り添う“まなざし”**が、子どもにとって何よりも安心になることがあります。

沈黙を信じられる親でいるために

子どもの沈黙に耐えるには、親にも心の余裕が必要です。「今は話せないときなんだ」「言葉にならない気持ちがあるんだ」と思える安心感。それは、親自身が自分の不安にも優しくできているときに生まれます。

「話してくれない=うまくいっていない」と決めつけず、「きっと話してくれる時が来る」と信じて、日常を丁寧に過ごしていく。その姿勢こそが、子どもとの信頼をゆっくりと育んでいきます。

「沈黙もまた、親子の大切な対話のかたち。」― トマス・ゴードン(臨床心理学者、『親業』より)

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校のお子さんとのコミュニケーションが回復する3つのステップ

不登校が起きるのは子どもの中に何らかの言葉にならない言葉が生まれてしまったからです。その言葉を聞き出すことができれば、解決が早いのですが、事態はそう単純ではありません、むしろ、子どもとの会話自体ができなくなっている親子もたくさんいます。この状況が長く続くと当然不登校の状況も改善しません。仮に学校に行き出しても親子の関係性が悪いというのはその後も問題として残るのです。ではどうすれば子どもとコミュニケーションが取れるようになるのか。ここでは具体的な3つの方法をお勧めします。

コミュニケーションを取り戻す ステップ1 声がけ—あいさつと体調を気遣う言葉

不登校の初期はなかなか言葉を発することさえありません。部屋にこもったまま、食事も別々。声をかけてもそっけない返事が返ってくればいいほうで、人によっては2週間くらい息子の声を聴いていないという方もありました。言葉を発しない理由は、親と話をすると「学校に行け」とか「勉強しなさい」と言われるのではないかという思いがあります。また、学校に行けていない自分が家でご飯を食べてもよいのかということも疑問に思い、自分の情けなさと、親への申し訳なさとが入り混じる中、それでも頑張ることができない自分を責めているのです。そんな状態だからこそ言葉を発しないのではなく、発したくても発せないのです。

ではどうやって子どもコミュニケーションをとるのか。最初はあいさつと、体調を気遣う言葉です。上にも書きましたが、食事することすら罪悪感を感じているので「ご飯食べる?」も最初は結構きつかったりします。反応があってもなくても、声をかける。それで反応があればよいですが、反応がなければせいぜい2回くらいにしておかないと、親御さんの気も滅入ってしまいます。初めのうちは、お互いにびくついてなかなかよそよそしくなるとおもいます。でもそこから始めましょう。それまでの日常とは異なるのですから、それは仕方のないことなのです。新たに関係を創り直すくらいの気持ちでちょうど良いところです。

体調を気遣う言葉をかけるのは、子どもに対して「あなたのことを心配しているんですよ」というメッセージになります。不登校している子どもにしてみれば、そういう言葉がけに助けられているところがあります。

コミュニケーションを取り戻す ステップ2 話題を広げる—何気ないニュース 昔話

少しずつ言葉が出てくるようになると、話題を少し広げます。最近のニュースの話など、第三者の話をします。無理に子どもさんの興味関心に合わせるようなことをはしないで、お母さんの趣味だったり気になることだったりを話します。「そんなのどうでもいい」と思いそうな話題をお勧めします。なぜならどうでもいいような話じゃないと付き合ってくれないからです。「なんで不登校したの?」「部屋にこもって1日なにしているの」「いつになったら学校に行くの?」なんていう話題は本人にとってはどうでもよくない話題で、そういったところに触れてほしくないから黙っている側面があります。ちょっと話ができるようになったからと言って、学校や勉強、今後のことについて話題を振るとまただんまりを決め込まれてしまいます。もちろん、子どもさんのほうから振ってきたのであれば話をすることはアリですが。

あとは、昔話です。これは家族の昔の話だったり、お母さんやお父さんの昔の話などです。本人が小さかったころの話などです。自分が話題に出てくると意外と食いついてきて「あのときは」と話しだしたりもします。ニュースなどの表面的な話題ばかりでははなしが深まりません。とはいえ、一番ききたいところを話題にもできないとなった時に、家族の昔話は有効な話題の一つです。うまくいくと、笑いながら話しができます。

コミュニケーションを取り戻す ステップ3 話を聴く

不登校のことで相談に行くと「お母さんがお説教したりしないで、お子さんの話を聴いて差し上げてください」なんていうアドバイスをもらいます。確かに話を聴くことは効果的です。本当に話すべきことを話す相手というのは「信頼できる」存在です。小さい子どもは無条件に親を信頼しますが、思春期になると親を一度疑います。一人の人間として見るわけです。その時に信頼できるかどうかを見定めています。生みの親であっても信頼できないと子どもが判断したら、子どもは大事なことを話しません。話が聴けるというのは信頼関係が気づけているからこそできる芸当なのです。

では、信頼関係を築くために必要なことは何かと申しますと、それが雑談なのです。えー?と思われるかもしれませんが、雑談できるかどうかが信頼できる相手になるかどうかの分かれ目なのです。これまで不登校の親子に関わってきて、うまくいくケースは親子で雑談できるケースです。これがない場合は、話題がないのでいきなり本題に入るか、話をしないのどちらかしかありません。多くの子どもは話をしない選択をします。そうやってコミュニケーションが断絶をすると解決には向かいません。

ステップ2で「家族の昔話」をすると良いと申し上げたのは、雑談の話題になりうるからです。共通の趣味がなくても、子どもさんと好みが違っても、家族の昔話は共通の経験ですから、話として成り立ちやすいのです。この雑談ができると、話を聴くことに足る存在として子どもが親を認めます。するとあとは、子どもが話をしてくるのを待つと良いでしょう。雑談ができるようになれば、向こうから話をしてくることも珍しくなくなります。そして「あのね・・・」と意を決して話をしてくれるようになります。

雑談ができ親を信頼するようになると、子どもの行動が変化します。それは学校に行くこと以外は普通に家で生活するようになるということです。生活リズムも朝起きて夜寝ること、食事もとる、場合によっては家の手伝いや勉強しだしたりするのです。ここまでの行動が見られると親を信頼することができているので、話してくるのを待たずしても、「学校に行けなくなったことの話してもいいかな?」と話題を持ち出すこともできます。

親御さんに自分の辛さやさみしさを受け止めてほしいというのが子どもさんの本音です。しかしそれができないで苦しんでいるのです。言葉をかけ続けること、そして雑談することを通して、子どもさんの気持ちに寄り添うことができれば、不登校の状況は確実に改善していきます。

不登校したお子さんになぜコミュニケーションが必要か?

それは自己肯定感との関係があります。不登校をすると学校に行けない自分を責めて自己肯定感がさがります。不登校する理由は様々ありますが、人間関係で起こることも少なくありません。いじめやイジリ、ちょっとバカにされたりする、そんなことが積み重なっていけなくなるのです。バカにされないように、文句言われないようにと気を付けながら学校に行くことから緊張感が生まれ精神的に疲弊して学校にけなくなるということが考えられます。不要な緊張ほど人を不幸にするものはありません。不登校になったことでも肯定感が下がるし、場合によってはそこに至るプロセスで自己肯定感が下がっているということもあります。もともと、下がっていた肯定感が不登校をすることでさらに下がってしまいます。このネガティブな決めつけは不登校が長引くと、自身のセルフイメージとなってしまいます。そうなると、「自分のダメさ」を集めるようになります。言い換えると悪いところばかりに目が行くようになるということでもあります。自己肯定感を低下させるのは自分を責めることです。ネガティブな決めつけによるセルフイメージが出来上がってしまうと、その子はできない自分ばかりを見ようとしてしまいます。しかし、自己肯定感が低いままで不登校が解決することはありません。不登校の解決は学校に戻ることにとどまらず、自分が自分で在ることを良しとして、自立して前に進んでいくことにあります。単に学校に戻すだけでは解決に至るどころか、余計に悪化する(再度不登校になる、のちに引きこもるなど)ことさえ考えられます。不登校になった児童・生徒の肯定感を高めることは、その後の人生においても重要なことです。

自己肯定感の回復にとって最も有効なのが会話なのです。何気ない会話ができる存在がそばにいることで「自分がここにいていいんだな」という存在にたいする肯定が強まります。何かができるからすごい、学校行くから良くていかないからダメ、ではなくて、自分自身はそのままでいいんだということを身に染みて感じてもらうことで、自己肯定感が回復し、自立の道を歩んでいくことができるようになるのです。…

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