不登校と発達障害

不登校と発達障害 不登校の理由の一つが発達障害

最近のご相談でよくお伺いするのが、不登校の理由の一つが、お子様の発達の課題にあるというものです。発達に課題があると、集団で何か一緒のことをすること自体がストレスであったり、決められたことを手順通りにやることに強い嫌悪感を覚えたりします。

ADHD、ASD、LDといろいろと診断名はありますが、診断の枠組みではなくて、そのお子さん自身を見て、対処を考えていく必要があります。

人を人として理解する態度が大切

精神科医の山本昌知先生は「人を理解しようとする態度が大切だというんです。少しでも分かりたい、だから教えてくれという気持ちで接するのが大切なんです。」とある講話でお話されていました。

山本先生は、統合失調症の患者さんの行動を「了解不能」と決めつけず「どうしてそんなことしよるんですか?」と理由を尋ねて接していたそうです。一見不可解な行動でも、相手にしてみれば理由や目的があってそういう行動をとっています。

私が、発達に課題のあるお子さんと接するときにもそうです。学校のルール、集団行動、という観点からみれば明らかに逸脱行動であっても視点を本人にうつすと、必ず理由があります。

この理由を了解してもらえないことが発達に課題のあるお子さんが学校に行きづらくなる理由の一つです。

 

不登校=不適応というよりも、適応できない自覚を持っているから行かないのではないか?

私は発達に課題のあるお子さんが不登校をする、ということを不適応と捉えたくない気持ちがあります。というのはお子さん自身が「自分は学校に行くとうまく周りと合わせられない」「自分は相当我慢したり、努力しないと学校に行けないけどそんなに頑張れない」という意識を自覚している証拠だからです。

私は小学校で特別支援の仕事をしていますが、登校している児童の中には自分自身が周りと違うことを認識できないお子さんもいます。こういうお子さんには自身の特性の理解を促していきますが、不登校しているお子さんはそこはとっくにクリアしています。

つまり、自分自身が他者にどう映るかを考える力があるのです。その結果が学校に行かないという選択になっているのです。

 

ソーシャルスキルを身につけることが優先順位の上位

それでも、勉強は遅れるし、対人関係を築く力は必要です。ソーシャルスキルというものを身に着けていく必要はあります。そのためには、親や先生以外の大人(支援者)とのかかわりが外に出る一歩目となります。発達に課題のあるお子さんが不登校をした場合、不登校よりも発達の課題について、理解し、必要な対処をすることが優先順位が高いと感じています。

ここをクリアすれば、学校に行くことができるようになる、または自分で自分を理解して学ぶ力が身につきます。不登校に限らず、発達障害についてのご相談も受け付けております。何かご相談がある場合はまずはメールにてお問い合わせください。

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不登校の解決に向けたメルマガを読む 不登校やキャリア教育に関するコラム 一学期の本番は連休明けから─子どもとどう乗り越えるか 一学期の本番は連休明けから─子どもとどう乗り越えるか

連休が明けると、学校生活はいよいよ本格的になります。定期テストや行事が続くこの時期、子どもとどう向き合い、乗り越えていくかを考えてみませんか。

吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。

連休明けは、一学期の“本番”のスタート

ゴールデンウィークが明けると、子どもたちの学校生活はいよいよ本格的に動き始めます。4月から5月前半までは、授業やクラブ活動もまだ準備段階という雰囲気がありますが、連休が明けた瞬間から、一学期の本番とも言える時期に入っていきます。

このタイミングで、定期テスト、クラブの大会、学校行事など、さまざまな“頑張りどころ”が一気に重なってきます。

子どもにとって、連休明けは意外にハード

連休中は生活リズムが乱れがちになり、休み明けには気持ちや体の調子が整わないこともあります。そんな状態で、いきなり学校生活のギアが上がることは、子どもにとって大きな負担です。

特に不登校や学校に不安を抱えている子にとっては、連休明けは“また一歩踏み出す”ことを求められるプレッシャーの時期でもあります。

定期テストはひとつの山場──結果がすべてじゃない

多くの中学校・高校では、5月下旬から6月にかけて定期考査が実施されます。「今回こそ頑張ってみよう」と思っている子にとっては、ある意味チャレンジの場となるでしょう。

ただし、努力しても思うような結果が出ないことは、よくあることです。そんなときは、「結果が出なかった=意味がなかった」ではありません。

取り組んだこと、頑張った時間、チャレンジした気持ち――それはすべて、子どもが前に進んだ証拠です。

親として、どう見守るか

結果に落ち込む子どもを見て、すぐに何か声をかけたくなることもあると思います。けれどもまずは、子どもが「くやしい」「思うようにいかなかった」と感じる時間を無理に励まさず、そっと見守ることも大切です。

声をかけるなら、

「がんばったね」「気持ち、ちゃんと伝わってるよ」といった、結果よりも気持ちに寄り添う言葉が響きやすくなります。

 

子どもが「今回はちょっとがんばってみた」「やってみてどうだったか考えている」といった反応を見せたときには、その気持ちの動きをぜひ認めてあげてください。うまくいかなかった経験も、成長の一部として受けとめていきましょう。

焦らず、比べず、「今のわが子」に目を向けて

この時期は、子どもたちが少しずつ自分なりのペースで前に進もうとする時間です。だからこそ、親として大事にしたいのは次の3つです。

焦らないこと

他の子と比べないこと

今のわが子に目を向けること

大きな目標でなくてもかまいません。1週間ごと、1行事ごとに、小さな区切りを作って「今できること」を大切にすることが、夏休みまでの歩みを支えていきます。

まとめ:連休明けからの学校生活を乗り越えるために

連休が明けると、学校生活はいよいよ本格化します。予定が多く、子どもも親も負荷が高くなるこの時期だからこそ、無理をせず、小さなステップを親子で積み重ねていくことが大切です。

結果よりも気持ちを見つめ、過程を認めてあげること。その繰り返しが、子どもたちの内側に少しずつ力を育てていきます。

「結果よりも努力を尊ぶべきだ。努力する者は、すでに前進している。」— ゲーテ(ドイツの詩人・思想家)

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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2025年5月6日 コメントはまだありません .elementor-widget-heading .elementor-heading-title{font-family:var( –e-global-typography-primary-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-primary-font-weight );color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-4047 .elementor-element.elementor-element-67152aaf{text-align:center;}.elementor-widget-text-editor{font-family:var( –e-global-typography-text-font-family ), Sans-serif;font-weight:var( –e-global-typography-text-font-weight );color:var( –e-global-color-text );}.elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-stacked .elementor-drop-cap{background-color:var( –e-global-color-primary );}.elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-framed .elementor-drop-cap, .elementor-widget-text-editor.elementor-drop-cap-view-default…

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