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治そうとすると治らない不登校の不思議

治そうとすると治らない不登校の不思議 不登校の治るとは?

不登校を何をもって治るとみなすかは難しいところです。登校することを目指すこともあるようですが、登校といっても、別室登校、遅刻や早退を伴う登校、放課後の登校、クラブ活動だけの登校などいろいろとあります。

私が「治る」と考えている基準は、具体的な将来をイメージできるようになることとしています。その過程では、自己決定ができること、ちょっとオーバーな未来を描くこと、日常生活が安定することなどがあります。どういう順番で来るかは人によっては異なります。ただ、その過程を早く取り入れようとか、将来を早く決めてもらおうという焦りをもってかかわるとうまくいかないのです。

「治る」ことに執着すると治らない

たとえば、不登校から脱しようと、いろいろな働きかけをすると、かえって回復が遅くなります。それは、「力み」が生まれるからです。

不登校の多くは身体的には元気だけど、なんだか分からないメンタルの不調を起こしていることがほとんどです。心の不調は、「良くしよう」」と力むことによって、かえって、自分ができていないことに目が向きやすくなるのです。

目標を「治る」ことにおくことは大事ですが、日々の生活ではできるだけそのことを忘れているほうがプレッシャーなく過ごせて、回復が早まるのです。

先のことを考える前に、今を肯定していく

治ることを具体的な将来のイメージを持てること、とお伝えしましたが、そういいながら、日々の生活は逆で、「今、ここ」の状況を肯定していくことが大事です。すでにできていることや、日々の生活が順調に送れていることを肯定的にとらえます。

その肯定感がはぐくまれることで、徐々に将来を考える力が付いてきます。もちろん、昨日できたことが今日できない、ということもあり、一喜一憂することもありますが、全体として「良くなっている」と関わる側は思っておくことも大事です。こういう心構えを持っておくと、子どもの良い面を見つけたり、微妙な変化を感じ取り、肯定的な言葉がけをたくさんすることができるようになります。

 

心の世界の逆説

心の世界は逆説的です。実際に逆説療法というものもあるくらいで、これが結構、功を奏すことがあります。「治そう」とするとかえって力んでしまい緊張感が生まれます。心の病の多くは緊張によってよくなることはありません。不登校も同じで、学校に行かない自分を責めていること、そして言葉にはしないけど「責められるかもしれない」という緊張感の中にいます。そんな中で「いつから登校するの?」とか「勉強しないで大丈夫?」などの心配の声掛けをすると、余計に緊張して、自分を責めてしまいます。

この自分を責めることをやめさせるには、リラックスすること、その場にいても安心できると思えることが大事です。緊張感を取り除くために「力み」は逆効果になります。「治らなくていい」というよりも「もっと悪くなるにはどうしたらよいか?」と逆を考えてみるとよいです。その働きかけをしなければ、悪くなることはありません。

逆説的な考え方に基づいて、関わり方を再考してみるのもよいかもしれません。

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不登校の子どもと向き合う日々では、親の心は大きく揺れます。

「今日は行けるかも」と子どもが言ったとき、「もしかして、このまま復帰できるかも」と希望が湧いたとき、気づけば気持ちは上向きに高まっていく。

それもまた、「揺れ」のひとつです。

その後、やっぱり動けなかったとき、子どもが寝て過ごす日が続いたとき、一気に気持ちは落ち込むこともあります。

「信じてたのに…」という落胆は、その前に抱いていた“期待”があったからこその反動なのです。

不登校の子に期待してしまうのは自然なこと

期待することは、決して悪いことではありません。「この子なら、また動き出せるかもしれない」「今度こそ、きっかけになるかも」

そんなふうに、子どもの変化や回復を願う気持ちは、ごく自然な親心です。

でも、その期待が強くなるほど、うまくいかなかったときの“落差”も大きくなります。この落差に、自分がどっと疲れたり、子どもに対してイライラしてしまったりすることもあるでしょう。

親の心が揺れるのは、向き合っている証拠

落ち込むのも、浮かれるのも、どちらも「揺れ」。そして、揺れるのは、心を子どもに向けている証です。

「振り回されてしまった」と感じても、「ちゃんと向き合っている」からこそ起きることでもあります。

あなたの心が揺れるたびに、「それだけ一生懸命に関わってきたんだな」と、自分をいたわる視点を忘れないでください。

不登校の子に「できないこと」ばかりが目につくとき

子どもが何かに挑戦したあと、失敗したとき、「またダメだった」と思うのは自然な反応です。

人は、「できたこと」より「できなかったこと」のほうを強く記憶しがちです。だから、「また…」「結局…」と、がっかりするのも無理はありません。

でも、「今日は声をかけてくれた」「自分から話しかけてきた」そんな小さな変化に、意識して目を向けてみてください。揺れのなかにも、少しずつ前に進んでいるサインがあるかもしれません。

親の焦りが消えないときは、自分の心をケアする

「このままで大丈夫?」「何かしなきゃいけないのでは?」

そんな焦りや不安が心から離れないときは、カウンセリングで気持ちを整理する時間をとるのもおすすめです。

人に話すことで、自分がどんな「期待」や「思い込み」を持っていたかに気づくことがあります。そして、「揺れてもいい」と自分をゆるせるようになると、子どもとの関わり方も変わってきます。

「木が風に揺れるように、人の心も揺れる。その揺れを受け入れるとき、根はより深く育つ。」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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不登校のお子さんに「もったいない」は言っていい?

不登校のお子さんに言葉をかける目的は何? 不登校しているお子さんへの言葉がけは難しい

不登校の相談は多くが親御さんから入ってきます。不登校の状況にもよりますが、なかなか言葉がけは難しいところです。「どんな言葉をかけたらよいですか?」、「どうかかわったらよいですか?」というのは相談内容のなかでも多い項目です。

ふさぎこんで、覇気のないわが子にどう声をかけてよいかは本当に難しいところです。説教したり、叱責したって効果がないばかりか反発を買うことは目に見えています。じゃあ逆にほめたり、励ましたりしたらよいかというとそれもあまり効果がないように感じられていらっしゃるのではないでしょうか。実際にお子さんにほめたり、励ましたりすることばをかけられた親御さんならわかると思いますが、その言葉が子どもに届かずに、上滑りしているような感覚があると思います。しかも、ほめたり、励ましたりする要素がない中で言葉を選んで、発している親自身も本気でそう思っているか問われると・・・正直に「わざとらしい感じがします」と言われる方もいらっしゃったし、お子さんに「お母さんにほめられるとむかつく」と言われたという方もいらっしゃいました。

言葉がけ、かかわり方、どう考えていけばよいのでしょうか。

何のための言葉がけなのか?

子どもさんに言葉をかける目的はなんでしょうか。学校に行ってほしい気持ちや、勉強してほしい気持ち、そして学びの機会を失っているもったいなさなどがあります。これらはすべて親の不安から出ている言葉です。

子どものことを願っての不安ではありますが、子どもからすると「不登校している自分を変えたい」という意図が透けて見えるのです。だから子どもは受け付けないのです。

言葉をかける目的が親の不安ではなく、子どもの存在自体を認めるものになること。実はこれだけで出てくる言葉の「質」が違ってきます。「学校に行っていてもいかなくても、勉強してもしなくてもあなたは大切な唯一無二の私の子」という思いを胸に秘めたうえで「ごはんたべる?」とか「ちょっと手伝ってほしい」とか、日常的な言葉をかけていきます。はじめはこれまでと違う状況にお子さん自体が戸惑うかもしれませんが、子どもとしては何か、安心感を覚えて表情が和らいだり、そっけない態度が減ったりします。

不安から発せられた言葉は不安を伝えます

本を読んだり、ネットで調べたりして、お子さんへのかかわり方を考えていくこと自体はお子さんのためを思っての行動ですが、そこにある情報を参考にかかわり方を変えても今一つうまくいかないのは、心の中の「不安」が表現されているからです。

不登校しているお子さんは通常よりも感性が研ぎ澄まされているのか、親の意図を簡単に見抜きます。それを言葉にしてけんかになることもありますし、言わないでじっとこらえて親の顔色を窺い続けている場合もあります。お子さん自身もこれ以上、不安になりたくないので、不安なかかわりをしてくる親を避けようとするのです。

不安から発せられた言葉はどれだけ取り繕っても不安が伝わるだけです。大切なのは親自身の不安を解消することです。この不安がカウンセリングなどを通じて軽くなっていくと、子どもへの安心が伝わります。

不登校はだれにでも起こりうる

不登校になるというのは当たり前の日常が変わってしまうことです。不登校になったお子さん自身もそうですが、親御さんが不安になるのも当然です。不登校になったばかりの時には混乱してしまい、状況がうまく整理できず、とにかくお子さんを学校に行かせようとします。これが全く間違いとは思いません。初期の段階でちょっと無理に押せば不登校にならないというケースもありました。しかし、これはリスクが高いことでもあります。

ただし、不安になってはいけないわけではありません。不安になってよいのです。不安を軽減するには自分自身が不安を感じているんだということを受け入れることです。不安を否定して「しっかりしなきゃ」と頑張ると疲れてきってしまい、変わらない状況にたいしてイライラもします。

不登校はだれがなってもおかしくないことです。そうなったときに、いかに早く不安をへらして安心を取り戻せるかが、お子さんへのかかわり方を良いものにしていくカギとなります。

そして言葉がけ、かかわり方の中でお子さん自身に安心が伝わること、これがかかわりの肝になります。

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「今日は行けるかも」と子どもが言ったとき、「もしかして、このまま復帰できるかも」と希望が湧いたとき、気づけば気持ちは上向きに高まっていく。

それもまた、「揺れ」のひとつです。

その後、やっぱり動けなかったとき、子どもが寝て過ごす日が続いたとき、一気に気持ちは落ち込むこともあります。

「信じてたのに…」という落胆は、その前に抱いていた“期待”があったからこその反動なのです。

不登校の子に期待してしまうのは自然なこと

期待することは、決して悪いことではありません。「この子なら、また動き出せるかもしれない」「今度こそ、きっかけになるかも」

そんなふうに、子どもの変化や回復を願う気持ちは、ごく自然な親心です。

でも、その期待が強くなるほど、うまくいかなかったときの“落差”も大きくなります。この落差に、自分がどっと疲れたり、子どもに対してイライラしてしまったりすることもあるでしょう。

親の心が揺れるのは、向き合っている証拠

落ち込むのも、浮かれるのも、どちらも「揺れ」。そして、揺れるのは、心を子どもに向けている証です。

「振り回されてしまった」と感じても、「ちゃんと向き合っている」からこそ起きることでもあります。

あなたの心が揺れるたびに、「それだけ一生懸命に関わってきたんだな」と、自分をいたわる視点を忘れないでください。

不登校の子に「できないこと」ばかりが目につくとき

子どもが何かに挑戦したあと、失敗したとき、「またダメだった」と思うのは自然な反応です。

人は、「できたこと」より「できなかったこと」のほうを強く記憶しがちです。だから、「また…」「結局…」と、がっかりするのも無理はありません。

でも、「今日は声をかけてくれた」「自分から話しかけてきた」そんな小さな変化に、意識して目を向けてみてください。揺れのなかにも、少しずつ前に進んでいるサインがあるかもしれません。

親の焦りが消えないときは、自分の心をケアする

「このままで大丈夫?」「何かしなきゃいけないのでは?」

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人に話すことで、自分がどんな「期待」や「思い込み」を持っていたかに気づくことがあります。そして、「揺れてもいい」と自分をゆるせるようになると、子どもとの関わり方も変わってきます。

「木が風に揺れるように、人の心も揺れる。その揺れを受け入れるとき、根はより深く育つ。」

文・大久保智弘 公認心理師・スクールカウンセラー/2児の父。 不登校や思春期の親子支援を専門に活動中。

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