中学生になって不登校 勉強嫌いの息子が勉強に目覚めた理由とは

不登校をしているお子さんの多くが「勉強嫌い」になる。それまではまじめに勉強に取り組んでいたのに、ぱったりやらなくなる。親としては、「この子はやればできるのにもったいない」とと思ってしまう。

不登校になって勉強しなくなる。

これは、小学生でも、中学生でも、高校生でも起こりうる。

せめて、不登校していても家で自分で勉強してくれれば・・・せめて、好きな勉強だけでも取り組んでくれれば・・・

という思いは親の思い。不登校している本人は、今日の一日を活きるのが精一杯。先のことなんか考えられない。

ところが、実際に不登校した中学生は「将来のことが不安でどうしようもなくなった」と話してくれる。不登校の原因の一つが、実は進路であって、その進路の実現のための勉強がプレッシャーになっているのだ。

高校に行きたい、勉強しないといけないという思いは、ずっと持っている。それも普通に学校に行っている同級生よりも強く持っている。

不登校初期にはこのプレッシャーが強く、ひとまず勉強から離れることも必要になる。しかし、長期化している場合は、進路や勉強の話を持ち出すことが勉強に向かうきっかけにもなる。

また、生徒本人も次第に心にゆとりがでてくると、「高校には行きたい」と親に意思表示をする。

その時に「やっぱり勉強しようかな」と思い始めるが、あくまでも思い始めるだけですぐには行動には表れない。

ここを待てるかどうかが、勉強嫌いの克服のポイントとなる。

不登校に関係なく、中学生が勉強嫌いになってしまう原因はいくつかある

・学校の勉強が難しくなる

 小学校まではなんとなく授業で理解できていたことも、予習や復習をやらないと理解できないことが多くなる。特に、英語と数学については苦手意識をもってしまい、勉強嫌いになってしまう可能性が大きい。


 小学校の英語の授業は、歌を歌ったり、ゲームをしたりして、文法のことはわきに置いて、遊びながら学ぶといった感じで楽しい。しかし、中学になると、そういう時間は減り、座学になる。しかもテストで×がたくさんついてくると「小学校までは楽しかったけど中学になるとつまんない」という思いが、嫌いをつくってしまう。

 数学に関しては、1問を解くのに時間がかかりる。算数が得意だった子も「面倒くさい」と言ってやる気がそがれてしまう。ましてや元々算数が苦手だった人にとってみれば、それまでの学習内容も未消化な上に、そこに「マイナス」だとか「一次関数」とか「文字式」が乗っかってくるから何を問われているかすらわからなくなる。

・授業で学ぶ量が増え、進むスピードが速く授業についていけていない

 小学校の時は1時間の授業は45分。中学、高校は50分。たった5分の増加ですがこれが結構な負担になる。1日6時間授業をするとした場合、5分×6コマ=30分というのが1日に増える学校の授業時間。これが週5日あるので、30分×5日=150分(2時間30分)小学校に比べて毎週2.5時間分勉強量が増えている。

 また、授業のスピードも速くなる。小学校の先生は「子どもたちがまだまだ自分たちで勉強する力がない」という前提で授業を組み立てる。

 とても丁寧に繰り返し同じことを教えてくれる。(勉強できる子どもにはやや退屈な面もある)しかし、中学校の先生は「分からないところは自分たちで勉強して」という前提で授業を組み立てる。一度説明したことは分かっている(はずだ)という認識のもと授業が進んでいくのでスピードが速くなる。

・勉強の仕方がわからない。小学生までのやり方が通用しない

 勉強の仕方については、学校や塾などから教えられていることが多い。

 しかし、実際にはその方法が自分にあっているかどうかはわからない。勉強の仕方は人によって違う。夜遅くまでやるほうが頭に入る人もいれば、朝早起きして取り組むほうが良い人もいる。

 一気にまとめてやったほうが理解が進む人もいれば、毎日ちょっとずつやるほうが良い人もいる。
 むしろ、中学生くらいからいろいろな方法を試して自分にあった勉強のスタイルを身に付けていく必要があります。上にも書きましたが、中学生ですら学習する内容の量もスピードも増える。

 高校生になるとさらに増えて、難しくなる。できるだけ早いうちから自分にあった勉強の仕方を確立していくことが必要となる。

・クラブ活動に熱中するあまり勉強まで意識が向かない

 中学生になるとクラブ活動が本格的になる。放課後だけでなく休みの日も練習や試合に駆り出される。

 そして、自分が好きで入ったクラブですから楽しいが、体力も消耗する。「学校に行っているのはクラブをするため」と思ってしまうくらいクラブ活動に没頭してしまう人もいる。不登校する生徒はこのクラブについていくことが辛くなる場合もある。

 クラブ活動に打ち込むこと自体は悪くない。しかし、勉強するための時間と体力を工夫する必要があることも間違いない。

・勉強する意味が分からないからやる気にならない

 小学生までは特に家で勉強しないでも「分かる」状態であったので「なんでこんなこと勉強しないといけないの?」と疑問に思うことは特になかった。

 ところが、中学生になり、学習内容も難しくなってくると、「勉強が分からない」現状に苛立ちをおぼえる。その怒りの矛先が「なんでこんなことを勉強するの?」という疑問に変わる。そして自分で「意味がない」と決めつけて勉強しない状況をつくってしまう。

この辺りの考え方が不登校の原因になることもある。

そして、この問いが深まり続けると自分の存在そのもの(生きる意味とか存在価値とか)に考えが向き勉強どころではなくなってしまう。

勉強嫌いから始まる悪いサイクルを断ち切るために

勉強嫌いに勉強を強制するリスク 

勉強嫌いになると当然勉強しない。そうすると成績が下がる。その成績を上げるために、家庭教師をつけたり、塾に通わせたりしても、もともと勉強が嫌いになってしまっているから、成績が上がるのには相当苦労する。

 勉強嫌いな子に勉強する機械や量を増やしても、かえって勉強嫌いを強めたり、苦手意識が大きくなる恐れがある。強制的に勉強させることは一時的には効果があるかもしれないが、将来的には、どこかで燃え尽きたり、まったく勉強しなくなってしまうリスクがある。

勉強嫌いになったら、将来に目を向けさせることが重要

今の勉強が社会に出てどう役に立つのか、自分の将来とどう結びついてくるのかを考える。これは、中学1年生から進路を意識させる方が、勉強嫌いになるリスクを減らすことができるともいえる。

ただし、中学1年のうちに進路を決めてしまおうと言うわけではない。進路について考える時間、将来に目を向けて人と話をする時間が必要だということである。

不登校しながらでも将来は考えられる

将来に目を向けたら勉強が嫌いとか好きとかいう感情論ではなく、自分にとって必要になることだと意識を変えることができる。

しかも、長期的な視点で自分の勉強について考えることで、ちょっとテストが悪かったとか、授業についていけなかったくらいでは勉強に対してネガティブなイメージをもつことはなくなる。

不登校している生徒の多くが、真剣に人生を考えている。その状況から自分の将来を考えていくと、表面的ではなく、自分自身が何に向いていて、どんな未来を創りたいのかを考えることができるようになる。

不登校も勉強が嫌いになった子どもも、「勉強しなさい」ではやる気にはならない。

しかし、そこで勉強することが自分にとってどんな意義があるのかを知ることができれば、人が変わったように勉強に打ちこみ始める。

やる気にさせるためにというより、勉強の意義を見つけるためにも、将来に目を向けて、今やっていることが、自分にとって意味のあることという意識を持ってもらうことが、最も有効な解決の方法である。

勉強嫌いから抜け出すための初めの一歩

勉強嫌いというのは、学校の勉強に抵抗を感じているだけで新しいことを知りたいという知的欲求がなくなるわけではない。ただ、目の前でやらないといけないことが多すぎて、困っている状態なのだ。

ましてや不登校していると、焦る気持ちや自分を責める気持ちが強い。そこから抜け出す、もっとも簡単な方法は雑談だ。

勉強や学校とも関係のない雑談が新たな刺激を与え、別の思考をつくりだしていく。

私のところに相談しにくる生徒も、雑談をしに来る人が少なからずいる。本人はそれでスッキリすると喜んでいる。ある日、ゲーマーで昼夜逆転している不登校の生徒が、「社会の○○が分からないんですけど教えてもらえますか?」とカウンセリングの最中に質問してきた。ちょっと勉強しようという気になったという。

不登校で勉強しない子どもに勉強をするように仕向ける方法が「雑談」という提案に対して、「何言ってんの?」と思われるかもしれませんが、不登校のお子さんと、会話をしない親御さんって結構いるのではないでしょうか?

話しているのは「ご飯食べて」「部屋を掃除したら?」「ちょっとくらい勉強したら?」「ゲームばっかりしないの」くらいの注意で、会話ではない。

雑談ほど心を緩め、手っ取り早い方法はない。なんでもいいのです。芸能人の話でも、外国の話でも、お母さまやお父様の昔話でも良い。不登校の話と関係ない話から始めていくと、なんだか元気になっていく様子を見ることができるようになる。

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