中期・長期の対策



中期になると、かなり荒れます。反抗的になったり、わがままになったりもします。その背後には自分を責める気持ちがあります。親御さんが一番しんどいのは、実はこの時期です。先が見えない不登校に対して振り回されてしまいます。同時に「私の育て方が悪かったのかもしれない」と自信を責める気持ちが強くなります。実際にこれまで、この時期にカウンセリングに来られる方が多いように思います。親も子もいっぱいいっぱいになる時期ですから、カウンセリングの効果を味わいやすいところがあると思います。

長期にわたると、不登校自体が問題でなくなります。親も子も気持ちが落ち着いています。不登校を受け容れている状態です。とはいえ、このまま学校に行かないでこの後どうするのかということについては、実は互いに話づらい状況にあったりもします。この状況になると、親御さんだけでなく、お子さん本人も将来について考える必要があります。

以上の分類は、あくまでこれまでの経験で記しているものであります。誰にでも当てはまるものではないです。早い段階で不登校を受け容れるご家族もあれば、長期にわたって、行ったりいかなかったりを繰り返すこともあります。ですから、その人の状況に応じて気持ちを読み取る必要があります。

学校に行く、行かないも様々なレベルがある

学校に行くいかないについても、様々なレベルがあります。「行かない」という状況の中にも、まったく引きこもってしまう状況から、学校に行かないけど、ごくごく普通の生活を送っているという状況もあります。また、「学校に行く」という状況も、実は様々なレベルがあります。自分で登校して、始業時間から最後までいるという状況以外にも、保健室登校、時間別登校などがあります。こういった状況を行ったり来たりしながら、徐々に学校に戻っていくということが起こります。一方で、学校には行かな選択をして、自身の生活を守るということもするということも起こりえます。大切なのは気持ちの変化を読み取るというところです。